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乱読のセレンディピティ

3.0 3.0 (レビュー4件)
著者: 外山 滋比古
定価: 994 円
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    「乱読のセレンディピティ」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      「思考の整理学」で東大・京大の若者から絶大な支持を受ける英文学者、外山滋比古氏による、“乱読スタイルでアイデアを生み出す読書のススメ”です。

      本が大量に多種多様に出版され、いつでもだれでも手に取れる現代では、“乱読”(色々なジャンルの本を、ある程度速いスピードで、大量に読む)がおもしろく、自身の思考の役に立つ読書の仕方だ、と著者は提案します。曰く、「風のように読む」読書です。

      面白かったのは、なぜ「乱読」なのか、一つのジャンルにとらわれず、文学、科学、哲学、宗教、ビジネスなど自分の土俵ではない分野もふくめて読むのが良いか?ということ。

      どうも自分が理解しやすい分野の本ばかり読んでいると、「正確に理解するだけの読書(物理的読書)」に偏ってしまう。「理解しにくいが好奇心をそそり、無意識に残る読書」を続けることで、頭の中で化学反応が起き、思いがけないことを発見する能力(=セレンディピティ)が鍛えられる、と述べています。

      「ベータ読み(内容・意味がわかりにくい文章を読むこと)の能力を身につければ、科学的な本も、哲学も、宗教的書物も、・・・好奇心を刺激する点ではおもしろい読みができるはずである。」「とにかく小さな分野の中にこもらないことだ。広く知の世界を、好奇心にみちびかれて放浪する。」

      また、“知識”と“思考”は相反する関係である、という主張も面白かったです。知識が過剰になると借り物のアタマになり、自分で考えることを妨げるため、過剰な“知識・教養信仰”に対して警告しています。そこでインプットとともに“忘却・忘れる”ことを勧め、溜まり過ぎた余計な知識を排出して整理することで、思考の整理によりアイデアが生まれやすくなるようです。

      「本当にものを考える人は、いずれ、知識と思考が二者択一の関係になることを知る。・・・問題はどう見ても、生きる力とは結びつかない、知識のための知識を不当に喜ぶ勘違いである。」
      「知識をとり込み過ぎ、それを使うこともなく、頭にためておくと、知的メタボリックシンドロームになるのではないか。」

      自身も、考え尽くして答えの出なかったことが、仕事の合間の休憩や散歩中、またはお風呂の時によく「ひらめいた!」となることがよくあります。脳が無意識下で情報をせっせと統合しており、頭が切り替わった時にアウトプットされやすい、というのはその通りだと頷けました。スティーブ・ジョブズも、散歩しながらミーティングしていたらしいですね。

      ちなみに、色々な考えを頭のフラスコに入れて寝かせると化学反応が起きる、みたいな視点は、ジェームス・W・ヤングの「アイデアのつくり方」にも通じるように思いました。


      私が外山さんを好きな理由のひとつに、「忘却」をポジティブにとらえる姿勢があります。ともすると記憶力が良い、覚えが良いことが人の能力として礼賛される風潮がありますが、「忘れることも立派な人間のチカラなんだよ」と知的教養おじいさんが諭してくれると、なんかホッとするというか・・・

      まぁ、そんならボチボチ、気が乗った日だけでも続けて読んでみましょうかな、と思えるから不思議ですね。
      >> 続きを読む

      2017/02/23 by

      乱読のセレンディピティ」のレビュー

    • 〉知識が過剰になると借り物のアタマになり、自分で考えることを妨げるため、過剰な“知識・教養信仰”に対して警告
      さすが外山さんです。的を射たご意見だと思います。
      彼が言うから尚更説得力があります。私ではただの負け惜しみになっちゃう。
      脳力(能力の間違いではない)の衰えに怯え始めたこの頃では、忘れる事を賛美しにくくなってきました。
      でも事実、不要な事、不快な事を忘れる能力が高い人は人間としてハイスペックです。
      動物は忘れる機能が余り発達していないらしいですよ。
      動物もですが脳が幼少時の記憶は一生です。怖いですね
      >> 続きを読む

      2017/02/25 by 月うさぎ

    • >月うさぎさん

      コメントありがとうございます!

