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藻谷浩介
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日本は中国、韓国、アメリカに対して貿易黒字であり、スイス、フランス、イタリアなどに貿易赤字であるそうです。また、デフレは景気に左右されるわけではなく、生産年齢人口の減少が原因である。解決策は、高齢者から若者への所得配分、女性の社会参加、外国人観光客の誘致だそうです。若干、解決策が弱いと感じますが、ためになる一冊 >> 続きを読む
2014/05/13 by bookinsect
藻谷浩介 , 日本放送協会
昨年だったか、藻谷さんのお話を聴く機会があり、面白いと思った。興味深い視点だということ。自分自身に置き換えてみても、6,7年前からようやく畑にも力を入れ始め、その結果として得るものの大きさ・広さを実感しているので、書かれていることが腑に落ちる。それは、畑のみならず、森林整備活動やいろんな地域活動なども実践しているので、いっそう、その思いが濃くなる。経済的な、物理的な点も確かに無しというわけにはいかないが、精神的な喜びとか豊かさは、一度味わうと、ますますその方向に向かう。そんなこと再認識した。 >> 続きを読む
2014/07/14 by けんとまん
水野 和夫
168ページ: 資本主義は資本が自己増殖するプロセスですから、利潤を求めて新たなる「周辺」を生み出そうとします。しかし、現代の先進国にはもう海外に「周辺」はありません。そこで資本は、国内に無理やり「周辺」をつくり出し、利潤を確保しようとしているのです。 181ページ: 13~15世紀の地中海世界の事業清算型資本主義は失敗すれば、その責任は資本家のものでした。ところが、21世紀のバブル清算型資本主義日になると、利益は少数の資本家に還元される一方で、公的資金の注入などの救済による費用は税負担というかたちで広く国民に及びます。資本家のモラルという点では、21世紀のバブル清算型資本主義は事業清算型資本主義と比べて明らかに後退しているのです。 308ページ: ゼロインフレであるということは、今必要でないものは、値上がりがないのだから購入する必要がないということです。消費するかどうかの決定は消費者にあります。ミヒャエル・エンデが言うように豊かさを「必要な物が必要なときに、必要な場所で手に入る」と定義すれば、ゼロ金利・ゼロインフレの社会である日本は、いち早く定常状態を実現することで、この豊かさを手に入れることができるのです。そのためには「より速く、より遠くへ、より合理的に」という近代資本主義を駆動させできた理念もまた逆回転させ、「よりゆっくり、より近くへ、より曖昧に」と転じなければなりません。 >> 続きを読む
2015/03/19 by Neo*
平川克美
私が読んだ上での解釈では「移行期的混乱」とは今我々の暮らす現時点を歴史的転換点と見て次なる展開をむかえる移行期であり、その混乱の時期にあると著者はとらえている。 この本の発行された時期は今から5年以上前だけれど今でもこの移行期的混乱は続いていると思う。 さて、その歴史的転換点とはさまざまな指標が明らかにしている「人口減少」と「経済成長の鈍化」にあるという。 今までの日本の人口動態を見ると歴史上増加の傾向を保ってきていた。それが2006年をピークに急速に減少に転じ「少子高齢化」が進んできている。と同時に経済成長の鈍化も連動してきた。 これは小手先の施策では止められないと著者はいう。人口減少は行きつくとこまで行き、その時点で混乱も終息する。人口減少、少子高齢化、経済成長の鈍化は避けがたく歴史的な転換点とみて、それに応じた暮らし向きをするべきだ。というのが著者の書いてることのあらましである。 以上については、著者の以下の言葉が端的に表している。 「わたしには、人口減少局面とは、民主化の進展によって 女性の地位が向上し、家族形態が変化し、関係が分断され (むしろ進んで孤立化し)、個人中心の生き方ができる ところまで進んだことの複合的な結果であり、 自然としての人間と文明化した人間が作り出す社会形態の アンバランスを調整しようとする、歴史的な文脈の中で 起きてきた出来事だと考えた方が自然なことのように思える」 少し補足します。 