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僕は、そして僕たちはどう生きるか

4.2 4.2 (レビュー3件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 1,680 円

やあ。よかったら、ここにおいでよ。気に入ったら、ここが君の席だよ。コペル君14歳、考える。春の朝、近所の公園で、叔父のノボちゃんにばったり会った。そこから思いもよらぬ一日がはじまり...。少年の日の感情と思考を描く青春小説。

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    「僕は、そして僕たちはどう生きるか」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0

       「そう、人が生きるために、群れは必要だ。強制や糾弾のない、許し合える、ゆるやかで温かい絆の群れが。人が一人になることも了解してくれる、離れていくことも認めてくれる、けど、いつでも迎えてくれる、そんな「いい加減」の群れ。」
       終盤のこの言葉にぐっときました。

       人の心は、口の狭い花瓶のようで、手を入れて探っても、分かるようで分からなくて、しまいには手がつっかえて、とうとう中まで入れなくなって...それで悲しんだり、友達なのになんで教えてくれなかった、またなんで理解できなかったんだろうと嘆く。
       でも、それはそれで、「しょうがない」と割り切らなきゃ。
       それが、相手に対しての優しさでもあると、今思えるようになった。
       「いい加減」で良い。
       そして、自分を捨てず、自分らしく生きていき、ほんのりとした優しさがあれば、いい。
       
       コメントを読みながら、この一冊でそれぞれが捉える観点が違って本当に面白いと思う。
       しばらく経って読み返せば、私もまた新しく得るものが出てくるかもしれない。
      >> 続きを読む

      2017/10/23 by

      僕は、そして僕たちはどう生きるか」のレビュー

    • 評価: 4.0

      主人公14歳・・・まさに、息子が14歳。(読んだ当時。今は18歳)
      あまりにぴったりの設定にちょっと驚いた。
      さて、全編を通しての雰囲気が、まさにその年代のもやっとしたところが滲み出ていて、俗に言う青春小説とは全然違うものだ。
      お互いの距離感というか、言っていいのか悪いのか、聞くべきなのかどうなのか・・・そのあたりのやりとりが、何とも生々しいようにも思う。
      そうでありながら、少しずつ、お互いのことがわかっていくところもまた、実際のところだろう。
      ただ、近づいては離れ、また・・・の繰り返し。
      成長するが故だと思う。 >> 続きを読む

      2015/02/14 by

      僕は、そして僕たちはどう生きるか」のレビュー

    • お子さんと全く同じ年齢の主人公だと普通の読書以上に考えさせられそうですね。

      2015/02/14 by ただひこ

    • 評価: 5.0

      ここのレビューでも何度か取り上げられている梨木香歩。興味を持ったので少し調べてみると、中学時代に課題図書として読まされた倫理的読物・「君たちはどう生きるか」を下敷きにした作品を出しているという。
      読まされたとは書いたが「君たちはどう生きるか」は本当に素晴らしい本で、中学生の時に読んだ際は主人公・コペル君の生き方に惹かれつつも最後まで向き合うことができず、ただただ同化せず目を背けていること自体が逆に自分の誠実さを保証していると慰めるしかなかった記憶が残っており、今でも思い出すだけで背筋が伸びるような気持ちと逃げ出したくなるような思いが蘇る。

      さて、本題の「僕は、そして僕たちはどう生きるか」だが、やはりこちらも中高生向けの本で、本編が始まる前の1ページにいきなり以下の言葉を置いている。

      群れが大きく激しく動く
      その一瞬前にも
      自分を保っているために

      個としてどう生きていくのかが試される状況がこれから描かれるのだという予感を抱えページを捲ると、主人公の中学生(彼のあだ名もコペル君)が虫を求めて雑木林をうろついていると染物家の叔父さんと出会うという牧歌的なシーンが描かれていく。
      他愛もない会話に哲学的な意味が込められる様子は本家と似たような作りだが、本作は同時代であるが故に浮世離れした感じが拭えない。
      少しハッとさせられる様な挿話が散りばめられつつしばらくこんなテンションで話が続いていくのだが、中盤辺りまで読み進めると怒涛の展開が待っている。
      そこで感じられるのは、著者の抱える「魂の殺人」への大きな怒り。

