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今野浩
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広い意味で学校という世界は、独特の世界だと思っている。まあ、細分化していくと、どの業種・業態もそんなところはあるだろうが。そんな学校の中で、一番最後に登場するのが大学。ここに書かれているとおり、大学院のことや独立行政法人化など、いろいろな変化のところも面白い。実際、民間企業に勤め、かつ、昨年春から人事担当となった今、その後の変化をいろいろ実感していることは否めない。文部科学省を表にした、官僚達の政策の誤りが、いろんな形でこの分野でも噴出している。それが意図的だともっと怖いのだが。(読んだ当時の感想) >> 続きを読む
2015/02/17 by けんとまん
MillJohnStuart , 竹内一誠
個別の職業訓練や技術ではなく、 「有能で教養ある人間を育成すること」、 つまり「自然と人生について大局的に正しい見方」をできる人間を育てることこそ、 ミルは大学教育だと真っ向から説く。 全くそのとおりと思う。 「われわれは、絶えず、あるなんらかの事柄について何が本当に真実であるかを知る必要があります。」 (62頁9 「自分がまったく関与しなければ、また何の意見ももたなければ害になるはずがないという錯覚で自己の良心をなだめることはやめましょう。悪人が自分の目的を遂げるのに、善人が拱手傍観していてくれるほど好都合なことはないのです。自分の代理人によって、しかも自分が提供した手段が用いられて悪事側行われているにもかかわらず、そんなことに心を煩わしたくないという理由で、何の抗議もせず、黙認するような人間は善人ではありません。一国の行為が、国内的にも対外的にも、利己的で背徳的で圧制的であるか、それとも合理的かつ啓発的で公正にして高貴であるかは、公的な業務に絶えず注意を払いその細部にまで目を配る習慣がその社会にあるかどうか、またその社会がそうした業務に関する知識と確実な判断力とをどの程度持ち合わせているかによることでしょう。」 (102頁) といった言葉には、本当に共感した。 また、他の人の精神や他の社会を理解し学ぶためには、その国や社会の言葉を学ぶ必要がある、ということも、全くそのとおりと思った。 いろいろ、細部に、啓発される内容をたくさん含んだ本だと思う。 また、大学教育とは、 「諸君が人生に対してますます深く、ますます多種多様な興味を感ずるようになる」 ということだというのも、そのとおりと思った。 さらに、大学における政治学教育について、なんらかの見解を教えるものではなく、 「自分自身で考えるための材料を提供し、その材料の利用の仕方を教えること」 だというのも、なるほどと思った。 大学教育にたずさわる人に限らず、大学教育をいま受けている人、あるいはこれから受ける人、あるいはもう受け終わった人、もしくは大学とは直接は関係ない人も、みんな何かしら、教育や知識のありかたについて、参考になることが書いてある本なのではないかと思う。 短いが、深い一冊。 >> 続きを読む
2012/12/22 by atsushi
KunenJames Simon , 青木日出夫
20歳になるまでには絶対に読むぞ!と思って手にした本でした。初めての出会いは高1の時、読んでいた友人の手からひったくりイントロだけ読んだあの時。60年代が知りたかった。大学紛争も反戦も。1968年、コロンビア大学でおこった学生紛争に関して19歳の一学生であったジェームズ・サイモン・クネンが執筆した手記です。サイモンは、ごく平凡な大学生。名もない1学生の立場から眺めた感情や意識、行動なんかが書かれている。私は作者の言葉のいくつかに共鳴し、感動し、また疑問を感じた。読み終えて、またその後しばらくして、初めてわかる本だろう。〈以上、当時の感想メモから〉嫌いなものは、、上品ぶって動物園に行く連中、国防省、「国防省」という名前、これを書いているぼくのまわりをブンブン飛びまわっているハエ、保護関税、すぐぬかるみになる小雪、冬の短い日、12回をこえる延長戦、人々を消費者とよぶこと、窓のすぐそばで活動している手持ち削岩機(ジャックハンマー)兵隊の人形(G.I.Joe)。