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淋しいおさかな

4.5 4.5 (レビュー2件)
著者:
カテゴリー: 小説、物語
定価: 600 円
いいね! momomeiai

    「淋しいおさかな」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      読書ログで“月うさぎ”さんが絶賛だったので、是非読もうと思っていたが
      なかなか出会えなくて、ようやく図書館で借りて読む。

      NHKの幼児番組「おはなしこんにちは」のために書かれた、短編22編。

      人の行為というものは、やる側と受ける側では、100%同じではない。
      善意とは何か、親切とは何か、自己と他人、人とのふれあい、そして孤独とは、
      日頃どれだけ、周りを意識して暮らしていることか・・・・。

      すべてのハナシは、“哀愁”の気持ちにて終わる。
      ただしそれは終わりであって、終わりでない。

      これって、枝雀さんの創作落語みたいで、笑いは緊張と緩和。
      笑いの裏に、憂いがあり・・・・・・一つ一つが噺になりそうである。

      すべてのハナシは最後に、シュールなオチともいうべき終わり方をしているのだが、
      これが、幼児番組で放送されていたということに驚く。

      見ていた、子供たちがどう感じていたのか、
      今大人になって再び読むとどう感じるのか
      興味あるとこですな。

      童話と云っていますが、余韻を引きずる不思議な本でおます。
      >> 続きを読む

      2013/09/27 by

      淋しいおさかな」のレビュー

    • >romanticさん

      本を図書館に返してしまったので、ウラ覚えですが、

      “淋しいおさかな”という物語があって、
      女の子の夢の中に淋しいといって涙しているおさかなが登場します。
      >> 続きを読む

      2013/09/28 by ごまめ

    • 読んでくださってありがとうございます。<(_ _)> 
      >笑いの裏に、憂いがあり・・・・・・一つ一つが噺になりそうである。
      さすがごまめさん。落語と結びつけて考えるなんて。
      「自分のフィールドで考える」という丸谷才一さんのスタイルです。

      子供の頃に番組を見ていましたし、本も子供の頃に読んでいます。
      しかも繰り返し読んでいますし、つい先日再読もしました。

      で、本の感想なんですが、あまり変わらないんですよ。
      印象に残る話が変わることはありますが、好きな度合いは変化なし。
      なんというか、「心を奪われる」感覚です。
      現実世界を忘れ物語世界にしばし入り込んで「囚われる」という瞬間を感じます。
      こどもがアニメなんかを見ていて、夢中になって、
      ぽか~~んと口を開けていることがあるじゃないですか。
      あの境地ですかねえ。
      >> 続きを読む

      2013/09/29 by 月うさぎ

    • 評価: 5.0

      400冊記念のレビューは『淋しいおさかな』d(⌒ー⌒) グッ!!
      当時小学生だった私は、この物語達によって様々な感情、特に哀しさを学んだ。

      このお話は文字ではなく音で聞いたのだ。

      昔、NHKで「おはなしこんにちは」という幼児・児童向け番組があった。
      この「童話」は劇作家・別役実氏が、テレビ番組のために書き下ろしたものだ。
      内容的には全く子供向きではない。
      しかし、別役さんには手抜きはない。
      いや、むしろ子どものためだからこそ「注意深い作業であらねばならない」と考えた。
      ストーリーの秀逸なこと、日本語の繊細な選び方など、比類なき完璧さ。
      短編小説の魅力を教えてくれる作品集だ。


      全22篇のタイトルとお話のエッセンス(自己流解釈)

      1.煙突のある電車    目的の喪失と自己満足
      2.象の居るアパート   理不尽
      3.機械のある街     存在意義
      4.魔法使いの居る街   期待と失意と意外な結末 
      5.猫貸し屋        孤独
      6.迷子のサーカス    寂寥
      7.みんなスパイ     疑惑
      9.馬と乞食       哀れは滑稽に通じる
      10.工場のある街     市場原理の暴力
      11.六百五十三人のお友達   憐憫と愛
      12.歩哨の居る街     名も無き人の人生と仕事
      13.お星さまの街     罪滅ぼし
      14.穴のある街      協力と連帯
      15.ふな屋        心の純粋さ
      16.泥棒の居る街     平和ボケと被害妄想の関係
      17.見られる街      不安
      18.可愛そうな市長さん  倦む
      19.二人の紳士      逆転の発想
      20.親切屋甚兵衛     偽善
      21.白いロケットがおりた街  残酷
      22.一軒の家・一本の木・一人の息子  根無し草の悲劇
      あとがき

