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寝てもさめても猫三昧

4.0 4.0 (レビュー1件)
著者: 池田 理代子
定価: 1,512 円
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    「寝てもさめても猫三昧」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0


      池田理代子の「寝てもさめても猫三昧」は、明敏にしてこよなく陽気な愛猫生活を描いた、ほのぼのとした作品だ。

      読み始めるや、「男をきらしたことはあっても、猫をきらしたことはない」などとのたまう一節にぶつかって感動し、単なるペット本かなという失礼な予断は吹き飛ばされてしまう。

      いや、一見すると、ペット本に近い本ではあるのだ。
      なにしろ、飼い猫の写真が本のあちらこちらに散りばめられている。
      それらが、いかにも「かわいい」という文脈で撮影されていて、勝手にしてくれと思わせられる。

      また、それぞれの写真に、これもペット本には必ずあるのだが、ペット自身のセリフが、例えば「気持ちいいわぁ」などという文句が、キャプションとして書かれていて、これもまあ、好きにしてくれと思わせられる。

      ところが中身を読んでみると様子が違うんですね。随分、違う。
      何より文章が、カラリと陽気なのだ。乾いている。きびきびしている。

      そのおかげで、著者と二十一年間、暮らしを共にした「たぬちゃん」が湯船の残り湯に落ちて溺死してしまうという事故の顛末さえ、案外に平らかな思いで読むことができる。

      また、今の飼い猫「ごんちゃん」が周囲の人たちから「何だかやたらに表情が人間っぽい」と言われ、しげしげと観察するうち、それは目玉のせいだと気がつく。

      眼球が上下左右によく動き、しばしば白目なども見えると、猫の表情も人間臭くなると著者は言うのだ。
      これは確かに発見と言えるのではないか。

      マンガ家にしてソプラノ歌手の池田理代子は、手練れの文筆家だ。
      かつての大ベストセラー「ベルサイユのばら」は誰でも知っているが、その中で、著者が本邦少女マンガ史上初のベッドシーンを描いたことは、さほど知られていないと思う。

      そういう画期的なことを、あっけらかんとやってしまうケレンの才知みたいなものが、この人にはあるのだと思う。

      そして、その才知の華やぎが、明敏にしてこよなく陽気な文体を成しているのだと思う。

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      2018/11/18 by

      寝てもさめても猫三昧」のレビュー


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