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カテゴリー"小説、物語"の書籍一覧

      予告された殺人の記録

      野谷文昭 , G・ガルシア=マルケス

      4.2
      いいね! Minnie
      • あとがきを読むと、構成が素晴らしいなど
        書いてあり、それを読んで確かにそうだったなぁと
        思ったが

        実際読書中はただただ恐かった。
        どの登場人物にも温もりがなく
        (淡々と綴られているせいでそう感じた)
        この街は冷たいなぁと思ったからの、
        殺人描写…

        リアルでこわかった。

        再読できない。

        でも実際こんな事件があったのだと思うと
        本当に残念だと思う。
        殺されたサンティアゴ・ナサールは
        きっと何も強姦なんてしていない…

        私はそう信じて、とても残念な気持ちになった。
        >> 続きを読む

        2017/07/17 by snoopo

    • 他7人がレビュー登録、 29人が本棚登録しています
      百年の孤独

      鼓直 , G・ガルシア=マルケス

      4.0
      いいね!
      • 孤独を辞書で引くとこう定義される。

         仲間や身寄りがなく、ひとりぼっちであること
         思うことを語ったり、心を通い合わせたりする人が一人もなく寂しいこと。
         また、そのさま。

        この作品に孤独という語は数十回登場し、時に応じて意味を変えるように思うが、
        それでも上のような一般的な定義でこの孤独を用いていないのは明白である。

        ブエンディア家は身よりも仲間も多い大家族である。
        基本的にパートナーがいない登場人物はいない。
        アマランタやピラル・テルネラのように、自ら独り身を選んだ彼女たちにおいても、誰からも相手にされなかった、といった孤独にはなかった。

        では筆者が言う、ブエンディア家の孤独、とは何か。

        これが本著を通じた最大の謎であり、楽しみである。

        奇想天外且つ似たような名前の登場人物が跋扈するぐるぐるした世界観。
        表現が奇抜且つ明るみを持つので面白いんだが、けして読みやすいとは言い難い。
        それでも、この謎が隠し味のようにきいて、ついつい読み進めさせてしまうのである。


        作品の最後において筆者はその答えを暗示する。

        アウレリャノとその叔母アマランタ・ウルスラの子供の誕生について、
        「この百年、愛によって生を授かった者はこれが初めてなので、あらためて家系を創始し、忌むべき悪徳と宿命的な孤独をはらう運命を担った子」
        と表現する。


        思えば創始者となるホセ・アルカディオ・ブエンディアとウルスラもまた近親(いとこ)での婚姻である。
        彼らは、豚のしっぽを持った呪われた子どもが産まれる、と親戚中から反対を受けた。
        このため、彼らは愛の交わりについては忌むべき悪徳と意識せざるを得なかった。

        その後のブエンディア家における夫婦の交わりも全て、どこか陰のあるものだった。
        祝福を受けて誕生した子どもは確かに登場していない。

        愛の行為を忌むべき悪徳として捉える価値観を払しょくするためには100年を待つ必要があった。というよりも、ウルスラが死ぬまで100年かかった、というべきかもしれない。
        ウルスラがもし最後の子どもが産まれる時まで生きていれば、必ずその悪徳について示唆したであろうから。

        最後の子どもが産まれるまでに、ブエンディア家の一族は殆ど退場している。
        近親婚の呪いを知るものがいなくなる。
        最後の子どもを産む夫婦に、その産まれる直前にどこからか手紙が届く。
        開封しようとする妻の手から夫は手紙を取り上げ、
        「やめてくれ。こいつの中身だけは知りたくない!」
        といってそのまま中身を見ずに手紙は消える。

        この手紙に「豚のしっぽ」の警告が書かれていたことは明らかである。
        それを知らないままにできたことが、彼らの新しい世界の門出に繋がったのである。

        結果的に彼らの最後の子どもは豚のしっぽをもって産まれる。

        世間の指摘は正しく、またその手紙も正しかった。

        しかし彼らは幸せに子どもを産み、子どもは愛のもとに産まれ、宿命的な孤独から解放される。

        豚のしっぽを恐れながら、豚のしっぽを産むことは無かったそれまでのブエンディア家達の非業とは明暗を分ける。


        ウルスラと同じ、或いはそれ以上に作品を通じて登場する柱となる人物がいる。
        それがピラル・テルネラである。

        彼女は、まだその名前も明かされずに、ただのトランプ占いとして登場した作品の冒頭においてウルスラにこう言っている。
        それはウルスラが、自分の息子の一物の大きさに恐れ、実は豚のしっぽではないか?と悩みを打ち明けた時の返答である。

