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カテゴリー"ロシア(ソビエト連邦、独立国家共同体)"の書籍一覧

      ロシアについて 北方の原形

      司馬遼太郎

      4.0
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      • ロシアの民族・国家・歴史を、ロシアの視点から描いた作品で、ロシアの成立から現在に至るまでが、詳しくわかりやすく描かれており、純粋に歴史エッセイとして読んでも楽しめる一冊です。特に、幕末鎖国下の日本に開国を迫るために相前後して来航した、アメリカ合衆国のペリーと、クルーゼンシュテルン、ゴローニン、プチャーチンたちロシア帝国の海軍軍人との人物比較は面白い。
        また、「日露戦争に勝利してから日本は変質した。戦勝によってロシアの満州における権益を相続した結果、つまり植民地をもつことによって、それに見合う規模の陸海軍をもたざるをえなくなった。領土と分不相応の大柄な軍隊をもったために、政治までが変質し、所謂『軍国主義』の道をひた走ることになった。その総決算の一つが”満州”の大瓦解と太平洋戦争の敗戦だった。」…という司馬氏のこの視点は大いに考えさせられる一節です。
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        2011/08/05 by toshi

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      ヴァイキング 海の王とその神話

      久保実 , CohatYves

      4.0
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      • ヴァイキングという言葉から何を想像するだろうか?
        それは独特なシルエットを持つヴァイキング船に乗って襲来する完全武装の野蛮な戦士の集団だろうか?
        たしかに彼らにはそのような一面もあり、当時のヨーロッパ人からは、悪疫の様に恐れられていた。
        しかし、彼らの生活を詳細に調べてみるとその素顔が見えてくる。
        最初の部分で特に目を引くのはノルウェーで発掘されたほぼ原形をとどめた状態のヴァイキング船の写真であろう。
        機能性とヴァイキングの職人たちの高い芸術性を併せ持つその流線型のフォルムは、ため息が出るほど優美である。
        野蛮さがイメージとしてある彼らだが、彼らは基本的に祖国では普通の農民であり、シングと呼ばれる民会が決める法にしたがっていたらしい。そして彼らの職人は当時のヨーロッパで最高水準の技術を持っていた様だ。
        驚くべき事にコロンブスの数百年も前に彼らがアメリカ大陸発見し、一時的に入植さえしている事実に驚愕させられた。
        彼らは、アメリカ大陸を”ヴィーンランド(葡萄の地)”と呼んでいたらしい。
        また、広大なロシアへも進出し、そこでルース人と呼ばれ、これがロシアの語源になったと言う。
        ヴァイキングとロシアの関係など今まで考えてみた事もなかったが、こんな事実を知ることができるからこそ歴史は興味深い。
        フランク王国を襲いその領地に定住した者たちは、ノルマンディー公国という国をつくる。これが後のノルマンコンクエストにつなる。
        カラーページの巻末には、ノルマンコンクエストを描写したバイユーのタピストリーの写真が11ページに渡って掲載されており圧巻であった。
        資料編の方も盛りだくさんで、特にマイケル・クライトンの小説で映画化もされた”北人伝説”の元ネタのアラブ人旅行者イブン・ファドラ―ンの手記からの抜粋もあって非常に興味深かった。
        冒険心に富んだヴァイキング達について知るための最適の入門書としてお勧めの一冊です。
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        2017/12/28 by くにやん

    • 1人が本棚登録しています
      雪中の奇跡

      梅本弘

      4.0
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      • ソ連軍から分捕った軍服を着こんでソ連兵に紛れ込み、「部隊
        全員分っ!」とバケツいっぱいのシチューを持ち帰る。しかも、
        ばれないのをいいことにこれを2週間も続けた。

        同じようにソ連軍から分捕った信号旗を手にして、ソ連軍の補給
        車輌でごった返す林道で交通整理をする。大渋滞から救われたソ連
        軍の指揮官は交通整理をしてくれた男に感謝の言葉を投げかけた。

        指示された方向がフィンランド陣地のど真ん中であることも知らずに。

        分捕ったのは軍服や信号旗だけではない。なんでも分捕る。戦車、
        弾薬、機関銃その他もろもろ。分捕って使う。そして分捕られたソ連
        軍を苦しめる。

        そんな奴らの正体はフィンランド。第二次世界大戦のどさくさに紛れて、
        「お前らの国の一部、俺らに貸せや。貸せって言っても実質、俺らの
        領土にするけどな」と侵攻したソ連に対し、「はぁ?何言っているか
        分かんねぇ。そんな条件、飲めるかよ。もう怒ったっ!」と立ち上がっ
        たフィンランドとの戦争「冬戦争」を詳細に描いたのが本書だ。

        「白い死神」と称される狙撃手シモ・ヘイヘ、帝政ロシアの軍人であり
        祖国フィンランドの危機に立ち上がった「白い将軍」マンネルヘイム等、
        ソ連・フィンランド戦争は数々のフィンランド伝説を生んだ。

        「軍備も人員も圧倒的に俺らが上。負ける気しないわぁ」と無理くり
        フィンランドに侵攻したソ連。周囲の国も「国力違うし、フィンランド
        はお気の毒だが1週間くらいしか持ちこたえられないだろう」と思って
        いた。

        しかし、フィンランドは善戦する。1週間では終わらなかった。国を挙げ
        てソ連に立ち向かったフィンランドは105日を戦い抜いた。

        各戦闘場面がかなり詳細に描かれている。著者はフィンランドまで取材
        に赴き、さまざまな資料にあたったのだろう。冬戦争の生き残りの兵士
        からも貴重な話を聞いている。

        決して私が書いたようなふざけた内容ではない。いたって真面目。しか
        もとことん、調べて書かれているので戦史としても大変参考になるし、
        図版も多くて読み物としても楽しめる。

        冬戦争の初期こそ、優秀な軍人を粛正しまくったスターリンのおかけで
        イケイケだったフィンランドだったが、戦争が進むにつれて苦しい立場
        に追い込まれる。

        ソ連側の提案した和平を飲み、国土の一部は奪われたものの独立を
        勝ち取ったことが、バルト三国とフィンランドの違いかもしれない。

        「戦える力がかろうじてまだ残ってる今こそ、和平協定のテーブルに
        着かなければならない、もし軍がこれ以上戦えないというのであれば
        我々は何を材料にソ連と協定を結べるというのだ、そこに残されてい
        るのは完全な屈服だけだ」

        マンネルヘイム将軍の言葉だ。奥が深い。

        贅沢を言えば、政治的な動きが戦場の様子と並行してもう少し描かれ
        ているとよかったかも。

        シャイだと言われるフィンランド人、本気で怒らせたら怖いかもしれん。
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        2018/06/01 by sasha

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      囁きと密告 スターリン時代の家族の歴史

      染谷徹 , FigesOrlando

      5.0
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      •  傑作。量もそうだが中身も大変によい。序盤はそうでもないが、やはり話題が大粛清になるに連れて暗さが増す。ディストピアものが好きな方は必読。 >> 続きを読む

        2017/05/07 by nobuhiron

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