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カテゴリー"中国"の書籍一覧

      帝王学 「貞観政要」の読み方

      山本七平

      4.0
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      • 唐の大宗の行動や考えをまとめた貞観政要に、筆者なりの解説を加えたもの。

        大宗がすごいのは、
        1,有能な人を見抜いたこと
        2,有能な人の意見を受け入れたこと
        3,自分を律したこと
        と感じた。

        これを自分に置き換えて考えてみると、

        1,については魏徴などの優秀な人がいたからだ、という意見もあるかもしれないが、歴史が魏徴を賢者にしただけであり、大宗に見抜かれなければ賢者になったわけではないだろう。それを考えると人の力を見抜くのは上の人の第一の仕事に思える
        2,は皇帝だからできたところもあるのではないか?今では年下の上司も当たり前の時代。このようなときに部下の意見ばかり聞いていると自分の存在価値が疑われかねないところもあるのだろう。そうなるとますます部下の意見を聞きづらくなる。現代では、そういったことがあることを理解した上で、意見の取捨選択が必要になるのでは。
        3,は得することを考えるとむしろ損をする、ということを意識しないとならないな。

        と、とても考えさせられた。

        また少ししたら再読しよう。
        >> 続きを読む

        2017/07/04 by yakou

    • 他2人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      台湾 変容し躊躇するアイデンティティ

      若林正丈

      4.0
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      • 今年の長期休暇は台湾に行く予定なのですが、歴史がいまいちわからなかったので、概要を知るために図書館で借りてきました。
        ものすごくよくわかった。非常にわかりやすく、客観的にまとめられている良書です。すばらしい。

        本省人/外省人というのが日本の植民地支配が解かれたときにできた言葉だとか、中国からの独立という思想が出てきたのはかなり最近だとか、蒋介石率いる国民党とのあれこれだとか。
        蒋介石は親日だったので、どうも善い人に書かれているのをちょくちょく見ていたのですが、この本では客観的に書かれていて、信頼できました。

        台湾人、というアイデンティティがどのように獲得されていったかとか、「国語」の変遷だとか、大変だったんんだなぁ。2.28事件というのは名前しか知らなかったんですが、国民党による粛清とエリート階級の沈黙の恐ろしさにぞっとしました。そんなことをしていたのか…。清から中華民国になり、中華人民共和国になった大陸の歴史を、私はもう少し学ぶ必要があるとわかりました。

        とはいえ歴史というのは人の数だけ視点があるので、もうしばらくは台湾本祭りが続く予定です。これは日本人の学者視点ですが、台湾人視点での歴史の本も読みたいですし。

        ちなみに2001年の本なので、2000年までの状況で終わっています。その後の近況もうまくまとまった資料が欲しいところだ…。
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        2017/09/09 by ワルツ

      • コメント 4件
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      中国歴史散歩

      伴野朗

      4.0
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      • 中国の歴史にまつわるエピソード集。

        わずかなフィクションを盛り込むことで歴史をより魅力的に表現している。

        歴史を題材とした場合、小説では俗に歴史のifと言われるフィクションが存在するものの、本書のようにエピソードをまとめたものは、事実や伝承に忠実で有るものが多いように思う。

        本作品も基本的にには事実や伝承に軸足を置いているものの、時に大きくフィクションの世界に逸脱する勇気を持つことで、作品をより魅力的にすることに成功している。

        具体的な例を上げると、三蔵法師とマホメット。
        彼らは同世代では無いものの、生存期間には重複が会ったらしく、もし同じ場所にいた場合、接点を持つ可能性が有ったらしい。

        史実では彼らが接点を持ったという記録は無いらしいが、著者が言うように、これほどの宗教的影響力を持つ二人が同時代に生きていた奇跡。
        これに比較すれば、旅の途中に顔を合わせたかもしれないくらいの脚色は許容されてしかるべきだと思う。

        他にも「逆鱗」の意味など、知的好奇心を刺激するものが多々有った。
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        2012/02/20 by ice

    • 1人が本棚登録しています
      史記の風景

      宮城谷昌光

      3.0
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      • 何冊も宮城谷作品を読んでくるとこういう本が更に面白く読める。ついこの前読んだ内容を思い出しながら復習していくような感じ。史記を一気に読んでみようとは思わないが、これから少しずつ付き合っていけるといいと思う。 >> 続きを読む