この混乱を危機と捉えるのは、経済の拡大を至上命題とするからで、時代の変化として冷静に受け入れ道を模索するしかないのではないか…と著者はしています。 まさにその通りで 人口減少、経済成長鈍化の中で市場は低迷します。企業が利益を上げ売り上げを伸ばそうとすれば それは合理化して仕入れ単価を下げて利ザヤを稼ぎ売り上げをのばす。これは今の流通大手のやってるコンビニとスーパーの展開です。このため、地方の商店は壊滅しました。 それとも、金融取引にお金をつぎ込んでマネー資本主義をつきつめるかでしょう。これはいつ破綻するかわからないリスクをともないます。 どうするのか、どうやって今の暮らしを安定的に保つのか。 >> 続きを読む
2015/05/30 by 俵屋金兵衛
稲盛和夫
続いて珍しく仕事に関する本を紹介。年末、そして年初に何かしら仕事のヒントになればと買った本。稲盛和夫さんの本は、鈴木敏文さんのと共に私の仕事での愛読書でおますが。あの「日航の奇跡の再建」の後は、日本再生をと熱っぽく説く。そこには、いまこそ価値観の転換をはからなければ・・・・。量的な価値から、質的な価値への転換。高品質の製品とサービスを提供できる「高い付加価値」の創造が必要と。そして、何が何でもやり遂げるという「闘魂」をもった経営者の存在が不可欠である。また、利益を得るにしても人間としての正しい道を貫かねばならない。それは他者を思いやる「利他の心」、人間としての「仁」と「義」、すなわち「徳」である,と。まさに、「美しく高遇な心を羅針盤にして、激しい闘争心をもて。」と熱く語る。矛盾する様な提言だが、「京セラ」「KDDI」「日本航空」など経営の実践者だけに、重みのある言葉ですな・・・・。 >> 続きを読む
2013/12/04 by ごまめ
高橋洋一
僕は基本的には高橋氏の考え方は好きなんですね。デフレ脱却や大手企業の不正事件やTTP参加問題、ギリシャ破綻、中国経済など色々なことを書かれていますね、やはり企業の経営にしても、国の政策にしても圧倒的に決定の判断が遅いですよ。そりゃ小さな企業の場合、ある取り組みをする時は、判断も早ければ、決定後の動きも早い。これは中小企業のメリットではないでしょうか。反対に現在経営不振に陥ってる某大手メーカー等は、役員の数も多ければ、物事を決める会議も実に多い。最後の意思決定までに一体いくつの会議を開くのやら・・・スピード感の違いがSAMSUNGやLGにシェアをあっさり抜かれた要因の一つだとも思う。もちろんトップの質の違いもあるだろう。実は江戸時代の悪しき風習も似たようなものだったんですね。無駄な会議、決まらない審議、先伸ばしにする風習、責任が不明瞭な人事・・・。遅々として進まない現代の政治にも良く似ていますね。経営不振に陥っている大手企業にも同じことが言えますね。僕は企業であれば、優れた先見性のある人物による、ある一定の独裁は必要なのではないかと思ってます。でないと、こんな平和ボケした世の中において、革新的で斬新的な企業改革なんて出来っこないですよ。楽天の三木谷氏しかり、ソフトバンクの孫さんしかり、過去においては松下電工の松下氏しかり、間違いなく企業のトップがしっかりとしたビションを持っている。そうでない限り、長期的な優良経営は難しいのではないでしょうかね。古い歴史ある大手企業は、すばらしい伝統を引き継いでもいるが、と、同時に長年染み付いた悪しき風習も引き継いでいるのかもしれませんね。高橋氏は日本のデフレ脱却は新たにお金を刷れば良いと頻繁に言っている。では、なぜ国はそうしないのか、そう出来ないのか、という事が書かれていなかった。この本から予測するに、お金を刷る → お金が増える → デフレが解消に向かう → インフレ傾向になる → 景気が上向く → 税収が増える → 財務省が画策する増税が出来なくなる。これはこの本を読んだあくまで僕の憶測でしかありません。久々に色々と考えさせられる本でしたので是非お薦め致します。 >> 続きを読む
2012/11/12 by hide_sato
草野厚
240ページ: 首相がどのように考えようとしても、多数派と大きく乖離する政策は、多数派を説得できない限りは困難なことを示している。とりわけ、有権者の利害に直接関係する、経済政策、税制において顕著である。 >> 続きを読む
小林由香利 , SmithLaurence C.