        『女は、ガラスが砕け散るように家じゅうにひろがる、あけすけな笑い声を立てて言った。「そんなことないわよ。きっと幸せになれるわ」』


        ここで暗示されるのは性、愛の交わりへの肯定的解釈だろう。
        ウルスラの悪徳との理解と対照的な情景をつくる。


        結果的にこのテルネラの答え、愛の交わりの肯定的解釈が、幸せの入り口、孤独の出口であった。
        ウルスラの生が続く間、一族の孤独は続き、
        テルネラは最後の子どもが妊娠したのを見届けてから、その役目を終えて物語から退場する。


        面白いなあ、巧いなあ、という思いにつきる。
        読み応えに富み、ノーベル文学作品というのも充分に頷ける。


        何より、作品は一貫して明るく温かい。
        愛と孤独のテーマに対し、この一貫性を基調に、このプロットで描いた技術力には感嘆。


        いい作品を読めて嬉しい。
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        2017/08/18 by フッフール

    • 他4人がレビュー登録、 23人が本棚登録しています
      グッドラック

      RoviraAlex , Trias de BesFernando. , 田内志文

      3.8
      いいね!
      • 10年以上も前にベストセラーになった本ですが、意外と多くの方がレビューを投稿されているので、私も。

        この本の新聞広告とかが出ていた当時、私は高校生で思いっきりガリ勉タイプな人間でしたが、こういう本に手を付けたのは、それだけ多感な時期でもあったのかなあと思います。

        今読み返してみても、少ないページ数で「自己啓発」としての基本部分を押さえている感じで、元気をもらえますね。

        本当に短時間で読める本なので詳細は伏せますが、「魔法のクローバーを手に入れる」という試練に二人の騎士が挑戦するというお話です。
        「自らの手で幸運をつかみ取った者」と「運が向かうのを待っていたけど、それを得ることがかなわなかった者」の差、そこだけを見ると、残酷と言えば残酷ですね。
        でも、本全体のストーリーから見てみると、単にその「残酷さ」だけでは終わらない含蓄もあるところが深いです。
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        2017/02/12 by ピース

      • コメント 2件
    • 他4人がレビュー登録、 14人が本棚登録しています
      ドン・キホーテ

      Cervantes SaavedraMiguel de , 牛島信明

      4.0
      いいね!
      • 読了日は適当。
        ドン・キホーテといえば風車に向かって行った狂人として知られている。
        が、狂った理由を聞けば、諸兄らはぎくっとするだろう。
        本の読みすぎ。
        騎士道物語を読みすぎて、彼は狂ったのだ。
        諸兄らもないかな?
        夜、手元の灯りで、ワインなぞかたむけて、血沸き肉踊る冒険譚を読み、ああ、俺はやるぞ、地の果てまで駆けてやる、ひそかに興奮していることが。
        あるいは顔も知らぬ美しい姫が(顔は分からないが美しいのだ)夜毎自分の助けを求めているなどと。
        本ほど人生を助けてくれるものもないが、本ほど命を縮めるものはない。さらに分かっていても止められない。
        されば槍持て馬に乗り、走り出すしかない。当然荒野ではなくなじみの本屋に。馬は表に繋いで、槍であの本が欲しいと示せば良い。そしてまた本に酔っぱらう。
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        2016/05/20 by kido

      • コメント 1件
    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      アミ小さな宇宙人

      石原彰二 , BarriosEnrique

      4.0
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      • ペドゥリートという少年と小さな宇宙人アミの出会いからお話が始まります。 アミは、ペドゥリート を 円盤に乗せて、宇宙を旅をして、対話を通して、地球は愛の度数の低い野蛮で精神性の低い星であることや、宇宙の法則は愛であることを教えていきます。アミは、旅を通して学んだことをペドゥリートが物語風にまとめて本にすることを条件に、再会することを約束しました。