        2013/06/15 by freaks004

      • コメント 1件
    • 2人が本棚登録しています
      史記 中国古代の人びと

      貝塚 茂樹

      4.0
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      • 中国最高の歴史書「史記」の著者、司馬遷は極めて興味深い人物です。「天道是か非か(天道是邪非邪)」という言葉は、その史記を貫く大テーマです。私は大学教養課程のころ、司馬遷=史記に関する授業を聴講していましたが、このときの講師もこの「天道是か非か」という言葉を重視していました。なかなか良い講座でした。



         史記は紀伝体(⇔編年体)という形式を持った歴史書です。年号は付随的でもっぱら人物の言動を記述します。構成は10表(年代の明記)、12本紀(帝王の伝記)、8書(礼、楽、軍事、治水など)、30世家(主君の支えになるもの)、70列伝(一般庶民)あわせて130巻、52万6500字からなる大著です。老子が5000字強程度ですから、老子約100冊分の分量で、司馬遷のころは紙はなく、竹簡や木簡に記したので、かさばったことでしょうね。



         さて、「天道是か非か」ということに関して、列伝1巻目の伯夷・淑斉のあわれな死に様が有名です。悪辣な暴君だった殷の紂王(ちゅうおう)を武力で倒した周の武王に対し、非道だから止めなさいと意見したのがこの兄弟です。周の世になって「われわれは周の食糧は口にしない」として、首陽山で蕨(わらび)を取って食べ、栄養失調で死ぬというお話ですが、どこにもこの兄弟には落ち度はない、どうして天は善人を見放すのか・・・司馬遷には理解できないのです。



         老子79章に「天道は親無し、常に善人に与す」という言葉がありますが、この言葉は司馬遷の「天道是か非か」という言葉に比べると、あまりに楽天的に過ぎるようです。司馬遷は、「天の摂理などあるものか!」という心を持っていたように思います。彼の慟哭です。



         それはなにより司馬遷自身が厳しい運命に翻弄されたからかも知れません。中島敦の遺作にして最高傑作である「李陵」に詳しく書いてありますが、漢の将軍・李陵が匈奴の囚われの身になったとき、漢の武帝の御前会議で、諸官が李陵を悪くいうのに対し、司馬遷は李陵の弁護を堂々と行いました。それで激怒した武帝は司馬遷に刑を下します。



         それはもっとも醜い刑・・・宮刑です。男子の生殖機能を奪い去るこの刑は、司馬遷にとって死刑よりも屈辱でした。いえ、司馬遷だけではなく、男たるもの全員が屈辱を感じる刑でした。でも、彼には父・司馬談から委嘱された歴史書の編纂という大事業があったので、恥を忍んで生き延びたわけです。



         その意味で、「天道是か非か」という言葉は、司馬遷自身の運命にも深く関わるものなのです。実際、列伝のなかに、司馬遷自身が自伝として書いた「太史公自序」も入っています。(太史公=司馬遷)



         この稿を書くに当たって、「史記」(貝塚茂樹・中公新書)を参考にしましたが、なかでも第7章・大帝国の土崩瓦解 始皇本紀・李斯列伝・陳渉世家  が読み応えがありました。始皇帝を名乗った「政」は、秦の血統とは無縁な出自です。つまり、呂不韋(りょふい)という商人が囲っていた美しい女性を秦の皇太子が所望し、しぶしぶ差し出したのですが、そのときには、その女性の腹にはすでに呂不韋の子が息づいていたのです。



         これが政。彼の苛烈な性格は、この尋常ではない出自が形作っていたのでしょう。そして、始皇帝は大胆な政策を次々に行い、文字通り大帝国になりました。



        その大帝国の秦が、始皇帝が亡くなったあと、諸制度の不備のためか、それとも法が偏っていたかで、始皇帝が長男・扶蘇(ふそ)を跡取りに指名した文書を趙高(ちょうこう)という宦官(かんがん:宮廷務めのために男性生殖器を取り去った者)が総理大臣・李斯(りし)と始皇帝の次男・胡亥(こがい)と共謀し、握りつぶすという非道さぶり。あとで失脚しますけど。