北極圏の周囲の国々が氷の下の地下資源を握ることで、大きな力を手に入れることになる。その時日本はどうすべきなのかを考えとかないといかんよね。著者はアメリカ人なので日本は話題にすらされていないw >> 続きを読む
2013/06/15 by freaks004
仙名紀 , Florida, Richard L
社会の変革というのは不況、それも半端ないくらい大不況じゃないと、変われないのなのかもしれませんね。経済成長、それも構造的な経済成長を達成するには、単純に個人消費や投資が増えればいいというわけではなく、産業構造の転換が必要となります。 ちょっと難しい言い方でしたか。まあ簡単に言えば、働く人の仕事の種類が変わってくる、ということです。例えば、日本は百年前は農業をする人がほとんどでした。でも今は、工場で働く人もいれば、事務所で働く人もいる。警察官や看護師さんもいます。多様な職場で、多様な仕事をしています。 1960年代の、いわゆる高度経済成長と言われた年は、農業から工業社会に転換する時代でもありました。つまり、国民の多くが農業をやっていた時代から、工場や会社で働くようになった、ということですね。この頃は、ベビーブームと言って、生まれてくる子供が多かったので、農家で生まれた子が都会に出て会社に勤めるようになれば、それだけで産業人口が増えました。 そして現在は、また転換の時代を迎えています。いくらものづくりに強い日本とはいえ、工業、特に製造業が経済を下支えする時代は終わりを迎えつつあります。現に製造業で働く人は減少傾向にあるのです。 しかし政治家や高官の中には、また企業の経営者の中にも工業生産が古い時代の考えを捨てきれない人がいて、産業構造の転換が妨げられているのではないでしょうか。 確かに、サービス業などの従事者が増えていますが、例えば労働者(つまり多くの国民)を保護する法律などは、そういったポスト工業化時代(つまり工業化の次の時代)に対応しているようには思えません。 先進国ではサービス業やデザインなどのクリエイディブな仕事が主流となりつつある時代に、それにふさわしい社会を作って行く必要があるでしょう。会社が倒産したりリストラにあったりすることは悲しいことですが、一つの会社に一生勤務する、などという時代は終わりました。 不況を悲観することなく、次の時代への転換というチャンスだと思えば、少しはプラスに感じられるのではないでしょうか。逆に言えば、社会が変わっていないのに、無理やり景気を刺激することは病気を進行させるような行為になるやもしれませんね。 >> 続きを読む
2014/09/21 by ぽんぽん
三橋貴明
本書から韓国を例に、グローバル経済を疑ってみる。日本では、ソニーやシャープといった家電メーカーの相次ぐ不振と韓国系のサムスン等の企業の好調が報道されいる。そして、韓国を見習えと言わんばかりに 日本でのグローバル化が叫ばれている。確かに、サムスンが好調なのは周知の事実。では、そこで暮らす国民の生活は?本書から、読み取る限り国民の生活はあまりよくないようである。社会保障の支出は世界最低レベル。実質賃金も下がっている。若者の働く場の減少(若者側に非があるのも理由だが)そして、自殺者の数も右肩上がりで増え続けている(OECDではトップの数)その原因の一つとして、サムスンなどの大手企業の多くが株主資本主義のため株主のお金を最大化する事が一番大切になっているのだ。そして、これらの企業では外国資本が株式を握っているため配当金などはグローバル投資家に還元されるため、国内にはほとんど還元されない。つまり、国民の生活には還元されていないということである。また、2011年に米韓FTAを批准したことでこの傾向はさらに強くなる。米韓FTAとは、簡単にいうと完全な自由貿易市場(関税などの障壁はゼロ)を米国と韓国の間で作るということだ。この市場では、サムスンなどの大企業、グローバル企業は得をするがそうではない企業(農業とか、中小企業etc)は不利益を被ることになる(給料が安くなったり、若者の働く場所が減るなど)。だから、韓国では少ない椅子を掛けて国民が競争し合いサムスンのような会社で働くことになっても競争をし続けなくてはならない。これが、上記した自殺者の数や、賃金低下などに失業者数に表れている。日本でもこんな時代だからこそ過度なグローバル化はいかがなものか考えなくてはいけない。その1例としてTPPがある。TPPもFTAと一緒で原則完全な自由貿易だ。デフレ化での自由貿易がどのような形で現れるか。地域経済地域社会労働者医療農業etcマスコミからの安易なグローバルリズムに流されるのではなくどのような副作用があるかを私達日本人は考えなくてはいけない。 >> 続きを読む