        私がもしアミに会ったら、「残念ながら君は愛の度数が低いね。」と言われると思います。

        アミから見ると、私は、野蛮な地球人。ぜひ地球人救済計画(更生計画?)の一環として、私も旅に連れて行ってほしい。

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        2018/12/28 by うらら

    • 他2人がレビュー登録、 11人が本棚登録しています
      伝奇集

      鼓直 , BorgesJorge Luis

      3.2
      いいね!
      • ボルヘスの処女短篇集。
        「バベルの図書館」は、ウンベルト・エーコの「薔薇の名前」を読んで以来気になっていた作品。無限に続く、宇宙としての図書館、図書館の姿をした宇宙。
        「円環の廃墟」のまどろみのような世界観も好き。
        「トレーン、ウクバール、オルビス・ティルティウス」の隠された世界は、探せば見つかるのかも。
        工匠集よりも、八岐の園に収録されている作品に心惹かれるものが多かった。きっと、読み返すたびに印象が変わるのだと思う。
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        2014/07/26 by seimiya

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    • 他1人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      風の影

      木村裕美 , Ruiz ZafonCarlos

      4.0
      いいね!

      • 以前から気になっていた作家カルロス・ルイス・サフォンの「風の影」(上・下巻)をようやく読了しました。

        本を読む事が大好きな人には、誰にでもきっかけとなった本との出会いがあるものです。
        そんな経験を持つ者の"心の琴線"に触れるのが、この作品なんですね。

        この作品は、古典的とも言える雰囲気と豊かな物語性を持つ、"迷宮的なミステリ"で、読み方によっては恋愛小説であり、少年の成長小説でもあるという重層的な大河小説だと思う。

        1945年、10歳になるダニエルは父親に連れられ、時の流れとともに失われてしまった書物の寄るべ〈忘れられた本の墓場〉を訪れ、幻の作家フリアン・カラックスの「風の影」と運命的な出会いをする。

        彼はすっかり魅了されてしまうが、それを機に作品の中で悪魔として登場していた闇の男につきまとわれ、カラックスをめぐる底知れないミステリアスな奈落へと引きずりこまれていくのです-------。

        ゴシック・ロマンが色濃く漂う中、少年から青年へと成長していくダニエルの10年と、19世紀末以降のカラックスの波瀾に富んだ人生とが、巧みに呼応しながら進んで行きますが、さらに味わいを深めているのは、作者の隅々にまで目配りの効いた人物描写なんですね。

        特に本を愛でる様々な人々の心情は、国を超えて私の心に伝わってきます。
        そして、この本をガイドにバルセロナをさまよい、〈忘れられた本の墓場〉を見つけたい、そんな気持ちへと駆り立ててくれる作品なんですね。

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        2018/05/16 by dreamer

    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      族長の秋

      鼓直 , G・ガルシア=マルケス

      4.5
      いいね!
      • 久々の難物に出会ってしまった!という作品でした。
        年末から1ヶ月かかって何度も読み返しながらやっと読んで、まだ読み足りない。最初の部分は少なくとも5回は読んだはず。
        なんなんだこの小説は!?
        話が複雑とか言葉使いが難解な訳でもなく、テーマが高尚な哲学や学術的だという訳でもない。
        ただ、文書を普通に読み進めると何が書かれているのか意味がわからなくなるのだ。
        まずそもそも、語り手が誰だかわからない。われわれって誰?
        文章的にはセンテンスやパラグラフという概念が無視されている。まるで句読点のない主語のない時制のない文章が切れ目なく続いている日本の古文を読んでいるかのよう。
        ブラックでスラップスティックで、でも美しいと感じてしまう鮮やかなイメージの応酬。個性的すぎるキャラクターと、名無しの語り手の「われわれ」の没個性。現実と非現実がせめぎ合い侵食し合い、混然としている様は、曼荼羅でもみているかのよう。

