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蟻の菜園 ―アントガーデン― (『このミス』大賞シリーズ)

3.5 3.5 (レビュー4件)
著者: 柚月 裕子
定価: 1,750 円
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    「蟻の菜園 ―アントガーデン― (『このミス』大賞シリーズ)」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0

      重厚なサスペンス作品。全てにおいて文句のつけようがない。完璧な物語だなと。序盤は確かにダラっとしていて冗長な部分もあったが次第にひとつひとつのパズルのピースが嵌って行く様は流石の一言。只、ラストが読めてしまったのはちょっと残念かな。それでもとても面白く読ませて頂いたので大甘の☆5。

      車中で練炭を炊いて死んでいた男の事件からその事件の容疑者になった女性の半生とその事実を追うフリーライターの女性記者の粘り強い聞きこみや取材、その中で出会った刑事とのやり取り、そして容疑者と思しき女性の姉と父親、その3人の生活や、事件、その後の姉妹の生活、父親との生活、妹と「いのちの電話」と言う自殺防止の制度との関わり、尚且つそこで動いている者と妹との出逢い、そして別れ、そこからの急展開などなどもうほんとに重厚。展開もスリリングだしほんとに良い読書ができた!

      この事件を追うライターの女性もまた良い。そのライターとひょんなことから出会って一緒に真相を追う刑事も味があって良い。出てくる人物ひとりひとりに魅力があって且つ話も面白い。こりゃ図書館で順番が中々まわってこないのにも頷ける。

      ラストのオチもまあ、薄々読んでいて見えてたけどいざ活字に(文章に)されると結構来る。いや、来た。やっぱ活字はすげーや。


      前述通り良い読書が出来ました!

      久々にゆっくり時間を掛けて読めたことも良かったな。


      さて、重いのを読み終えたので次はライトなものを行きますかな。笑
      >> 続きを読む

      2015/12/04 by

      蟻の菜園 ―アントガーデン― (『このミス』大賞シリーズ)」のレビュー

    • 「このミス」だからか、ちょくちょく話に聞きます。
      これはできれば年内に読みたいです。読めるかな……笑

      >重いのを読み終えたので次はライトなものを行きますかな
      この気持ちはわかりますよ! ある程度メリハリが大事ですよね笑
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      2015/12/04 by あさ・くら

    • あさ・くらさん
      そうなんですねー!自分もよく某通販サイトで見かけていて漸く順番がまわってきたので読みました!結果凄く満足ですv(´∀`*v)ピース

      理解って頂き・・・あざーっす!!!
      メリハリ大事っすよね~。重いのを続けちゃうと心が疲弊しちゃいます(;>_<;)
      ので、ライトなものを何冊か挟むとまた重厚な作品が楽しめるなあと思います。

      思い切って次はラノベラノベした作品行こうかな~と画策しております笑
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      2015/12/04 by 澄美空

    • 評価: 3.0

      婚活サイトを利用した連続不審死事件に関与したとして、殺人容疑がかかる美貌の女性・円藤冬香。
      しかし冬香には鉄壁のアリバイがあり、共犯者の影も見当たらなかった。
      並外れた美貌をもつ冬香の人生と犯行動機に興味を抱いた週刊誌ライターの由美は、大手メディアを向こうに回して事件を追いはじめる。
      数奇な運命を辿る美女の過去を追って、由美は千葉・房総から福井・東尋坊へ。

      『臨床真理』でこのミス大賞を受賞され、『検事の~』シリーズでほぼ一定の読者を獲得した感のある、柚木さんの長編です。
      宝島社さんの女性向け雑誌『GLOW』に連載されていたとのことで、主人公のどこにでもいるような中年女性という設定や、ところどころあらわれるちょっとお洒落な食べ物屋さんや小粋な居酒屋と、そこで提供される食べ物の記述が少し鼻につくほどだったのは、それがためか、と妙に納得してしまいました。
      全体的に薄い仕上がりです。
      もっと書ける方だと思うのですが、このことは『検事の~』でも感じたのですが、物語の肝心の部分でありえない(というか間違っている)事実を読者に平気で突きつけてしまうきらいがあります。
      なにせ物語の根幹部の齟齬だけに見過ごせないのです。
      それを見過ごしてあげてしまうと、物語が破綻してしまう。
      女性らしい観点から採り上げた題材や、物語の転がっていくような展開のスピード感など、読ませてくれる実力をもっていらっしゃるだけに、実にもったいないという感想を持ちました。

