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銃・病原菌・鉄

4.0 4.0 (レビュー7件)
カテゴリー: 社会学
定価: 945 円

アメリカ大陸の先住民はなぜ、旧大陸の住民に征服されたのか。なぜ、その逆は起こらなかったのか。現在の世界に広がる富とパワーの「地域格差」を生み出したものとは。1万3000年にわたる人類史のダイナミズムに隠された壮大な謎を、進化生物学、生物地理学、文化人類学、言語学など、広範な最新知見を縦横に駆使して解き明かす。ピュリッツァー賞、国際コスモス賞、朝日新聞「ゼロ年代の50冊」第1位を受賞した名著、待望の文庫化。

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    「銃・病原菌・鉄」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      以下、本書の内容にあらず
      ・IQ測定結果ーヨーロッパ系アメリカ人100(基準値として必ず100となる)アジア系アメリカ人105アフリカ系アメリカ人85〜90
      ・遺伝派:環境と遺伝が五分五分。環境派:生育環境のみ→アファーマティブアクション
      ・行動遺伝学における双生児調査ー一般知能(IQに相当):77% 論理的推論能力:68%(ともに遺伝と説明できる)言語性能力14%(環境の影響が大)

      2017/05/31 by

      銃・病原菌・鉄」のレビュー

    • 評価: 3.0

      なぜ、現代ではヨーロッパとアメリカの社会が世界の富と権力の大半を持ち、政治経済の分野でも主導権を握っているのだろうか?
      この問いに対してアメリカの鳥類学者である著者が「ヨーロッパ人を取り囲んでいたユーラシア大陸の地理的環境に、文明を発達させるのに有利な要素が多くあったから」という大胆な仮説を立て、科学的に人類史をひもとこうとしたのが本書です。
      タイトルの「銃・病原菌・鉄」は、実際に歴史上でヨーロッパ人がアメリカ大陸やオーストラリア大陸に入植、そして支配を進めるなかで彼らの武器となったものを象徴しています。

      簡単に本書の要旨を説明すると、ユーラシア大陸には農業・家畜向きの動植物が集中しており、ヨーロッパ人はいち早く狩猟採集生活から農耕生活への移行を果たします。農耕は食料の計画的な生産と貯蔵を可能にし、人口増加と定住生活のきっかけとなりました。人口増加と家畜ははしかなどの伝染病をもたらしましたが、ヨーロッパ人は免疫をつけることができたので、入植の際には先住民だけが伝染病の犠牲になりました。先住民を支配する軍人(非農業民)や銃などの技術も、農耕で食料生産に余裕が生まれたことによる副産物です。またユーラシア大陸は東西に長く、気候が大陸にわたって似ていたことが農耕や技術の素早い伝播をもたらし、文明の発展につながったのだと結論づけています。

      雑学として読んでも面白い本で、特に上巻第7章「毒のないアーモンドのつくり方」~第11章「家畜がくれた死の贈り物」がおすすめです。
      たとえば遺伝子が突然変異を起こして種子がはじけ落ちない米やエンドウは自然界で遺伝子を残すには不利なのに、その性質が人間に歓迎されて栽培種として活躍しているのは面白いなと思います。
      また、トルストイの小説『アンナ・カレーニナ』の冒頭「幸福な家庭はどれも似たものだが、不幸な家庭はいずれもそれぞれに不幸なものである」(中村融訳、岩波文庫)を引き合いにだした、「家畜化できない動物それぞれの家畜化できない事情」も動物たちの様々な性質が分かってとても興味深いです(20世紀までに家畜化された動物はわずか14種で、大半の動物は家畜化できていません)。

      下巻に関しては上巻の内容の繰り返しで冗長なところがあるので、流し読み程度でも十分だと思います。また、書いてあることはただひとつの真実というわけではなく、あくまで仮説にすぎないという視点をもって読むことが大切です。

      冒頭の問いは、ヨーロッパとアメリカは成熟した文明をつくる競争の覇者であるという前提のうえに成り立っています。確かにそれは正しいかもしれないけれど、そもそもそのように文明を発展させ続けることが人類にとって一番幸せな到達点かと言われると、そうとは限らないでしょう。
      今でも狩猟採集生活をしている人々がいる、と聞いて「文明の恩恵にあずかれない不幸な人々」とは思いません。むしろ、そのような多様性こそが人類の良さであり面白さなのだと思います。

      >> 続きを読む

      2016/08/27 by

      銃・病原菌・鉄」のレビュー

    • これはまた、おもしろそうなタイトルですね
      多文明(欧米諸国)に習い、服を着てしまったが為に絶滅してしまった裸族もいるらしいですが、
      人類として当たり前のように考えられている「衣服を着る」というのも、あくまで多様性の中の一つということなのですね。。

      TV番組で未開の村の人々を日本旅行させる企画などがありますが、
      文明に対するエゴが垣間見えてしまうようで私は好ましくありません。。。
      >> 続きを読む

      2016/08/29 by マママ

    • マママさん
      コメントありがとうございます。

      裸族は珍しい例だと思いますが、たしかに洋服・ファッションにはそれぞれの民族の知恵や文化が色濃く反映されていますね。

      TVの企画は日本を自慢するだけではなくて、未開の村の人々に日本を非日常として体験させることを通して「新しい日本」を見つけたいという意図もあるのだろうと思います。興味深い一方で未開の人を利用しているだけのように見えてしまい、違和感を覚えるのも事実です。
      >> 続きを読む

