こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)


カテゴリー"臨床心理学、精神分析学"の書籍一覧

      嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え

      岸見一郎 , 古賀史健

      4.2
      いいね! ko-chan sami
      • 2013年発刊、200万部の大ベストセラー
        もちろんこの図書は読み直ししなければいけない作品。青年との対話形式で読みやすい。
        ―悩みは全て人間関係―
        アドラーの目的論 原因や暗い過去に捕らわれてはいけない。縛られてはいけない。
        ①、「承認欲求を捨てる」
        承認欲求は他者の評価、人に認めてもらう為に生きることは自分らしさがなくなる。他人の人生を生きている。
        ②、「課題の分離」自分の課題(信じる道を選ぶ、全力を尽くす)と他者の課題(人の評価)を分離する。
        誰でも勝ち負けの劣等感を持っている。
        「他者」との比較ではなく、「理想の自分」との比較から生まれることが「健全な劣等感」である。
        他人の課題をゴールにしている。(親にほめられるから有名な大学に行く・・)自分の課題に注力する。(本当に自分が行きたい大学、やりたいことを目指す)
        ③、「仲間に貢献する。」他者貢献。全員平等、みんな仲間。
        自分の価値の完成は「ありがとう」と感謝する。
        「上下関係」を作るな!「ほめる」は上下関係を生み出す。「ほめる」ではなく「ありがとう」感謝は上下関係を作らない。
        感謝を求めてはいけない。(相手の課題)
        自己満足する。自己満足は最高のモチベーションである。
        ビジネス本を読み返してみたが、
        アドラーとカーネギーはまったく別のことを言っている。どちらが正しく、どちらが間違っていることは言えないので、臨機応変に使い分ければ良いと感じる。子育てはアドラーの考えを、ビジネスではカーネギーも取り入れるなど自身は考える。他人に興味を持つべきであることは共通であると感じる。
        主体性(7つの習慣)、優先事項を考える(7つの習慣、エッセンシャル思考)、「ほめる」(人を動かす)、「感謝する」(嫌われる勇気)以上が今回、ビジネス本を読み返し、自分でもできる事かなと思い、1つでも行動に移すことができればと・・・
        ビジネス本は全てを学ぶ必要はなく、1つでも得ることができればと割りきって読もうと今回学んだ。
        >> 続きを読む

        2020/05/02 by わくさん

    • 他51人がレビュー登録、 210人が本棚登録しています
      やさしさの精神病理

      大平健

      4.0
      いいね!
      •  精神科医が論じる現代社会。 

         新書なんて滅多に読みませんが、たまには良いです。何となく知的に見える間食のイメージです。

         本書の軸は日本において、あえて詮索しない、無駄なお節介を焼かないという“やさしさ”が生まれているということです。

         なぜ子供が親を鬱陶しく思うのか、なぜ外国人が日本で奇妙に感じることがあるのか、といった事柄への言及としては非常に的を得ているように思いました。

         ただ、恐らく新書という形態上著者の主張が重要視されることと、間違いなく私が天邪鬼であるため、どうしても納得いかん、というところが幾つかありました。そうして賛否を繰り出すことが新書の読み方であるかとも思いますが。

         本書の出版は1995年。10年経てば社会は変わる。それは常に念頭に置いて読みました。が、それほど古さは感じません。ポケベルが登場するなど時代を感じる部分はありますが、内容の本質はまだまだ現役、むしろこれからより意義を得るかもしれません。
        >> 続きを読む

