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森は知っている

3.8 3.8 (レビュー4件)
著者: 吉田 修一
定価: 1,620 円
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    「森は知っている」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 3.0

      これはシリーズもので第2作目だとか。私の苦手なサスペンス物なのね。

      でもはじめからすいすい引き込まれた。
      スパイとして任務を与えられる鷹野や柳はいつどこに飛ばされるか解らない。人と繋がりを持ったら返って辛いことになるためそのときそのときで出来る限りの態度やことばが痛々しい。
      幼少期虐待され捨てられた鷹野に取って信じられる人はほとんどいない。でも何人か自分を守ろうとしてくれる人に巡り合う。
      富美子や風間、知子ばあさんも。

      高野を助けるために両足を失った風間の「これからのことは、お前が自分で決めろ」が重い。



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      2019/05/14 by

      森は知っている」のレビュー

    • 評価: 3.0

      自分以外の人間は誰も信じるな。
      子供の頃からそう言われ続けて育てられた。
      しかし、その言葉には、まだ逃げ道がある。
      たった一人、自分だけは信じていいのだ。

      南の島の集落で、知子ばあさんと暮らす高校生の鷹野一彦。
      東京からの転校生・詩織の噂話に興じるような、一見のどかな田舎の高校生活だが、その裏では、ある組織の諜報活動訓練を受けている。
      ある日、同じ訓練生で親友の柳勇次が、一通の手紙を残して姿を消した。逃亡、裏切り、それとも…。
      その行方を案じながらも、鷹野は訓練の最終テストとして初任務につくが…。
      過酷な運命に翻弄されながらも、真っさらな白い地図を胸に抱き、大空へと飛翔した17歳の冒険が、いま始まる。

      幻冬舎さんの「ポンツーン」誌に平成25年12月から、平成26年10月に亘って連載されていたものを纏めたものです。
      すでに文庫化されている同著者の『太陽は動かない』の続編です。
      本作は、『太陽は動かない』で世界をまたにかけて活躍していた産業スパイ鷹野一彦の生い立ち、スパイとして独り立ちするまでの少年期を描いています。

      親から酷い虐待を受けた上、捨てられ、孤児になった少年。
      孤児院に引き取られた時、彼の体は同年の少年のそれに比べてはるかに痩せて、小さいものでした。
      愛されることも知らず、生きていく意味を教えてくれる者もおらず。
      心が死にかけていた少年を救ったのは、ある組織でした。
      “鷹野一彦”という新しい自分を手にした少年は、次第に自分の生きる意味、希望を、組織から与えられた仕事と、周囲の人々に見出してゆきます。

      「一日でいい。
      死にたいほど辛いなら、いつ死んだっていい。
      でも、少し考えてみてくれないか。
      一日だけでいい。
      今日、一日を生きてみようと思ってくれないか。
      そして、その日を生きることができたなら、また一日だけ試してみてほしいんだ。
      お前は、これまでよく頑張ってきたじゃないか。
      死ぬほどの辛さでも、たった一日だけなら。
      一日だけなら、生きられるんじゃないか。」

      虐待を受け続け、希望を失っていた少年・鷹野に投げかけられた言葉ですが、自分自身をふり返ったときに、同じように考えてその日一日一日をやり過ごしていた日々があったことを思い出しました。
      僕も、「今日一日、一日だけ頑張る」と自分に言い聞かせながら、辛い時期を送っていたことがありました。
      鷹野のように、まさに生き死ににつながるようなものではなかったけれど、僕は僕なりに辛かった。
      きっと、他にもたくさんの人間が同じように「今日一日…」と、胸の内で唱えながら一生懸命に生きているんだろうと思うと、胸に迫るものがあります。

      スパイとか、水道利権とか、物語を紡いでゆくための大切な要素よりも、親に放置され、孤独に生きた少年の成長の方ばかりに気をとられてしまいました。
      信じられない、考えられない人間が、親になってしまう世の中です。
      捨てられた子どもたちが、産業スパイに育てあげられるって話も、まったく浮世離れした話とは思えません。
      >> 続きを読む

