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さようなら、オレンジ = Goodbye,My Orange

3.4 3.4 (レビュー6件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 1,365 円
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第11回 本屋大賞 / 4位
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    「さようなら、オレンジ = Goodbye,My Orange」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 1.0

      自分には合わなかった。メタ構造(っていうのかな?)はいいとして、翻訳本の体裁とか期待してた内容ではなかった。まあ難民移民の抱える問題の極々一部は垣間見れたのかな。

      2019/09/16 by

      さようなら、オレンジ = Goodbye,My Orange」のレビュー

    • 評価: 4.0


      今、初めて読んでいるこの小説は、どんな人によって書かれたのか。
      全く気にならないと言う人は少ないと思う。

      巻末の著者紹介に目を通すし、あとがきがあれば、真っ先に読んでしまう。
      これは、よくありがちなことだと思う。
      インターネット検索することだってあるだろう。

      しかし、作家の性別や国籍、年齢、略歴など各種の属性は作品の良し悪しには、本来関係ないはずだ。
      それでも私たちは、頭の片隅にインプットする。作者にまつわる情報の束を。

      今回読了した岩城けいという作家の「さようなら、オレンジ」という作品の著者欄には、「大阪生まれ」「単身渡豪」「業務翻訳業経験」「在豪二十年」とあります。
      読む者は、なるほどと納得するんですね。

      まさに、この作品は"異言語"や"異国"での生活をめぐる小説だからです。

      物語は、主人公サリマの日常を中心に展開していきます。
      アフリカの内戦状態にある国からオーストラリアらしき国の田舎町へと逃れて来た、難民の黒人女性だ。

      地域のコミュニティーにうまく溶け込めずにいる。言語の壁が大きいんですね。
      そして、早々に夫は失踪。彼女は、生鮮食品加工の仕事で、二人の息子を養っている。

      彼女は、英語を習得するために、学校にも通っている。
      教室にはさまざまな背景と条件を抱えた生徒が共存している。

      職場と学校と家庭という三つの空間。それに言語と職能という二つの変数。
      そのレベルアップは、サリマの内面と各所での人間関係に微妙な変化をもたらすんですね。
      そして、関係性の再編が彼女を前に進めて行くことになる。

      人物の描写が、この作品の最大の読みどころだと思う。
      どの登場人物にも、少しづつ著者自身の体験や見聞が溶かし込まれているんですね。

      それゆえ、読む者は説得力を感じつつも、ある違和感を抱いてしまうんですね。
      なぜ日本人が、アフリカ人の話を、それも日本語で書かねばならないのか?-----。

      この疑問に応答するように、この作品には構成上のトリックが一つ施されていると思う。
      素朴な文体に比して、その方法はかなり大胆で危うさも孕んでいると思う。

      その成否は、読む者の判断に委ねられていると思いますね。

      >> 続きを読む

      2018/08/31 by

      さようなら、オレンジ = Goodbye,My Orange」のレビュー

    • 評価: 4.0

      日本の文学の域を超えている傑作だと思った。
      海外の小説の日本語訳みたいな雰囲気に感じる世界観なのだ。
      なんかこう、苦境に立ち向かい全力で切り開いていく人生というものに憧れました。
      僕ももがいてみたい!
      自転車で、ペダルでもがきますか。取り敢えず(;´Д`)

      第8回大江健三郎賞受賞、第29回太宰治賞受賞、2014年本屋大賞4位、第150回芥川賞候補

      (amazon解説)
      「私は生きるために、この異国にやってきた。ここが今を生きる、自分のすべてなのだ。」異郷で言葉が伝わること―それは生きる術を獲得すること。人間としての尊厳を取り戻すこと。
      オーストラリアの田舎町に流れてきたアフリカ難民サリマは、夫に逃げられ、精肉作業場で働きつつ二人の子どもを育てている。母語の読み書きすらままならない彼女は、職業訓練学校で英語を学びはじめる。そこには、自分の夢をなかばあきらめ夫について渡豪した日本人女性「ハリネズミ」との出会いが待っていた。
      >> 続きを読む

      2018/08/31 by

      さようなら、オレンジ = Goodbye,My Orange」のレビュー

    • 評価: 3.0

       太宰治章、大江健三郎賞 を受賞し、
      芥川龍之介賞、三島由紀夫賞 の候補となった作品です。
       
       異国の地で、第2言語として英語の獲得に励みながら
      懸命に生き抜いていこうとする女性達を描いています。
      著者の自伝的な要素も色濃く反映されているように思いました。
       
       何より強く感じたのは言語に対する非常に細やかな感性。
      著者ならではの言葉に対する理解とでも言い換えられるでしょうか。
      それをベースに綴られる文章は
      おいそれと流し読みできないような雰囲気をまとっています。
       
       ライトノベル的なものを読んだ後だったからか、
      選び抜かれたであろう単語とそれらの配置
      ならびに試行錯誤の末に決定されたと思われる比喩表現などに
      言葉の力的なものをとても感じる一冊でした。
       
       私はライトノベルを卑下するものではありません。
      読書の楽しみ方として純粋にありだと思いますし、
      読書慣れしていない方への入り口としては
      非常に有用なものだと思います。
       
