こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)

誰かが足りない (双葉文庫)

3.0 3.0 (レビュー3件)
著者: 宮下 奈都
定価: 570 円
いいね!

    「誰かが足りない (双葉文庫)」 の読書レビュー (最新順)

    最新のレビュー順 | 人気のレビュー順
    すべてのレビューとコメントを開く
    • 評価: 評価なし

       この連作短編集の主人公の共通点は、「ひとりではないけれど、ひとりで何かを抱えている」人たちばかりです。

      就職が失敗して、なんとなくコンビニで働いている青年。
      年老いてだんだん記憶が曖昧になっている女性。
      家にひきこもりになってしまって、ビデオカメラ越しでないと人と話せない青年。
      レストランでひたすら黙々とオムレツを焼き続ける青年。
      「失敗した人」が臭いでわかってしまう女性。

       そんな人々にささやかな出会いや再会があって、「ハラス」というレストランに予約をいれましょうよ・・・お食事しましょうとなる、ただそれだけの共通点。

       そのハラスという店もどんな料理を出すといった細かいことは書かれていません。
      ほっとできる店。大勢ではなく、二人、三人、少人数で穏やかに食事が楽しめる店。

       予約を入れるからね・・・ということは「必ず、行きましょうね」という約束です。

       大事件は起らないのですが、ちいさなさざなみのような人々の胸の内が、じわじわと染みこんできます。ひとりでいる時間もいい。しかし、時には予約を入れて久しぶりの再会を楽しみたい。外に出る喜びを感じたい。それが、若い元気な人たちのようにいつもいつもではないからこそ「大切な時間」

       寂しいではなく、「誰かが足りない」・・・では、誰が足りないのでしょう。

       それは自分が足りないのかもしれません。この短編に出てくる人たちは自分から「予約いれましょう」といえない人々です。今、思うと「予約いれますね」という言葉は「誰かが一緒」が暗黙の了解があったのだと思います。

       嵐のような「みんなでわいわい」の若い時期が過ぎてしまったなぁ、と思う今、この本のささやかな「予約」の重みは胸にじんときます。
      >> 続きを読む

      2018/07/08 by

      誰かが足りない (双葉文庫)」のレビュー

    • 評価: 3.0

      「誰かが足りないとそう思えるのは~(途中略)満たされる日を夢見ることが出来るのだから。」本文のこの言葉にタイトルに込められた意味が集約されていると思う。それを考えると、この作者は言葉の使い方が本当に巧い人だなと読んでいて感心させられた。私的には予約5の調理師志望の男性の話が、「これから始まる良い何か」を予感させる点で読んでいてこちらもウキウキとしてくる。その点がよかった。あと中江有里さんの解説も、この作品を分かりやすく解説していて、作品を振り返る上でいいなと思った。感想はこんなところです。

      2017/11/08 by

      誰かが足りない (双葉文庫)」のレビュー

    • 評価: 3.0

      短編集。各話とも主人公が人との交流から悩みや傷を克服する契機をつかみ、レストラン「ハライ」から再出発を期す。「誰かが足りない」とは待ち人の存在の裏返しであり幸福な事だという視点が新鮮だった。
      これまでに読んだ宮下さんの本と違い、なぜか滑らかに頭に入らず苦しむ(特に1話目)。文庫本の解説は適当な感じのが多い中、中江有里さんの解説が良かった。

      2015/09/25 by

      誰かが足りない (双葉文庫)」のレビュー


    最近この本を本棚に追加した会員

    9人が本棚に追加しています。

    この本に関連したオススメの本

    取得中です。しばらくお待ちください。

    誰かが足りない (双葉文庫) | 読書ログ

    会員登録(無料)

    今月の課題図書
    読書ログってこんなサービス
    映画ログはこちら
    読書ログさんの本棚

    レビューのある本

    最近チェックした本