        2015/02/27 by あさ・くら

      • コメント 4件
    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      影の現象学

      河合隼雄

      4.5
      いいね!
      •  本書は1969、1970年の二年間にわたって「心理療法における悪の問題」という京都大学での講義がもとになっている。1976年に思索社より出版され、1987年に講談社学術文庫として新装された。心理学の専門家ではないので、ここに書かれていることが現在どれくらい有効なのかは分からないが、素人が読むかぎりでは全く内容は古びていない。特に本書の題名ににもなっている「影」についての考察は人間を考える上での普遍的な側面を扱っていると思われるため、常に立ち帰って自分を問い直したく考えだと思う。 
         影は自分が生きてこなかった半身である。これが対人関係の中で出てくるとき、自分の影の相手への投影という現象として現れてくることがある。どうしても好きになれない相手の気に入らない部分が実は自分の中の影が相手に投影されている。だからその人自身を見ているというより、自分を見ているといってもいい。その自分が好きになれない人が、他の人とはうまくやっている、自分の好きな他の人とも仲良くやっている。自分には合わないというような時はいよいよ自分の影の投影を疑った方がよさそうである。
         この考え方はわりあい今は受け入れられているのではないだろうか。ちょっとした自己啓発本などにも載っていそうである。河合隼雄の言っていたことが、つまりユングの説が浸透しているというべきかもしれない。
         ただ、影についての話はこうした自分の影といえるものとは他に集合的無意識のレベルの影がある。集合的無意識は神話に出てくる恐ろしい怪物や、自然災害など、人の力では対抗し得ない圧倒的な力であり、洋の東西を問わず伝説や昔話の形で語られてきたものの中に姿を現している。これらは破壊であるとともに創造であるような、逆説的な存在であり、うまく関係を持つことができれば創造的な力を私たちに与えてくれるが、自我が影に乗っ取られるような状況になると破滅が待っているという恐ろしいものである。その辺のことについては数多くの物語や神話、映画や小説、臨床での経験を紹介しながら河合隼雄が語っている。河合隼雄は昔話と深層心理についてもよく語っているが、こうした語り継がれてきたお話の中に人間の真実が語られているというのは本当に面白いことであるし、それがある国、地域に限定されずに世界中に共通するお話として語られているというのは神秘的でさえある。宗教も一つの物語であると思うが、どんな宗教にも他宗教と共通する、言語化できない部分、比喩や物語でしか語れない部分があるというのは、同じことを指しているのだと思う。心理学という学問が発見したかのように語っていることが、おそらく古代においては自明のこととして共有されていたのだろう。人間が何事も論理で片づけようとする中でそうした叡智が忘れられていったのであろう。
         本書にはさまざまな心の病気に罹った人が紹介されており、影との関係において論じられている。もちろん守秘義務があるので様々な事例をもとに要素を混ぜたりしているのだろう。筆者もあとがきで書いているように、職業上クライエントの情報を漏らすわけにはいかないので、こういう書き方になったが、分かりにくくなっているだろうと断っている。臨床の現場で出会うことは私たちからみると神秘のような不思議なことが結構起こるらしい。確かに本書を読んでいると「見ないで信じる」という気分になるところもあり、難しいところだが、そうは言っても人間相手の仕事をしている私には河合隼雄の言っていることは真実であると直感的に分かる部分がある。
         たとえば、本書に紹介されているこのような話。とても人望があって紳士的で周囲の人たちに人格者と思われている人の子どもが学校に行くことができない、とかいうことがある。そういう時は、その人格者である父親の代わりにその人の影を近しいところの弱い者が負わされる場合がある。私はこのようなことがあり得るということを認める。しかしまったく受け入れられない人もいるだろう。人間には誰しも影の部分がある。それを抑圧してしまうと思わぬ所で噴出してその人を破滅に導いたりする。そうではなく、影を自己に統合していくこと、それが成長につながるのである。清濁併せ飲むふところの大きな大人になっていくことが人格の円満な発展のためには必要である。
         文系学部が軽視され、実学指向が強まる今日。コミュニケーション力が重視されると言いつつも、コミュニケーションがとれない人が増えていると言われる今日。世の中が硬直した扁平な正しさに蔽われつつあるように見える今日。本書は今こそ読まれるべき本であろうと思う。  
        >> 続きを読む

