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君主論

3.7 3.7 (レビュー1件)
カテゴリー: 漫画、挿絵、童画
定価: 580 円

ビジネスで役立つ人心掌握の智恵150。500年間、数え切れない指導者に読み継がれてきた、恐るべき「リーダー論」。いまこそ読みたい、人間と組織の本質を突いた150のメッセージ。

※違う版の本の概要を表示しています。
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    「君主論」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0

      リーダーとしての資質を誤解を恐れずに踏み込んで説いたマキャベリの君主論のマンガ版。

      本当に読んで良かった。敷居が低いマンガという媒体ということも含め、これまで読んだ本の中でもトップクラスの良書。

      手綱を緩めればサボりだす。これが自分自身に対して思うところ。
      自分自身に対してさえそうなのだから、性善説というものに対しては、全く信じる気になれないでいた。

      前職が、割りと軍隊的な要素の有る環境だったことも大きいかも知れないが、リーダーに対しては、優しさよりも厳しさを期待する部分が強い。

      この文脈で言うと、気になっていた本としては、韓非子の「性悪説思想」やマキャベリの「君主論」が有る。
      ただ、正直ハードルが高く、なかなか手に取れないでいたが、今回はマンガと言うことも有って、これでいいのか・・・?と思いつつも念願叶った形。

      マキャベリの君主論と言えば、権謀術数書。異端の書。そしてマキャベリズムという言葉が有る否定的な視点で見られがちな作品で有る。
      これを、執筆された時代と環境に丁寧に落とし込みながらストーリー展開して行くのが秀逸。

      ローマ教皇が力を持つ時代。フィレンツェ(現在のイタリアの一部)は大国(フランス/スペイン)の板挟みに合いながら商業の強さで独立を保っていた。
      ※「軍隊を持たない」「大国の板挟み」と言えば、現代最も我々に身近な国に通ずるものが有るはず。

      そんな不安定な国家で、国家間の調整に駆り出された官僚で有るマキャベリは、密度の濃い時間の中で理想のリーダー像を描く。

      それが「リーダーは慕われるより、恐れられろ」という思想。それが君主論の思想。
      リーダー本人が人から恐れられる存在になり、またそうで有りながら、人から恨まれないこととの両立が大切と説く。

      一見、強権を振りかざすリーダーを支持しているように思えるが、

      ・リーダーの人格や力量をはかりたいときには、リーダーについている部下を見れば一目瞭然。
      ・ダメなところにはダメな人が集まる。
      ・日々、粉骨砕身。努力を惜しまないリーダーにこそ良運は運ばれて来る。

      など、実はリーダーにこそ耳が痛い主張も多く含まれている。

      リーダーという立場は、まさにその人個人の魅力が絶対的に必要なため、リーダーの数だけやり方が有るべきだと思うが、受け入れるのか拒絶するのかは問題でなく、こういう考え方を知ることは非常に重要だと思う。

      とは言え、権力闘争の流れから外れ、失意のまま58歳の一生を閉じたというマキャベリの運命に、もう少し強調性に振るべきではないかと思ったりもする。

      エッセンスを薄く知れただけでも非常に意義が有った。いつか、マンガではない原典を読まねばならないと改めて思った。
      >> 続きを読む

      2012/11/19 by

      君主論」のレビュー

    • chibadebu的にも気が早いことは承知しているものの、いずれはクリエイターchibadebuとして独立組織化も視野に入れているんだな。

      同好の士たちとの協業を夢描いているものの、やはりリーダーとして学んでおかないといけないかも知れないと思い始めたんだな。
      >> 続きを読む

      2012/11/19 by chibadebu

    • 政治経済で受験する子に教えてあげたんですけど、受験勉強では年代くらいしか重要じゃないって言われちゃいました…

      渦中にいるのに何だか変ですけど、受験勉強って何なの!って悲しくなりました。

      年代を覚えることなんて意味がなくて、重要なのは中身ですよね⁉
      >> 続きを読む

      2012/11/19 by aimi☆

    関連したレビュー

      岩波書店 (2001/08)

