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神秘

3.7 3.7 (レビュー3件)
著者: 白石 一文
定価: 2,052 円
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    「神秘」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0

      こんな都合のいいハナシは「奇蹟」...でも「神秘」と捉えて読むことで感動した(*゚▽゚*)!

      コレは良い本でありました!
      人生をちゃんと見つめ直し、毎日を無駄にせず生きたいと思いました!

      すべてを失ってもなお、人は生きたいと願うのはなぜだろうか。
      この小説は、私たちにとって根源的なテーマを、「余命一年」の男の思考と行動を通して問う。
      著者はこれまで多くの作品で人と人の絆について描いてきたが、本作では家族、仕事、恋愛など社会的なつながりを断ち切った男が孤独になってようやく自分の人生と向き合い始める。
      最先端の医療をもってしても未だ決定的な治療法がない、がんというミステリアスな病をどうとらえるかも本作の興味深いテーマのひとつとなっている。主人公は『奇跡的治癒とはなにか』という本を引き写ししながら、がんを克服する術を模索する。そこには自身もがんで家族を亡くした著者の解釈が反映されている。「がんを経験した人にこそ読んでほしい」と著者は言う。
      デビューから十五年。この世界と人間の営みを明かす壮大なテーマに挑む白石文学の「集大成」というにうふさわしい傑作の誕生。

      (amazon解説)
      末期のすい臓がんで余命宣告を受けた53歳の出版社役員・菊池は、治療を放棄し、「病を癒す女」を探すため、神戸へ移り住む。
      がんに侵されたのは、運命か必然か。未知の土地、これまでの生活とまるで異なる時間の流れに身を置き、菊池は体内にがんを生み出した「もう一人の自分」の声を聞く。
      死に向かう人間の直感、思いがけない出会いの導きに翻弄されながら、偶然のひとつひとつが結びつき、必然へと姿を変えていく。やがて、彼の目の前に描き出される「神秘」の世界。その景色の中に求めていた答えを見つけ、男は新たな人生を歩み出す。渾身の最新長編小説。
      >> 続きを読む

      2018/08/31 by

      神秘」のレビュー

    • 評価: 3.0

      末期の膵臓癌で余命一年の宣告を受けた53歳の出版社役員・菊池は、治療を放棄し「病を癒す女」を探すため、神戸へ移り住む。
      癌に侵されたのは、運命か必然か。
      未知の土地、これまでの生活とまるで異なる時間の流れに身を置き、菊池は体内に癌を生み出した「もう一人の自分」の声を聞く。
      死に向かう人間の直感、思いがけない出会いの導きに翻弄されながら、偶然のひとつひとつが結びつき、必然へと姿を変えていく。
      やがて、彼の目の前に描き出される「神秘」の世界。
      その景色の中に求めていた答えを見つけ、男は新たな人生を歩み出す。


      第一部として、余命一年の宣告を受けた菊池が勤め先を辞め、遥か昔のメモを頼りに神戸へ移り住むまでの物語がある。
      『神秘』とタイトルを得た本作の導入部として素晴らしく興味深く読み進んだ。
      余命宣告された独身中年の内面を繰り返し、繰り返し、丁寧に描き、ありがちな周囲の雑音や、俗世間との別離などはあまり語られず、ひたすら心の声を聴くといった文章は、「死」について、日頃からその扱いの仕方に悩んでいる僕には、生と死というもののひとつの考え方を提示されたようでもあり、また、どの道訪れる「死」というもへの取り組み方、処理の仕方の在り様を著者なりに読者に投げ掛けているのだろうな…と、ひとりごちたりもした。
      だから、一見、無造作というか、突拍子もない発想から神戸に移り住み、その発想の理由についても、人生の残りを限定された者だからこそ許される、タイトル通りの神秘的なものなのだなと感じ、さまざまな人々との邂逅も、述懐される出来事も柔らかく受け止めることができた。
      スティーブ・ジョブスの引用や、奇跡的な治癒について書かれた本の引用などからも、著者の、生と死を分かつ神秘性、または「癌」という病についての神秘性を文章を使って描き出そうという試みに感じ、いたく感心しつつ読み進めたものである。

      本作はその後も長々と続き、実は著者が語りたかった神秘というものはそれだけではなく、人生の偶然性と必然性、あるいは運命ともいうべき人それぞれの定められた道というものに触れていき、結局、物語の終わりは余命宣告を受けてから二年を経て、菊池は存命しているのだが、終章、菊池はそういった物事に驚きつつ、物語は終わる。

      第一部のテーマだけでよかったと思う。
      第二部以降の、これは白石作品でよく表れる「運命の不思議」「生かされているわたしたち」みたいな考え方は、少なくとも僕には蛇足だった。
      白石が何か宗教めいた考え方を持っているのか、無神論者なのか、知り合いでないのでわからないが、時折手がけるこの類のテーマには共感し難い。
      少し不気味でもある。

      重箱の隅をほじくるようなレビューになってしまったが、そんな第二部以降の展開に、嫌悪感にも似た感情を抱きつつも、あっという間に読み終えてしまったのは、さすがというか、ま、僕が白石ファンだからというか。

      面白いか、面白くないかと問われれば、間違いなく面白い。

      妙な「運命」についての出来事や、謎めいた登場人物のエピソードがなければ、もっとよかった。
      電車から飛び降りて柱に激突しなにごともなかったように立ち去る男や、結婚相手や過去の知り合いが現在の出会いまでを操っているみたいな不思議なことは不要だったように思う。
      「それがいちばん書きたかったんだよ」と言われれば、どうしよう。困ってしまう。
      >> 続きを読む

      2014/09/03 by

      神秘」のレビュー

    • もしも余命宣告されたら、ということは何度か考えたことがありますが、実際は何を考えるのでしょうね。想像もつかないです。 >> 続きを読む

      2014/09/03 by tomato

    • >tomatoさん

      まさに!そのことを考えながら読みました。
      自分だったらどうだろうか、と。
      結論から言いますと、格別何をしたいとかどこへ行きたいとかないので、痛みが無いようにだけしてもらえば、逆に期限が切られて清々するだろうなあ、と思います。
      >> 続きを読む

      2014/09/04 by 課長代理

    • 評価: 3.0

      「ヤドカリみたいに、1作書き終わるごとにほぼ引っ越しています」と語る著者。神戸を舞台に、余命宣告された主人公が死と向き合う。たのしみのひとつは(近頃さみしくなった感のある)神戸がどう描かれ、どんなイメージが膨らむか。

      2014/08/06 by

      神秘」のレビュー

    • 余命宣告。重いテーマですね。
      母をガンで亡くしているので、胸に迫るものがあります。

      2014/08/06 by ice


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