        2015/11/22 by nekotaka

    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      こころと脳の対話

      茂木健一郎 , 河合隼雄

      5.0
      いいね!
      • 敬愛し尊敬するお二人の対談だけに、知的刺激に満ち溢れている。
        脳をいくら研究しても、こころには届かないだろうと思っているので、納得感が大きい。
        それに、茂木さんが、河合さんの前で、子どもみたいにはしゃいでいるように感じてしまうのが、とても好ましいと思う。
        自分は、箱庭をやったことがないので、一度やってみたいと思う。
        そ、その一方で、多少の怖さもあるのは本音。
        自分の気づかない自分が、そこにいるんだろう。
        しかし、河合さんの臨床経験からくるお話は深くて、発展性も大いにあると思う。
        >> 続きを読む

        2015/06/05 by けんとまん

      • コメント 1件
    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      ユング心理学入門

      河合俊雄 , 河合隼雄

      5.0
      いいね!
      • 知識として「ユング心理学」というものを知っておこうと読み始めましたが、
        最終的にどこか救われたような気持ちになりました。

        河合隼雄さんの本は初めて読みましたが、感じたのは、
        「優しい」
        ということ。
        文章から伝わってくる筆者の人柄。
        学術的な書籍なのに、ぬくもりを感じることに驚きました。

        心理学って、人を客観的に、ある種システマチックに分析する学問なのかと思っていたけど、
        悩んでいる人を救おうとする、優しい学問なのかもなぁと思いました。
        >> 続きを読む

        2014/11/26 by ぽてちん

      • コメント 3件
    • 2人が本棚登録しています
      マンガユング深層心理学入門

      石田おさむ

      5.0
      いいね!
      • わかりやすくよくまとめてあった。
        面白かった。

        2017/04/05 by atsushi

    • 2人が本棚登録しています
      毒になる親 一生苦しむ子供

      玉置悟 , ForwardSusan.

      4.0
      いいね!
      •  毒になる親は肉体的虐待をする親だけでなく、精神的苦痛を強いる親、それは過干渉であったり他人と比べたりする等の親も含まれる。このような事実と真摯に向き合い、解決することは自身の人生を生きる上で大切である。といった内容です。

         これを読んでいて苦痛に感じる方は多いと思います。著者の方は精神科医でもあるので抵抗を示す方も多いでしょう。

         あくまで大事なのはそれほど親の存在は大きく、家庭で培われた経験はその後の人生に大きな影響を与える点です。それをどのように判断するかは読者次第だと思います。

         私は思い当たることが多かったので、この本を肯定的に受け止めていますが、否定的な方がいてもそれはそれでいいと思います。
        >> 続きを読む

        2014/08/21 by foolman

      • コメント 2件
    • 5人が本棚登録しています
      あきらめの悪い人切り替えの上手い人

      下園壮太

      4.0
      いいね! Mika_S
      • ちょっと古い本ですが、全く期待していなかったのにかなり良かったです。

        著者の文章と相性が良かったのかもしれませんが、例えや表現がとても的を得ていて感心しながらあっという間に読むことが出来ました。

        特にフランス在住者としては、常々フランス人と日本人の考え方や気性の違いというものを感じていたので、狩猟民族は結果主義で切り替え上手、農耕民族は粘り強く諦めないで努力重視という、いうなれば民族性の違いが現在にも影響しているという考え方に大いにうなずけました。

        そういった民族性の違いを意識した上で、不当に自分の切り替え下手やあきらめの悪さを責めるのではなく、上手に対応していけたらいいなと思いました。

        また最後の最後に、あきらめることをあきらめてもいい!というようなことが書いてあり、私も心からその通り!と思いました。
        別に切り替え下手を皆が皆どうしても直す必要はない。
        色々な人が居て世の中のバランスが取れる。
        だからポジティブばかりがいいとかではなくて、トータルのバランスが大事ですね。

        地味ですが、すごく良い本。
        結構お勧めです。
        >> 続きを読む

        2019/05/28 by Mika

      • コメント 2件
    • 3人が本棚登録しています
      セラピスト Silence in Psychotherapy

      最相葉月

      5.0
      いいね!
      • ノンフィクション作家最相葉月(さいしょうはづき)さんが臨床心理の現場を丁寧に取材し、また自らクライエントになって体験したことを交えながら描いた作品です。