         趙高が李斯を口説くとき、「断じて敢行すれば鬼神もこれを避く:不退転の決意で行えば、神も鬼もその人物の邪魔をしない」という名言を使ったのも有名です。こんな素晴らしい言葉が、悪事の共謀へ勧誘する言葉に使われるとは。加速度的に秦は滅びます。「宦官」は、身分の高い人の秘書とか雑務を執り行う存在ですが、権力欲の大きなものがその地位に就くと、情報の壟断をしばしば行い、帝国の運命を変えてしまうことさえあるのです。




        最後に:私は、漢の武帝は、大した君主ではなかったと思います。李陵の処遇に関する会議で、自分にこびへつらう大臣ばかりで、ちょっと浮かれていた武帝に、冷や水をぶっ掛けるような司馬遷の正論。おそらく武帝は心のどこかで「この男の子孫は、わが皇帝家を脅かすかもしれない、いや、そうに違いない・・・恐い!!」と考えたのではないか、と私は推測しています。ときに司馬遷48歳、子供がいたという話は聞きませんので、彼の代で彼の系統の優れた子孫は残せなくなったわけです。



        また、漢学者の貝塚茂樹さんは、学者一家の出で、物理学でノーベル賞を取った湯川秀樹さんの弟で、また同じく漢学者であり「老子」に名訳注をつけた小川環樹さんの兄です。
        >> 続きを読む

        2013/04/08 by iirei

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      台湾 四百年の歴史と展望

      伊藤潔

      3.5
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      • 近くて遠い、遠くて近い、台湾。
        その歴史がどうもややこしいので、一冊にまとめてある単行本でまずはさらっとお勉強しました。
        フォルモサ、美しい島、と呼ばれる島。
        大航海時代に西洋に”発見”され、アジアの海賊たちの支配、中国(清)と日本の侵略、植民地化と戦争を生き抜いて、本当の中国は我々だ!と主張する近代を超え、今は全体的に台湾独立運動に向かっている、
        という、常に外来の力に左右されてきた小さな島。
        そういう歴史を辿った地域に特有な、勤勉で他人に頼らないという性質に加え、
        日本の植民地時代に培った教養を盾に、アンチ共産党を突っ走る、アジアではまれに見る民主主義を掲げる台湾の国民性の背景がよくわかります。
        (国民と言っていいのかは別問題…)
        そういう過去からか、現在も台湾では外国人が極度に優遇されるんだとか。
        この本が書かれたのは93年なので、それからも台湾はどんどん変化しているし、
        年始にあった選挙では独立派の民進党が総統に選ばれたりと、とにかくいつも怒涛な政治が続いてますね。
        現在も過去もキーポイントはとにかく対PRC(中華人民共和国)。
        オリンピックでも、台湾選手はタイペイ選手として出場しているんですよね。
        台湾人の友人曰く、その大会で中国がどこまで発言権を持っているかで、台湾として出場できるか否かが決まるそう。
        世界中が本当は開けた台湾(中華民国)と正式に交流したいのに、中華人民共和国に遠慮して、できない。
        今後、台湾はどこへ向かうのか。
        タイトルにある通り、その歴史を辿り、未来へ向かう歴史本。
        永遠に我が故郷台湾が世界に存在するようにという著者の願いもこめ、”終章”を設けていない。
        公平で忠実でありながらも台湾への故郷愛に溢れた一冊です。
        >> 続きを読む

        2018/01/12 by 赤パン

    • 4人が本棚登録しています
      三国志英雄の謎と真実

      守屋洋

      4.0
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      • 捻じ曲げられた形で伝承されている「三国志」の真実。

        三国志演義のフィクション部分を知るのはなんだか寂しい。

        外国の歴史モノとしては驚異的とも言えるほど非常にファンが多い三国志。
        思い入れを強く持っている人が多いように感じる物語でも有る。

        ファンの間では、もはや常識と言って良いほど知られているのが、
        真実をベースとして多くの脚色が加えられている点。
        そもそも約2000年も前の話なのだから、真実がそのまま伝承されているわけは無い。

        非常に多くの魅力的なキャラクターが縦横無尽に活躍する
        楽しい物語として楽しめば十分では無いかと思うのだが、
        ファンの中には史実と異なる点を探しては嬉しそうに教えてくれる人がいる。