      全体主義や同調圧力が「魂」を殺しうることを、食育を通じた命の教育から派生した教育現場の欺瞞や、戦時中の良心的兵役拒否問題などから浮き彫りにする。
      特に、青少年向けの良書を扱ってきた老舗の出版社の出版物がきっかけでAVに出演してしまった女の子の魂殺しのくだり(本書の出版社である理論社の、いわゆる「理論社問題」(←この本を読むまで知らなかった)が背景にあると思われる)は、著者の抑えていた怒りが滲み出るようで読み進めるのが躊躇われるほどだった。


      あなたは、周囲に「魂」殺しを行ってこなかったか、そして、行っていないか。
      あなたは、自分の「魂」を殺すようなことはしてこなかったか、そして、していないか。
      そもそも、あなたの「魂」はまだ生きているのか。


      こんな問いかけをされているようなトピックが続いていき、最後に著者はあるべき理想的な繋がり方を、周囲と切り離されずに独立した個が存在するための「魂」を尊重した個としての振る舞い方、多数者としての振る舞い方を提示する。


      では、ここでいう「魂」とは何なのだろうか?

      精神と訳しても良いものだろうが、マジョリティと同化することで死んでしまうそれは、人類に普遍的に備わっているものなのか?歴史的構築物だとすると人類史の中でいつ生まれたのか?そして、自分にとって何故それはなければならないのだろうか?

      「個人」の発生前に「魂」がどのような形をとっていたのかが見えれば、逆に現代人にとっての「魂」の意味がより鮮明になるのではないかとぼんやり思っているが、それはきっと芸術の領域だろうし、それであれば芸術がなくても人は生きられることを、歴史が、そして芸術に理解のない自分自身が証明している。
      ・・・どんな切り口で考えようか。。。

      ということで、いい大人が身につまされるような思いをしながらヤングアダルト向けの本を読んだ格好になってしまったが、本家に劣らずいい本だった。
      >> 続きを読む

      2012/08/03 by

      僕は、そして僕たちはどう生きるか」のレビュー

    • >chaoさん
      確かに若いほうがよく分かるのかもしれないですね。

      大事なシーンで「人は、人を「実験」してはいけなんだ。」というセリフが出てくるんですけど、「魂」というのは利用してはいけない領域であり、それが人の尊厳なんだろうと考えさせられる一方、感覚的には追いついていないところもあって。。。

      「魂」が大事なものだとしたら、大人が無くしちゃダメなんでしょうけどね。
      >> 続きを読む

      2012/08/04 by Pettonton

    • >Tsukiusagiさん
      Tsukiusagiさんのレビューでこの人面白そうだなと興味を持ったんですが、確かにひどい目にあいました(笑)

      >自分と同じ魂を救済したいという意図があるような気がします
      これを読んで救われる子供は沢山いるだろうなと思いつつも、マジョリティ側に立ちうる子供達が魂を殺す側に立って欲しくないと思いを込めた本なのだろうと感じました。

      他の著作は読んでいませんが、恐らく目指しているのは「魂」が生きられる場所を確保しておくことと「魂」を大事にする社会を作っていくことだと。生半可ではないですね。。


      >「君たちはどう生きるか」私も昔読みました。
      >学ぶことは多いけれど人に薦めたい本ではなかったような。ちょっと記憶があ>いまい。

      これも、読んでましたか!
      実はこの本については自分も人に薦めたいとは思わないんです(啓蒙的に読んで欲しくないからなんですけどね。)。

      友達関係上手くいかないなぁ。。とか思っているときに、家の本棚とか学級文庫に置いてあったこの本に目が止まり、読み進めるうちに自分に恥じ入っちゃうなんてシチュエーションで我が子が出会ってくれたらなぁ!と勝手に思っています(実際は子供いませんけど)。
      >> 続きを読む

      2012/08/05 by Pettonton


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