         カウンセリングの現場は基本的に密室で行われるカウンセラーとクライエントのきわめて個人的なやりとりですから、そこで何がされているのかは部外者にはうかがい知ることができない。また、心が病むとか、心が癒されるというのはどういうことなのか、それが学問として成立し、学びの対象となって、スキルとして身につけることができるとはどういうことなのか、考えさせてくれる内容です。

         日本の臨床心理学を牽引してきた中井久夫や河合隼雄(河合隼雄氏については筆者が直接に取材しているのではなく、息子の河合俊雄氏への取材や著書からの引用)を中心に取り上げながら、日本の心理学会が歩んできた歴史についてとても丁寧に、そして単なる年代の記述ではなく、どのような空気であったのかまで伝えようとしてくれている。特に中井久夫には神戸の自宅に通いながらお話を聞き、最相氏が中井久夫に風景構成法を行い、二人で語り合うという試みもしている。

         箱庭療法について、一般向けの書物でこれほど充実した記述のある本はそうそうないのではないだろうか。木村晴子氏が箱庭療法を施した、中途失明者伊藤悦子氏のケースや、五年間ほぼ同じ箱庭を作り続けた自閉症のY君のケースは、箱庭の可能性を雄弁に語っている。カウンセラーは何も指示したりせず、ひたすらクライエントが箱庭を作ることに関心を持って寄り添う。ただそれだけ。しかしそのそれだけによって人が回復していく。箱庭を見るとさまざまな解釈ができるらしいけれど、そういうものばかりが有名になってしまって、「こういう所にこういうモノを置いたから、○○だ」というような安易な判定をすることは危険であるという。この辺は夢の解釈にも似ている。日本でも一時期ユングとか、夢とかがまるで占いか何かのように流行ったことがあったが、あの時も画一的に「夢にこういうことが出てきたら○○だ」ということがさかんに言われていた。しかし人間がそれぞれ違うように、夢に出てくる現象や箱庭でもみんな違うのだ。

         箱庭は河合隼雄が亡くなってからあまり流行らないらしい。また、精神科受診のハードルが下がって受診者が増加する中で、かつてのように一人のクライエントに何時間も何年も時間をかけることはできなくなっているとか。また、本書では後半に書かれているが、DSMというアメリカの診断法が日本にも導入されて以来、精神疾患の診断が機械的になり、治療のための薬の処方も機械的にできるようになり、時間は大幅に短縮できるようになった。心の問題は難しく医者によって診断はまちまちだったし、その意味では進歩かもしれないが、一人一人に向き合う時間は少なくなった。

         本書を読んでいて思ったのは、どういう分野でも第一世代はいろいろなことができるということ。後に続くものは第一世代の持っているものをより使いやすくしたり、詳しくしたりしているが、第一世代が持っていた幅がない。それはたぶん言葉で伝えきれないところがあるからなんだろうと思う。河合隼雄の著書を読むと、とにかく彼は自分が何か「こういうことだ」と書いたあとにその言葉を否定するようなことも書いている。そういう矛盾をはらんだ存在が人間というものだと口を極めて言っている。河合隼雄は大きすぎてたぶんちゃんと理解されていないのだろう。個人的には最晩年に文化庁の長官に就任し、「心のノート」の監修にも携わったりして、どうしたんだろう?迷走しているなと思ったのだが、実は何か深い考えがあったのかもしれぬ。食えないおっさんである。
        >> 続きを読む

        2014/12/07 by nekotaka

      • コメント 1件
    • 2人が本棚登録しています
      とりかへばや、男と女

      河合隼雄

      3.0
      いいね!
      • 男と女をゼロイチの軸で見ることの危険性は理解できたと思う。実際にはデジタル的なものの見方は、物理現象の解釈を始めとして極めて危険なので、人文的な分野でも同じことが言えると理解できて、アナログ視点を大切にしていきたいと思わされた。 >> 続きを読む

