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ライ麦畑でつかまえて

3.5 3.5 (レビュー8件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 924 円

発表から半世紀、いまなお世界中の若者たちの心をとらえつづける名作の名訳。永遠の青春小説。

いいね! harujack Minnie

    「ライ麦畑でつかまえて」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 3.0

      これはだな。ホールデン・コールフィールド少年のささやかで無軌道な冒険の告白ってやつだ。
      ホールデンってゼンゼン悪い奴なんかではないのさ。
      ただ奴さん、大嘘つきだし、訳のわかんないことばかりくっちゃべるイカレた男なんで、まあ、友達に是非なりたいってタイプじゃないってことは確かだな。
      驚いたことにあいつはプレップ・スクールを4回もドロップ・アウトしてる。
      でも不良とか、そういうんじゃないんだぜ。
      だって教師たちにはお行儀よく敬語なんかも使っちゃってさ、ケンカは弱いし、女の子にもオクテな方だし、おぼっちゃま丸出しなんだよ。だからなんであいつが落第しなきゃならないのか全然わかんないな。
      低脳なのか?いや、ただ単に勉強が嫌いなんだろうな。作文はうまいんだから。さすが人気作家の兄がいるだけのことはあるな。
      それとも、勉強しないことで自己主張しているつもりなのか?
      ありえるね。
      子どものできる反抗なんてそんなもん位だからさ。
      でも普通、それってせいぜいローティーンがやることだと思うけどな。

      ホールデンのそんなとこ、実はわりと嫌いじゃないのさ。
      要するに価値があるとかないとか、そんなのを他人に決められたくないっていうかね。自分には自分の判断があって、本を読むことだったり、恋愛に心を奪われたり、そういうことが大事だっていいじゃないかって思う訳だ。
      「大人になれよ」
      周りの連中はいうけれど、そんなこと言われると余計意固地になるもんだろう?そんなもんさ。

      例えばスティーブ・ジョブズが偉い人って信じてる人に対して異論はないけどさ、誰だって彼のようになれる訳じゃないし、自分はなりたいとはこれっぽっちも思わないね。
      まあ、そっちは勝手に自己実現してくれよって事なんだ。

      そういう意味では、ホールデン、お前の気持ち、おれはわかるぜ。
      そう言ってやりたい気持ちがちょっとはある。うん。間違いなく、ちょっとはあるね。
      でも遠慮なく言わせてもらうと、あいつはガキすぎるんだ。
      え?ナイーヴ?それが青春だって?
      そう?まあ、そうとも言えるかもな。
      けどさ、ホールデンが若者一般だとか代表者だとか、そんなこと真面目に信じるのはやめといた方がいいぜ。
      ブスな女の子みると憂鬱になるとか貧乏人を見下げた発言したりさ。人の持ち物が安物だろうと、そんなことほっとけよ。だろ?
      大体親が弁護士で荒稼ぎしてようが、それは自分の金じゃないんだしさ。
      そのくせ、金を憎んでいるみたいなところもあって、スノッブっていうんだよ、そういうの。
      あとさ。奴ったら自分がゲイになっちゃうかもしれないって本気で心配してやがんだよ。
      自分じゃ、まともなつもりだけどさ。そもそも過剰反応するってこと自体がさ、そのケがあるってことなんじゃないの?って思っちまう。
      おまけに、ブラコン、シスコンもいいとこなんだぜ。
      ホールデンの尊敬しているのは作家の兄のD.Bだけだし、死んじゃった弟を神格化しているし、愛しているのは10歳の妹のフィービーだけだ。
      両親への愛が歪んで兄弟、妹に偏っているのかな?
      コンプレックスの裏返しかもしれないね。
      家族の中で自分だけが馬鹿者だと思ってる。
      まともな人間なんかどこにもいないっていう事実を思えば、その程度の異常は、べつにどうってことないよな。

      堅物の親が大騒ぎしてホールデンを精神療養だかなんだかの医療施設に送り込んだってことで、退院したらまた新しい学校に送り込まれる予定だ。現代なら確実に引きこもりになるだろうけどね。

