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新釈走れメロス

他四篇
3.2 3.2 (レビュー5件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 590 円

異様なテンションで京都の街を突っ走る表題作をはじめ、先達への敬意が切なさと笑いをさそう、五つの傑作短編。

※違う版の本の概要を表示しています。
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    「新釈走れメロス」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0

      『新釈 走れメロス』

      万が一にも無いことだと思われますが、『あなたの好きな作家を一人教えてください。』などと、例えば福島駅…もしくは郡山駅にて街頭インタビューを受けてしまったら私は甚だ困ります。

      日本人特有の気恥ずかしさというのも有り余るほど持ち合わせているのですが、それよりも困るのは好きな作家を一人に絞れ切れないからなのです。

      そのため、繰り返しますが万が一にも好きな作家についてインタビューを受けてしまったら非常に困るので、どのように答えるか私は今から決めているのです。

      『二人なら挙げれますよ』と。

      だいぶ絞れてるじゃん、との声多数かと思います。
      断腸の思いで絞りに絞った二人というのが、私の場合は伊坂幸太郎さんとこの本の著者である森見登美彦さんです。

      前者の伊坂さんの件はまた別の機会に語るとしまして、森見さんについてはただただ美しく且つ圧倒的な語彙力のコラボによる文章が私のツボにどハマりしています。これは多くの人に言っていることですが、小説を読んでまるでマンガのように笑わされたのはO・ヘンリと森見さんだけです。




      本作は、そんな森見さんが我が国のレジェンド級の古典(とまではいかないかもしれませんね…)作品を、現代の腐れ大学生らを中心に据えて改変したものです。

      『芽野史郎は激怒した。必ずかの邪知暴虐の長官を凹ませねばならぬと決意した。』
      という冒頭部分なんて、もう笑うしかないじゃないですか。
      >> 続きを読む

      2017/07/29 by

      新釈走れメロス」のレビュー

    • 評価: 3.0

      内容紹介-------------------------------------------------------
      あの名作が京都の街によみがえる!? 「真の友情」を示すため、古都を全力で逃走する21世紀の大学生(メロス)(「走れメロス」)。恋人の助言で書いた小説で一躍人気作家となった男の悲哀(「桜の森の満開の下」)。――馬鹿馬鹿しくも美しい、青春の求道者たちの行き着く末は? 誰もが一度は読んでいる名篇を、新世代を代表する大人気著者が、敬意を込めて全く新しく生まれかわらせた、日本一愉快な短編集
      ---------------------------------------------------------------

      原作を読んだことのない作品もあったが、楽しめた。
      現代語訳というわけではなく、パロディなので全然違う印象を受ける作品もある。
      森見らしさも出ている。

      原作をなぞらえている部分も多いので、「この文章原作で読んだな」と思い出すこともしばしば。
      ちょっとしたきっかけで、読んだことがあると気づけるような文章を書ける文豪たちはすごいなと改めて実感した。


      「山月記」
      原作は確か中学校の教科書で読んだ。
      自尊心とか虚栄心の話だったと記憶。
      森見らしい文体。

      「藪の中」
      原作のあらすじは何とかなく知っているが、読んだことはない。
      人によって細かいところの見解の相違は見受けられたが、解釈によって全く結果が変わってくるというほどの印象は受けなかった。
      元々そういう話ではないのかな?
      鵜山の倒錯した愛情がすべてを狂わせてしまっている。

      「走れメロス」
      原作は中学生の時に読んだ。
      原作通りの文章が多く出てくるが、原作とは全く違う展開。

      芽野(メロス)「姉の結婚式に出なければならないのだ。」
      長官(王)「いいだろう。」
      芽野はそう言い放ち、校舎から外へ駆け出した。
      芹名(セリヌンティウス)「あいつは戻らんぜ。」
      長官(王)「そんなわけあるもんか。」
      芹名(セリヌンティウス)「あいつに姉はいないよ」

      約束を反故にするために京都市内を逃げ回る!
      すべては友情のため!
      という、聞いただけでは何が何だかわからない奇想天外な改変。
      森見作品のあほらしさがあっておもしろい。


      「桜の森の満開の下」
      原作は大学の講義で読んだ。
      「桜が怖いって?なんだそれ」と思いつつ読んで、はっきりとは言葉にできない恐怖を感じたことを覚えている。
      美しさと怖さが隣り合っていることを知った。

      文体は原作に寄せてあって、いつもの堅苦しさはない。
      原作のような淡々とした冷たさみたいなものがあって、森見すごいなと思った。


      「百物語」
      原作未読。
      これまでの短編の登場人物が勢ぞろいして、わいわいがやがやとやっているうちに物語が終わってしまった。
      「ん?俺は何を読んでいたんだ?」という思いがして、自分も鹿島さんに振り回されていたのかもしれないと考えると、ちょっと怖かった。
      >> 続きを読む

      2017/06/12 by

      新釈走れメロス」のレビュー

    • 評価: 4.0

      過去の名作を森見登美彦さん風にアレンジした作品。
      「走れメロス」、「山月記」は読んだ事があるが他を読んだ事ないのでどこまでアレンジしてあるかはわからないが森見さんらしさが出ていて面白かった。
      独特の文体と阿保な学生逹が癖になる‼

      2015/08/31 by

      新釈走れメロス」のレビュー

    • 角川文庫版も発売されましたね。どちらの表紙も甲乙つけがたいです。

      2015/08/31 by ybook

    • ybookさんのレビューを覚えています。阿呆な小説だそうですね。
      この手の本の場合、やはり原作を先に読んでおきたいな。
      原作を読む時に不謹慎になりそうで…。
      >> 続きを読む