2012/10/15 by suzuki
上念司
経済評論の書籍は難しく読みづらいのではと敬遠しがちだったが、デフレのデメリットがわかり易く表現されていて、しかも読み易く、オススメです。 >> 続きを読む
2017/08/07 by MSYK
角田安正 , ウラジーミル・レーニン
社会主義関係の本といえば、マルクスにしろ、エンゲルスにしろ、とても難しくて、とても読みにくい。用語が難解なこともあるけれども、なんだかこれらの本には、現代史上の思想的・政治的格闘による怨念がとりついているようで、おどろおどろしいところがある。ロシア革命の立役者であるレーニンの書物も、もちろんそんな中の一つ。有名な「帝国主義論」だから、読むには心してかからなければならない。社会主義関係の本に共通なのは、本文が始まる前の「序文」がやたらと長くて煩雑なことで、「フランス語版への序文」とか「ドイツ語版への序文」だとか、「第1版への序文」とか「第2版への序文」とか「第3版への序文」とかいっぱいあって、こっちがまだ右も左も分からないでいるのに、すでに3回は読んでいるはずだという顔をして知らない人名や地名が多数出てくる難解な注釈をたくさんつけてきたりするので、そこでもうめげてしまうのである。序文なんか飛ばしてしまえばいいようなものだが、有名な本なので、一応はじめからキチンと読まなければならないと思うし、それに、訳者には申し訳ないが(注の作成はご苦労様でした)、もう二度と読むことはないだろうから、せめてすべてのページに眼だけは通しておこうと考えて、律儀に最初から読んでしまうのである。ところが、本書を読んでびっくりした。予想に反して、驚くほど平明なのである。本書の「序文」はこうである。本書は、一九一六年春にチューリヒで執筆した。執筆の場がチューリヒだっただけに、当然のことながらフランス語と英語の参考文献がいささか不足した。ロシア語の参考文献は、はなはだしく不足した。しかしそれでも、英語で書かれた帝国主義に関する重要文献、すなわちJ・A・ホブソンの『帝国主義論』は利用した。同書の扱いには、細心の注意を払った。それだけの価値があると確信したからである。(p11)歯切れのいい文章だ。序文は二つしかなくて、すぐに本文だ。その出だしはこうである。工業が飛躍的な成長を遂げている。また生産が大企業に集中している過程が、いちじるしく急速に進んでいる。そして、それら大企業の規模は拡大の一途をたどっている。これは、資本主義の最大の特徴の一つである。この過程を示す遺漏のないデータは、現代の工業統計の中に見出せる。(p34)まるで雑誌かなにかの経済記事を読んでいるみたいだ。本書はこうした簡潔な文章で書かれている。「帝国主義論」の正式な書名は「資本主義の最高の段階としての帝国主義ー一般向け概説書ー」である。概説書と言うからには、レーニンの立場と主張を分かりやすく説明して一般に普及させるのが目的だろうから、もともと原著そのものがやさしく書かれているのだろう。しかし飜訳された日本語の書物がそうなるとはかぎらない。防衛大学校教授の角田安正訳によるこの本は、その点でまったく素晴らしい。もしこれほど分かりやすい飜訳が50年前に出版されていたら、日本のマルクス・レーニン主義者はきっと倍ぐらいに増えていたに違いない。こういうふうにスラスラ読めるせいか、レーニンの著作というのは、理論書というより、意外とジャーナリスティックな文章なんだということがわかる。雑誌の経済記事みたいといったけど、たしかに、エコノミストとか文藝春秋とかに連載されていてもおかしくない感じだ。当時のさまざまな社会経済情勢を取り上げ、批判と分析を行い、たたみこむように自説を展開している。論旨の明快さやスピード感はきわめて現代的だ。