        確かに筒井康隆がゾッコンになる筈だ。

        「権力は魔物だ」というと、ありきたりな提言だと感じるだろう。しかし、この小説に描かれる権力は「魔物」そのものなのだ。
        独裁者が絶対権力を握るのではなく、「権力」が、己を表現する手段として選んだ道具が独裁者なのではないか、そう思えてくる。
        だから「独裁者」は側から見る限り滑稽に見える。ヒットラーもフセインもアメリカの誰かさんも隣の国の将軍さまも。どこかオモチャのように見えはしないか?しかしどこか大衆に愛される何かしらの要因を持っている。実は独裁者を大衆は求めているのだ。
        「族長の秋」の大統領も、恐怖政治かつ独裁政治をしき、横暴非情な行いをし、無教養で非知性的で、幼稚でマザコンでロリコンでサドマゾでどうしようもない男かと思うと、純情で思いやりがあり気前よく、全国民の一人ひとりを記憶してちゃんと苗字と名前で呼ぶという特技を持ち、チャーミングに思える部分も備えているのだ。
        産みの母「べンディシオン・アルバラド」への愛をこめた「おふくろよ」との呼びかけと、品がないが息子への盲目的愛に溢れた母親の言動にも、人間的温かみを覚えずにいられない。ユニークなこの二人を忘れることはないだろうとさえ思う。

        考えられない長寿を誇った大統領も老齢には逆らえない。やがて迎える虚しい死を、この小説では冒頭に持って来ている。いや、それどころではない。各章は常に大統領の死体の描写から始まるという構造になっている。死は何度も何度も繰り返される。
        独裁者がいつの世も死しては蘇るものだからかもしれない。

        名作はいつも、ラストの余韻が素晴らしい。
        一般大衆たる「われわれ」は、生の儚さ一回性を知り、自分が何者かを知り、愛を知り、リアルな命を生きている。その些細な幸せを抱きしめながら生き死んで行くのが生き物というものなのだよなあ。
        大統領よ。
        あなたは人の何倍も生きていたはずなのに、本当に生きてはいなかったのではないのか?

        ふと「象徴天皇」という言葉を思い出し、この物語の言わんとすることがようやく理解できた気がしてきた。

        「族長の秋」は、アンチヒーロー小説の金字塔として私の中におそらく永遠にとどまるだろう。
        >> 続きを読む

        2018/01/31 by 月うさぎ

      • コメント 4件
    • 他1人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      カモメに飛ぶことを教えた猫

      SepulvedaLuis , 河野万里子

      4.3
      いいね!
      • 猫がカモメとの約束を守ろうと奔走する。
        仲間の力を借りて。
        猫のゾルバがとてもカッコイイ。
        こんな友だち、ほしいな。
        こんな友だちに自分はなれるだろうか。

        信用できる人間を猫たちが選ぶところ、
        考えさせられた。
        猫たちの選択は間違いがなく、
        それによって作戦は成功する。

        猫たちから選ばれるような、人でありたい。
        >> 続きを読む

        2018/12/15 by momo_love

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      ラサリーリョ・デ・トルメスの生涯
      4.0
      いいね!
      • 大学のスペイン文学の講義の課題本として読みました。
        ピカレスク小説の先駆けと言われている作品です。

        悲惨な人生を、暗さをまったく感じさせない明るい語り口で述べている点がよかったです。ラサリーリョと主人たちの悪知恵合戦はとても読みごたえがありました。
        >> 続きを読む

        2014/01/14 by ななせ

      • コメント 4件
    • 1人が本棚登録しています
      汚辱の世界史

      BorgesJorge Luis , 中村健二

      3.0
      いいね!
      • 実在した世界の悪党や無法者を題材とした短篇集。
        観念的な要素が少ないせいか「伝奇集」よりは読みやすかった。
        ギャング、詐欺師、女海賊などなど。初めて知る人物ばかりで新鮮だった。日本人では吉良上野介が取り上げられている。
        アンチヒーローの生き様はヒーローのそれと同じく、平凡ではありえず物語となる。エトセトラの中の作品も興味深かった。「学問の厳密さについて」は、10行たらずの短い作品だが強く印象に残った。
        >> 続きを読む

        2014/07/26 by seimiya

    • 1人が本棚登録しています
      族長の秋

      鼓直 , G・ガルシア=マルケス

      5.0
      いいね!
      • 現代アメリカ文学者が軒並み影響を受けた作家として挙げるガルシア=マルケス。『百年の孤独』も良かったけど、こっちもまたすごかったです。

        カリブ海のとある国の大統領である独裁者の死とその人生。語り手のいう「我々」が誰なのかも不明だけど、不明だからいいのだ。貧しかった母親の記憶、叶わなかった恋の記憶、妻にした女性の記憶、裏切った部下の記憶。すべてが独裁者の孤独につながっていく。