      著者: ニッコロ・マキャヴェッリ , 河島英昭

      • 評価: 2.0

        悪人の読む書物とされる有名な本の一つ、君主論。これを本気で読むためには当時のイタリア半島の情勢を徹底的に知らなければ読み間違えます。つまり、混迷した戦国時代としてのイタリア半島と地続きのヨーロッパの軍事、政治的介入と混迷。それをどうにかしたかった一人の男,マキャベリという立場を理解する必要があります。書かれている内容は容赦なく、しかし合理的です。とてもまねするべきとは思えない事が様々書かれているものの、損害最小に思えてしまったり・・・。
        それでも、時代的にはあの半島ではダメだったのですけれどね。
        直内容は無視しておけ。人として非道。
        その後の時代も啓蒙思想時代も現代も延々否定され続けていて、否定する事が美徳とされている事が書かれていますから。真似するとハブられた挙句に社会的に抹殺されますよ?
        ただ、この本、岩波文庫版の翻訳文はとても素晴らしいのです。他の翻訳文がどうなのかは読んだことが無いのですが。文章術として、実はとても合理的なのです。
        各章のタイトルで一文で内容を明瞭かつシンプルに正確に説明しています。本文一行目で前提および問いかけを同時に行い、二文目で解としてAもしくはBと回答を収束させています。それ以降はAの場合は過去に置いてはA,A',A''、現在に置いてはA+,A+',A+''、Bに置いては・・・となりAではかくかく云々なのでこうなり、Bではかくかく云々なのでこうなるのでAorBの方が優れていると結論付ける。文章表現のパターンは技術的にはとても秀逸。竹を割ったように分かり易い。
        表現の正確さだけではなく表現方法のパターンも実は大事です。
        結局はどこまで行ってもコミュニケーションは相手への思いやりなのですけれどね(想定して合わせこむのです。多少の瀟洒さを持って・・・)。
        明確な表現様式を持って他人に技術的な何かを伝えたい人には一瞥してみてもいいかなと思います(普通の人は読まない方が身の為です)。内容自体は全面否定する事!が前提ですが・・・。
        >> 続きを読む

        2013/06/07 by

        君主論」のレビュー

      • 私も読みました!
        ってマンガですけどね...

        でも、満点評価しました。
        マンガじゃない版も読まないといけないと思っています。

        ◆君主論 - まんがで読破
        http://www.dokusho-log.com/b/4781600042/
        >> 続きを読む

        2013/06/07 by ice

      • >内容自体は全面否定する事!が前提ですが・・・。
        全否定とは面白いですね!
        否定するために読みたくなってきました。 >> 続きを読む

        2013/06/07 by 古今東西

      岩波書店 (1998/06)

      著者: ニッコロ・マキャヴェッリ , 河島英昭

      他のレビューもみる (全2件)

      • 評価: 4.0

         高校の世界史などでマキャヴェリについては知ってはいたものの、精々『君主論』を著したという事と「運命(フォルトゥナ)」と「力(ヴィルトゥ)」によって支配は成されるという事くらいでした。

         政治学の名著として挙げられることの多いこの本ですが、その内容はかなり歴史に重きを置いたものになっています。古代ギリシャ・ローマから彼が生きていたルネサンス期のイタリアまで、実に多くの人物を列挙しながら統治を行う事についての考察がなされており、君主政体の区別やそれぞれについての正しい統治の方法、軍備の種類やその優劣など、驚くほどに現実主義的に統治論が展開されています。

         この本を読んでいると、マキャヴェリは君主政体の在り方について「方程式」を編み出していると感じます。そして編み出した方程式を史実になぞらえて証明してみせる、非常に鮮やかかつ力強い、理論的な文章が展開されています。そのため、マキャヴェリ以後の歴史における君主の成功・失敗にも容易に想いを馳せる事ができます(果たしてそれが本当に正解なのかどうかまでは分かりませんが…)。そういう意味でも楽しい本ですね。

         ただ、方程式に無理矢理当てはめようとしている史実があったり、最終的に運命という言葉を使って逃げている(まぁこの逃げは良い部分が多いのではあるのですが)などズルい部分もあります。また前の25章で非常に理論的な文章を展開していながら最後の26章では唐突に感情的になるなど、少し良く分からない部分もありました。しかしそれを差し引いても素晴らしい古典であることには変わりないと思います。

         最後にこれは個人的な不備なのですが、あまりに史実に乗っ取るので歴史(特に中世~ルネサンス期のイタリア史)についてきちんと勉強していないと理解しにくい部分がありました。特に彼が生きていたルネサンス期のイタリアの動乱には疎くて…そこら辺についての文献を読んだ後、また読み返してみたいですね。
        >> 続きを読む

        2017/02/01 by

        君主論」のレビュー

      新訳

      中央公論新社 (2002/04)