      2015/08/31 by 月うさぎ

    • 評価: 3.0

      名作を現代版で書いた短篇集。

      元になった作品
      山月記 中島敦
      藪の中 芥川龍之介
      走れメロス 太宰治
      桜の森の満開の下 坂口安吾
      百物語 森鷗外

      読んだことのあるものもないものもあるが、森見登美彦さんらしく阿呆な仕上がりになっている。
      その中では「桜の森の満開の下」は真面目で、いつもとは少し違う雰囲気だった。

      桜の森の満開の下
      小説を書いている男が哲学の道に桜が咲く頃、女に出逢う。
      女の言う通りに小説を書き、女の言う通りに京都を離れるが…

      どの作品も独立しているが、共通して登場する人物もいる。
      詭弁論部とかパンツ番長とか、「夜は短し歩けよ乙女」でも出てきた言葉もある。
      くだらなくて阿呆なのに、文章には熟語が豊富で、作者の語彙の豊かさが伝わってくる。

      好きなひとは好きだろうが、これで四冊森見作品を読んできたが、わたしには合わないようだ。残念。
      「有頂天家族」は良かったのだけれど。
      しかし、読んだことのない作品に興味を持つことができたことと、豊かな表現を読むことができたことは森見さんのおかげだと思う。

      >> 続きを読む

      2015/06/23 by

      新釈走れメロス」のレビュー

    • 善行を行うにも、自分なりの基準を設けていると冷たい人と思われるかもですね。
      こっから先は助ける、こっからこっちはたすけなくてもいいでしょ、って。
      それを表明したほうが、みんなが自分のことをわかってくれると思うから、あえて口に出して言ってるのに。
      曖昧なままでみんなにいい顔している腹黒いやつが、男でも女でもモテる。
      利口なんでしょうね。
      僕らは単純なんでしょう。口では人間の暗部ばかり言いつのりますが、僕の中では人間のなかの理性ってものにまだ期待している部分は否定できません。
      そんな危うい心理状態だからこそ、自己防衛のための手段とも言えなくもないかな~。
      >> 続きを読む

      2015/06/29 by 課長代理

    • 課長代理さん

      人間って悪いところありきと考えつつも、最後に残るのは善意だと信じたい
      こんな矛盾している気持ちをわたしも抱えて生きておりますよ。
      冷血動物扱いされてしまうので、夫以外にはなかなか本心が口にできない小心者のわたしが、珍しく気持ちを出してしまいました。テヘ。
      課長代理さんも上手に世間の波に乗ってくださいよ。
      >> 続きを読む

      2015/06/29 by jhm

    • 評価: 3.0

      古典の名作をここまでアレンジするとは…阿呆です。
      原作ファンは怒りを通り超え、あきれて笑ってしまうと思います。
      友情の為には走りません。早々に友を売って逃走します。
      昔京都に住んでいたので、京都の街中を逃走する描写には思わずニヤリ。
      詭弁論部やパンツ番長、図書館警察が登場するあの大学を舞台にした短編集になっているので、「夜は短しあるけよ乙女」「四畳半神話大系」が好きな人にお勧めです。

      2012/05/30 by

      新釈走れメロス」のレビュー

    • ソレっぽいカバーなのに阿呆なんですね(笑)

      タッチも軽そうな気がするので、難しい本を読んだ後のクールダウンに読んでみようと思いました。

      いや、そもそもアレンジ元の古典の名作を読んでいないと楽しめないですね。きっと...
      >> 続きを読む

      2012/05/30 by ice

    • ybook さん はじめまして。

      「走れメロス」自体がツッコミどころ満載のギャグとして読まないと
      大人のあたしには、トンデモ本にしか感じられないのです。
      すでに汚れています。
      っていうか、あれが子供の必読書な意味がさっぱりわからない私です。

      >早々に友を売って逃走します。
      普通の人間ならそうするでしょうね。
      善人ならそもそも友人を人質にするという発想はありえないし。

      意味も無く有名な話ですから、当然パロディーがあってもいいと思うし、
      そういえば、それまではなかったの?と思うほどです。

      山月記もなんだか訳のわからないシュールな話だった気がします。
      この本、面白そうですね。
      でも、確かに原作を読んでないと面白さが半減かも。
      >> 続きを読む

      2012/05/31 by 月うさぎ

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      • 評価: 4.0

        教科書にも載るような古典作品のリメイク・・・オマージュ?パロディ?です。

        読み進めていると随所に原典を想起させる雰囲気があるのですが、作中で活躍するのは例のごとく森見作品でお馴染みの阿呆な学生たち(拗らせに拗らせて野生に還った元学生含む)です。本当に阿呆です。

        相互につながりのある5編の短編からなる本作は、全体的には「異様なテンションで京都の街を突っ走る」(帯解説より)感じなのですが、どことなく怖いような、切ないような空気感も持っていて、森見作品の中でも個人的に好きなタイプでした。
        ただし「走れメロス」だけは確かに異様なテンションです(笑) >> 続きを読む

        2014/11/10 by

        「新釈」走れメロス」のレビュー

      • 「新釈」ですか。
        面白そうですね、読んでみたいです。

        2014/11/10 by 空耳よ

      • とことん阿呆な作品ですね。
        昔、桂駅付近に住んでいたので阪急電車の嵐山方面乗り換えのくだりでテンションが上がりました。

        個人的には藪の中が好きです。
        >> 続きを読む

        2014/11/10 by ybook


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