       言葉の扱い方と
      そこで目指しているものが違うだけであって、
      文章や作品にはいろいろなスタイルがあっていいはずです。
       
       そうした中で、
      本書はさすがに名だたる文学賞にノミネートされ
      受賞するだけの「質」と「力」がつまっている一冊だと思いました。

       単行本ですが 166ページとそんなに厚くないので、
      あまり文学作品を読まないという方にも
      是非チャレンジしてみていただきたいです。
       
       
      >> 続きを読む

      2015/09/29 by

      さようなら、オレンジ = Goodbye,My Orange」のレビュー

    • > 太宰治章、大江健三郎賞 を受賞し、
      芥川龍之介賞、三島由紀夫賞 の候補となった作品です。

      全く知りませんでしたが、ここまでの高評価の作品。
      是非読んでみたいと思いました♪
      >> 続きを読む

      2015/09/29 by ice

    • 評価: 5.0

      女性の人生と異国の地は似ている。
      母国語に対する第二言語もまた女性の人生に似ているかもしれない。
      異国の地ではその土地の言語を話さなくてはならない。
      貧困と災難のためにアフリカの地から逃げてきたサリマと
      夫の研究のために日本から移民してきたハリセンボンことサユリ。
      二人は異国の地で生活するために英語学校に通いそこで知り合う。
      異国の地では人種差別が酷く、物語は全体的に女性差別が色濃く映る。
      女はバカだ、という男たちの世界観。
      本書ではその男たちの滑稽さをさりげなく描いていた。
      女はバカだといいながら、仕事の続かない男。
      サリマは仕事の続かない夫に置いていかれるが、
      彼女は夫のいなくなった生活に幸福感を覚えていく。
      それから母国語の話せても読み書きのできない前科もちの男。
      サユリはこの男に助けられるが、
      その男との出会いから
      ますます異国の地での英語能力を
      高めないといけないという危機感を覚える。
      彼女は母国語を使うとき粗野な気持ちになると母国語を避け続けるが
      現地における言語能力の劣等感からそんな気持ちになったのかもしれない。
      言葉と読み書き能力(リテラシー)は
      その人の思考と価値観の手助けをしてくれる。
      「はじめに言葉ありき」というように
      言葉の獲得によってその人の世界観は広がっていく。
      けれども言葉は同時にその人をその世界に留めもする。
      人類の歴史はその世界観の獲得とその超越によって発展してきた。
      今、詳しくはわからないけれど
      世界に7億5千万人以上の人が読み書きが出来ないらしい。
      中でもその中の3分の2が女性だという。
      言葉と読み書き能力の発展は人間に契約能力を発明させ
      そして個人個人がある程度ではあるものの
      自由である権利を保障してくれるものになったはずだ。
      けれどもいまだに多くの人がその権利を得られないでいる。
      本書のヒロインの一人のサリマはユダヤ人の歴史と似ている気がする。
      住む場所を奪われ、いつの時代も迫害を受けてきたユダヤ人。
      その社会では女性差別が色濃い。
      今問題になっているイスラム問題、マララのあげる声。
      イスラム圏の男女平等化が進めば世界は大きく変わると思う。
      今の時代、女性こそ勉強する時代なのだと思う。
      なぜなら、女性の社会進出によって
      託児所問題、雇用問題、教育問題など
      いろんな面で女性の視点が
      重要視されなくてはならないことが多くなってきたからだ。
      それに女性は男性よりも関係性を重んじる。
      一見、お金にたいして執着心が強く思われがちだが、
      それよりも愛に飢えることの方がストレスのように思う。
      だから、女性の方が社会にたいして
      そのストレスを反映させる力が大きいんじゃないのかと思う。
      母と子の関係が大事で父親の役割はその次のように、
      教育面でも女性の一般的な教養水準が
      社会に大きな影響を及ぼすのではないかと思うのだ。
      もちろん、だからといって女性に責任を全部押し付けたいわけではない。
      今までの社会があまりにも男性に傾いていたからそう思うだけだ。
      実際は、男性が女性の立場作りをしなければいけない、
      いままでリードしてきた意味においてだけれど、
      「さようなら、オレンジ」
      オレンジ色が夕日、黄昏時なのだとしたら、
      男尊女卑の世界観とさようならをしなければいけない
      という意味がこのタイトルに籠められてあるのかもしれない。
      >> 続きを読む

      2014/11/25 by

      さようなら、オレンジ = Goodbye,My Orange」のレビュー

    • 主権が男性にあった時が長くて、今も尻尾を引きずってますね。
      人生をどう歩むかによって、男女の関係は変わるようですが。 >> 続きを読む

      2014/11/25 by 空耳よ

    • 男女の関係は難しいですね。
      理想論を掲げてみても、独占欲とかありますもん。
      大きな視点で見るのと、当事者同士での関係がよければどっちでもいいと思いますし、極論をいうと矛盾しますが、DVとかでも、本当に善悪つけられるのかよくわからないのが本音のところです。 >> 続きを読む

      2014/11/25 by 風樹のたん

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