      著者: ニッコロ・マキャヴェッリ , 池田廉

      • 評価: 5.0

        毎回マキャヴェリの「君主論」を読む時に感動させられ、何度となく今までにも読み返し、そのつど胸を打たれる箇所、「君主論」の中で一番好きなのは、以下の第二十五章の文章だ。


        もともとこの世のことは、運命と神の支配にまかされているのであって、たとえ人間がどんなに思慮を働かせても、この世の進路をなおすことはできない。いや、対策さえも立てようがない。と、こんなことを、昔も今も、多くの人が考えてきたので、わたしもそれを知らないわけではない。この見方によると、なにごとにつけて、汗水たらして苦労するほどのことはなく、宿命(さだめ)のままに、身をまかすのがよいことになる。
         とりわけ現代は、人間の思惑のまったくはずれる世相の激変を、日夜、見せつけられているから、この見解はいっそう受け入れやすい。そして、激動に思いをいたせば、ときには、わたしも彼らの意見にかなり傾く。
         しかしながら、われわれ人間の自由意思は奪われてはならないもので、かりに運命が人間活動の半分を、思いのままに裁定しえたとしても、少なくともあとの半分か、半分近くは、運命がわれわれの支配にまかせてくれているとみるのが本当だと、私は考えている。 
        運命の女神を、ひとつの破壊的な河川にたとえてみよう。川は怒り出すと、岸辺に氾濫し、樹木や建物をなぎ倒し、こちらの土を掘り返して、向こう側におく。だれもが奔流を見て逃げまどい、みなが抵抗のすべもなく、猛威に屈してしまう。河川とはこうした性質のものだが、それでも、平穏なときに、あらかじめ堰や堤防を築いて、備えておくことはできる。やがて増水しても、こんどは運河を通して流すようにする、いいかえれば激流のわがままかってをなだめて、被害を少なくすることができないわけではない。
         同じことは運命についてもいえる。運命は、まだ抵抗力がついていないところで、猛威をふるうもので、堤防や堰ができていない、阻止されないと見るところに、その矛先を向けてくる。
         こんにち、イタリアは世情の激変の拠点、ないし震源地であるが、このイタリアをあなたがたがよく観察すれば、ここは堤防もなければ堰もない野辺でしかないのに気づくだろう。つまり、イタリアに、ドイツやスペインやフランスのような、適切な力の備えがあったとしたら、この激流も、いま見るような大きな激変を引き起こしはしなかったろう。あるいは、そんな洪水にあわずにすんだかもしれない。

        (引用以上)

        これほどに胸を打つ、人間の尊厳と現実への闘いと責任感とを学ばされる文章も、めったにないと思う。

        また、マキャヴェリが、マルクス・アウレリウスとセプティミウス・セウェルスという二人の対照的なローマ皇帝の資質を、二つとも併せ持つことを勧めているということも印象深い。
        この二人の資質を併せ持つことが、この世のリーダーには求められるのかもしれない。

        また、チェーザレ・ボルジアに対するマキャヴェリの深い愛惜や哀悼も胸を打つ。
        特に、「君主論」のラストの章で、チェーザレについて、かつてイタリアに差した「一条の光」だったとマキャヴェリが述べているところは、深く胸を揺さぶられる。
        「君主論」は、見ようによっては、マキャヴェリがチェーザレの「一条の光」を無にしないため、忘却に任せないため、永遠に記憶にとどめ、生かすために書いたオマージュだったのかもしれない。

        世の中に、マルクス・アウレリウスとセウェルスの二人の資質を兼ね備えた人などいるのかと疑問にもなるけれど、ひょっとしたらチェーザレ・ボルジアはそうだったのかもしれない。

        いろんな細部に、読むたびにはっとさせられるところがある、本当に名著と思う。
        民主主義国家においては、有権者は皆それなりに本当は主権者としての力量や構えが要求されるのであれば、やはり「君主論」は全国民必読の書なのだと思う。
        >> 続きを読む

        2012/12/22 by

        君主論」のレビュー

      • マンガで読んだことがあります。

        マンガでない版も読もう♪と思っていたのに忘れている自分に気付きました... >> 続きを読む

        2013/06/07 by ice

      • <iceさん

        ぜひ^^
        また、マンガで、この君主論に登場する人物のチェーザレ・ボルジアを主人公にした「チェーザレ」という作品がありますが、これもオススメです^^ >> 続きを読む

        2013/06/07 by atsushi


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