考えてみれば革命の実践家レーニンにとっては、他の人々に自己の革命理論を学んでもらい、それに賛同して革命の戦線に参加してもらうことがなによりも重要だったはずだから、読んでもらいたいのかもらいたくないのか分からないようなヒトリゴト的プチブル的(この言葉を一度使ってみたかった!)文章を書くひまはなかったはずで、とにかく読んで理解してもらうことを目指していて、そして取りあげる対象が現実の社会の出来事ということになれば、スタイルが現代のジャーナリズムに近づくのも当然だろう。そして有能な革命家として、優れた扇動家でもあったはずのレーンの文章だから、読んでいるこちらが次第にワクワクどきどきしてきて、いっちょ革命でも起こしてやろうかという気になってくるのも当然だろう。それは大げさだけど(この書物では革命についてはほとんど触れられてない)、たいへん面白い読み物であるのは間違いない。ところで、この書物では、レーニンは資本主義の最高の段階として独占的資本主義=帝国主義が現れることを説いている。この書物では触れていないが、そこからプロレタリアートによる革命→プロレタリアート独裁という道をたどって社会主義国家の実現をめざすということになるのだろう。本書で述べられている、資本主義が最初の自由経済からはじまって、金融独占による帝国主義にまで至る道筋の説明は、きわめて説得的で反論の余地がないように思える。ではどうして、それから先が彼の説いたとおりにならなかったのだろう。つまり資本主義の最終段階である帝国主義から、社会主義に転化しなかったのだろう。転化するどころか、いまでは社会主義国家は消え去ろうとしている。生き残っているのは、レーニンやマルクスやエンゲルスが見たら恥ずかして首をくくりそうな国家ばかりである。すなわち、どの資本主義国家よりも搾取と抑圧と貧富の差が激しいのではないかと疑われる中国。国民はお金儲けが大好きだ。独裁国家のカリカチュアとしての北朝鮮(漫画的なだけに現実の隣人には恐るべき存在である)。それに社会主義国の最長老カストロ議長がひきいるキューバ。キューバの内情はよく知らないので除くとして、中国や北朝鮮のような国家ができたのは彼らの著作のせいだと言ったら、三人とも前非を悔いて頭を剃って出家するかもしれない。現実の世界がかってレーニンが予測したとおりにならなかったのは、訳者があとがきで書いているように、ソ連という社会主義国が成立し、危機感を抱いた資本主義側が自らを修正して社会主義的要素を取り入れ、延命に成功したせいかもしれない。それは正しいのかもしれないが、では、資本主義の問題はそれで解決したのだろうか?資本主義の最終形態が独占であり、それに一定の修正を施したのが現在のわれわれの社会だとして、はたしてこれで終わりなのだろうか。まさか現在の状態が人類のめざした最高の段階だという人はいないと思う。ではこの次の展開は?現在、それを誰か語っているのだろうか? >> 続きを読む
2017/12/03 by Raven
副島隆彦
書いてあることは なかなか面白かったです。趣旨を要約すると・・・ サブプライム危機でアメリカ崩れが露見し始めた。 ↓ アメリカは自分が儲けるために考えたルールで自分の首を縛る状況に陥った。 ↓ しかし、国際信用失墜も省みず、そのルールを自分勝手に捻じ曲げる暴挙に出た。 ↓ アメリカ崩れは今後 本格化の一途をたどる。 ↓ サブプライム問題での日本側の損失は1円たりとも戻ってこない。 ↓ それどころか、アメリカの借金棒引き政策、もしくはドルの切り下げで、良くても日本の対米債権は半減させられる。 ↓ 日本の政治家、官僚はこんな身勝手なアメリカには文句一つも言えない上に、この期に及んでもアメリカのいいなりで、国民の資産をアメリカに差し出す政策を黙々と展開している。 ↓ 1,000万円以上の資産を有する日本人は、政府の言うことなど信用しないで金などの実物資産に置き換えることで、自分の資産を自分で守っていかなければならない。 というものです。 一理あると思います。 でも、1,000万円越えの自由資金を持っている人なんてどれくらいいるんでしょうか? まぁそれは別にしても、自分に酔い、意見の異なるものを見下す文章。随所にある数字の間違いが頷きたい気持ちにブレーキをかけます。「あとがき」なんかは、もう読んでいて痛い感じです。 「私は金融・経済の先読みで予測・予言をはずさない。これまでずっとはずさないでやってきた。その評価をすでに得ている。読者になってくれる人々の信頼を得てきた。私はいよいよ、次は霊能者になることを目指そうと思う。自分が優れた霊能者になることが出来て、人々に正しく助言できれば、多くの人々を破産と投資の失敗から救うことができる。」 著者の主張をどのように受け入れるかは、読んだあなた次第です。 >> 続きを読む
