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群青のタンデム

3.0 3.0 (レビュー4件)
著者: 長岡 弘樹
定価: 1,620 円
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    「群青のタンデム」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 3.0

      警察学校での成績が同点で一位だった、戸柏耕史と陶山史香。
      彼らは卒配後も手柄を争い出世をしていくが…。
      なぜ二人は張り合い続けるのか?

      角川春樹事務所さんの月刊誌『ランティエ』に、2010年4月号から2012年5月号まで連載されていた連作短編を纏めたもの。
      警察学校で同期だった男女が、奉職して、定年を迎えるまでの警察官としての職業人人生を描いたものです。

      著者の長岡さんは、やはり短編集『傍聞き』がベストセラーになって話題を集めました。
      当時から、人気先行のきらいがあるな、という感想は持っていましたが、あらためて小説作家の巧拙を言わせてもらえば、やはり上手な作家さんとは言えないと思います。

      主人公は戸柏耕史と陶山史香という男女。
      ふたりが新人警察官として交番勤務に精勤しているところから物語は始まります。
      警察学校で同期、更には成績優秀者同士だったふたりは、実務の上でも切磋琢磨するライバルでした。
      勤務する交番が違っても違反キップを何回切ったか、パトカー乗務は何度あったか…いつも互いの成績を意識していました。

      結論から言ってしまえば、終章は彼ら二人が定年退職したあたりが描かれます。
      史香は署長、耕史は警察学校長でキャリアを終えるまでの間に、彼らを通り過ぎていった印象的な事件、それに関わった人々。

      短編で、切れ味のいい物語に仕立てようと試みた形跡があちこちにみられるのですが、残念なことにほとんど裏目にでてしまって、全体的に説明不足の印象です。
      キャラクターに個性が無いので、誰が誰だかわかりません。
      語りの視点もコロコロ変わり、把握しづらいことこの上ないです。
      主人公のファーストネームに「史」という同一漢字を用いることもどうかと思いました。
      文字を追っていくうえで、この分かりにくさは致命的欠陥といっていいほどだと思います。
      タイトルに「タンデム」という言葉を使っていることで、ふたりが揃って、助け合い励まし合って成長してゆく物語にしたかったものだと憶測するのですが、名前の一字まで同じくして、読者を混乱させてまで同一感を出す必要はないと感じました。

      それから、中途半端に登場するキャラクターたちの存在の謎。
      連載を重ねるごとに、物語に膨らみを持たせたかったのかもしれませんが、こうして単行本になってしまうと、物語の進行上まったく必要性が感じられない登場人物たちは、わかり辛さを助長させる瑕疵としか思えません。

      警察学校同期が同じふたりが、順調に昇級していくとして、同じ管内の警察署で署長と副署長を張るのかの疑問も残ります。
      警察は、消防と違い、各都道府県の管轄下です。
      架空の街が舞台とはいえ、同一市内で、かのような人事が行われるというのは、いくらフィクションとはいえ、スルーできませんでした。

      それから、いちばん引っ掛かったのはラスト。
      ネタバレになりますから、書きませんが、それはない。
      そこまで高潔に、人間はできていません。

      せっかく、同時期に同じようなジャンルで活躍する書き手さんがいないという僥倖を得たのですから、もう少し頑張ってもらいたいものだと思いました。
      >> 続きを読む

      2015/09/14 by

      群青のタンデム」のレビュー

    • >澄美空さん
      いつも、コメントありがとうございます。
      理解ってくれて、どうも有難うございます!
      市場の動向とか、読者側からの視点で、「勿体ないなー」とか思う作家さんっていますよね。
      逆に実力があるのに日の目を見ない作家さんもいるわけです。
      少ないチャンスをモノにできた作家さんが、今、一流を張っている作家さんだと思うと、その方々の人間力の凄まじさに圧倒されるようです。
      ある意味、そういう人間の総合力、バランスっていうのと正反対なのが、クリエイター(作家さん)の立場っていう気がするんですがね。
      そういう先鋭的なものも持ちつつ、人当たりも柔らかで…って、相当、難しいですよね。
      >> 続きを読む

