こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)

カブール・ノート

戦争しか知らない子どもたち
定価: 600 円

戦争の本当の悲惨さを、なぜ日本のメディアは伝えないのか!米国のエゴ、テロリスト掃討の犠牲になる市民、捕虜への虐待、一方的で横暴な捜査...。現在イラクで日々発生している悲劇は、アフガニスタンですでに起きていた―。国連難民高等弁務官として戦地・カブールで悲しみの現実に触れ続けた著者だからこそ描けた“悲しみの真実”とは。

いいね!

    「カブール・ノート」 の読書レビュー

    レビューはまだありません。
    最初のレビューを書いて下さい!

    関連したレビュー

      幻冬舎 (2001/11)

      著者: 山本芳幸

      • 評価: 5.0

        ここで、算数の問題です。
        1) カラシニコフ2本とカラシニコフ3本を足すと、カラシニコフは何本になりますか?
        2) あなたはロシア人を3人殺しました。私はロシア人を4人殺しました。さて全部で何人のロシア人が死んだでしょう?
        ・・・このような授業がアフガニスタンで行われています。おもえば1979年にアフガニスタンにソ連軍が侵攻してから、アフガニスタンの国民はずっと戦いのなかにありました。ここに、カラシニコフとはソ連製の優れた自動小銃のことです。

         敵はソ連だけでなく、国内の聖戦士(ムジャヒディン)たちも領主化し、勝手に通行税をとるは、略奪・強姦をほしいままにするありさまでした。

         そんなアフガニスタンに救世主が現れました。1994年「タリバン」の登場です。イスラム神学を学んだ者を「タリブ」と呼び、その複数形が「タリバン」です。彼らはパキスタンの支援を受け、もともとパシュトゥーン人の勢力範囲であった南アフガニスタンを支配下に置きます。

        彼らはムジャヒディンたちのような略奪・強姦などの野蛮な行為はせず、秩序の維持に前向きであったところから、民衆に受け入れられていきました。・・・そのタリバンも、「戦争しか知らない子どもたち」だったのです。1995年1月の段階で、12000人の神学生がカンダハルのタリバンに参加し、訓練所で2ヶ月のコースを終了すると、一通りの武器の操作ができるようになるそうです。

         ところが、タリバンは、バーミヤンの仏教遺跡の破壊とか、オサマ・ビン・ラディンのアルカイダを匿ったということで、2002年にアメリカの攻撃を受け、壊滅状態になりましたが、今また勢力を盛り返し、現カルザイ政権を脅かしているのですね。

         私が今回読んだ本は「カブール・ノート 戦争しか知らない子どもたち」(幻冬舎:2001.11.20発行)で著者の山本芳幸氏は国連難民高等弁務官(UNHCR)カブール事務所に所属する人で、この本を書くことを薦めたのは作家の村上龍氏で、ミュージシャンの坂本龍一氏も推薦文を書いています。

         その山本さんについて流石だな、と思う点は、いわゆる「イスラム原理主義」という欧米諸国が貼ったレッテルがあるのなら、タリバン側からも欧米諸国について「人権原理主義」というのがあるだろう、と発言できるだろうとしていることです。ある文明が自分たちの発達過程を他の文明に押し付けるのはどんなものか、という視点です。なかなか優れた分析かと思うのです。

        また、最近聞いた情報では、アフガニスタンには鉱物資源が豊富にあると解ってきたらしく、その点でも「資源をもぎ取る」土壌として、アメリカがアフガニスタンを手放さないこともあるかと思います。そしてそれを保障する美名が「人権」ということになりますか。

         例えば、アフガニスタンにおける女性の社会的地位は、アメリカが思うほど低くはなく、ちゃんと社会の中で活躍する場があるという風です。羊毛から織物を作る過程でも、男女が仲良く分業しているという事実。ただ、その織物に目をつけた欧米資本が工場をつくるなどすると、その「麗しき」共同作業が壊滅してしまう・・・という具合です。

         また、アメリカの「人道支援」にもクエスチョンマークがつきます。空爆をする、その同じ飛行機で、支援物資を届けるというあり方について、アフガニスタン住民は複雑な思いを抱いているとのこと。

        最後に:私たち日本人はアメリカ=イギリスの情報ピラミッドの下にあり、ほかのチャンネルの情報にはなかなか接せられません。「人権原理主義」という山本氏の言葉は、現地で本質的な現象を見た上で発せられているので、説得力があると思います。でも、アフガニスタンはこれからどこへ行くのでしょうか?

        なお、この本の出版日時は2001年11月20日で、「9.11同時多発テロ」後ですが、この世界史的大事件については言及されていませんでした。この本の題名の下敷きになった曲・・・日本の若者が自虐的に歌った「戦争を知らない子どもたち」(北山修+杉田二郎のジローズ)の能天気さをアフガンの人が知れば、唖然とするでしょうね。なお、山本芳幸さんが現在なにをされているかは解りません。
        >> 続きを読む

        2012/10/22 by

        カブール・ノート戦争しか知らない子どもたち」のレビュー

      • カラシニコフと言えば、アーカーと言う別名の有る銃ですよね。
        サバイバルゲーム好きな友人の愛用銃のひとつです。

        かたや日本では、ミリタリーファッションの枠組みの中で語られる銃ですが、その本来の用途を考えると複雑な思いです・・・
        >> 続きを読む

        2012/10/22 by makoto

      • 小学校3、4年の時に担任の先生に歌詞を配られて「戦争を知らない子どもたち」を歌いました。当時なにも深く考えずに歌っていた時のことを思い出すと複雑すぎる気持ちです… >> 続きを読む

        2012/10/22 by sunflower


    この本に関連したオススメの本

    取得中です。しばらくお待ちください。

    カブールノート センソウシカシラナイコドモタチ
    かぶーるのーと せんそうしかしらないこどもたち

    カブール・ノート - 戦争しか知らない子どもたち | 読書ログ

    会員登録(無料)

    今月の課題図書
    読書ログってこんなサービス
    映画ログはこちら
    読書ログさんの本棚

    レビューのある本

    最近チェックした本