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オリエント急行殺人事件

カテゴリー: 読本、解釈、会話
定価: 3,024 円

パリ‐コンスタンチノープルを結ぶ豪華特急オリエント急行は、豪雪のためベオグラード近くで立往生していた。金持ちのアメリカ人が彼のコンパートメントで死体で見つかった。ドアはロックされ、窓は開いていたが、雪の上には足跡がない。列車の中にまだ犯人はいる。ポワロは、乗客を一人ひとり調べることに...。名探偵シャーロック・ホームズとエルキュール・ポワロが活躍する推理小説の名作を、わかりやすい英文とカラー劇画で楽しむための新シリーズ。

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    「オリエント急行殺人事件」 の読書レビュー

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    関連したレビュー

      クリスティー文庫)

      早川書房 (2003/09)

      著者: アガサ・クリスティ , 中村能三

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      • 評価: 5.0

        豪華な舞台背景、多彩な人物設定と描写の見事さ、風格とトリックの斬新さも、
        クリスティの代表作というに足る素晴らしい作品です。

        【ストーリー】
        イスタンブル発カレー行きのオリエント急行の列車内で起こった密室殺人。
        殺されたのは疑惑の人物だった。
        偶然乗り合わせたポアロが、雪に振り込められ立ち往生した車内で謎解きに挑戦する。
        というだけにとどめておきましょう。

        この作品は「読まなければならない作品」の一つです。

        本作は犯人の意外性ということで大評判になったわけで、
        ネタバレ・リスクは高いし、リスペクト作品も多い。
        「アクロイド殺し」同様、作品を味わう初体験の感動を損なわれかねないですから。

        もちろん、再読でも充分読み応えはありますし価値があります。
        それは文学的な側面です。
        「オリエント急行」は、彼女の信念の一端を表現した作品ではないでしょうか?

        事件のテーマが重いものなので、作品のトーンも全体的に暗く、
        通常見られるポアロのユーモラスな奇態ぶりなどは見られません。
        ヘイスティングズは出ませんし、ポアロのファンとしては
        若干食い足りなさも感じられることでしょう。

        「オリエント」の彼は、いつもの目立つポワロでは無いとさえ感じるのですが、
        それは、本作のポアロが登場人物に語らせるための聞き役に過ぎないからなのではないでしょうか。
        主人公はポアロではなく「殺人」という「罪」そのものなのではないか。

        ですから、ポワロよりもオリエント急行の乗客たちのほうが、
        より生き生きとし、個性を発揮しているのではないでしょうか。

        この登場人物の豪華さはいかにもクリスティっぽいんですけれどね。
        Princess Dragomiroffの存在感を初め、
        ハバード夫人、ミス・デベナムなど、女性の個性が光ります。

        しかしこのレヴェルのデリケートで上流階級の人々の関わる事件を解決しうるのは
        ポアロ級の探偵しかありえない。
        なので、ポアロ登場。なのです。

        そして、最後の解決の提出の仕方。

        これも、ポアロでなくてはできない。


        クリスティーの中にある「罪と罰」
        日々殺人を扱うからこそ、彼女は殺人は大いなる罪であると考えています。

        殺人者や被害者をどういうキャラクターに設定するか、によっても
        犯人の最期がいろいろ違うパターンで描かれているのです。

        犯人が見つかりました。謎は全て解けました。めでたしめでたし。
        ではないのですね。

        この作品にも、そうしたポアロの慮りが表現されます。

        事件の真相は、どうぞあなたの信ずる方で…


        本格推理のトリックを楽しむなら、カーだクイーンだと言われますが、
        アガサ・クリスティが国や時代を越えて愛されているのは
        愛や憎しみなどの人間性や普遍的な倫理観を扱っている文学作品だからなのだと
        私は信じています。


        【映画】
        アルバート・フィニーのポアロが原作よりも怒りっぽくてキレそうになっているのが
        イマイチなのではありますが、
        容疑者たちのキャストの超豪華なこと!
        ショーン・コネリー、イングリッド・バーグマン、ローレン・バコール、アンソニー・パーキンス、
        実物大の車両も使い、製作費も莫大だったそうです。

        この映画では、有名な役者さんを揃えないといけないんですよ。
        配役で犯人わかっちゃうなんて、〇曜サスペンスみたいになっちゃいますもんね。

        【原書】
        原書で読むと、ポアロと容疑者たちの「対決」がとても生き生き描かれていて、
        国籍、階級により彼の使用する英語が違っていたり、
        細部にまで凝って作られた作品なのだそうです。

        日本語訳ではそのあたりを表現できているとは期待できません。
        いつか原書で読みたいものです!