        2020/07/11 by 兼好坊主

    • 2人が本棚登録しています
      「死ぬ瞬間」と死後の生

      エリザベス・キューブラー・ロス , 鈴木晶

      4.0
      いいね!
      • 最初は死が間近の子供とどう関わるのかという話が中心で正直気持ちが重くなった。

        でも彼女のお母さんの話のところで自分の母親と重なり寝たきりになって数年も病床で生きながらえていたことの答えを知った。人に与え続けてた人は人から与えられる学習をしなければならなかったことを知り私も目から鱗だった。

        黒いウサギの話は小さいときから親に甘えられず自分の気持ちに蓋をしてしまう怖さを知った。我慢したり気持ちに蓋をすることは褒められることではなく自分にとってとてもマイナス。

        選択は自分。今ある状態は自分の選択の結果。愛し愛されることが人生では重要なんだと改めて感じた。
        >> 続きを読む

        2019/04/01 by miko

    • 2人が本棚登録しています
      露出せよ、と現代文明は言う 「心の闇」の喪失と精神分析

      立木康介

      4.0
      いいね!
      • 現代は、心の闇を闇としてそっとしておかせない流れを生みだしてしまったようだ。秘めておくべきことを開陳する潮流は本当の「心の平安」を与えてくれるのだろうか。

        著者は、心にどう向かうか、とりわけ病んだ心にどう向かうか、精神分析の歴史的変遷・相剋と絡めて、問題提起をしてくれているようだ。

        興味深いのは、フロイトやユングの思想を固定的に捉えて是非を論ずるのではなく、時代に即して変化対応しうる思想として読み直しているところにある。

        精神分析や心理療法に携わる人には、立場を問わず、一読を勧めたい。
        >> 続きを読む

        2014/06/18 by junyo

      • コメント 5件
    • 2人が本棚登録しています
      自己評価の心理学 なぜあの人は自分に自信があるのか

      LelordFrançois , 高野優 , AndreChristophe

      4.0
      いいね!
      • 自己評価の心理学―なぜあの人は自分に自信があるのか。クリストフアンドレ先生の著書。自己評価が高くて自信がある人のほうが、自己評価が低くて自信がない人よりも、社会生活でも人間関係でも成功することが多い。そして自己評価は安定していることが何より大切。自己評価や自信、自己肯定感を子供の時から身につけることの重要性を学べます。 >> 続きを読む

        2018/12/13 by 香菜子

    • 3人が本棚登録しています
      幻想の未来

      中山元 , FreudSigmund

      4.0
      いいね!
      • 以前に読んだものです。
        近代的、科学的な考えをもつフロイトが、宗教は幻想だといっていて、それ以外の道を選択するのはかなりつらいけど宗教以外を選択しようという話です。
        よくできているのですが、民俗学などの本を読んでいるとフロイトに疑問を持ったりします。

        最近読んでいる『オシリスの眼』R・オースティン・フリーマン著、渕上痩平(ふちがみ そうへい)訳(ちくま文庫)には、「人生は不思議な偶然でなりたっているのさ」というセリフがあるのですが、これは別に珍しいものではないですけど、私ははたと思い当たりました。

        実際その通りなのではないか?
        なにかの「縁」が人間にあるのではないか?
        >> 続きを読む

        2017/01/25 by とりゴロー

    • 2人が本棚登録しています
      「甘え」の構造

      土居健郎

      5.0
      いいね!
      • 精神科医土居健郎の『「甘え」の構造』続『「甘え」の構造』『「甘え」さまざま』『「甘え」雑稿』を読んだ。「甘える」という言葉が日本語にしか存在しないということに着目し、日本人の精神構造を「甘え」というキーワードで解くという論です。ただ筆者は何度も断っているとおり、「甘える」という現象が日本にしか存在しないと言っているわけではなく、その現象を「甘える」という言葉に概念化しているのが日本語だけだと言っています。この部分は多くの人に理解されがたかったようで、たくさんの批判に何度も答えている。「甘え」概念の発見は筆者のアメリカ留学経験におけるカルチャーショックに起因する。同時代の中根千枝の「タテ理論」にも何度か触れているが、日本人の集団性と西欧の個人主義の違いを肌身に深く感じたということだろう。