      実はこの小説は第2次大戦後という時代を反映した小説なんだけど、今の日本人が読んだらきっと全然そういう読み方はしないだろうね。
      引きこもってる少年少女たちにホールデンってどう思う?って聞いてみたい気がすごくする。
      彼のことわかる?ってね。

      奴は周りのいろんなことにがっかりしてる。そして自分にも自信がない。
      口では嘘ばかりいうけど、自分のことが全然わからないっていうことは正直に認めている。
      本当はここが一番難しいんだけどな。

      「ライ麦畑のつかまえ役になりたい」っての、ホントのところなんだかよくわかんないけど
      子どもの夢の中にずっと住んでいたい。
      子どもとしてじゃなくて、その世界でたった一人の大人として。
      そんな願望を感じる。
      麦畑の心象風景は映画ならものすごい遠景かソフトフォーカスの映像だろう。

      その逃避の裏には徴兵制拒否の強い衝動があるんだってこと。
      日本じゃ日米戦争のあとは『戦後』なんだって?
      アメリカじゃ、戦争はずっと続いてんだぜ。
      ホールデンの場合は朝鮮戦争さ。
      18歳になっちまったらおとなしく兵隊にとられるか、徴兵拒否で終身刑か悪くすりゃ銃殺だ。
      そんで、ホールデンは「戦場に送られるくらいなら、ただちに逮捕されて、すぐに銃殺隊の前に立たされる方がマシなんだ」って言ってるだろ?
      こういうことってなかなか口にだせないだろう?たぶん本音だぜ。

      間違ってるかな?
      でもまあ、おれが言えるのは、そんなところだ。


      以上、野崎訳テイストでレビューしてみました。
      真剣にやったわけではないので、学術的な検証・批判はご勘弁。
      お遊びと思ってご容赦ください。


      再読(それも20代のころから30年ぶりの再読)なので、新鮮さがまったくなくて、逆に消化不良的な部分もあまりなくて、でも悪くない。っていう感想なんです。
      初読の当時、野崎訳の文体がすごく古臭く感じてしまってそこが好きになれなくて、16~17歳の少年の言葉遣いにしちゃなんかおっさんくさいよ。みたいな。
      なんていうか立川談志の口調みたいというか。
      1964年発表の本作
      この当時、流行っていたとは思いませんが、談志さんみたいなのが若い世代にとってのトレンドだったのかしら?

      でも、注意深く読むと、文体が特におかしな言葉遣いなのは冒頭部分からしばらくと、最後の部分に顕著なだけで、
      翻訳者もずっとこの言葉遣いで書き続けるのは無理だったのかな。なんて思いました。(^m^ )
      >> 続きを読む

      2019/06/08 by

      ライ麦畑でつかまえて」のレビュー

    • この本、大学生だか卒業したばかりだかに読んだんですよね。ぜひ再読して村上春樹訳もあわせて読んでみたい本です。

      文芸漫談なんて今まで行こうと思ったこともなかった(というか存在も知らなかった)ですが、今は無理でもそのうち行ってみたいなぁ^^

      そして、shikamaruさんとのやりとりが羨ましすぎて、ステキで、いいね10回くらい押したかったです!!
      >> 続きを読む

      2019/06/11 by chao

    • chaoさん
      私も同じような年代でこの本を読んだんですよ。当時の私は作品背景なんか知らないし、そもそもアメリカを全然理解していなかった。
      というのも、子どものころに親しんだ作品はほとんどがヨーロッパ文学で、
      アメリカ文学っていうのは「トムソーヤ」か「アンクルトムの小屋」程度
      「若草物語」はイギリスの話だと思っていましたし。
      この作品が世に出たころ、アメリカ文化自体が「文学の貧困」を感じていた時代だったかもしれません。
      主人公ホールデンが、ヘミングウェイの「武器よさらば」を批判していますが、
      アメリカ独自の精神性を表現する小説ではない、ということではないでしょうか。

