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舌の上のプルースト (AROUND THE WORLD LIBRARY―気球の本)

4.0 4.0 (レビュー1件)
著者: 木下 長宏
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    「舌の上のプルースト (AROUND THE WORLD LIBRARY―気球の本)」 の読書レビュー (人気順)

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    • 評価: 4.0

      【紅茶に浸したプチット・マドレーヌのような一冊】
       プルーストの『失われた時を求めて』を読んだのは、もう何年前になるでしょうか。
       年末、年始のお休みも使って、一気にあの長い小説を読み上げたことを覚えています。

       『失われた時を求めて』の中には、沢山の料理やお菓子が出てきます。
       本書は、そんな作中に出てくる料理などを巡りながら、その他にも作品の舞台となった場所を訪ねる一冊です。

       最初に登場するのは、カフェ・オ・レです。
       プルースト自身、毎朝飲んでいたのだそうです。
       一日の始まりはカフェ・オ・レの香りからだったそうです。
       プルーストは、身体が弱く、喘息持ちだったことから、最後の方は、カフェ・オ・レしか飲まなくなったということですが、そんな一杯からこの本の旅も始まります。

       著者が一押しなのは、苺のフロマージュ・ア・ラ・クレームだそうです。
       フロマージュ・ア・ラ・クレームというのは、非熟成のチーズなのだそうですが、どうも日本では手に入りそうもないとか。
       いえ、フランスでも、フロマージュ・ア・ラ・クレームとしては売っていないのだとか。
       これは、チーズとヨーグルトの中間のようなものらしいのですが、翻訳では専らクリームチーズと訳されているようです。
       でも、日本で言うところのクリームチーズともまた違うものなのだとか。
       フランスでも、フロマージュ・ブランを買ってきて、これに生クリームを混ぜて自分で作るもののようなんですね。
       このフロマージュ・ア・ラ・クレームに苺を入れて潰し、蜂蜜と砂糖を加えたものが苺のフロマージュ・ア・ラ・クレームです。
       潰した苺の色と白いチーズが混ざって薔薇色になったところで頂くのだとか。

       本書には、作品に登場する場所の写真も何葉か掲載されています。
       そう、『ゲルマントのほう』や、『スワン家のほう』の写真もあります。
       サンザシの道の写真もありましたが、これは私がイメージしていたよりも、サンザシが高く生い茂っているのですね。
       そうそう、コンブレーですが、ここはもともとはイリエという名前で呼ばれていた町なんだそうです。
       ところが、『失われた時を求めて』が書かれた後は、コンブレーと呼ぶ方が一般的になり、駅の名前も『イリエ-コンブレー駅』になったのだそうです。

       その他にも、プルーストが好んで食べたという舌ヒラメのフライのことが書かれていたり(プルーストは肉は余り食べず、せいぜい鶏肉を時々食べた程度だったのだとか)、もちろん、あの有名なプチット・マドレーヌのことも出てきます。

       というか、この本自体が紅茶に浸したプチット・マドレーヌのようで、自分が『失われた時を求めて』を読んだ時のことが蘇ってくるように感じました。
       『失われた時を求めて』は、いつになるかは分かりませんが、いつか、もう一度読み直してみたいと思っている作品のひとつです。
      >> 続きを読む

      2019/08/08 by

      舌の上のプルースト (AROUND THE WORLD LIBRARY―気球の本)」のレビュー

    • >プルーストの『失われた時を求めて』を読んだのは
      お読みですか!そして再読さえしたい、と!偉い!と叫んでしまいました。 >> 続きを読む

      2019/08/08 by 月うさぎ

    • 歯を食いしばって読了しました(笑)。

      2019/08/09 by ef177


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