         筆者は「甘え」の基礎を母子の関係に置く。母子が完全に一体化している時期を「甘えている」とは言わない。母を自ら求めるようになると「この子はもう甘える」と周囲から評される状態になる。つまり甘えは分離を契機とする。年齢を重ねるごとに甘えはいつでも満たされるわけではなくなってくる。その葛藤がさまざまな心の状態を引き起こす。筆者は「甘え」の語彙として「すねる」「ひがむ」「ひねくれる」「うらむ」「ふてくされる」「やけくそになる」という「甘え」が受け入れられない場合に相手に起こる感情。「たのむ」「とりいる」は甘えさせてほしいという気持ちがあり、「こだわる」「気がね」「わだかまり」「てれる」は甘えたいがそれを素直には表現できない場合に現れる。また、「すまない」は「済まない」ということで、するべきことをしていない(済んでない)から相手に迷惑をかけたと思うことへのわびの気持ちが生ずる。親切な行為をしてくれた相手へその行為が相手に負担になったであろうというところから、親切への言葉に「すまない」が使われる。ここにはわびないと相手が非礼を感じるのではないか、相手の好意を失うのではないかという「甘え」が潜んでいると筆者は洞察する。筆者はアメリカへ留学した時、自分の指導医の親切に「I am sorry.」と言って、相手を当惑させた自分の経験を語っている。ちなみに筆者が留学したのは1950年で、今と同じように考えるべきではない。

         筆者の「甘え」理論の面白いところは、精神科医らしく臨床経験に「甘え」を応用するにとどまらず、社会現象、文芸解釈、歴史解釈などにも多くの発言をしていることである。そのいちいちを挙げられない。どれも一般向けのやさしい語り口の本なので誰でも読める。駅の書店などでベストセラーになっているいわゆる啓発本の類を読むよりはだいぶ有益であると思う。

         文学作品では特に漱石の作品に多くの発言をしていて、『こころ』を「甘え」で読み解いた部分は大変面白い。「先生」と学生である「私」の関係、「先生」と「K」の関係を同性愛的だとする指摘に対して「甘え」理論で明快に説明している。またいち早く西洋の個人主義、近代化の行き詰まりを見通していた漱石の慧眼についてかなり詳しく論じている。甘えたいのに甘えられないという状態がさまざまな精神疾患を生むことになると筆者は考えているが、それは日本だけの話ではなく、近代人というのはおしなべてそういうものだといえるのかもしれません。筆者はもっと丁寧に説明していて、こんな乱暴な議論はしていませんが。

         お互いに傷つくことを怖れて、微温的な「やさしさ」に包まれながら孤独を感じている、つながりたいけれど、深く関わることを怖れるそういう現代のあり方をすでにいち早く見通していた土居健郎。見える人には見えているいつでも。
        >> 続きを読む

        2013/08/20 by nekotaka

      • コメント 12件
    • 1人が本棚登録しています
      <生きる意味>を求めて

      松岡世利子 , 上嶋洋一 , FranklViktor Emil , 諸富祥彦

      5.0
      いいね!
      • アマゾンで頼みました。明日、届きます♡楽しみです。

        2013/09/25 by ともぞう

    • 1人が本棚登録しています
      傾聴術 ひとりで磨ける"聴く"技術

      古宮昇

      4.0
      いいね!
      • 言葉としては、かなり前から知ってはいるが、なかなかできないのが傾聴。

        自分が出来る出来ないもあるが、傾聴してもらえたと感じた経験も全く無い。

        経験が無いので、自分なりの想像の域を出ないのだが、それでも、少しでもその域に近づきたいとは思っている。

        エクササイズをやりながら、成程と思うことも多かった。

        少なくとも、良くない例に近いことが無かったのは救い。

        こころの持ちよう一つ。
        >> 続きを読む

        2017/10/17 by けんとまん

    • 2人が本棚登録しています
      アドラーに学ぶ 生きる勇気とは何か

      岸見一郎

      3.0
      いいね!
      • 何か所かメモを取りながら読みました。
        アドラー心理学をもとに、分かりやすく読みやすい文章です。
        ただ、ちょうど直前にとても良い本を2冊連続で読んでいたこともあり、全体としては何となく物足りない感じがしてしまいました。
        また少し間を開けてからもう一度読んでみようと思います。
        >> 続きを読む

