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橋本治が大辞林を使う

5.0 5.0 (レビュー1件)
著者: 橋本 治
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    「橋本治が大辞林を使う」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0


      この世の中に異才とか鬼才とか呼ばれやすいタイプの作家がいるもので、「桃尻娘」で一世を風靡した橋本治は、その内の一人だ。

      橋本治をそう呼ぶ人たちは、実はこの作家の文章を少々分かりにくいと思っているようだ。

      常軌を逸したところがある。世間の文法からずれているところがある。
      その分かりにくさ、読みにくさをかえって有難がって、異才とか鬼才と呼んでいるのだろう。

      今回読了した橋本治の「橋本治が大辞林を使う」もまた、分かりにくくもなければ、読みにくくもない。

      子供の頃からの言葉とのつき合いについて、その苦労や楽しさについて、あるいは言葉に対する作家としての姿勢などについて、気持ちよくピシッと決まった文章が連なっている。

      書名には「大辞林」とあるが、特にこの国語辞典のことを詳しく語っているわけではない。
      ただ、橋本治が言葉について大切に思っていることと、「大辞林」での扱いとが一致していることが多く、そのために、この辞典の好ましさが時々、思い出したように語られているのだ。

      言葉についての思考が、気持ちよく決まっているのは、例えば、敬語をめぐってのくだりだ。
      敬語は、人との距離を確保するために使う。人を遠ざけるためにこそ「尊敬」を表わす。

      あるいはまた、対等の関係の中での距離を保つために「丁寧語」を使う。
      それは、他人に侵入されないための戸締りのようなものだ。

      適正な距離を守るための言葉。敬語といえば、尊敬=上下関係を持ち出したがる常識よりも、俄然スッキリと明快で、こうしたところにも橋本治の面目躍如の感がある。

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      2018/09/22 by

      橋本治が大辞林を使う」のレビュー


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