      主人公・今林由美は40を少し過ぎた独身のフリーライターです。
      一本の原稿を書き終え、編集部のデスクで次のネタを探そうとネットをのぞくと、センセーショナルな事件が目に飛び込んできます。
      美貌の介護福祉士がおこした婚活詐欺と、連続殺人事件。
      由美は昔のツテを頼り、事件現場である千葉に向かい、地方紙事件記者・片芝から事件の概要を知ります。
      殺人容疑がかかっていたのは介護福祉士・円藤冬香、43歳。
      しかし彼女には確固としたアリバイがあり、その地味な生活からは巻き上げた大金を浪費した形跡もありませんでした。
      しかし警察は、死んだ男たちから彼女名義の口座へのまとまった金額の送金記録から、彼女の逮捕に踏み切ったのです。
      なぜ、人並み以上といってもいいほど美しいこの女性が、人恋しい男たちを騙し、金を巻き上げ、あまつさえ殺してしまったのか。
      由美は冬香の住まい周辺から、自分なりの取材を開始します。
      浮かび上がってくる冬香の過去、そして北陸とのつながり。
      確かな手ごたえはないものの、冬香の過去を知りたい心に突き動かされるように由美は一路、北陸の地を目指すのでした。

      まず、主人公の由美が、殺人容疑で逮捕された円藤冬香に興味を持った動機が、ネットのニュースを見てというのが弱すぎます。
      たったそれだけの理由で、冬香にどれだけ感情移入しちゃうの?と不自然です。
      また、記事になるかどうかもわからない取材対象にフリーランスで、経済的にもそれほど恵まれているとは言えない一ジャーナリストがいきなり行動を開始するとは思えません。
      移動のための費用の節約や、効率的な取材をしようと考えれば、まず電話で取材対象の確保をしたり、ある程度準備を整えた上で動き始めるのが普通ではないでしょうか。
      由美は、物語中、断固として行き当たりばったり取材を貫きますが、行く先々で取材がうまくいってしまうところが、まさにご都合主義。
      2時間ドラマの脚本のための原作、という感が否めませんでした。

      と、悪いところばかり書いてしまいアレですが、柚木さんの筆力は並みじゃありません。
      僕が思うに、たぶんエンタメ書かせたら、湊かなえさんと同等レベルと思っています。
      それほど紙面から感じられる熱量は豊か。
      文章も平易で読みやすい(ときどき「元カノ」なんて話し言葉が、「元彼」なんて表記されていて、ん?男?女?みたいに戸惑うこともありますが…)。
      プロットや構成に綻びが生じているのは、たぶん、ついている編集の方の力量と好み、また、この方向で売ろうとしている宝島社さんのせいだと思います。
      次作『パレートの誤算』は違う出版社からとのこと。
      そちらは期待に裏切らない作品であることを、今から楽しみにしています。
      >> 続きを読む

      2015/03/10 by

      蟻の菜園 ―アントガーデン― (『このミス』大賞シリーズ)」のレビュー

    • >月うさぎさん
      いつも、コメントありがとうございます。
      このミス大賞の選考委員って、本職の作家さんが入っていないっていうところも特徴ですよね。書評家中心。
      ここ数年は“売れる、売る”という方向に明確にシフトチェンジしてしまって、話題性やただ面白いだけで深みがない作品が多くなってきてるような気が、僕もしてます。
      僕はこの選考委員の中でも吉野仁という人が、相当にうさんくさいと思ってます。
      柚木さんの作品もこの人のいいように蹂躙されちゃってるんじゃないかと。
      全然、根拠ないですが(笑)確か、何かのサイトで柚木さんと二人三脚で小説を創っているというインタビュー記事があったような気がして…。
      次の『パレートの誤算』は果たしてどうでしょうね。
      >> 続きを読む

      2015/03/12 by 課長代理

    • >空耳よさん
      いつも、コメントありがとうございます。
      柚木さんのいちばん最初が本作というのは残念です。
      やっぱりデビュー作で、このミス大賞作の『臨床真理』がいちばんかも。
      容疑者の北陸なまりから、北陸のどこだかわからんうちに電車に乗って現地入り、自殺で有名な東尋坊での過去にぶちあたる…なんて、有り得ないですよね。
      福井、石川、富山、北陸っていったって、かなり広いですよ。
      人物についても、物語全体についても薄っぺらい印象なのは、こういう無理矢理な状況設定にあるのかもしれませんね。
      >> 続きを読む

      2015/03/12 by 課長代理

    • 評価: 2.0

      このミス大賞シリーズだが。私は特に受賞作を選んで読むつもりはなかったけれど、手元に来てから知ることが多い。
      これは残念ながら、テーマが現実の事件に似ていることもあってそんなに新鮮でもなかったし、話の流れも薄味だった。

      山林の車の中で練炭で死んだ男が見つかった、自殺かと思われたが車のキーが消えていることから、殺人として捜査が行われることになった。
      容疑者に浮かんだのは円藤冬香。しかし介護施設に勤める彼女には、同僚の証言で完璧なアリバイがあった。

