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清邦彦
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この本のよさは、中学生のレポートの中身より、編著者の価値観、教育者としての姿勢、子供たちへのまなざしの優しさの中にある。(レポートの紹介なんだけどね)夏休みの「自由研究」について、まえがきでこう書かれています。>なにもフルコースやらなくてもいいんじゃないでしょうか?長いレポートじゃなくてもいいと思います。別に結論が出なくてもいいと思います。わからないものはわからないままで。ちょっと試してみた、というくらいの研究でもいいと思います。なぜだろう、と疑問に思っただけでもいいと思います。すごいっ、と感動しただけでもいいと思います。育ててみた、飼ってみた、それだけでもりっぱな研究です。見た、見つけた、気がついたなら、それはもう発見です。集めるだけでもいいです。セミを五種類集めるだけでも、夏休みは終わってしまうかも知れません。だいたい研究なんてものはそんなに簡単にまとまるものではないと思います。>予想どおりにならなかったのは、失敗ではなく成功です。何も変わらなかったのは、「変わらない」ことを発見したのです。本と同じ結果にならなくても、それは気づかないところで条件が違っていたからであって、自分のやったことも正しい結果です。たまに本が間違っていることだってあります。考え方がおかしいと言われても、「自分はそう考えた」というのは正しい事実です。 すばらしい。実に、深い。まったくその通りです。人生も自由研究のようなものです。題材はなんでもいい。もっと、”気楽に楽しく”やっていけたらいいね。”生徒の研究、発見を、多くはあえてコメントを加えず、生徒のやったまま、考えたままを載せてある。・・・・中には間違っているもの、何のためにやってるのかわからないものも含まれてるから、子供の自由研究のヒントにと思ってらっしゃるお母さま方ご注意を”とあとがきに書かれてるように、「・・・で?」「・・・だから?」 とか 「小学生??」「え、知らなかったの?」「いや、あきらかに違うよね」とかというレベルのものもたくさんある。でも、みんな違ってみんないい、なんですよね。中には、「へえ~」てのもあるけど。子供ひとりひとりに寄り添って、自らが伸びていこうとするのを見守り支えていくのが「大人の役割」。植物を育てるように、、、”環境や土壌”を調え、”種”をまき、必要な時に必要なだけの”水や栄養”を与える。広く深く根をはり、太くしっかりとした茎になるように。弱くて倒れそうな時には”支柱”を立て、、、。 早く大きくなるようにと引っ張ってはいけない(抜けてしまう)。水をやり過ぎれば根が張りません。根腐れします。肥料をやり過ぎると害虫や病気にやられます。個性を尊重する対機説法すべてをありのまま受け入れる心の広さ、度量の大きさそれが大人、教師の実力、、、すごいです。編著者はすごい先生だと思います。 >> 続きを読む
2017/10/16 by バカボン
児美川孝一郎
このまま行くと、生まれた直後から”キャリア教育”路線に乗せられそうな気配すら感じられる今の時代。意味合いも感じながらも、どこかで、乗り切れない部分も多かった。これを読んで、そうだ!と思う点が多々あった。今のは、一過性のイベントにすぎないものが多いということ。キャリアを考える基礎的な部分がないこと。将来は可変であるということなどが、隠されているように思う。教育全体への、おかしな方向へ持っていこうとする流れが垣間見える今だからこそ、大切なものがこの本の中にあると思う。 >> 続きを読む
2015/03/28 by けんとまん
橋本武
著者の橋本武氏は、21歳から71歳までの50年間、灘校で教鞭を取った国語教師です。(2013年、101歳でお亡くなりになったそうです。) その授業はかなりユニークで、中学3年間で中勘助の「銀の匙」1冊を読み込んで行くというもの。まさに究極のスローリーディングです。 あまりに進行が遅いので、生徒が「こんな進行では1冊終わらないのではないか」と質問したこともあるそうですが、その時の著者の返事は「スピードが大事なんじゃない。すぐに役立つものはすぐに役立たなくなる。」 最近積読が増え、焦って読書していた私には少々耳の痛い言葉です。 本書は、その著者が27年振りに(驚くことに100歳近くになって)灘校の教壇に立った時の授業の様子、なぜ教材に「銀の匙」を選び、これほど時間をかけて読み込むのか、国語を学ぶとはどういうことか、等が書かれています。岩波ジュニア新書ですが、大人でも、読書好きの方や、国語力を伸ばしたい、という方にはおすすめです。(著者も後書きで、年配の方にも読んで欲しいと述べています。)※ただ、実際にこのような授業を行うとなると、教師の負担も並大抵ではないだろうし、公立校では諸々の制約もあるだろうし、難しいのではないかと思いましたが。 >> 続きを読む