        もう年齢もわからない、いるのかいないのかわからない独裁者の寂しさや市井の人の無関心、愛されている証拠を求める独裁者と、裏で支持を演出する部下と。独裁者を愛さない女たちと、確実に愛していた唯一の存在の母と、利用するだけの部下と、あああたまらない。

        章だてはされていないものの、いくつかのかたまりに分かれてはいます。しかしそれ以外の改行が一切ない。その力強さと迫力がすごくて、なんというかもう、これがガルシア=マルケスなんですね。すごいなあ。
        読んでよかった。
        >> 続きを読む

        2017/11/26 by ワルツ

    • 4人が本棚登録しています
      風の影

      木村裕美 , Ruiz ZafonCarlos

      3.5
      いいね!
      • 呪われてるとしか言いようのない展開

        終いには
        誰も幸せにならないのではないかと思った

        辛すぎた

        私の愛する人はこの人です

        私の子供はこの子らです

        堂々と宣言できる私の境遇は
        幸福な事なのだと思える

        ラストは
        それ迄の不幸が緩和されすぎた感はあるが
        読んでる間の悲惨な思いを
        余裕で振り返るご褒美と思っとく
        >> 続きを読む

        2016/10/21 by 紫指導官

    • 5人が本棚登録しています
      戦場の画家

      木村裕美 , Pérez-ReverteArturo

      5.0
      いいね! Tukiwami

      • アルトゥーロ・ペレス・レベルテの「戦場の画家」は、画家と元民兵の男の対話劇で、二人の過去に何があるのかが、ひとりの女性カメラマンを介在させながら、ゆっくりと明らかになっていく。

        戦争を論じ、芸術論を繰り広げ、やがて失われた愛へと言及される。

        驚くのは、それらのすべてが、密室劇のボルテージを上げ、隠されたテーマや挿話と連携して、次第に運命の一日へと収斂していくことだ。

        登場人物は、ほとんどたった三人なのに、弛むことなく物語を進めていくストーリーテリングの巧さは、飛び抜けているし、その深い人生観・芸術観、洗練された方法意識、濃密な細部描写、人物たちの脈打つ、熱き感情には圧倒されてしまう。

        イタリアとフランスの文学賞に輝いたのも納得の、純文学ミステリの秀作だと思う。

        >> 続きを読む

        2019/07/08 by dreamer

    • 2人が本棚登録しています
      百年の孤独

      G.ガルシア=マルケス

      3.0
      いいね!
      • 2006年出版版もあるようだが、わたしがタイトルに惹かれて約20年前に購入したのはこの1972年出版版なので、こちらを本棚に追加した。ノーベル文学賞とか全然興味がないし、ラテンアメリカ文学とか全く知らなかったけれど、とにかくタイトルに惹かれて買ってみた。買ったものの、それだけで満足し、ずっと本棚に眠ったままだった(そんな本がいくつもある)。こういった眠っている本に日の目を当てることが、読書ログに登録した目的のひとつである。

        最初はその独特な世界感に戸惑ったが、慣れてしまうと興味深く読み進めることができた。あとがきの翻訳者の言葉にあるように「要約などは徒労としか思えない無数の挿話がからんでい」て、どのエピソードも面白い。コロンビアという国の歴史や文化について知っていれば、もっと深く楽しめるのかもしれないのが残念だ。

        なんせボリュームがあって、普段娯楽作品ばかり読んでいるわたしにとって、その世界観に浸れるまでに時間がかかり、読破するのに1週間ほどかかった。読んでいて困ったのは、登場人物がだんだんごちゃごちゃになってくること。外国の名前は覚えにくいうえに、繰り返し同じ名前が出てくるのだ(産まれてくる男子には、ことごとくアルカディオかアウレリャーノと命名)。登場人物を簡単に覚えられる人ならいいが、わたしのように混乱する人は、読みながら自分で人物リストを作成するか、ウィキの説明を参考にするとわかりやすい・・・かも(苦笑)

        最後にひとこと。
        個性的な登場人物たちに翻弄されながらも肝っ玉かーちゃんとして一家を支え続けたウルスラばーちゃん、よく頑張った!
        >> 続きを読む

