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紙葉の家

5.0 5.0 (レビュー1件)
著者: マーク・Z. ダニエレブスキー
定価: 4,968 円
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    「紙葉の家」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0

      【この本を読了するためには体力がいる!】
       読了には体力が必要な本です。
       約800ページを読み切る精神力と、この重たく分厚い本をぐるぐる回すフィジカルな体力と。
       え?何でそんなことするのかですか?
       だって文字が逆さまに印刷されていたり、渦をまいていたりするからなんですよ。

       この物語は、盲目のサンバノという老人が遺した手記に基づいています。
       それは、まだ製本もされていない大量の紙きれに書き付けられていたのでした。
       その手記は、「ネヴィッドソン記録」という記録映画に基づくものなのです。

       「ネヴィッドソン記録」とは、問題の家に引っ越してきたネヴィッドソン一家の家長であるフォト・ジャーナリストのネヴィッドソンにより遺されたものでした。
       念願の家を手に入れたネヴィッドソンは、うれしさの余り、「家族の記録」にしようと、家中に小型のカメラを仕掛けます。
       自動的に家族の様子を撮影しようと考えて。

       いえ、この家に越してきた理由は、仕事に入れ込む余りに家族が崩壊しそうになったため、これではいけないということで、妻と2人の子供と一緒に新しい家に移り住み、そこからやり直そうと考えたからなんですね。
       だから、その記録を遺そうとして撮影を始めたのです。

       そうしたところ……この家、おかしい!
       ということに気付いてしまったのです。
       だって家の外側のサイズより内側の方が大きいんだもの。
       当然壁に突き当たらなければならない先にまだまだ廊下が延びていたりします。
       厳密に測量もしてみたんですよ。
       でも、やっぱりおかしい。

       この謎が頭から離れなくなったネヴィッドソンは、親族らの協力も得て家の探索に乗り出します。
       この本の不思議な文字の印刷はそんな探索の様子を表していたりします。
       天井が低くなっている場所の描写では、文字がまさにそのように配列されていたり、ページの裏側から読まなければならなかったり。
       そんな仕掛けが満載なので、時には本をぐるぐると回さなければ読めなかったりするのです。
       
       そんな探索の最中にも、この家の内側はどんどん広がっていきます。

       そして、この本(つまりは、元となっているサンバノの手記)には、膨大な注が付されています。
       時には注だけで1ページとか。
       しかも、おそらく、その注に書かれていることはデタラメです。

       主人公らと一緒に、読者も狂気に引きずり込まれていくのです。
       これは奇書と言って良いのではないでしょうか。
       読了した時には、芯から疲れ果てていることでしょう。
      >> 続きを読む

      2019/05/31 by

      紙葉の家」のレビュー


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