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アフリカの牙

4.0 4.0 (レビュー1件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 918 円
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    「アフリカの牙」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0


      読む前から予想通りの展開、予想通りのセリフ、何もかもが予想通りであるにもかかわらず、ついつい読んでしまうという小説があるものです。

      今回読了したウィルバー・スミスの冒険小説「アフリカの牙」は、まさしくそんな作品なんですね。

      これほど頑固にアフリカを舞台にして冒険小説を書き続けている作家も珍しいが、この作品の舞台もやっぱりアフリカ。

      象牙の密輸業者と戦う男の冒険を描いた長編小説で、ここにあるのはいつものウィルバー・スミス、いつもの冒険なんですね。

      目新しいことは何ひとつない。ところが、冒険小説が好きな者ならたっぷりと読まされてしまうのだ。

      ヒーローは復讐のために戦うのだが、何度も危機に陥っては不屈の闘志で立ち上がってくる。このプロットも常套なら、キャラクターも似たようなもので、悪いヤツは徹底して悪く、善人はどこまでも善人で、ヒロインは知的な美女。

      要するに、絵に描いたような物語といっていい。悪人でもなく善人でもないという人物も登場するが、そうなるとかえって中途半端。最近流行りの偏執狂的な殺人者は登場するし、自然破壊に対する怒りはあるし、そういう道具立てまで、はっきり言って陳腐なんですね。

      ところが、通俗冒険小説、大好き人間の私としては、驚きがなくてもいいじゃないか。目新しいものがなくてもいいじゃないか。類型的な人物しか登場しなくても、予想通りのストーリー展開をしても、これだけ愉しませてくれればいいじゃないか----という内なる声が聞こえてくるんですね。

      それはアフリカの密林を行くヒロインの描写に見られるように、迫力満点のディテールが、豹に象に蛇に鰐、アフリカの大地に生きるさまざまな動物たちを行間から立ち上がらせるからなんですね。

      つまり、前面で展開する物語は陳腐でも、その背景たるアフリカの圧倒的な臨場感が全編に漲っているからなのだ。

      ここにあるのは、ヒーローの物語ではなく、アフリカの物語なのだ。主人公はまさしく、アフリカそのものなんですね。


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      2018/04/07 by

      アフリカの牙」のレビュー


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