      だか婚活サイトに名があり複数の男と付き合っていた、男の口座から何回にも分けて冬香の口座に入金があった。

      父親が二人の娘を心身ともに虐待する。学校にも行かせず戸籍のない二人は車を家にして、寒さに震えながら育った。ついに姉が父親をカッターで切りつけて逃げる。

      寒い粉雪の舞う冬の東尋坊が始まり
      冬香は断崖の上に片方の靴が残っていたところから、東尋坊で死んだと思われていたが、、お決まりの戸籍課、同級生の線から生きていたことや身元がわかってくる。

      あの日姉を待っていた妹も養護施設に入って育つ。

      このあたりから事件の流れが大まかに推測される。

      独身のフリーライタ-である由美の捜査が特に冴えているわけでもないが、仕事を持もちバツイチの彼女の暮らしや女性上司との絡みも、クセの或る新聞記者の男も最初登場したほどのインパクトがない、個性的ですべりだしたものの、彼もさして印象に残らない。
      まして情報を集めて、気安さで漏らしてくれる刑事も影が薄い。
      おいしそうな材料をそろえたが生かしきれてないし、キャラター造形が余り印象的でない。

      題名は面白いが、蟻の変わった習性になぞらえた作品ならもう少し面白くなっていたように思う。
      表紙の色合いやデザインはとても綺麗で、誘われて読む気になっておかしくないが、作品はありきたり感が残念だ。


      父親の虐待場面は醜悪さの描写も程よい感じで作者に好感が持てた。

      まだこなれてないときの作品だとしたら、この後の作品も読んでみたら印象が変わるかもしれない。


      待っている人が多い本だそうで図書館のお知らせが入っていた、これから返却する。

      >> 続きを読む

      2015/01/30 by

      蟻の菜園 ―アントガーデン― (『このミス』大賞シリーズ)」のレビュー

    • >読んだまま,感じたまま、 がいいと思いますよ。
      僕ら素人の本読みが評価して、はじめてその作家さんの価値って決まるんじゃあないでしょうか。
      売りたくて目の前の錢に手を出すもよし、遠く名の残る作家たるもよしです。
      宮部先生は、『火車』『レベル7』といった超名作の後にも、数々の名著があります。
      桐野先生は、『OUT』『柔らかな頬』といった名作の後でも、『IN』『緑の毒』といった名著があります。
      連作できぬのは、力の表れ。
      所詮、そこまでの器ということです。
      >> 続きを読む

      2015/01/30 by 課長代理

    • 課長代理さん

      そうですね。作り話は作家に任せて、評価も自分流で読書を楽しみたいと思います。
      色んな作品をどう読んだか振り返ることも読み返すこともありますが、それも楽しみたいと思っています。
      何度もしつこいですが・私のレビューは勝手な備忘録ですし、いろんな方のレビューを見て、あれこれ考えるのもたのしいですね。読書の世界が広がります。
      >> 続きを読む

      2015/01/31 by 空耳よ

    • 評価: 4.0

      婚活サイトを利用した連続不審死事件の殺人容疑がかかる円藤冬香。
      彼女にはアリバイがあり、共犯者も見当たらなかった。
      並外れた美貌をもつ冬香がなぜ?フリーライターの由美は彼女の過去を追うことに…。

      ◆どこかで聞いたような婚活サイトを利用した連続不審死事件。
      でもそこから始まる物語は全く違うものです。
      美貌の容疑者は介護職をし質素な生活をしていて、金を奪って殺害したとはとても思えない人物。
      その人物の過去を追っていくと出てくるものは重くて、苦しいものでした…。
      本格社会派という感じで、謎解きのドキドキ感は少なめですが、でもこの先に何があるのか気になり一気に読んでしまいました。
      ややこういった情報がただのライターが偶然もあるとはいえ、入手できるのか?とか思ってしまうけど、まあこれを言ったらきりがない。
      事件の根底にあるものに同情してしまうこともあって、直接的な原因はアレなのもちょっと残念ではあります。
      でも、一気に読ませ、また読み応えもありました。
      個人的には結構宮部さんの「火車」とか近い感じに思ってしまいます。
      全く違うテーマだし、似た所があるわけではないんだけど、なんとなく。
      読後不幸の連鎖や、このタイトルの意味が重く、哀しさが心に残りました。
      >> 続きを読む

      2014/10/14 by

      蟻の菜園 ―アントガーデン― (『このミス』大賞シリーズ)」のレビュー

    • chaoさん>
      秋はなんとな~くミステリが似合う気がしてます。

      2014/10/15 by むつぞー

    • 空耳よさん>
      宮部さんの「火車」が一番というのは判りますし、納得です。
      なので「火車」と比べるといろいろ苦しい部分がありますので、
      あまりハードルを上げないで読んでいただければと思います。
      >> 続きを読む

      2014/10/15 by むつぞー


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