        2017/08/06 by 三毛犬

      • コメント 2件
    • 2人が本棚登録しています
      予告された殺人の記録

      旦敬介 , 野谷文昭 , G・ガルシア=マルケス

      3.0
      いいね!
      • 『予告された殺人の記録』は、日本人にはなじみの薄い「名誉殺人」を扱った小説である。小説を書く前には新聞記者として活動していた著者が、身近にあった実際の事件を題材にしているだけあって、ノンフィクションのような生々しさがあった。

        舞台はコロンビアの小さな町で、アンヘラ・ビカリオとバヤルド・サン・ロマンの婚礼の祭りの翌日、つまりサンディアゴ・ナサールが殺される日から物語ははじまる。

        アンヘラは貧乏な家の末娘で、一方のバヤルドは旅をしながらこの町にやってきたよそ者だった。彼は当初は警戒されていたものの、内戦の英雄である父をはじめとする家族を連れてきたことで町の人々の信頼を獲得し、アンヘラとの結婚にこぎつける。
        しかしアンヘラが生娘でないことが分かり、結婚は初夜で破談となってしまう。ここでアンヘラの証言によって凌辱の罪を負うことになったのが、サンディアゴ・ナサールである。

        殺害を実行したアンヘラの二人の兄たちは会う人すべてに犯行を予告していた。時には誰かが犯行を阻止してくれることを願って言いふらしていたかのような記述も見られるが、宣言することでかえって後に引けなくなったのかもしれない。町じゅうの人が犯行予告を知っていたため証言の数も多いが、彼らは一様に思い込みや勘違いをしていて、そのことが事件の曖昧さを際立たせている。

        サンディアゴ・ナサールはハンサムで金持ちな、アラブ系移民の若者だった。性格は明るく穏やかで、やんちゃな一面もあったようだ。町の人々は、彼が殺されるとまではいかなくとも、どこかで痛い目にあえばいいという嫉妬の気持ちがあって、あえてビカリオ兄弟の凶行を止めようとはしなかったのかもしれない。意図的なものではないが、権力と財産をもっていて同じく嫉妬の対象となりそうなバヤルドもまた、婚礼を境に不運に見舞われた被害者になっている。

        なお、この事件の最大の謎は最後まで明かされることはない。
        凌辱の罪をおかしたのは、本当にサンディアゴ・ナサールだったのか??

        余談ですが、本書にはガルシア=マルケスのノーベル文学賞受賞講演のテキストが収録されています。作家やラテン・アメリカ文学に興味があれば、かなり楽しめると思います。
        >> 続きを読む

        2017/07/09 by カレル橋

    • 4人が本棚登録しています
      コレラの時代の愛

      木村栄一 , G・ガルシア=マルケス

      5.0
      いいね!
      • こんなレヴューの書き方は良いのか悪いのか逡巡したのですが、、、

        昨日、花見に行った公園、地元みたなものなのですが、その有料植物園にアーモンドの木があり桜のような花がいっぱい咲いていてびっくり。

        で、

        「コレラの時代の愛」のレビューなのですが、

        私は生涯の小説ベスト3にこの作品が脳裏にいつもあるのですが、もう過去に読み、そう書いてはいる反面、内容は長編という事もあり結構忘れているのです・・・

        なのによく覚えてる描写に、

        (アーモンドの木の下で読書をするフリをする)

        描写があり、すごくアーモンドの木を花を実物を見たい衝動に当時駆られ、ゴッホの「アーモンドの花」のポスターを買って部屋飾ったり、、、県外に季節外れの時期にアーモンドの木を見にいったり。だから今回、満開の花と灯台下暗しって事でまたこの作品を引っ張り出しこうして書いているわけです。

        本自体は恋愛ストーリーで、とても長く、またガルシア・マルケスさん独特の描写はねっとりまとわりつく?!感じの描写で読むペースはかなり自分的にはゆっくり確実に熟読玩味しないと頭にスラスラ画像が描写処理が大変だった記憶があります。他の作品も何冊か読んだけどそんな感じでした。

        この作品に限らす、小説読んでいたら、その描写に刺激を受けて、たばこだったり、酒だったり、音楽だったり、現実にマネした事があります。皆さんもきっとそんな経験あると思うのです!

        って感じで思わず、過去に読んだ作品のレビュを書いたわけです。

        桜もよいですが、皆さまも機会があればアーモンドの花も今見ごたえで綺麗なので、ぜひ!おススメです。

        映画の実写もよかったです!

