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ブラウン神父の童心

5.0 5.0 (レビュー1件)
著者: G・K・チェスタトン
カテゴリー: 小説、物語
定価: 693 円
いいね! Tukiwami

    「ブラウン神父の童心」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0


      奇想と逆説に満ちた「ブラウン神父」シリーズの第一短篇集「ブラウン神父の童心」を再読。

      著者のG・K・チェスタトンは、20世紀初頭の文豪で小説、批評、演劇、歴史、随筆、詩歌とあらゆる分野に健筆をふるった作家で、ミステリは、どちらかといえば道楽的に書いたと言われているんですね。

      この短篇集は、まさに短篇本格の極致で、ミステリのベースたる逆説と風刺とユーモアに溢れた奇抜なトリックと、被虐的な笑いに満ちたシュールな作品が収録されていて、ミステリ好きには堪らない一冊ですね。

      盗賊フランボウを追う探偵ヴァランタンは、カフェで備え付けの砂糖と塩がなぜか逆に入れてあることに気付く-----まるい顔に大きな黒い帽子とこうもり傘がトレードマークの名探偵ブラウン神父が初登場を飾る「青い十字架」。
      殺人が起きるが、犯人を誰も見ていない「見えない男」など、12篇が収録されているんですね。

      巻頭から巻末まで、ほぼ完璧な出来栄えの短篇が並ぶ、類まれな一冊で、チェスタトンを読むと、世界を見る目が確実にちょっと変わるような気がします。

      こういう探偵小説はめったになく、「折れた剣」の逆説にはくらくらしたが、「飛ぶ星」の美しいイメージも忘れ難い。
      とにかく、この本で展開される逆説と奇想天外なトリックにやみつきになります。
      そして、どの短篇にも後世の作家による模倣作が存在する、まさにアイディアの宝庫なんですね。

      ミステリの原点のひとつでもある不可能犯罪を重点にした作品が多く、いずれも奇妙、奇抜、異常な犯罪や殺人を冒頭に提示して、我々読者の興味を引き、これを我らがブラウン神父が、天才的頭脳を駆使して、あっけなく解決する。

      そこには読者の推理の余地はほとんどなく、一方的なものだが、トリックは独創的であり、アンフェアなものではないんですね。

      とにかく、このシリーズは、著者の学識や教養がふんだんに盛り込まれ、逆説と風刺を含んだ高踏派ミステリの傑作だと思います。

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      2019/01/13 by

      ブラウン神父の童心」のレビュー


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