      文学漫談は、以前読書ログのお友達から聞いて知りましたが、今回ようやく行けたんです。
      「漫談」なので本当に笑えます。奥泉さんって話が面白いんですね。
      彼の作品はというと、やはりどこか真面目じゃないです。本質が笑いを取りたい人なのね、きっと。
      いや~~。どうも話に口を突っ込みたくなって困った( ̄∇ ̄;)
      ビブリオ・バトルなどで他人を言い負かそうという気合ムンムンの人を相手にするのは考えるのもうざったくて嫌なんですが、漫談のノリなら楽しく話せそう。
      文学評という大上段のものではないので、自分と同じ目線で楽しんでいる感じ。
      ああ。私も語り合いたい!って。って思っちゃった。
      英語の原文との比較などしてくれてすごくためになった部分もあります。
      次回は9月にシェイクスピアの「ハムレット」ですって。こちらも期待できそう。
      ぜひ行きたいな~と思っています。
      >> 続きを読む

      2019/06/15 by 月うさぎ

    • 評価: 3.0

      電車移動の時と病院の待合室が貴重な読書タイム。
      細切れ読書だった為、思いのほか読み終えるのに時間がかかった〜。
      学生時代に一度は読んだことがある人が多いこの作品、実は初めて読みました。
      10代20代に読んでいたら、もっと違う感じ方をしたと思いますが、50代のおばちゃんには、あらあら困った若者だことって浅い感想しか出ててこないなあ。
      ライ麦畑でつかまえてというタイトル、そういうことだったのね。
      村上春樹さんの翻訳が出てるそうで、いつか機会があれば読んでみたいです。
      この野崎孝さんの訳は、若者言葉っぽく軽い口調で、少しイラッとしちゃう感じで、読みやすいとは言えなかったかも。

      6月8日に、いとうせいこうさんと奥泉光さんの文芸漫談があります。
      お題がこの白水社版野崎孝訳の「ライ麦畑でつかまえて」です。
      文芸漫談、前回もその前も行けなかったので、今回こそはと、チケットを購入して本も読んで、万全の準備をして行ってきます!

      私にはいまひとつだったこの作品を、お二人がどんな風に話してくれるのか、楽しみです。
      >> 続きを読む

      2019/05/03 by

      ライ麦畑でつかまえて」のレビュー

    • 月うさぎさん

      娘たちは就職したらすぐに家を出てしまい、滅多に実家に帰って来ないんです。
      私が都内に芝居やイベントに出掛ける時に、声かけて予定が合えば一緒に出かけたりして、近況を話したりしているんですよ。歌舞伎座行ったり落語会に行ったり、楽しんでいます。本も映画も娘たちそれぞれ好みが違うので、この作品はどの娘を誘おうかな〜って考えるのも楽しいですね〜。

      次回ハムレット、月うさぎさんチケット買いました?私はバッチリ購入済みです。
      開演15分前頃にロビーに座っています。ライ麦の時と同じ服着て行きます。もし行かれるようでしたら、声かけて下さい!(←私、人の顔がなかなか覚えられない💦見つけてね〜)

      ちくま文庫ハムレット買いました!読むの遅いので、早めに読み始めないと間に合わない💦シェイクスピアって、ん?ん?って感じで私にとってはイマイチなんですよねー。頑張って読みます☹️
      ついでに、村上春樹のライ麦畑も買いました。読み比べしてみます。娘は英語版のライ麦を買うって言ってました(^_^)

      文芸漫談、文学作品の読み解きの講演を聞きにいくというより、二人の掛け合いを聞いて楽しむのが楽しいですよねー(^_^)

      >> 続きを読む

      2019/06/10 by shikamaru

    • 9月の予定が全く未定なので…。金曜日は仕事なんで、19時に下北、行けるかな~。結構ぎりぎりだと思うの。でもチケット買ったら連絡しますね。
      ハムレットは、筑摩書房のをお買いになったのですね。
      松岡和子さんの訳はいいですよ!
      昔は誰も福田訳に逆らえなかったと思うのですが、私的には気に入っています。
      シェイクスピアってセリフもストーリー展開もとても曖昧なので、
      解釈によって翻訳がすごく変わってしまうのです。
      「生きるべきか、死ぬべきか」という有名なせりふもね。
      to be の be が果たして「生きる」という意味なの?
      それって本当は超訳だったのではないかと思いませんか?
      松岡さんはハムレットが生きるか死ぬかと自殺を思い悩んでいるとは解釈していないんですよ。
      なんて。私「十二夜」と「マクベス」しか、レビューアップしてないじゃん(^^;)
      げ。読み直さないと…。
      >> 続きを読む