それから、人種差別、貧困、戦争も嫌いだ。大学では予備役将校訓練課程校舎建設に抗議しての紛争が起こっていたが、全く興味がなかったサイモン。しかし、ふとしたきっかけで女性リーダーのリンダと知り合い、彼女に惹かれてゆく。そして、積極的に闘争に参加するようになった。やがて大学側は、実力行使を決定。サイモンやリンダはじめ、講堂に立てこもる学生たちは次々に排除されて行く。白人中産階級の子弟を中心にした「民主社会を目指す学生組織(SDS)」彼らの挑戦は「真の民主主義への闘い」だった。人種差別主義、豊かさの中の貧困、巨大社会の非民主的行動様式、水素爆弾背景にはベトナム戦争が、そしてその年、キング牧師暗殺事件があった。旧い時代の他人の話と考えるには、時代の抱える問題はそう大きく変わっていないのではないか?この作品を読んだ当時、今は昔のセンチメンタルな気分になってしまった。しかし、決してノスタルジーを語るべき本ではないと今は思う。この年、世界中で吹き荒れた学生運動のうねり。アメリカの学生運動はベトナム撤兵や徴兵制廃止などの成果をあげ、ヨーロッパの学生運動は学費の無償制度などを確立したという。それに比べ、日本の学生運動は、ファッションの流行のような中身のないものだった。それを象徴しているのが「いちご白書をもう一度」(荒井由美作詞)日本の団塊世代が当時いかにヘタレだったかを証明している歴史に残る誠に残念な曲だ。しかし歌のせいで、この著作もいい加減なものだとは思わないでいただきたい。無力な、けれど、誠実であろうとする等身大の学生がそこには生きている。「人々はひとりぼっちではない。しかし、そのかわり孤独である。」というメッセージと共に。クネンはコロンビア大卒業後、フィールドジャーナリストとなってベトナムから記事を書いた。その後、ニューヨーク大学ロースクールを卒業し、ワシントンD.C.で公選弁護人(公費で貧しい被告人の代理人となる弁護士)になった。若さが彼に刻んだ刻印はその後の人生のなかで生き続けているのだ。 >> 続きを読む
2012/12/21 by 月うさぎ
内田樹
ウチダ論爆発・・・とまではいかないが、頷ける点が多い。大学という存在をどう考えてきたのか、どう考えているのか?このままでは、大学というよりも、日本の教育自体が死んでしまうのではないかとすら思うので、これぐらいの考え方でないと納得感がない。大学は、あくまで、学び研究する場であり、結果として実学とというのはありだと思う。ところが、最近は、全然、スタンスが狂ってると思う。大学は、大きなスタンスで学ぶところなのだ。 >> 続きを読む
2014/08/15 by けんとまん
常見陽平
近年、就職活動のみならず働き方・キャリア論まで広く著作の幅を広げている常見洋平氏の著作。タイトルに込められている意味は、メディアにしばしば踊る「就職氷河期」という言葉は以前と構造的に違う、ということだ。筆者曰く、現在(2010年当時)は「就活断層」であり、内定を全く取れない学生と5~6社から内定を取りまくる内定長者の学生に分かれており、その断層を引き起こす主な原因として新卒ナビサイトを批判している。当時の私自身の経験と重ね合わせても、いわゆる不況期でなかったとはいえ目玉が飛び出るような大手企業から8社ばかり内定を取った友人がいたので、筆者の言う「就活断層」には頷ける。こうした「断層」を埋めるべく女子・地方学生にも配慮して執筆しており、バランスのいい構成だと感じる。また、こうした状況を生み出す現行の就活制度に対しても非難するばかりでなく、筆者なりに提言しているのは好感が持てる。大学・ナビサイトの情報開示、産学連携の強化などはこれからの課題だろう。情報の古さは否めないが、就活の歴史を総ざらいできる点も含めて、一読する価値がある本だ。 >> 続きを読む
2016/08/19 by 飛車香落ち
菊原 智明
面接をはじめとして、人の前で話すのがどうも苦手なため、何かヒントを得たいと思い、本書を手にとりました。読み終えてから振り返ってみると、面接に限らず、人と話す機会全般にいかせる内容でした(*^^*)『あなたはあなたのままでいい。』『「考え方」と「行動」だけを変えてください。』方向性を間違えず、ちょっと意識するだけで、日々のやり取りから就活の面接まで変えられるんだ!そう思わせてくれる本でした。私も、周りの人を、驚かせてみたいです♪笑 >> 続きを読む