      この短編集の主人公は小さな「街」であるかもしれない。
      都市には、人が住み暮らしがあり様々な職業があり家があり、犬や猫や馬がいる。
      市長さんに郵便屋さん、駅員、警察官、乞食など、名も無き人々がいる。

      どのお話も淋しく哀しくどこかうらぶれている。
      現実を写した物語で、楽しい夢もヒーローも無し。
      登場人物には子供さえも出てこないお話が多いほどだ。
      しかし、その番組を見ていた子供の私は、いたくこの物語を気に入っていた。

      番組そのものにもちょっと奇妙な静けさがあった。
      アニメもCGもない。BGMも効果映像も抑え目で…
      それどころか、舞台背景さえもない。
      白っぽく、あるいは黒っぽくがらんとした部屋に一人佇む、あるいは椅子に腰をかけた朗読者、
      田島令子さんが大きめの本を手に、ひたすら、本を読んでくれるのだ。
      声の明瞭でクールな感じ、語られる物語の音声としての心地よさ。語りのうまいこと。
      ストーリーの摩訶不思議なひんやりしたテイストと彼女の声の似合ったこと。

      「お星さまの街」
      http://www.youtube.com/watch?v=2qXy5CkATYE
      ここで番組が見られます♪すごいな~。誰がアップしてくれたんでしょう。

      もちろん、社会のこと比喩や風刺などは多分理解していなかっただろう。
      けれども子供にはわかるのだ。
      そこに流れている感情を感じる能力は、おそらく大人よりも敏感で優れている。

      寂寥、哀愁、哀悼、憐憫、矛盾、滑稽、冷笑、残酷といった高等な感情でさえも。

      子供にこういう複雑な感情が理解できるわけがないと決め付けるのは、
      全く大人の勘違いと言わざるを得ない。
      初めから理解はできない。当然だ。
      子供は、物語によって、その感情を速やかに「学習」するのだ。
      心の平安をのみ与え続けることは、子供の心の発達の芽を積み、
      情感を殺すことにほかならない。
      人間は感情の動物であるが、生まれつき、感情が豊かに生まれついているのではない。
      心は育てるもので、感情は教えなければ身につかない。

      特に哀しみというものは、教えられるものなのだと私は思う。
      おいおい声をあげて涙を流す情動型の悲しみはここにはない。
      泣く少年も、寄り添う犬も出てこない。母を探すみなしごもいない。
      お涙頂戴のドラマはここには、ひとつもない。

      大人のみなさん。
      試してみませんか?
      ここに描かれる心のドラマを、感情の色彩を、どの程度感じ取ることができるか?

      あなたは、正しく、心を育ててきただろうか?

      文章を書く人にもお勧めしたい。
      この本はマジにすごいですよ。


      PS.表紙とイラストは小島武氏、めちゃくちゃクールでシュール。
      小説世界をさらに素晴らしいものにしてくれています。
      やっぱ。この絵がなくっちゃね。
      >> 続きを読む

      2013/08/22 by

      淋しいおさかな」のレビュー

    • ごまめさん どうもありがとうございました。<(_ _)>
      言ったもん勝ちですよ。(^m^ )
      ごまめさんもどうぞ記念レビューをしてみて下さいね。
      みなさん、とっても親切な方ばかりなんです。

      別役実さんは劇作家なので、普通の小説は書かれていませんよね。
      ちょっと変わった、大人な作品が多いので、
      子どもの私は一時トライしたものの撤退した経験があります。
      今ならわかるのかなあ。

      「淋しいおさかな」の続編もあって「黒い郵便船」というのです。
      こちらは持っていないので、今すぐには再読できませんが
      読み直してみたいです。
      >> 続きを読む

      2013/08/24 by 月うさぎ

    • Shimadaさん
      読書好きな方は大丈夫。脅かしてごめんなさい。<(_ _)>

      同じ本を読んでも全然違う読み方をしているのを知ってびっくりすることがありますよね。
      この童話集の一篇は短くシンプルです。
      主人公たちへの感情移入も極力控えめに無個性にできています。
      誰でもなく、誰でもあり得るのです。
      だからみな共通の印象、思いを持てるようになっている気がします。
      つい...( - -)遠い目 になることもしばしば。
      >> 続きを読む

      2013/08/24 by 月うさぎ


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