      2019/06/11 by 月うさぎ

    • 評価: 5.0

      コレを初めて読んだのは、そうだな、ちょうど高校生のとき。
      見栄というか、こういうの読んどかないとカッコよくないだろうとか、まぁ何かの影響で読んだんだ。きっとそうだったと思うね。
      当時のティーンエイジャーが喋くる言葉というのがこういうふうなのだとかなんとかいう解説やなんか読んだんだ。例によって巻末やなんかに解説があるやつさ。
      そこへ訳者の野崎孝氏が書いていたわけさ。
      これにはまいったね。とにかく文体にはシビレたね。
      あと笑ったね。というのはホールデンが妙に電話魔だったりするところやなんかがさ。他にも決まって感情が高ぶってきたりなんかすると泣きだしちゃうくだりやなんかにさ。
      しかし妙に心情が重なって思えちまって感激して読んだりなんかしたの覚えてるんだ。
      今、読むと大人がホールデンに諭す説教がほんとに正当に思えてしまうから妙なもんさ。
      昔読んだときなんかはつまんない正論を言ってるもんだよな"大人はさ"とかなんとか思ったのにさ。

      …つかれる。この文体w
      糸冬 了 。

      とにかくコレ好きです。
      物語を期待して読むというより思春期特有の心情の痛さがしみてくる、そこが魅力。
      そしてなにより文体、言い回し、アメリカ文学の金字塔であること。
      >> 続きを読む

      2018/07/06 by

      ライ麦畑でつかまえて」のレビュー

    • 評価: 2.0

      雨の中、動物園にある回転木馬に乗る妹のフィービーを見つめるホールデンがいる。誰もが濡れるのを避け、回転木馬の屋根の下に避難している中で、彼だけは外のベンチに座り妹を見守り続ける。その時の彼女の表情や態度は本には書かれていなかったけど、私はきっと静かに涙を流していたに違いないと思うのだ。
      どしゃぶりの雨に、ポツンと一人、ベンチに座り続ける兄。冷たさも感じていない様子で、自分を見つめ続けている大好きな兄。「あぁ、兄さんが壊れていく…。」彼女だけが彼の心の危うさに気付いていたのではないか。
      その壊れかけた心と何処かに行ってしまいそうな体を、現実につなぎ止めることが出来るのは、今の自分しかない。
      ライ麦畑の崖ギリギリのところで落ちかかっている子供は、兄・ホールデンであり、「ライ麦畑で捕まえる人」になりうるのは、妹である自分。愛する兄を救えるのは自分であると。
      >> 続きを読む

      2015/09/04 by

      ライ麦畑でつかまえて」のレビュー

    • 中学時代にトンガった英語の先生が勧めていたのを思い出します。

      先生なのに反体制的で、良くも悪くも印象に残っています。 >> 続きを読む

      2015/09/06 by ice

    • 先生がおすすめしてくれたのですね。本の内容でトンガった先生の見解が聞きたかったです。また、人と違って面白い考えをお持ちだったかもしれませんね。 >> 続きを読む

      2015/09/07 by SAE

    • 評価: 3.0

      大人社会の欺瞞・・・ありますね。無責任な世間・・・分かります。16才で、そんな社会が見えたら、腹も立つかもしれない。いやにもなる。大人は偉そうにするな、と。ごもっとも。その通り。

      そこで、自分はどうするか。子どもの自分にはどうすることもできそうにないと思う。無力感。社会が悪い、人が悪い、大人なんてきらいだ。これぞ思春期。でも、成人しても同じように悩んでいる人はいっぱいいる・・・。

      私は、16才の頃は多分大人のことや社会のことがあんまり見えてなかったし、深く考えもしてなかったから、けっこうお気楽にしてたな~。子どもの頃は、見ない、考えないっていうのも必要かも。親の世話になってる間はね。そんなもんか~くらいで。
      でも、今は情報過多だから、見えすぎて、でもどうしていいか分からなくて、ただ怒ってる人が多いね。
      怒っても解決しません!!逆です。怒ったら解決しません!!