        【これより先、ある意味ネタバレを含む考察です】

        「オリエント急行」は、法的に逃れている罪を裁くこと(私刑)についてYesの解答を出している作品です。
        日本人にはおなじみの倫理観かもしれませんが、
        キリスト教信者にとってはそうではありません。
        最終的に罪を裁くのは神だから。

        そして一方、この後に書かれることになる「そして誰もいなくなった」。
        こちらもクリスティーの代表作として双璧をなす有名な作品ですね。
        テイストは異なれど、こちらも、私刑をテーマに取り上げています。
        こちらについては、より複雑で、私はクリスティが「No」の回答を出しているように思えるのです。


        【おまけ】
        実際にあった有名な悲劇(リンドバーグ愛児誘拐事件)を下敷きに
        この作品は構想されました。

        Murder on the Orient Express  
        エルキュール・ポアロシリーズとしては8作目
        >> 続きを読む

        2013/05/23 by

        オリエント急行の殺人」のレビュー

      • オリエント急行という響きが何とも言えない雰囲気を醸し出していますよね。

        ミステリ史上、光り輝くタイトルのひとつではないかと思っています。

        実在の事件が下敷きとは知りませんでした。
        >> 続きを読む

        2013/05/25 by MissTerry

      • Miss Terryさん
        「オリエント急行」と聞くだけで意識が別世界へぶっとびますね。(^^)

        時代と共に紆余曲折はありながら、今でも豪華な寝台特急
        「オリエント急行」は存続しています。
        日にち限定で特別な運行をする列車があって(長距離を観光しながら運行するスケジュール)
        それに乗るのにはものすごく高い料金がかかるのですが、
        (多分、少なくとも一人40万円くらい)
        この作品があるために、今でも乗りたい人が後を絶たないのだと思います。
        ディナーは思い切りドレスアップして…♡
        ああ、乗ってみたい。
        かなわぬ夢ですけどね~。


        *リンドバーグとは、あの有名な飛行家のリンドバーグのことです。
        >> 続きを読む

        2013/05/25 by 月うさぎ

      早川書房 (2011/04)

      著者: アガサ・クリスティ , 山本やよい

      他のレビューもみる (全3件)

      • 評価: 3.0

        近日映画公開という事なので、また読んでみました。過去三回ほど読んでますが何度読んでも面白い。結末が分ってますがそれでも関係無い。ただ残念なのは、近場に映画館が無くなった事で、ツタヤにDVDが出るまで待つしかないです。また何時か読もうかな。

        2017/12/03 by

        オリエント急行の殺人」のレビュー

      • 自分の家の周りにも映画館が一つだけしか無いですしそれこそTSUTAYAは皆無です。余り映画は観ないのですが無いとやはりちょっと寂しいですね。

        因みに唯一ある映画館もメジャーな作品は上映しますがアニメや少しマイナーな作品は上映しないのでそちらも寂しいです。

        あと、ここまで映画観ない観ないと言っていますが実は最近映画観たい熱が高まっている今日この頃です( ‐ω‐)b
        >> 続きを読む

        2017/12/03 by 澄美空

      • 澄美空さん 映画館は田舎では減って来てますが、都市では一つの建物に5、6個映画館が入り賑わっていますよね。私もたまに観たくなりますよ。マイナー作こそレンタル頼みですね。 >> 続きを読む

        2017/12/03 by rock-man

      東京創元社 (2003/11)

      著者: アガサ・クリスティ , 長沼弘毅

      • 評価: 3.0

        初アガサクリスティ。
        いつか萬齋さんのポワロのドラマを見たのもあって
        結末がわかってのミステリー小説でした。
        深く考えないで読んでいたのもありますが
        とても読みやすい。言いかえれば
        ポワロのみが事件を考えていて読者は全く見えないまま
        ポワロや乗客の声を聞いているだけの感覚。
        そこから鮮やかな推理が掲示されるのは、華麗という言葉がぴったりな気がします。
        >> 続きを読む

        2016/01/28 by

        オリエント急行の殺人」のレビュー

      •  クリスティの代表的な作品は一応読んでいるつもりですが、ぼくが読んだものの中では、これがベストですね。
         クリスティが創始したトリックは様々な小説やドラマで利用されていて、原典で始めて接することの方が珍しいかもしれません。ぼくがこの小説を読んだのは中学3年生の頃のことでしたが、既にこのトリックは知っていました。しかし、それでも、原典のインパクトは相当なものがありました。そういう意味で、「そして誰もいなくなった」、「ABC殺人事件」、「アクロイド殺し」あたりとは、ちょっとレベルが違うのですよね、僕にとっては。

         最近、この小説を戦前の日本を舞台としてリメイクしたドラマが放映されましたが、ちょっとがっかりしました。三谷幸喜は、なぜこの事件が起こらなければならなかったのかというところに焦点をあてて脚本を書いたようですが、そのような人間ドラマはこの小説の美点とは全く無縁のものだと思います。
        >> 続きを読む

        2016/01/29 by 弁護士K


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