こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)

渚にて

人類最後の日
5.0 5.0 (レビュー1件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 1,050 円

第三次世界大戦が勃発、放射能に覆われた北半球の諸国は次々と死滅していった。かろうじて生き残った合衆国原潜“スコーピオン”は汚染帯を避けオーストラリアに退避してきた。ここはまだ無事だった。だが放射性物質は確実に南下している。そんななか合衆国から断片的なモールス信号が届く。生存者がいるのだろうか?―一縷の望みを胸に“スコーピオン”は出航する。迫真の名作。

いいね!

    「渚にて」 の読書レビュー (最新順)

    最新のレビュー順 | 人気のレビュー順
    すべてのレビューとコメントを開く
    • 評価: 5.0

       何とも言えない哀しみと極限状態における人間の生き様を描いた作品です。
       第三次世界大戦が勃発しました。
       当然の事ながら核戦争となり、北半球は壊滅します。
       米海軍の原子力潜水艦スコーピオン号は、まだ生き延びているオーストラリアのメルボルンに寄港します。

       しかし、核汚染は確実に南半球をも侵していきます。
       メルボルンでは、まだ不自由しながらも人間らしい生活をしている人びとがいますが、それも時間の問題でしょう。
       誰も広がりゆく核汚染を止めることはできないのですから。
       ええ、それは、メルボルンに生きている人達にも分かっていることなのです。
       どこにも逃げ場はないのです。

       人類滅亡の日を目前にして、この逃れられない運命の前で、人間はどう生きるのか、あるいは死を選ぶのかという大変重いテーマを描いたSFの古典的名作です。

       物語の過程で、アメリカのシアトル付近から発せられたと思われる信号を受電する場面があります。
       核により完全に死滅したと思われる北半球に生存者がいるのか?
       スコーピオン号はどうすべきか?
       その電波を辿って救出に向かうべきか?
       生存者がいるなんてあり得ない。仮にいたとして、その救出に成功したとしても、あの核の下で曝されたのだから、生き延びられるわけはない。
       それでも残り少ない燃料を使って探索に行くのか?
       これも選択です。

       徐々に南下する核汚染。
       今はここで何とか生活しているけれど、この先どうするの?
       もっと南へ逃げるの? どこまで?
       逃げよう、どこまでも。
       それも選択。

       あるいは、もはやどこへ逃げても逃げ場はない。
       であるのなら、思い出のあるこの地で死のう。そう考えて安楽死ができる薬を呷る。
       それも選択。

       どの選択が正しいなんて誰にも言えはしません。
       そんなことは誰にも決めることはできない。
       
       生き残れるなんて思えない、人類が滅亡する状況に直面した時、自分ならどう選択するのだろう……。
      >> 続きを読む

      2019/04/12 by

      渚にて」のレビュー


    最近この本を本棚に追加した会員

    この本に関連したオススメの本

    取得中です。しばらくお待ちください。

    ナギサニテ ジンルイサイゴノヒ
    なぎさにて じんるいさいごのひ

    渚にて - 人類最後の日 | 読書ログ

    会員登録(無料)

    今月の課題図書
    読書ログってこんなサービス
    映画ログはこちら
    読書ログさんの本棚

    レビューのある本

    最近チェックした本