        2020/04/08 by Mika

    • 2人が本棚登録しています
      ふりまわされない 会社、仕事、人間関係がらくになる7つの物語

      信田さよ子

      4.0
      いいね!
      • 何となく手に取った図書館本。はじめはハウツー本の類と思っていましたが、パピルという妖精が登場。かといってファンタジーという程ではない。その中間にあるような本でした。
        内容の一部を説明すると、
        ・3つの願いを書き出す。2つだと苦しい。例えば、出世の為に、勝ち組として生き残る事と、負け組になる事。この2者択一だと、人生がかかっているので、ものすごいプレッシャーの中、息切れしても勝ち組になるか、負け犬の屈辱を受け入れるか、しかない。余裕で勝ち組になる人もいるけど、そうじゃない人もたくさんいそう。そこでもう一つ、バランスの3を考える。仕事と関係なくても全然良い。たった一つでも選択肢が増える事で、究極の2者択一だけしかない訳ではない、と視野が広がる。視点が変わる事で、願いの1と2しか道はない、という強迫観念が、ちょっとだけ違うものに見える。
        こんな感じのゆるい短編の集まりですが、なるほど日常生活で使えそうな事が多い。うわ~と思って混乱している状態が、とりあえず落ち着く。答えそのものが欲しい人はハウツー本にいくのかもしれませんが、考え方を変えた方が、うまくいくか、ではなく、楽になると思われます。
        また何度も読み返したい本に出会ってしまった感じ。面白かった!
        >> 続きを読む

        2018/06/06 by チルカル

    • 2人が本棚登録しています
      アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉

      小倉 広

      3.0
      いいね!
      • 実家の母が面白かったと勧めてきたので、図書館で借りて読んでみました。でも、私には合わなかったみたい。

        内容がそこまで目新しくなかったというのもありますが、もともと私は原典主義なので、誰々の書いた本の案内書、というのはめったに読まないのです。今回も、やっぱり原典にあたらないと怖いなぁと思いました。
        こんなことが書いてあります、とエッセンスだけ抽出して紹介されると落ち着かない、誤読が怖い。他の誰かの視点を間に挟んでしまうと、それは原典とは違う思想になる可能性が非常に高いんですよね。少なくとも、読んでいる私には判断つかないし、誤読があった場合にどの時点で意図がズレたのかを切り分けるのが難しくなる。自分で原典を読んで誤読するなら自分のせいでわかりやすいんですが。
        今回もセンテンスを抽出して紹介してくれているのですが、どういう文脈で使われれているのか、全体を俯瞰しないと落ち着かないのです。信用していないといえばそうなのですが、案内書を読んだだけで元の人の思想を理解した気になるのが怖いので。私が今回読んで理解したのは、アドラーの思想ではなくて、アドラーを土台にした小倉氏の思想です。アドラーは、読んでない。そこはきっちり、区別したい。

        しかし書かれていたことも、だいたい「うん、知ってる」って感じだったので、新しい発見とか目からうろこみたいな体験はできませんでした。自分のことは自分の選択の結果だというのは私の持論のひとつです。しかし私の持論は私のこれまでの読書体験や実体験をもとに構成したもので、その過程で間接的にアドラーの思想の影響を受けている可能性はあります。私が気づいていないだけで。

        しかしなぁ、やはり原典読まないと何とも言えませんね。
        >> 続きを読む

        2016/02/28 by ワルツ

      • コメント 2件
    • 8人が本棚登録しています

カテゴリー"臨床心理学、精神分析学"の書籍一覧 | 読書ログ

会員登録(無料)

今月の課題図書
読書ログってこんなサービス
映画ログはこちら
読書ログさんの本棚

レビューのある本