        史実の信憑性を保証できるのか?と逆に聞きたくなってしまうが、
        知識として、真実と虚構の部分を知っておくことはやぶさかではない。

        しかし、気に入っている武将を史実ではこうだったと批判されるのは不愉快で有る。
        そもそもフィクションとして楽しんでいる物語に史実を持ち込んでどうしたいのだろう。

        きっと三国志は歴史探求を目的とする読者と
        フィクションとして楽しむことを目的とする読者に分かれるのだと思われる。

        本作品では、とても冷静に脚色された部分を指摘しているので、
        とても受け入れやすく好感が持てた。

        「三国志」既に何度も読んでいるが、また読みたくなってしまった。
        >> 続きを読む

        2008/09/27 by ice

    • 1人が本棚登録しています
      諸葛孔明

      植村清二

      3.0
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      • 他の実像系類の本と大体同じだけど
        戦国時代との類似や
        伝われてきた逸話の否定等
        この本ならではかな。 >> 続きを読む

        2015/08/12 by トマズン

    • 1人が本棚登録しています
      今に生きる諸葛孔明知勇の言葉

      一校舎

      2.0
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      • 孔明に焦点をあてて、物語に沿って解説していくという感じで
        三国志の物語を知っていると逆におさらい的な感じになってしまい
        物足りなさを感じてしまう。物語を省いて知勇の言葉とその解説だけを
        連なった作りだったら良かったのにと思う。
        >> 続きを読む

        2015/08/04 by トマズン

    • 1人が本棚登録しています
      図説台湾の歴史

      浜島敦俊 , 周婉窈 , 中西美貴 , 石川豪

      5.0
      いいね!
      • 台湾の歴史についての、わかりやすい学術書、というくくりになるんでしょうか。ちょっとまじめな一般書?さすが平凡社、という完成度。すばらしい。授業の副読本、という感じですね。

        前回読んだのが日本の研究者の本だったので、今回は意識して台湾人の本を選びました。著者は1956年生まれの台湾生まれの研究者。当時台湾は長い戒厳令下にあって、著者は1981年にアメリカに留学したそうです。そうしないと歴史を学べなかったから。
        生まれた年代によって学校で教えられた歴史に差異があり、対中、対日の意識に差異があることを冷静に指摘しているところが信頼できます。どれが正しい、と言うでもなく、台湾人は台湾人の歴史を見出していかなくてはいけない、という著者の主張(一種のバイアス)が健全な感じ。「台湾人が台湾の歴史を学ぶことができなかった歴史は100年にもおよぶ」という言葉の重みがずしりとくる。蒋介石は独裁者だと、言えるようになったのはたぶんつい最近なのでしょう。

        中国語版が台湾にて刊行されたのが1997年。そのときには1945年でストップしていました。日本語版の刊行を受けて追記されたのが「戦後編」で、白色テロや戒厳令についてざっくりとまとめてあります。歴史の流れ、というよりは、著者の思いが強い文章ではあるけれど、中国の名文っぽい雰囲気が訳文からも感じられ、いい論文だと思いました。

        調べてみたら、さらに「増補版」というのが刊行されているようなのでもう、買うつもりです。とてもよかった。すごくよかった。
        >> 続きを読む

        2017/09/18 by ワルツ

    • 1人が本棚登録しています
      北京 中軸線上につくられたまち

      于大武 , 文妹

      4.0
      いいね!
      • 北京という街は、明や清の頃、中軸線と呼ばれる真ん中の軸線を基準に都市設計されたそうである。

        紫禁城はちょうどその中軸線上にあり、主要な建物も中軸線に沿ってつくられている。

        この絵本は、明や清の頃の景色を中軸線にそって絵で再現してあり、興味深かった。

        私の祖父母は、敗戦まで七年間、仕事の関係で北京に住んでいたらしい。
        当時は十万人も日本人が北京に住んでいたそうだ。
        祖母はよく、北京の秋の美しさは世界一と言っていた。
        その頃は美しい都だったのだろう。

        今は、だいぶ明や清や戦前の頃の面影は薄れ、新しい都市開発が進んでしまったのかもしれないが、いつか行ってみたいと、この絵本を読んでて、あらためて思った。
        >> 続きを読む

        2013/02/15 by atsushi

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