      2016/03/24 by

      森は知っている」のレビュー

    • >月うさぎさん
      いつも、コメントありがとうございます。
      若い人らに(特に新卒の子ら)よく言うのが、「次の休みまで、あと○日」という考え方をやめなさいと。
      それだと先が長すぎて、辛いくなっちゃうから。
      だから、この小説と同じように、「あと○時間で職場から解放される」という考え方を習慣づけなさい、と言います。
      僕くらいになっちゃうと、惰性で生きられるほど太くなっちゃいましたから、次の長期休暇はGWか~で生きていけるのですけれど。
      >> 続きを読む

      2016/03/26 by 課長代理

    • >素頓狂さん
      いつも、コメントありがとうございます。
      明日は明日の風が吹く、なんとかなるさ。…と、いう考え方は出来なくなりましたね~(笑)。
      明日吹く風は、今日の自分が吹かせる風。
      未来の行方の責任は、今この瞬間の自分にこそある。
      こんな風に考え治始めると、自分で自分の逃げ道をふさぐことになって、鬱々としてくるんですよね。
      >> 続きを読む

      2016/03/26 by 課長代理

    • 評価: 4.0

      おもしろかったでーす!!!

      産業スパイのお話です

      不幸な生い立ち故に戸籍を捨て情報機関に育てられた若者たちの物語

      18歳を期に選択を迫られる

      今までに得たスキルを活かし本物の情報部員になるのか

      すべてを捨て戸籍さえもない『無』になるのか

      青春劇から始まり生きるか死ぬかの闇の最前線へ

      別れ、裏切り、そして、胸に仕込まれる時限爆弾

      彼らの選択に胸躍ります

      ドライな世界に身を置く彼らとそれを見守る心あたたかな人間たち

      そこにある切ない愛が心揺さぶります

      本書を読み終えてやっと気づいたこと

      この作品は『太陽は沈まない』の序章ともいえる作品だったのです

      吉田修一氏の作品で産業スパイのお話あったよねーとは思ってたんだけど、その作品の彼の若かりし頃のお話なんだとは読み終えるまで気づかなかった・・・・・・・

      第三弾で完結ということで

      もっと、もっと、長く読んでみたい作品だと感じたんだけど

      最終章!!

      楽しみです(#^^#)
      >> 続きを読む

      2015/11/04 by

      森は知っている」のレビュー

    • > 不幸な生い立ち故に戸籍を捨て情報機関に育てられた若者たちの物語

      尾崎豊の曲で、テロリストに育てられた子供がテーマのものを思い出しました。

      事実上、選択権が無いに等しい中で、子供に選択を強いるのは罪深いことですね...
      >> 続きを読む

      2015/11/05 by ice

    • 評価: 評価なし

      南の島の集落で密かに諜報部員として訓練を受けた高校生が、最終テストとしてある任務につくが、そこには幾つもの秘密や罠がしかけられていて・・・という冒険活劇と呼びたい作品で、世界のあちこちを舞台に、騙し騙されるスピーディーな展開が面白くて、一気に読んでしまいました。

      吉田さんの作品では、舞台となる土地の空気や湿度の描き方がいつも見事ですが、今回は冒頭の南の島のシーンにおいて、ねっとり汗ばむ空気を体感出来そうな錯覚を覚えるほど。(アジアの屋台料理をモチーフにしたらしき牛肉そばや角煮丼、肉饅などの描写もあり、夜中にお腹が空いて大変困った・・・)

      「産業スパイ鷹野一彦」シリーズとしての第一弾は、「太陽は動かない」なのだそうです。
      先に「森は知っている」を読んでも設定上何の問題もありませんでしたが、この世界観が気に入ったので「太陽は動かない」も読んでみたいと思います。
      >> 続きを読む

      2015/09/07 by

      森は知っている」のレビュー


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