      2016/08/31 by カレル橋

    • 評価: 5.0

      フィールドワーク経験が長い著者だから説得力ある。
      歴史の上で白人が優位に立っているのがほんとたまたまなのがわかる。

      2016/02/09 by

      銃・病原菌・鉄」のレビュー

    • 評価: 5.0

       ピュリッツァー賞を受賞した名著ということでいつか読もうと思いながらなかなか読めなかった『銃・病原菌・鉄』を読了しました。情報量の多い、重厚な書物ですが、決して難解ではなく読み物として読んでいける本です。筆者のジャレド・ダイアモンドは、分子生理学・進化生物学を専門とし、分子生物学・遺伝子学・生物地理学・環境地理学・考古学・人類学・言語学に詳しいという知の巨人です。ダイヤモンド氏はヤリというニューギニア人に、欧米人はさまざまな物資を作りだしてニューギニアに持ってきたが、ニューギニア人たちはそうした物資は何も作り出さなかった、その差はどこから生まれたのかという疑問をぶつけられ、答えることができなかった。本書の構想はヤリの素朴な疑問に答えるために生まれたのです。
       内容を簡単に紹介することは困難なので、私が面白いと思ったことだけ書きます。文明の発達は食料生産の早さと規模に比例し、大規模な食料生産が発生したかどうかは、地形や気候、栽培に適した種が存在していたかなど、偶然に依存する。大規模な食料生産が可能になるためには、家畜化できる大型の動物が必要だが、家畜化できる野生の大型動物がその地域にいるかどうかは偶然に依存する。大規模な食料生産を行い、定住生活が長くなると疫病が発生する。動物や人間の排泄物などを肥料にすることなども原因となる。そのような疫病にさらされた人々には免疫力がつく。南北アメリカにヨーロッパ人がやってきた時も、オーストラリアにヨーロッパ人がやってきた時も、武器による虐殺よりも疫病による殺害の方がはるかに大きかった。東西方向に長いユーラシア大陸では文化の伝播は比較的容易に行われたが、南北方向に長いアフリカやアメリカでは、文化の伝播は非常に遅いか、あるいは伝わらなかったりして、鉄器や文字、農業技術などが広く発達しなかった。
       ここで私が書いたことは本書の中で繰り返し論じられ、その証拠が示されます。これだけでもかなり面白いのですが、私が一番面白いと思ったのは、同じユーラシア大陸で分明として一歩先んじていた中国が世界を支配することにならず、ヨーロッパが世界を支配することになったのかという疑問です。筆者はこの疑問に対して、中国は全土を支配する政権が存在したのに対し、ヨーロッパではついにそのような政権は現れなかったためであると結論づけています。
       どういうことかというと、時々歴史上には進歩を止めてしまうような現象が起きるからです。筆者は日本の銃を取り上げています。日本では戦国時代が終わると、銃を放棄してしまい、その発達が止まってしまう。鎖国によって外から新しい技術を入れることもなくなってしまう。それは江戸幕府の政策によるものでした。中国でも15世紀初頭に、コロンブスがアメリカに到着するより前に、バスコ・ダ・ガマが喜望峰を回るよりも前に、アフリカの東海岸まで大船団を派遣しています。このままこうした中国の「大航海時代」が続けば、七つの海を支配していたのは中国だったのではないか。ところが、中国国内の政治的な争いの結果、船の派遣は中止、造船所自体も壊され、技術も失われてしまいました。ロンドンでも電灯が現れたとき、ガス灯を使い、電灯を禁ずる法律が1880年代に出されているが、他のヨーロッパの国々で電灯は普及していきました。中国は強力な統一政権があったために、一度禁令が下されると永久に失われてしまうのです。他にも水力紡績機の開発を禁じて14世紀にはじまりかけた産業革命を後退させています。1960年代から70年代の文化大革命では5年間も国中の学校が閉鎖され、知識人が農村に送られています。
       今行われている決定が人類史レベルで進歩なのか退化なのかはその時に判断不可能なこともあるかもしれません。そういう意味ではヨーロッパが多様であったことが世界の支配者としての地位を作りだしたと言えますし、アメリカがさまざまな問題を抱えながらも、今なお世界の先端に位置しているのは、その多様性ゆえと考えられるのではないでしょうか。
      >> 続きを読む

      2015/06/07 by

      銃・病原菌・鉄」のレビュー

    • chaoさん、本当に読み物として読めるので、面白いですよ。

      2015/06/08 by nekotaka

    • Kさん、シマウマの話面白かったですね。それから本書の功績の一つとして、人種による優劣論を退けたことがあげられると思います。 >> 続きを読む

      2015/06/08 by nekotaka

    • 評価: 3.0

      タイトルの「銃・病原菌・鉄」とは、ヨーロッパ人が他の大陸を征服できた直接の要因を凝縮して表現したものです。

      歴史の本ではあるが、アジア・オセアニアが対象で、農業が盛んになった地域とそうでない地域の「地域格差」をメインのテーマとしています。

      「農耕民族は穏やか」「狩猟民族は気が荒い」とのイメージがありましたが、実際の戦闘力は農耕民族の方が上であったらしいです。

      2013/05/19 by

      銃・病原菌・鉄」のレビュー

    • 病原菌というところに怖さとリアルを感じます。

      もしかすると、これに加えて「宗教」も入っても良いかも知れないと思いました。 >> 続きを読む

      2013/05/21 by ice

    • >実際の戦闘力は農耕民族の方が上であったらしいです。

      言うこときかねぇヤツは耕すぞ!!w >> 続きを読む

      2013/05/21 by makoto

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