2014/09/19 by chuff
石渡 嶺司
疲れているんですか、そんなに、と反応した。漫画家・もぐらさんの挿話マンガが、疲れている諸君をそれ以上追い詰めない役割を果たしているのかもしれない。内容は採用担当者の憂鬱座談会と銘打ったシリーズが対話形式で展開されている。疲れる一番は、採用担当者が何を考えているか想像できないからなんだろうな。でも、現実社会は想定外のことや矛盾だらけばっかりで廻っていくんだから、その第一関門と心してぶつかって欲しいな、若者よ。 >> 続きを読む
2014/12/04 by junyo
主婦の友社 , 上大岡トメ
父親の引き出しの中に入っているのを見つけてしまいました。幾つかは遠方の大学を受験したいと相談したときに、一人暮らしなんて絶対ダメ!!と頭ごなしに言われてしまい、とっても嫌な気持ちになったことがあったのですが、ちゃんと考えてくれてたんだと嬉しくなりました。どうもわたしが見つけたことが伝わったみたいで、それからしばらくは目を合わせると恥ずかしそうにしてました。おとうさん、まだひとり暮らしはしないからね☆ >> 続きを読む
2014/01/01 by aimi☆
斎藤兆史
教養の力 東大駒場で学ぶこと斎藤兆史 (さいとう よしふみ)著者は東大教養学部で長年教えた。専門は英語教育。求められ、尊敬される「教養」。これがなんなのか東大教養学部の著者が思索し提示する。この本を読んで面白かったのが、教養小説と定義づけられる本がゲーテ「ヴィルヘルム・マイスターの修行時代」チャールズ・ディケンズ「デイヴィッド・コパフィールド」「大いなる遺産」であり、主人公が成長していく物語だったということだ。それならば少年ジャンプのに掲載されている漫画すらも教養漫画と名乗ってもいいのではないか。現代の多くのストーリーが教養小説と名乗ることが許されるかもしれない。教養小説に対して関心が湧いた。自分用の要約1990年代大学から教養の名を関した学部が消えていった。数年後リベラルアーツなどの名前を変え教養はまた姿を現した。1教養はどんな変化をしたのか。現在の教養は「知識」「知識を入れること」「人の品格」2教養とは何か、歴史を振り返る古く日本の教養は中国の四書五経である。開国後、西洋文化が教養となる。これは科学だけでなく英文学も含める。後にどのように生きるかを考えることが教養となった。そして今は今までの時代の教養に共通していた共通知識としての教養が失われた。3教え授ける。教養を取得する教養教育は難しい。しかし工夫すればできると思われ、教師たちの力が失われた。不可能を求められたのだ。先人の背中を追うということがやはり1番ではないか。4何が身につくのか知識、人格、道徳5これからの教養情報を精査する。ことで身につく。1920年代の青春の教養を養っていた3つの小説西田幾太郎「善の研究」阿部次郎「三太郎の日記」倉田百三「愛と認識との出発」人間はいかに生きるべきかという問題を考えていた。いずれも自身の2、30代の施策を自信を持って披露していた。 >> 続きを読む
2016/04/07 by ryochan333
安田雪
現在の大学生の動きと15年ほど前の動きはほとんど変わりません。そして問題点も変わっていません。学生の就職活動についてはさらに問題が顕在化しているかもしれません。 >> 続きを読む
2014/03/11 by tetyu
竹内洋
良かった。私はずっと教養についてずっと疑問に思っていた。私の中で、大学生とはとても勉学に励み、教養があり、私なんかよりもずっと物事を知っていて賢い。そんな存在だと思っていた。しかし、出会う大卒者、ほぼ残念。東西南北が分からない。教養皆無。一番好きな本は「中勘助の銀の匙です!」と言うと「あ~!知ってる知ってる~シルバースプーンよね!!」と言われ、マンガにも銀の匙というものがあるらしいが唖然とした。この人は大学四年間一体何をどうして過ごしてきたのか。私の知っている刻苦勉励する大学生像は文学の中だけなのか?と、疑問を持ち始め、この本を読んでとても納得した。現在、学歴なんてあってないようなものだと思う。資格の時代といわれるようになったのは、学歴があてにならないからだろう。 >> 続きを読む
