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パウル・ツェラン詩文集

4.5 4.5 (レビュー2件)
カテゴリー: 作品集
定価: 2,520 円
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    「パウル・ツェラン詩文集」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0

      石原吉郎さんの詩を初めて読んだとき(全詩集でなく、どこかに発表されていた詩や代表作)シベリアに強制収容されていてその上強制労働につかされ帰還した方だと知った。
      並んでドイツの詩人、パウル・ツェランが語られることがあるということだったが、そういうことをいつどうして知ったかも覚えがなかった。

      別な本を読もうとして、そこにパウル・ツェランの詩の一節が引用されていた。それで読む前の参考にとこの本を読んでみた。
      全詩集ではなく代表作を集めたものだった。、特に、その特徴は、思いがけない災厄に出合ったこの詩人の作品のなかから、東日本大震災で被害にあった方たちの心に響く作品が選ばれたということ。
      ツェランがユダヤ人で、ナチスに両親が殺され、自分も強制労働につかされた、悲惨な過去が詩の底にあること、そういったものを集めてこの詩文集が編まれている。

      参考までにドイツの詩人はと、調べてみるとハイネが出てきた。「ローレライ」の歌詞を書いた人である。

      パウル・ツェランの詩は日本の戦後詩に当たる時期に書かれたといえる。サルトルだったか、詩人の言葉で「水車」といっても、それは現実に思い浮かべる「水車」ではない、と言うようなことが述べられていた。
      パウル・ツェランも言葉をメタファーとして使う詩人であり、言葉にどういうイメージが含まれているか、詩の中に詩人は何を現したかったのか、あるいは訴え、表現したものは何だったのか。
      読んでいるうちに深く打たれるものがある。

      パウル・ツェランの詩はその技法に慣れて、読んでいると、奥深く潜んでいる原体験、非常に深い傷跡が読み取れる、
      詩篇は不思議なリズム感があるが、悲しみと、それとともに両親への追悼の心が、悲しい響きを伝えてくる。
      読むうちに、破綻のない詩の形に偉大な詩人が死を見据えた魂の声を聞くことができる。

      解説は後部に、一編ずつつに対してつけられ、詩文集は彼の少ない講演の記録や文章も集めている。

      代表作「罌栗と記憶」の中の「詩のフーガ」が冒頭にあるが、それではなく、趣旨に沿って

      「ひとつのどよめき」を

      ひとつのどよめきーーー いま
      真実そのものが、
      人間どもの中に
      歩みいった、
      暗喩(メタファ)たちのふぶきの
      さなかに

      訳者解説

      「暗喩たち」というのは、詩の代名詞と考えていい。詩について喋々喃々している間に「どよめき」が(災厄)が持ち上がった。



      石原吉郎さんの詩も(手持ちの名詩集から)

      泣きたいやつ

      おれよりも泣きたいやつが
      おれのなかにいて
      自分の足首を自分の手で
      しっかりつかまえて
      はなさないのだ
      おれより泣きたいやつが
      おれのなかにいて
      涙をこぼすのは
      いつもおれだ

      以下略



      >> 続きを読む

      2015/04/02 by

      パウル・ツェラン詩文集」のレビュー

    • >たまたま「人生の親戚」を友人に勧めたのですが、その友人がすぐに、それはそれはショックキングな自殺をしてしまって
      さすがのぼくでも、ちょっといい冗談が思い浮かびません。大変でしたね~。薬も過ぎれば毒となる。読書にもいえることですね。本って怖いわ~。
      >> 続きを読む

      2015/04/03 by 素頓狂

    • いろいろ事情のある人でしたから。本が直接の動機ではかったとおもいますが。
      応援のつもりが、役に立たなかったようです。
      貸すなら、中島らもさんの、お気楽な「明るい悩み相談室」にでもしておけばよかったです。
      >> 続きを読む

      2015/04/03 by 空耳よ

    • 評価: 4.0

      ユダヤ人で、第二次大戦中に強制収容所で過酷な目にあった詩人・ツェランの作品集。

      安易に形容することができない、非常に研ぎ澄まされた、簡単なまとめや評論を拒絶するような、峻厳な詩の数々だった。

      書くことによって、人生を方向付け、現実を設け、意味づけようとしたのだろう。

      他のツェランの本も読んでみたくなった。 >> 続きを読む

      2013/08/01 by

      パウル・ツェラン詩文集」のレビュー

    • 詩というわずかな文字で人の心を揺さぶるのって、スゴイ才能ですよねー

      2013/08/01 by makoto

    • <tadahikoさん

      ありがとうございます^^w
      私も最近知りました!^^w


      <iceさん

      うーん、こればかりはわかりませんが、たぶん、にもかかわらず、花を咲かせた人が偉いということで、できれば誰にでも良い環境であって欲しいですよね。


      <makotoさん

      同感です^^
      >> 続きを読む

      2013/08/02 by atsushi


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