この世にたやすい仕事はない

評価：

この世にたやすい仕事はない、本当にその通りだなと思わせる、5つの仕事を腰掛的に転々とするある女性の1年間の仕事遍歴についてのお話。

相談員の将門さんの紹介する仕事は一般的な仕事とは少し違っていて、業務の中にミステリー、SF、冒険譚(?)、ホラーの要素ありで、仕事に対する悲喜こもごもが描かれており、どれも非常に面白かった。徐々に構築されていく人間関係は話をまたいでつながり、1つ1つの話は短いのに、どれも面白く、読みごたえがあった。

仕事に対して一所懸命にやれば面白さが出てくる。もし合わなければ逃げたっていい。何が起こるかわからないのだから”ただ祈り、全力をつくすだけだ”。前向きに、気負いすぎずにやっていこうと思える話だった。
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2018/11/28 by tnp

「この世にたやすい仕事はない」のレビュー

評価：

新卒から勤めた職場を燃え尽きて辞めた30代半ばの主人公が、一年間に5つの職を転々としていく。

仕事に没頭し向き合うほど、しんどくなる。かといって、逃げたままでいることはなお辛い。些細な現実によって、積み上げた自信が揺らぐ。自分ではどうにもならない部分で、仕事との折り合いがつかなくなる…。

働いているとしばしば行き当たるこうしたリアルな悩みは、5つの荒唐無稽な仕事の中でも常について回る。
まさに、この世にたやすい仕事はないと思う。

ただ、悲壮感はない。そこで頑張れなくなって逃げても、新しい場所で力を尽くすことはできるし、また充電したら戻ることもできるんだな、とほんのり前向きな気持ちにさせてくれる物語。 >> 続きを読む

2016/10/08 by かえる

「この世にたやすい仕事はない」のレビュー

評価：

これはいい！
燃えつき症候群で仕事をやめた主人公、30代女性が
紹介された仕事を1年間で5つ経験するというお話。
相談員に希望した仕事が
「コラーゲンの抽出を見張るような仕事」ってｗ
僕はあのCMを思い出しましたよｗ
またそれに答えて相談員が紹介する仕事が
隠しカメラで録画された人物の行動を監視する仕事
バスの広告アナウンスを考える仕事
おかきの袋の裏にあるちょっとした豆知識を考える仕事
貼ってあるポスターを張り替える仕事
森林公園の小屋につめる仕事
と、どれもなかなかない仕事です。
広告アナウンスのはちょっとSFはいってたり？、
ポスターのは宗教？のがあったりと盛りだくさんｗ
主人公をはじめ登場人物がいいですね！
津村さんは結構読んでいるんですがこれはかなりよかったです。
いつもは読んでちょっとすると内容を忘れることが多い津村さんのですが（失礼…）
これは忘れないな！
主人公は最後、燃え尽きてやめた仕事に復帰しようとするんです。
燃え尽きないで気楽にやってほしいです。
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2016/05/07 by 降りる人

「この世にたやすい仕事はない」のレビュー

評価：

津村記久子さんの描く主人公が好きです
共感します
でも私はあんな風に仕事を真剣にし過ぎて燃え尽きたりしない
できない
いいかげんにやってるわけではないけれど
そこまで突き詰めてやったことがありません
ですから
ここまで一生懸命にやらずにいられない主人公に
畏敬の念を感じるのです
不器用さに少しあこがれます
でも
こんな仕事の仕方を続けているといつか
燃え尽きてしまうのかもと思います
ですから自己防衛本能が働いて
燃え尽きる手前で
控える
のでしょう私の場合
ドラマはささやかですが
おもしろすぎるのです
津村さんが好きすぎて
全部読みたいと思います
幸いまだそんなに点数多くないので
達成できそう
一人の作家さんの作品全部読んだこと一度もないから
やってみたいと思います
達成できた暁には
津村さんにお礼のお手紙を書こうと思います
そして
１人で祝い酒
いえ下戸なので
なににしようかな
虎屋カフェで
値段気にしないでメニュー頼む
ささやかです！
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2016/03/19 by dora

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