2015/06/09 by Mango
岡田淳
図工準備室。懐かしい響きの言葉。そういえば、図工室って学校にあたよなあ~。音楽や美術と違って、独特の雰囲気がある。何となく、木くずの匂いがするという記憶がある。そんな図工の先生が、日々の中から切り取っての本。図工となると、ワクワクする気分もあった。やはり、形を作るということだからだろう。いろんな先生がいて、生徒がいて成り立つ。また、覗いてみたい。 >> 続きを読む
2017/10/12 by けんとまん
藤井 誠二
体罰はなぜなくならないのか。藤井誠二先生の著書。体罰も愛情のうちとか、体罰も教育のうちとか、そんな発言をする教師や保護者がいまだにいるのが日本の現実。言葉で説明するのではなく体罰に頼るのは、教師や保護者としての能力不足、適正欠如を認めているようなものです。体罰は犯罪、日本社会からの体罰撲滅を願います。 >> 続きを読む
2018/10/09 by 香菜子
根岸雅史 , 若林俊輔
無責任なテストが「落ちこぼれ」を作る―正しい問題作成への英語授業学的アプローチ。若林俊輔先生の著書。無責任なテストを作る無責任な教員が落ちこぼれを作ってしまう、無責任なテストの具体例が満載のとてもわかりやすい一冊です。1993年発売のとても古い本ですが、内容は決して古くなく、普遍的な内容。教育に携わるすべての人間にとって一読の価値ありです。 >> 続きを読む
2018/11/29 by 香菜子
小出順一
どうして算数・数学でつまずくのか?とても参考になった。自分も挫折したクチだけど子供には少なくとも嫌いにならないでもらいたい。その為には自分が躓きに気付いてあげることが必須。 >> 続きを読む
2013/06/15 by freaks004
山脇由貴子
教室の悪魔 見えない「いじめ」を解決するために。山脇由貴子先生の著書。いじめを見抜けない教師や保護者は教師失格で保護者失格と上から目線で非難することは簡単だけれど、教師や保護者も残酷ないじめがおこなわれていることをそんなに簡単に見抜けないのがいじめ問題の現実。いじめの加害者になることもいじめの被害者になることもないような社会や学校にするのは簡単ではないけれど、いじめ問題を見て見ぬふりするような無責任な教師や保護者を1人でも減らすことが問題解決の第一歩。 >> 続きを読む
2019/10/23 by 香菜子
いたたまれない虐待事件の不可解さをテレビの中で説く、女性心理学者コメンテーターの鋭い視点に興味を覚え、著書を探して読んでみた。被害者1人に対して加害者全員という、現代のいじめ構図を児相勤務時代の経験をもとにリアルな事例を交え、あらわにしたすごい本だった。先生や親にバレない理不尽なる悪意を学級みんなでシェアすることで我が身を守る子どもたちの姿は、「おかしい?」と感じながらも声を発せない政治家、官僚、組織、企業に属する大人たちの置かれた立場の生き写しだと痛感した。子どもたちは、信用できない大人の目を盗み、信用できない大人社会のマネをして、同級生の誰か1人を糾弾する共犯性と隠蔽性で自分の居場所をなんとか維持しているのだ。どんな子も、被害者と加害者になってしまうかもしれない現実に、戦争に似た恐怖と狂気を覚えた。今一番重要なことは、命の大切さを説いて聞かせるより、本気で子どもたちの命を守ることができる大人の勇気と行動力なのではなかろうか。 >> 続きを読む
2019/04/28 by まきたろう
上阪徹
カタリバさんには数回参加させていただいたことがあります。ナナメの関係を創ることで、生徒(中学生や高校生)の心に火を点けていきます。生徒の心だけではなく実はその副産物?として先輩自身も自分の振り返りや夢などを明確にしていきます。参加しての感想ですが生徒にとっては生き方やキャリアデザインのモデリング効果を生みますし、学生(大学生等)には同じ目的(火を点けるためにはどうしたらよいのか)を目指すことを通して人間関係が構築されていきますし、プレゼンテーション能力も身についていくと思われます。このカタリバ事業を立ち上げるために代表の今村さんは試行錯誤されながら、同じ理想を持つ人同士の輪を広げていかれながら活躍されていきます。やはりここでも最終的には自分の「熱意」が成功には必要であると気づかせてもらった書籍でした。 >> 続きを読む
2014/03/13 by tetyu
宮腰忠
鍵本聡
八木秀次
吉田新一郎
後藤武士
高橋一雄
朝日新聞社
工藤順一
木幡寛
牧野剛
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