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ロボットの魂 (創元SF文庫)

4.0 4.0 (レビュー1件)
著者: バリントン・J. ベイリー
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    「ロボットの魂 (創元SF文庫)」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      やっぱりバリントン・J・ベイリーは凄いな。この「ロボットの魂」を再読しての正直な感想です。

      このSF小説は、限りなく人間に近く作られたロボットの冒険譚。ピカレスク・ロマンだ。

      冒険また冒険の息をつかせぬ物語でありながら、何やら深刻めかした哲学的な設問まで盛り込んでいる。曰く、存在とは何か、意識とは何か。

      ハイデッガーによって問われ、人間哲学の中心に座った命題だ。放浪と冒険、そして存在の難問と共に、このロボットの主人公は存在するのです。

      暗闇の中で存在として活性化された時、すでに意識はあった。年老いたロボット製造者の息子として存在となったのです。未存在からかえったのです。そして、彼の最初の行為は、両親を捨てることだった。どんな回路を埋め込まれたのか。

      彼の悩みは、虚構のセルフイメージに帰着したのだった。つまり、自分は存在するのか、もし存在するとしたら、それは最終的に意識に還元されるのか。自分が在るという意識とは何なのか。

      難問を抱えながらも、知的には卓越したロボットだった。戦火にあけくれる小王国にあって軍師として活躍する。人間以上の才覚と野望と闘争心を持ったロボット。

      小王国をクーデターで乗っ取って皇帝の位についたり、宇宙船の修理の奴隷労働に売り飛ばされたり、最初は持っていなかった性的能力を植えつけられたり、窮地に陥って各パーツに解体されてしまったり、とにかくこの物語は、波乱万丈だ。

      大活劇の進行の中に、巧妙に織り込まれた"存在哲学"。これが、まさしくバリントン・J・ベイリーの真骨頂だと思う。
      >> 続きを読む

      2017/11/09 by

      ロボットの魂 (創元SF文庫)」のレビュー

    • 〉存在とは何か、意識とは何か
      ヨーロッパ文学でこれを問わない小説はない。っていうくらい、彼らはこのテーマにこだわって生きているようです。
      そもそも哲学とは、という話になれば「存在」を証明するということからすべては始まっています。
      だからハイデッカー以前、つまりデカルトの「われ思う故にわれ有り」から今に至るまでずっと続いているテーマです。
      日本人的には何でそんなに存在証明にこだわるのかが正直理解できないですが
      知的ゲームのようなこういう作品は好きです。
      未読な作家なので出会う楽しみが増えました。レビューどうもありがとうございました。
      >> 続きを読む

      2017/11/09 by 月うさぎ


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