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「迷子」のすすめ

4.0 4.0 (レビュー1件)
著者: 阿 純章
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    「「迷子」のすすめ」 の読書レビュー (最新順)

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    • 匿名
      評価: 4.0

      仏の教えを様々なエピソードによりわかりやすく教えてくれる。

      国立リヨン歌劇場
       正面玄関にたむろす大音量のヒップホップでブレイクダンスを踊る若者たち。
       劇場側と若者達とは一触即発の険悪な状態だった。
       新任の総支配人が「なぜここで踊るのか?」と尋ね、フレンドリーに話しかけを
       続けるうちに徐々に心を開き、「正面玄関の大理石の床がブレイクダンスに最適で
       ほかにはなかなか見つからない」、「全仏大会を目指して練習している」ことなどを
       話すようになった。総支配人は劇場内にあるプロのダンサー用の練習場を空いている
       時間に使ったらどうかと提案。劇場内外からの反対があったが一人前のダンサー
       として扱われた若者達はより一層練習に励み、全仏大会で優勝し、一躍スターと
       なった。
       それ以来、彼らはすっかりリヨンオペラの顔となり、託児所サービスの開設など、
       今でも劇場の様々な活動に協力している。
       そのおかげもあり、リヨンオペラの観客の1/4は25歳以下の若者が占めている。

      釣り船
       何人かの釣り人が船に乗って海に出たが、気がつくとすっかり夜になり、しかも
       潮に流され帰りの方角がわからなくなってしまった。真っ暗闇の中、みんなで
       サーチライトを照らすけれども何も見えてこない。もうだめだと絶望していると
       経験豊富な老人の釣り人が「あかりを消せ」といった。みんなが猛反対したが
       老人があまりに強い口調で命令するので不安そうにサーチライトを消した。
       すると、だんだん闇に目が慣れてきて、向こう側に浜の街明かりがぼんやり
       見えてきてようやく道がわかり、無事に帰還したとのこと。
       心のサーチライトで「どこだどこだ」と自分の行く先を照らせば照らすほど
       かえって方向を見失うということがあるのではないだろうか。そういうときは
       迷子を恐れず思い切って心のサーチライトを消してみよう。

      美味しい食べ方
       「君たちは炒った豆の中で美味しそうな方からたべるか、まずそうな方から
       たべるか?」
        まずそうなものから食べる場合は、常にその中の一番まずいものを食べている。
        美味しうな方からたべる場合は、常にその中の一番美味しいものから食べることに
        なり、最後の一粒まで一番美味しい豆になる。
        子供の良くない方ばかり見ていると結局すべての子供が良くない子供になる。
        世の中のあらゆる物事に対しても常に一番良い所を見るように生きれば、
        人生、最後まで美味しくなる。

      縁と絆
       どちらも姿形がなく、目には見えないけれどもお互いに支えあっている関係性を
       持っているもの。
       絆には良い面と悪い面がある。しがらみと紙一重で、一方的な絆は人を束縛する。
       そもそも、絆はもともと「自分が生きるために家畜を繋ぎとめておく」という意味で
       エゴ丸出しの言葉。

       縁は絆と違い、元からあるつながり。自分が意識するしないに関わらず、いつも
       繋がっているもの。
       特定の誰かと誰かだけの縁だけでなく、世の中に存在するすべてのものは縁によって
       つながっている。私たちの世界はすべてが影の部分で縁と縁が複雑に織りなし、
       支えあっている。もとからある関係性だからいくら否定しても相変わらず縁は
       そこにあるし、縁は切っても切れない。
       ほとんどの場合、私たちは身の回りの縁には気づかず、将来どういう形でそれが
       現れるかも予測できない。後から振り返ってみて、起こるべくして起き、
       出会うべくして出会ったとわかるのが縁。

       絆は縁と異なり、自らの思いによって作り出すもの。つまり、意識していないと
       絆は生まれない。否定したらそこで無くなる。親子の関係でも、縁はずっと
       消えないが、もしそこに思いがなかったら、絆は消えてしまう。
       なので、無意識の中にある縁を意識化したものが絆と言える。
       縁をどう絆に変えてゆくかということが、人生をどう生きるのか、ということに
       直接繋がっている。

      ナンバーワンとオンリーワン
       ナンバーワン的な考え方は、「たて型序列思考」であり、競争原理がすべての
       価値基準になっている。人間ピラミッドの社会の中で、競い合い頂点を目指し
       栄光を掴めるのはたった一人。
       オンリーワン的な考え方は「横型自立思考」。自分はたった一人しかいない
       かけがえのない存在であり、同じように、この宇宙のすべての存在がひとつひとつ
       代替の利かないもの。
       従い、人と比較したり争ったりする必要はなく、自分自身を生きて自分が自分に
       成り切れば良い。ここに気づくことで自分と異なる人に対してもみんなが
       百点満点ばかりの人間だと認めることができる。
       オンリーワンであれば、他人ではなく自分と勝負して成長でき、人目や世間体を
       気にすることはなく自分のしたいことに打ち込むことができる。
       自己を肯定するから他者も肯定し、互いに関わり良いと思うことを素直に学びあえる。
       悪いと思う部分は世間や組織のしがらみを気にせず指摘し切磋琢磨しお互いが向上してゆく。

      蟻を殺す優しい子供
       あるクラスで一人だけなかなか友達ができない男の子がいた。ある時その男の子が
       いつのと同じように水槽の金魚を眺めていたかと思うと、突然外に出て蟻を一匹
       だけ捕まえて戻ってきて水槽の中に落とした。蟻は溺れてしばらくすると死んで
       しまう。そうするとまた外に行って蟻を一匹捕まえて水槽に入れようとする。
       その時、先生は「止めなさい、蟻がかわいそう」と言いそうになったが・
       その子供が何をしているのかを知りたかったので「どうしたの?」と尋ねてみた。
       子供は「この金魚はいつも一人ぽっちでかわいそうだから、友達を作ってあげてるの」
       と答えた。一見、生き物を殺す残酷な子供と誤解しかねないが、実際は心の優しい
       こどもだった。

       先入観によって問題を設定していてはいくら努力してもあれこれ考えても物事は
       解決しないどころかますます誤解を深めてしまう。
       人間の性格はこうだこうだ、などと言ってはいけない。ピンを探すのだ。
       正解というのは先入観の積み重ねによってつくられたものに過ぎない。狭い
       視野で正解探しをして、たまたまその範囲内にピンがあればいいが、そういつも
       うまくはいかない。大切なのは正解を急がず、少し視野を広げてピンが見つかるのを
       ゆっくり待つこと。 
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      2018/05/02 by

      「迷子」のすすめ」のレビュー


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