      2015/09/14 by 課長代理

    • >空耳よさん
      いつも、コメントありがとうございます。
      「教場」も、読みました。
      警察学校が舞台で特異な世界観でした。
      でも、当時から「読みづらいな…」っていう印象はあったかと思います。
      登場人物たちに特徴が無く、普通の人が唐突に悪辣さを出すっていうストーリーが続いた感じですか。
      本作も貫く悪意はどろどろと底に滞積していて。
      2回読めば味わい深く読めますが、繰り返し読むほどの作品でもない。
      苦しいところです。
      >> 続きを読む

      2015/09/14 by 課長代理

    • 評価: 3.0

      戸柏耕史と陶山史香は 警察学校の同期で成績が同点1位だったため、
      だから、お互いに警察官になっても、常に意識しているライバルでもあり、仲間だった。
      そんなある日、自転車を盗まれて、自分で犯人を見つけ出そうとする少女”薫”と知り合う。薫と話をしているうちに、耕史も史香も薫が義父の虐待にあっている事実を確認する。
      自転車を盗んだ犯人は、意外な形で見つかったが、今度は薫の義父が刺殺死体で発見された。犯人を追う捜査が始まったが・・。
      物語は、耕史と史香の警察官を定年退職して、その後にまで続きます。そして、その時になり薫の義父を殺害した意外な人物でした。
      淡々とした時間の流れの速い物語でした。
      >> 続きを読む

      2014/11/12 by

      群青のタンデム」のレビュー

    • どことなく、インファナル・アフェア的な雰囲気も有りそうですし、読んでみたいです♪

      2014/11/13 by ice

    • 評価: 3.0

      戸柏耕史と陶山史香。彼らは警察学校での成績が同点で一位だった。
      彼らは卒配後も手柄を争いつつ出世をしていくが…。

      ◆警察学校の同期の男女2人の新人時代から定年まで、1話ごとに交互に視点が入れ替わる連作短編です。
      そして薫という少女、のちに警官となる彼女とライバル2人がステップアップしていく、この設定は面白いと思います。
      短編の1つづつは大変好みだし、面白いと言えます。
      ただ階級が上がる=年齢も上がっている感があまり感じてなかったので、ラストで定年後というのが結構びっくりしてしまいましたし、それにアレはちょっと解りにくいわ。
      ポイントとなるあたりを読み返しても、まだ納得できていないです。
      もう少し丁寧な説明が欲しかったかも。もちろんその分驚きはあるのですが…。
      >> 続きを読む

      2014/10/24 by

      群青のタンデム」のレビュー

    • 面白い趣向ですね。読んでみたくなりました♪

      2014/10/24 by ice

    • 新人時代から定年までなんて、自分と重ね合わせたりしちゃいそうですね。(成績一位とかってことで、設定は全く自分と違いますけど…笑) >> 続きを読む

      2014/10/25 by chao

    • 評価: 3.0

      警察学校での成績が同点で一位だった、
      戸柏耕史と陶山史香。

      彼らは卒配後も手柄を争い出世をしていくが―。
      なぜ二人は張り合い続けるのか?

      うーん。伏線もちゃんとひいてはあるし
      読み応えもあるんだけども・・・

      最後の大オチ=理由が納得できるかで
      評価は二分されそうな作品です。
      >> 続きを読む

      2014/10/15 by

      群青のタンデム」のレビュー

    • 長岡弘樹さんも評価が分かれている作家さんですよね。
      僕もどうしてこんなに売れていらっしゃるのか疑問に思っています。
      面白くなくはないんですが、そんなに高評価?っていう感じ。
      読み手としても書店のポップや、軽い感じのレビューに流されず、しっかり作品を選びとっていきたいものですね。
      >> 続きを読む

      2014/10/16 by 課長代理

    • コメントの返事が遅くなって申し訳ありません。

      >二人とも名前に「史」の字が…というのは関係あるのでしょうか…?!

      ああ!!今、初めて気がつきました(恥)。
      多分・・・関係ないと思います・・・ただ、他の方も書かれていますが、少々分かりにくい部分があって。
      もしかしたら、なんらかの意図があるのかもしれません。
      (普通は二人・主人公格が存在する場合、名前に男女とはいえ同じ漢字は使わないでしょうね・・・)

      >面白くなくはないんですが、そんなに高評価?っていう感じ。

      この一文に凄く納得がいきます。
      面白いんだけど・・・帯で言われるほどかな?というのが率直な気持ちです。
      (逆にハードルを上げているようで・・・)

      コメントありがとうございました。
      >> 続きを読む

      2014/11/06 by きみやす


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