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パレートの誤算

3.2 3.2 (レビュー4件)
著者: 柚月裕子
定価: 1,696 円
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    「パレートの誤算」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 3.0

      人望も厚い優秀なケースワーカーが殺された
      現場は生活保護受給者たちが多く住むアパート
      そこで何度となく目撃されていた反社会的勢力に属する男
      彼らは何かしらの関係性を持っていたのか?
      殺人事件に隠された社会保障の盲点とはいったい????てなお話

      不正受給に貧困ビジネス

      裏で糸を引く反社会的組織

      そして、犯罪に手を染める○○○・・・・・・・

      生活保護を題材としたミステリーであります

      社会派ミステリーであります

      これはとても難しい問題ですねー

      社会的弱者と怠け者を線引きするというのは・・・・・

      そこに漬け込んで悪いことをやっちまおう・・なんて悪者もいるんだよってのが今回のお話

      あまり気にしたことがなかった題材のミステリーだったので興味津々

      ストーリーは若干間延び感があったかな・・・・

      黒幕もありがちな感じで・・・・

      そんな中で物語を盛り上げる熱い男がふたり

      ある刑事の熱い意志
      警察法第一章第二条
      「警察は個人の生命、身体および財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧および捜査、被疑者の逮捕、交通の取り締まり、その他公共の安全と秩序の維持にあたることをもって、その責務とする」

      あるケースワーカーの熱い意志
      「たしかに生保のあり方には、問題が多い。不正受給やら貧困ビジネスが、あとを絶たない。でも、生保という行政の制度があったから、育つことができた子供がいることは確かだ。さまざまな理由で、自分の力で生きていけない人は、いつの時代にも必ずいる。そういう人を救うために生保は、必要な制度だ。生保は自分の力で生きていけない人の―社会的弱者と呼ばれている人たちの最後の命綱だ。その命綱を、悪用する奴らを俺は許せない」

      色々な社会問題をわかりやすく興味を持たせてくれるもの小説の良いところであります・・と思いました
      >> 続きを読む

      2015/12/10 by

      パレートの誤算」のレビュー

    • 評価: 3.0

      念願の市役所に就職がかなった牧野聡美は、生活保護受給者のケアを担当する事になった。
      敬遠されがちなケースワーカーのという職務に不安を抱く聡美。
      先輩の山川は「やりがいのある仕事だ」と励ましてくれた。
      その山川が受給者たちが住むアパートで撲殺される。
      受給者からの信頼も篤く、仕事熱心な先輩を誰が、なぜ? 聡美は山川の後を引き継いだが、次々に疑惑が浮上する。
      徐々に明らかになってゆく山川の知られざる一面が見えてきたとき、聡美に事件から手を引くよう示唆する匿名の電話が鳴る。

      『臨床真理』でこのミス大賞を受賞した柚木さんの、初の宝島社さん以外から発表した社会派サスペンス長編です。
      祥伝社の月刊誌『小説NON』平成24年4月号から平成26年2月号まで連載されていたものを纏めたもの。
      柚木さんの創作に向き合う真摯な姿勢は感じられる作品ですが、出来栄えとしてはいまひとつといったところでしょうか。
      常に新しい社会問題をテーマにサスペンス作品を産みだそうという意気込みは伝わってくるのですが、ノンフィクションならいざ知らず、小説というフィクションの世界では、緻密な取材に裏打ちされた現実感溢れる事実の羅列と、著者の現代社会の矛盾に対する主義主張は、小説というフィクションを楽しもうとしている読み手の興を殺いでしまいます。

      主人公・牧野聡美は、亡き父に憧れて念願の公務員になる夢が叶いました。
      学生のうちに社会福祉士と児童福祉士の資格をとっていた聡美は、その資格が活かされる職場に配されるものとばかり思っていましたが、配属先は福祉保健部社会福祉課。
      いわゆる、生活保護受給に関する様々を担当する部署だったのです。
      望むと望まないに関わらず、こなさねばならない仕事は降ってきます。
      十人十色の不幸な境遇、荒廃した心、生活保護を受給する人々のケアという仕事は生半可な覚悟で臨めるものではない過酷な現場でした。
      そんな聡美を勇気づけてくれたのは、職場の中でも一目置かれるベテランのケースワーカー・山川でした。
      彼は、自信を失いかけていた聡美に語りかけます。
      「この仕事はたいへんだけど、やりがいのある仕事だよ。訪問したての頃は、暗い顔でうつむいてばかりいた生保受給者が、訪問回数を重ねるごとに笑顔を見せるようになっていく。その姿を見ると、こっちも嬉しくなる。しかも、その人が自分の力で暮らしていけるようになって、ありがとうあなたのおかげです、なんて言われたら胸がいっぱいになるよ。僕で力になれることがあれば何でも言ってほしい。笑って笑って。一緒に頑張ろう」
      そんな山川が、訪問先の安アパート火災に巻き込まれ、死体となって発見されます。
      聡美だけでなく一様に激しい動揺が走る職場にもたらされたのは、山川の死因は火事による事故死ではなく何者かに頭部を強打されたためだったという、信じられない報せでした。