      >動物は忘れる機能が余り発達していないらしいですよ。
       動物もですが脳が幼少時の記憶は一生です。怖いですね

      これは本当に深い深いご示唆です。
      理性よりも本能、または本能に近い状態での体験は脳に焼き付きやすい、ということなんでしょうか。

      そういえば、人の基本的な情操・人格の土台は、生まれ持ったもの+三歳頃までに受けたもので大方固まって、その後も変えられない訳ではないが、年を重ねるごとに大変になる、と性格発達に関する本で見たのを思い出しました。

      三つ子の魂百まで、とはよく言ったものですね。ほんと、ある意味怖いです・・!
      >> 続きを読む

      2017/02/25 by すみはむ

    • 評価: 3.0

      乱読≒速読。
      セレンディピティ=思いがけないことを発見する能力。

      本を読んで得られる知識は多けれど、今の世の中「本」が溢れている。悪書も溢れている。そのなかでより多くの良書と出逢うためには、とにかく速くたくさん読むしかないということ。

      「風のごとく読む」

      速く読むことで頭が活性化される感じは分かる。机に向かってじっくり読もうとすると眠くなってしまうような本でも、本屋さんで手に取ってパラパラ立ち読みするとびっくりするほど内容が入ってくることがある。

      知識や、新たな発想のヒントを得たい時。浴びるように読むことで頭脳がビュンビュン回転して、思いがけない着想が生まれる。

      小説には向かない読み方だろう。読むスピードが速いと感情がついてこない。物語にはゆっくり味わう遅読が向いていると思う。
      >> 続きを読む

      2015/04/12 by

      乱読のセレンディピティ」のレビュー

    • 私も遅読派です。
      というか読むのが単純に遅いので速読には憧れますが、
      たしかに小説には向かない感じがしますね。
      じっくり味わうのもいいものです。
      >> 続きを読む

      2015/04/12 by ki-w40

    • 自分もかなり読むのが遅いタイプです(u_u)

      2015/04/12 by fraiseyui

    • 評価: 3.0

      ・近きものはうとましく、遠きものが美しい。
      ・とにかく小さな分野の中にこもらないことだ。
      ・乱談の活力
      ・忘却の美学
      ・記憶は新陳代謝する
      ・散歩
      ・朝飯前の仕事

      91歳。好奇心旺盛すぎます(゚Д゚;)
      忘却は良い事って書いてありましたけど思考の整理学の内容忘れました(笑)学生の頃感銘を受けて自己読書ベスト5入りした事しか覚えてない(笑)なのでまた読み直したくなりました。
      >> 続きを読む

      2015/01/27 by

      乱読のセレンディピティ」のレビュー

    • 私も思考の整理学には衝撃を受けました。
      でも内容は覚えていません…まだ半年ほど前に読んだばかりなのですが。汗

      乱読のセレンディピティも凄くよかったですが、私は思考の整理学のほうが好きです^^
      >> 続きを読む

      2015/01/27 by snoopo

    • 読んでもすぐ忘れるのは、新陳代謝だと思ってもいいのでしょうか(^∇^)
      忘却の美学かも知れませんが。 >> 続きを読む

      2015/01/27 by 空耳よ

    • 評価: 3.0

      kindleで読んだ。
      この本を読んでいる途中で「私が描いた思考の整理学という本が25年経ってから売れ始めて…」と書いてあるのを見て、え?!?!って思った。

      私が大絶賛した「思考の整理学」の著者だったのだ。

      それを知らずに私はこの本を読んでいた。

      でも、この本は思考の整理学ほどの感動や発見はなかった。
      乱読のメリット…というのはほんのちょっと書いてあるだけで、ほかは文学とは、とか本を読むよりも人と話すことの方が良いと言ったような感じで、若干読書はおすすめしない的な感じに捉えてしまった。

      私は思い出を忘れやすく、小学生はもちろん中学生や高校生の時の記憶があまりない。
      家族とどこに行った…とかは覚えているが、そこで何が起こったとかそういうのは覚えていない。

      私の妹や弟はそういうのを鮮明に覚えていて、私は自分が薄情なのか頭が悪いのか…と少し悩んだが、この本を読んで解決したように思う。

      くだらないことをさっさと忘れてしまうから、また新しい記憶が頭に定住できる。といったことが書いてあって、納得した。

      私の頭はいつもアップデートされているような感覚がある。
      というか基本あまり何も覚えていない。
      でも何か常に考えている…というような感覚だ。

      これはいいのか悪いのかわからないが、だからと言って思い出を鮮明に覚えておくようにしようとまでは思わない。

      話はずれたが、この本はそういう発見があったので良かった。
      >> 続きを読む

      2015/01/20 by

      乱読のセレンディピティ」のレビュー

    • >私の頭はいつもアップデートされているような感覚がある。
      面白い感覚ですね!
      自分の頭の中、どうなっているか全然分かりません… >> 続きを読む

      2015/01/20 by coji

    • cojiさん
      ワード的にいうと、別名で保存ができずに常に上書き保存ですw
      頭の中、ちょっといろいろ思い返してみると面白いですよ^^ >> 続きを読む

      2015/01/21 by snoopo


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