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もうブラック企業しか入れない

会社に殺されないための発想
3.0 3.0 (レビュー1件)
著者: 福澤 徹三
カテゴリー: 労働経済、労働問題
定価: 819 円
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    「もうブラック企業しか入れない」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 3.0

      日本企業、総「ブラック」化、ならば、どうする?
      職場いじめ、過労死、名ばかり管理職、低賃金、長時間労働、パワハラ、サービス残業、就活自殺、追いだし部屋、不当解雇…
      非正規雇用者が2,040万人(全体の40%)を超え、ますます加速する格差社会。
      苛烈な市場競争のなかで多くの企業はブラック化し、経営者が富を独占する一方、社員は消耗品として使い捨てられる。
      たとえ一流企業に就職しても、多くがリストラや会社倒産、転職などを余儀なくされるこの時代、もはやブラック企業は避けて通れない。
      前途を悲観した若者は就活自殺、長時間労働と低賃金にあえぐ労働者は過労自殺や過労死に追いこまれる。
      会社に殺されないためには、なにが必要なのか。
      ブラック企業の見分け方からトラブルの対処法、これからの時代の働き方まで、さまざまな角度から考える仕事の哲学。

      ふと、自分が勤めているこの会社はブラックかな…と考えてみました。
      そうですね、つい1年ほど前までは確かにブラックでした。
      1年前のポジションは結構広範囲な権限を与えられ、その分ノルマもきつく、休日でも顧客からの電話がジャンジャカ鳴り響き、残業代に換算したら途方もないくらい働いていました。
      それでも、やりがいがあったし、何より勤めている会社が好きだったので、全く辛くなかったんです。
      まだ越えられる、まだ耐えられる…と、気づけば勤続15年、かなりのスピードで走ってきました。
      会社の創業者の覚えもめでたく、このまま順風満帆、一定の年齢になればそれなりのポストも用意してもらえるものだろうと安心していたのですが、好事魔多しです。
      築き上げてきたキャリア、取引先とのツテ、顧客とのパイプ、すべて取り上げられて、離島のような店の店長というポストをあてがわれることに。
      理由は、創業者の弟、これが今の社長なのですが(創業者は会長職です)、この人を馬鹿にしまくったからです。
      同族零細企業のうちの会社に、異業種から入社した弟は、末っ子なためか、ひどく蔑まれることに敏感でした。
      そして群れるのが大好きな世代(ちなみに現在60代前半)。
      周囲50m以内は身内とイエスマンで固めることに心血を注ぐ2代目は、異業種からの途中参入が故に、業界自体に馴染めず、ゆえに直参社員から馬鹿にされてきました。
      プライドの塊のような弟は同年代の直参の首をバッサバッサと切り捨ててきましたが、ここにきて下の世代の台頭が目立ち始め、今度はこちらの粛清に着手したようです。
      仕事ができるならともかく、時折発案する自分で画期的と自負する企画の数々はどれもこれも理想ばかり高く、現実味に乏しいもの。
      しかし、いみじくも社長の発案ですから無下にくだらんと断じることもできず、へいへいさようでございます~とおもねる才能に長けた太鼓持ちの方々は昇級・昇進。
      検討するだけ時間の無駄と、偽らざる本音を漏らそうものなら、島流し、降格と、いや、はっきりした状況になっています。
      自ら勤めている身ながら、笑っちゃいます。
      最後の望みの創業者に至っては、古稀の衰えは隠せず、また血は水よりも濃いというのを地で行くような采配振りで、数少なくなった直参もほとほと弱っている有様。
      さてもわが身は今後どうなることやらと、ひたすら駆けた15年に思いを馳せ、もう一花咲かせてやるかの意気込みも無し、40にしてゆるゆると朽ちてゆくのも一興と、浮かばれぬこれまでの奉公を水に流して、せめて内部の「毒」でありたいと決意をしたのです。
      と、現状どこにでもあるような、サラリーマンの悲哀です。
       
      僕がこどもだった頃、僕や僕の友達たち、親戚の父親たちというものは、生涯一職場が当然のようでした。
      会社を辞める、なんていうのは、職業人生の挫折・崩壊と同義語でした。
      今や、ひとつの会社で定年まで勤め上げるなんて、奇蹟にも近い状況です。
      余程、浮世の世渡り上手、類稀なる能力の持ち主、さてまた強運の持ち主でなければ、成し遂げられません。
      拝金主義が生みだした社会、資本主義がその野性を取り戻した帰結、自由競争についてゆけぬ落伍者たちのその成れの果て。
      見渡すと、どうにも生き辛い世の中です。

      結論を申し上げますと、僕が勤めている会社は、対外的にはブラックではないです。
      僕は今、ノルマを達成できずとも解雇を宣告されませんし、毎日定時で帰ろうと思えば帰れますし、休日もしっかりいただいています。
      その代り、目下の者達からの侮蔑の目や、能無し・給料泥棒の言に耐えねばなりませんが、それがどれだけのことか。
      誇りや望みを捨てれば、会社はとても居心地がいい。

      これから世に出る方々、同じようなこと、きっと江戸時代も、平安時代もあったと思います。
      絶望しても、頑張ってください。
      これから死ぬまで、助けは来ない戦いです。



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      2015/02/15 by

      もうブラック企業しか入れない」のレビュー


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