      前作の『アントガーデン』では孤独な中高年の男性を狙った詐欺をとり、本作では生活保護費の不正受給にまつわる組織犯罪をとり、と、常に新しい社会問題を物語の主テーマとして取り上げられる挑戦には素直に敬意を表したいと思います。
      それだけに一層の正確さを求められる長編を書くにあたって、取材や参考文献の読み込みはたいへんなご苦労があったものと思います。
      ただ、いかんせん新味に乏しいのが難点です。
      現在進行形の社会問題を題材にした作品を読んだ者としては、読み終えて、「おお!そうだったのか!知らなかった」という発見や驚きが少ないのです。
      どこかで聞いたことのあるような、またはニュースでみたことのあるような出来事ばかり。
      NHKの「クローズアップ現代」で同じテーマを題材に、フィクション化して小説にしたら、本作のようなものが出来上がりそう。

      “生活保護不正受給”でいくならテキスト的な物語で、浅く広く知識を散りばめたものでなく、不正受給から窺える想像もできないような地獄絵図を書いて欲しかったです。
      今日び、“囲いや”稼業で生活保護受給を主なシノギにしている暴力団なんて存在するのか疑問です。
      シノギにしているとしてもチンピラ風情が関の山。
      もっと怖ろしい合法的な搾取施設は全国に満ち満ちているじゃありませんか。
      柚木さんのもっと深い闇に眼を凝らした作品が読みたいと思います。

      現実感乏しい描写は、それこそ数えられない程。
      そこに目を瞑らせるだけの魅力的な登場人物や、圧倒的な事件を披露してくれないと、どうしても評価しづらくなってしまいます。

      宝島社さんを離れても、これだけの長編をしっかりと、大きな齟齬なく書き上げることができる力量を持つ著者だけに、もう少しの高みを望みます。
      一ファンとして。
      >> 続きを読む

      2015/04/18 by

      パレートの誤算」のレビュー

    • >arinkoさん
      いつも、コメントありがとうございます。
      その通りです。破天荒なキャラクターや、ありえない設定もありですよ。
      でも、ある程度の現実感は必要ですよね。
      本作では主人公が市役所職員なのですが、サブキャラクターの刑事さんの造形がデタラメすぎてNGでした。
      いくら殺人事件の捜査のためとはいえ、一般市民にいきなり粗暴な口をきいたり、主人公たちにためらいもなく捜査の進捗状況を話してみたり。
      最後は主人公の命を救うため、署長の決裁を仰がぬまま、市内に緊急配備をしいたり、家宅捜査の令状をとって無関係のヤクザを逮捕してみたり。
      僕は、こういう2時間ドラマ的な設定で躓いてしまいます。
      >> 続きを読む

      2015/04/19 by 課長代理

    • >空耳よさん
      いつも、コメントありがとうございます。
      いわゆる貧困ビジネスをテーマにした小説は読んでみたいな、と思っていたので、ケースワーカーが主人公という導入部で期待したんですが。
      まさにニュースみたいな小説に仕上がってしまいましたね。
      同じテーマでも馳星周さんや、桐野夏生さんなら、かなりダークで胃もたれするようないい作品を書けそうな気がします。
      好きなんですけどね、柚木さん。
      ちょっと性善説の優等生過ぎるきらいがあるようで、小説にもご本人のそういうところが出ちゃってますかね。
      ライトノベルならこの線でもいいと思うんですけど。
      >> 続きを読む

      2015/04/19 by 課長代理

    • 評価: 3.0

      一気に読み終えることができました。
      意外な犯人で驚きました。

      2014/12/09 by

      パレートの誤算」のレビュー

    • 犯人を予想しても、大抵裏切られるあの感じがいいですよね~!!

      2014/12/09 by RAY-ROCK

    • 評価: 4.0

      市役所に就職した牧野聡美は、生活保護受給者のケースワーカーをすることになる。
      先輩の山川は「やりがいのある仕事だ」と励ましてくれが、彼は受給者たちが住むアパートで殺された。
      聡美は山川の仕事を引き継いだが、疑惑が生じ…。

      ◆最近社会問題ともなる生活保護の不正受給。
      不正受給は確かに問題だけど、でも問題があるのは一握りなのだと思います。必要としている人は確かにいるなら、手助けして欲しいものだと思います。
      そんな生活保護をめぐる物語はちょっと2時間サスペンス風ではありますが、最初はケースワーカーの仕事が嫌だと思っていた聡美が、その仕事にやりがいを見出していくこともあって、読後感は爽やかなものがあります。
      問題点を指摘しつつも、その大切さも訴えていて、だからこそ考えるものがあります。
      そしてケースワーカーの仕事の苛酷さも、改めて分かりました。
      問題が発生してしまうのも、ここにその一因があるのではないかしらね。
      >> 続きを読む

      2014/12/02 by

      パレートの誤算」のレビュー

    • タイトルを見たらなぜかプレパラートを思い出しましたー

      2014/12/03 by makoto

    • makotoさん>
      プレパラートってなんだっけ?ってちょっと考えちゃいました。
      顕微鏡で使うガラス板…小学生の時以来?ちょっと思い出すのに時間かかりました。 >> 続きを読む

      2014/12/03 by むつぞー


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