      大人になるとは、(経済的にも精神的にも)自立すること。冷静になるということ。客観的に見て、自分で納得できる判断ができるようになること。
      怒る人は、子どもなんだよ。何歳になっても子どもの多いこと・・・。

      ホールデンは、ライ麦畑で遊んでる子どもが崖っぷちから落ちないように捕まえてあげられる大人になりたいと願いながら、実は、自分が落ちないように捕まえてもらいたいのかもしれない。


      共感する人と、ぐだぐだ文句ばかり言ってんじゃないよって思う人と分かれるだろうね。
      (野崎さんの訳し方か、アメリカ的な言い回しだからか、けっこう読みづらかった)
      >> 続きを読む

      2013/04/11 by

      ライ麦畑でつかまえて」のレビュー

    • >野崎さんの訳し方か、アメリカ的な言い回しだからか、けっこう読みづらかった

      右に同じ… >> 続きを読む

      2013/04/11 by ただひこ

    • >サリンジャー

      戦隊モノっぽいお名前で・・・w

      2013/04/11 by makoto

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      白水社 (2006/04)

      著者: J・D・サリンジャー , 村上春樹

      他のレビューもみる (全6件)

      • 評価: 4.0

        有名な本書をはじめて読む。
        タイトルはよく聞いて知っていたが、どういう物語なのかは全く知らなかった。
        読み終わって感じたことだが、もしわたしがどういう物語なのかと訊かれても答えに困るかもしれない。物語らしいものは特にないようにも感じたので。

        学校を退学になった主人公の少年が、学生生活や友人、妹のことなどを語る物語。

        内容を纏めてみると、こんなにも短くなってしまった。

        文章は読みやすく、大人になる手前の背伸びしたがる傲慢な少年の様子が上手く描かれていて面白い。
        少女の気持ちを描いた代表作品が「悲しみよこんにちは」だとしたら、少年の気持ちを描いた代表作品はこの「キャッチャー・イン・ザ・ライ」かもしれない。

        もう少しこういう気持ちが実感として感じられる年齢のときに読んで、自分がどう感じたか知りたい気持ちがする。残念ながら、十代のわたしは海外作品を敬遠しがちで読まなかったので、若いわたしがどう感じたかはわからないままだけれど。
        若いわたしは多分、受け入れられないんじゃないだろうか。
        こういう、自分を棚に上げて他者に対して批判的な物言いをしたがるひとを嫌いそうだ。それでいて今のわたしは結構ひとを批判したりする。この矛盾。

        十分年を取ったわたしには、主人公がかわいらしく思える。
        どうして少年の頃はこんなにも背伸びをし、自分を大きく見せ、周りの人間がくだらなく見えるのだろう。自分がいかに特別であって、それに気付けない人々こそが愚かなのだとを見下す。
        自分が特別だと思う根拠など何もないのに。

        若いっていい。

        本書は確か、ジョン・レノンを殺害した犯人の愛読書だったと思う。
        それがあって、何か変わった思想を植え付けるようなものなのかとも思ったけれど、そういうことではないようだ。結局、本の好みとその人物の行為は単純に結びつくものではないのかもしれない。

        今回は村上春樹さんの翻訳で読んでみたが、他の翻訳でも読んでみたいと思う。読み直すとまた感じるものもあるようにも感じる。
        若いひとなら主人公に共感し、若かったひとなら懐かしく読めるであろう一冊。
        >> 続きを読む

        2016/04/23 by

        キャッチャー・イン・ザ・ライ」のレビュー

      • 私もかなり前に読みましたが、不思議な内容だった気がしました。

        2016/04/23 by rock-man

      • rock-manさん
        コメントありがとうございます。

        そうですね。ちょっと変わっていたかもしれません。 >> 続きを読む

        2016/04/25 by jhm


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