2015/02/01 by kengo
堺屋太一
10年前の本ですが古くありません。□ まず、第一に長くやっても疲れないものが「好き」です。もう一つはそのことについて誰にでもしゃべりたい。相手が迷惑でもしゃべりたい。または、それについての情報なら聞きたい。そういうものなら「好き」です。□ 私たち自身も主観的に生きるべきです□ 本当の生産手段は、その自身が持っている知識と経験と感覚です□ 人類社会において、経済力で尊敬されるのは消費力であって、生産力ではありません□ 「価格は変動する、されど価値は変わらず」と考えられた近代工業社会の金融思想はもう過去のものです >> 続きを読む
2017/01/07 by Minam
ISSコンサルティング
英語を学ぼうという意欲が湧いてくると共に、外資系の方々の考え方を知ることができた。 >> 続きを読む
2012/02/12 by 匿名
茂木誠
正直驚きました。世界史で起こった事を経済という面で解説されているんですがサクサクですごく読みやすく、淡々としているが分かりやすい。お金の価値は信用。日本も含め世界では、貨幣増刷でインフレが過ぎ、お金に対する信用が失われたことで新しい貨幣を創るという事が何回も起こっていたなんて。貿易収支をどう調整してきたか。金本位制がどう経済に影響してきたか。日露戦争で多額の軍事資金をユダヤ人の財閥に融資してもらっていたなど、勉強になるのでとにかくオススメです。 >> 続きを読む
2016/08/31 by がーでぶー
伊藤元重
話題になっていたので読んでみた。東大の先生の本。この人の経済学の本で学生時代は勉強したので、なんとなく慣れ親しんだ感がある。特に経済学を勉強していなくてもすらすら読める。とおもう。アベノミクスって結局何なのよ!!!って方に読んでいただくと、漠然とした理解が得られるのではないかと思う。 >> 続きを読む
2013/05/08 by Ponta
佐野真一
金って怖いなぁ、あぶく銭追っかけ続けたらロクな死に方しないな。子供だったバブル時代にこんなこと起こってたのね。これからも形は変わってもこんな人達出てくるんだろうなぁ。怖い、怖い... >> 続きを読む
斉藤誠
池袋大学生協にて購入目的:仕事上参考目的効果:特になし要望:感想: >> 続きを読む
2011/05/29 by eetoh07
佐藤豊美
経営者の趣味、仕事一辺倒と思われながらどんなに忙しい人でも、どんなに責任ある立場の人でも、趣味はある。仕事と趣味の両立だけではなく、何らかの形で仕事に影響しているのではないか。10人の方のそれぞれの趣味をあげると“ワイン”“スキー”“街歩き”“マグロ捕り”“歌うこと”“将棋”“アートを作ること”“スポーツ(バトミントン・スノーボード)”“水泳”“ゴルフの一日を過ごすこと”例えば、“ゴルフの一日を過ごすこと”というのは単にゴルフのプレイが目的ではなく、近くのゴルフ場へ車で行くのではなく、電車で二時間もかけて遠いゴルフ場へ、気のおけない仲間とプレーし、風呂上りにレストランでワイワイと「19番ホール」を楽しんで、たまには帰りの電車の車中を「20番ホール」として帰る事も・・・・丸一日掛けて愉しむ。ゴルフというスポーツで健康的に過ごすことであり、友と酒を酌み交わす場であり、読書する時間である・・と。朝6時に家を出て、夜8時に帰るまでのすべての時間が趣味としての大切な時間だと。すべての方に共通しているのは、時間の過ごし方、すなわち趣味でも仕事でも、すべてが“生き方”そのものなんですな。経営者の趣味が問題ではなく、すごい経営者の方は趣味もすごいということ、集中して物事に熱中できること、その情熱が大切なんでしょうな・・・。 >> 続きを読む
2014/02/14 by ごまめ
カテゴリー"経済史・事情、経済体制"の書籍一覧 | 読書ログ
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