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奥の細道殺人事件 (ワンツーポケットノベルス)

4.0 4.0 (レビュー1件)
著者: 斎藤 栄
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    「奥の細道殺人事件 (ワンツーポケットノベルス)」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0


      ミステリ作家・斎藤栄は、著作が400冊以上を誇る実績があり、大まかに社会派、旅情、歴史、将棋(室内遊戯)に加え、私小説風な作品と、五つの分野にまたがっていると言われています。

      今回読了したのは、この中の歴史の謎を扱った、松尾芭蕉忍者説に関する、すこぶる面白い「奥の細道殺人事件」です。

      松尾芭蕉忍者説を唱える大学講師・三浦は、自説の裏付けのために奥の細道を踏破する計画を立てていた。

      その矢先、彼の一人息子が工場の廃液から生じた毒ガスによって中毒死してしまう。
      さらに彼の妻は、工場長から子供の管理不行き届きを詰られ自殺してしまう。

      その工場長が殺されたために、三浦が疑われてしまうが、彼にはアリバイがあった。
      捜査側が焦るなか、その三浦が遺書を残した毒殺死体で発見される。

      だが、現場の不自然な状況から、捜査陣は他殺の疑いをもって捜査を続けるのだった-------。

      もとより奇説として存在する、松尾芭蕉は実は忍者だったという説に傍証を付け加え、有名な奥の細道紀行も、ある歴史上の人物からの指令によるものだと、暗号を絡めて展開される歴史の謎に挑む部分が、まず圧巻だ。

      一方で、当時の世相を反映した公害問題の被害者の切実な状況を、動機として描く部分も、実に巧みだ。

      この二つの無関係なテーマが、登場人物の巧みな配置によって違和感なく絡み合って、一つの物語となっている。

      前半にアリバイトリックを、さらに後半はフーダニットとなる展開は、本格ミステリとしての骨格を備えており、意外過ぎる真犯人も反則すれすれながら、一定の説得力を持っていると思う。

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      2019/02/12 by

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