        私は作品を2度読み返す事はないのですが、また読み返してみたい作品です!

        結構アーモンドの木の情景描写がでた記憶ありますが、海外の作品には国内小説にない世界がまた刺激的で好きですね!

        おわり。
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        2018/04/04 by ジュディス

    • 4人が本棚登録しています
      アミ小さな宇宙人

      石原彰二 , BarriosEnrique

      5.0
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      • 読んだのはもう十年以上前。小学生の頃、自分のお小遣いで初めて買った本がこの作品でした。私にとってとても重要な1冊です。

        手元にないので詳細があいまいですが、ご了承ください。

        主人公の少年ベドゥリートは、ゲームもするし、いたずらもする、嫌いな食べ物はこっそり残す、どこにでもいる元気な少年。そんな少年が宇宙人のアミと一緒に宇宙の星々をめぐる旅に出かけます。
        訪れる星々には多種多様な姿かたちの宇宙人たちがいて、彼らの文明は地球とは比べ物にならないほど発達しています。アミに言わせれば地球は未開の惑星で、地球人はまだまだ野蛮な種族です。
        旅の中で出会う様々な出来事を通して、ベドゥリートは『本当の愛』を知っていきます。

        本当に優しく温かい物語です。
        小学生の私が理解できたほど、文章はすごく簡単な言葉で書かれています。けれど、簡単な言葉だからこそ、そこに込められた作者の伝えたいものが、すとんと胸に響いてじんわり広がる、そんな作品だと思います。

        続編あたりで、ベドゥリートの友だちの女の子が旅に加わったりもするのですが、アミは、あまりにも発展途上の地球人とほかの星の住人達が接触するのを避けるため、やむ終えずその星に着陸するときはベドゥリートたちに変装をさせます。そのとき、ベドゥリートも女の子も自分の体のコンプレックスをあげて、それを変えてとアミに頼みます。たとえば「鼻をちょっと高くして」とか「足を太くして」だとか。それを聞いて、アミは渋い顔をするのです。
        自分の持っているものを、なぜ否定して変えたがるのか、と。

        自分を認めること、他人を受け入れること、それが世界を愛することになる。
        優しく、優しく、温かく―――――

        そんなことを、幼い私に教えてくれた作品です。レビューを書きながら、また読みたくなりました。
        年齢、性別問わず、いろんな人に読んでもらいたいなと思います。
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        2014/11/12 by ぶっちょ

      • コメント 2件
    • 3人が本棚登録しています
      もどってきたアミ 小さな宇宙人

      石原彰二 , BarriosEnrique

      3.0
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      • ペドゥリートは、一年前の夏、9歳の時、海岸でアミと出会い、宇宙船に乗せてもらい、宇宙を旅行しながら宇宙の法則を学びました。学んだことを物語風にして本にまとめ、出版したらまた会おうと、ペドゥリートはアミと約束をしていたので、本を出版後、また海岸にやってきました。今回の旅には、ビンカも参加し、一歩踏み込んだ宇宙の法則を学んでいきます。

        この本の中で、離れたくないという気持ちは執着の愛で、執着は平和を遠ざけるとアミが言いますが、では私はかなり平和から離れたところにいるってこと?と思いました。アミが言う愛が大切なことは理解できますが、理想だけでは生きていけないのが現実です。

        一歩踏み込んだ宇宙の法則…きついなぁと思いつつ…3部作なので3冊目も読んでみます…。



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        2019/01/03 by うらら

    • 4人が本棚登録しています
      アミ3度めの約束 愛はすべてをこえて

      石原彰二 , BarriosEnrique

      3.0
      いいね!
      • アミシリーズの三部作の最終部。

        アミは、ペドゥリートとビンカが宇宙の基本法である愛をより深く理解できるように、さまざまな出来事を通して、また例を挙げながら語っていきます。愛は、メロドラマのようなうっとりするような情愛ではなく、暖かい日の光のような愛で、例えば、人の心の成長や意識を高めるサポートすることを指しているというお話でした。

        少しついていくことができない部分もありますが、とても心が温かくなるお話でした。心の軌道修正が必要なとき、また読みたいと思います。
        >> 続きを読む

        2019/01/18 by うらら

    • 4人が本棚登録しています

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