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はるか南の海のかなたに愉快な本の大陸がある

墨瓦蠟泥加書誌
カテゴリー: 読書、読書法
定価: 1,680 円

学術本―それはエンターテインメントの宝庫だった。日本史、世界史から、民俗学に地誌学、はては宇宙論まで真剣なのになぜか楽しい、ボケてないのに面白い。宮田珠己がおくる脱力エッセイ的ブックガイド。

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    • 評価: 評価なし

       この本は、主に学術書、人文書を紹介していて小説などはありません。肩の力は抜けているけれど、見抜く所は見抜いていて、思わず、はた、と膝をうつ。雑誌『本の雑誌』に掲載されていたブックエッセイにそれぞれタイトルがついています。

      *『インドの不思議』の魅惑的嘘八百

      *西洋人が見た間違ってる日本が素敵だ!

      *自殺のような旅行のような補陀落渡海の謎

      *妄想、性癖ごちゃまぜの素敵にアホなアフリカ報告

      *四国遍路でバンジージャンプを

      *嘘っぱち大行進の中世ヨーロッパが楽しい!

      *日本全国そこらじゅうタヒチ

      *地獄の受付嬢“奪衣婆”を追え・・・などなど。

       宮田さんはノンフィクションライターで、特に旅、紀行文の本を出されているので、そちらの興味がとても強い。特にこだわっているのは「外国人から見た不思議な国、ニッポン」または、「東洋に日本という国があるらしい文献」のめちゃくちゃさです。

      「虚実入り乱れた、というかほぼ嘘八百と言ってもいい中世の地理書や奇譚が大好きな私」

       まだまだ中世ヨーロッパは世界の中心意識が強く、アジア、アフリカなんて空想でまたは噂話で平気で作り上げ、それがまたベストセラーになってしまったりするのをもう、うれしそうに語る、語る、語る。

       学術書というのは文章が硬くて、ハズレが多く、また、ノンフィクションでも対象にのめり込みすぎるのは疲れる。人間ってのは飽きたり、覚めたり、疲れたりするもんでしょ、と割り切っています。

       文章も軽快ながらも、安直な流行言葉は使わず、確実でありながら、笑ってしまう。小説やエッセイを主に読む自分は、こういう学術的、人文学的な本はあまり手にとらなかったのですが、宮田さんは、地図も大好きで絵や地図のある本のおもしろさも十分語っていて、どの本もすぐに読みたくなる、ふるいつきたくなるような語り口が、とてもいい。

      鈴木理生の『お世継ぎのつくりかた』に、ふるふると感動し、

      「鈴木理生には、もう一冊ちくま学芸文庫になってる著作があって『江戸の町は骨だらけ』というのらしい。まだ読んでいないが、読まないうちから、強力おすすめである。」

       などと無責任ながら、責任きちんと負いますよ、面白いですよ。この本。というもう著者は大まじめな「珍妙なる国ニッポン」「珍妙なる叙述」にふるふると肩をふるわせてなんて素敵、とにやにや笑いながら読んでいる顔が目に見えるような文章。
      そしてちらりと見せる、権威主義的な物の見方への反骨精神。
      まったくもって、おすすめ上手!
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      2018/05/28 by

      はるか南の海のかなたに愉快な本の大陸がある」のレビュー


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