2015/07/29 by snoopo
水月昭道
アカデミア・サバイバル―「高学歴ワーキングプア」から抜け出す。水月昭道先生の著書。就職できない博士号取得者、「博士」たちが報われない日本社会の問題点を指摘した良書です。2009年に発売されたものだけれど、高学歴ワーキングプア問題、ポスドク問題は現在も続いているようだし、根本的な解決には程遠いように思います。 >> 続きを読む
2018/08/09 by 香菜子
森健
今から読みなおしてみるといろいろと突き刺さる言葉も多い。三井物産、東京海上日動、電通など日本を代表する大手難関企業の人事部長のインタビュー集。当該企業を志望するならば兎も角、語られていることはそれぞれであるので、就活生ならば参考程度に読むのがいいであろうと思う。自らの経験も踏まえて書くと、就職活動とは「働く」ということに真剣に向き合うことであると思う。テクニックや企業研究は前提として、どれだけ真剣に、そこに向き合えたかで結果が決まるような気がする。有用になりそうな意見は多いが、それを生かせるかは全く別の問題だ。本書で自らの欠点に気づくことはできるかもしれない。しかし、そこにきちんと向き合い、克服するというプロセスをゆめゆめ忘れてはならない、と不甲斐ない先達として申し上げたい。言葉にしてみると当然のことばかりだが、自分では全くできていなかった。自戒の意味も込めてレビューさせて頂く。 >> 続きを読む
2016/07/30 by 飛車香落ち
就職活動は茶番だ、というのは真理だと思う。会社説明会では綺麗事ばかりだし、学生側も自らを大きく見せようとする。就活中も、終わった直後も、今もその感想は全く変わらない。しかし、その茶番に最大限努力できる人が難関企業に内定できるのだろう。私も昔は真に実力のある学生ならば正直に素直に答えていれば内定が出ると勘違いしていたがそれは彼らの謙遜だ。実際には実力のある学生ほど自己分析や面接の練習に力を注げるのだ。この本は難関企業内定者のインタビュー集である。彼らは、実力がある≒有名大学の学生であり、また茶番に全力を尽くした人々でもある。別に言い訳ではないが、自分はここまで真剣になれないし、そうしてまで有名企業に入らなくてもいいと思った。因みに一番注意すべきなのは、「これくらいならできる」と思った有名大学生かもしれない。参考にするならモーレツに、そうでないなら高望みしすぎないのが肝要だと思う。 >> 続きを読む
児美川孝一郎
『キャリア教育のウソ』の著者でもある児美川先生の本です。超要約をすれば「今の(平成の)学生と昔の学生(昭和の)は、経済環境や学校環境(進学率が高い)が違うのに、親の世代と同じことを求めるのは酷ですよ。さらにそれを親が手伝うのは自立を阻害してますよ~」といったところでしょうか。会社も親の助けを借りた学生は採用したく無いのは容易に想像ができます。また親もキャリアを形成している途中であり、役割を演じている(スーパーのキャリアレインボーやエリクソンの中年の危機(人生の午後でしたっけ?))時である、など書かれていました。そして友達親子の実は寂しそうな関係であるとか(これはなんとなく分かります、親が親の役割を果たしていないんですよね)、反抗期無しが3分の2というのも驚きでした。親は子どものためと言いながら実は自分のために子どもの就活を支援している、自己満足でしかないというのも共感できました。さてここからは読んでからの私の感想です。就活で苦労していない昭和のバブル周辺の世代に対して私は基本的に「アマチュア」であると思います。そもそも売り手市場だったので、自己分析なり企業研究をしているとは思えない。さらに昔は会社を辞めることは結構親が反対していたと思うのですが、今はすぐに辞めてもいいよと言うそうです(まあ、某ブラック企業は例外ですが・・・)。それは就職が簡単にできると思っているからそう言っているみたいです。あるいは苦しむ子どもを見たくないからかもしれません。しかしそういった壁を乗り越える経験をそばで見守りながら「私はあなたの味方だから」という姿勢を見せることも必要だと思います。平成時代の失われた20年は新卒者にとっては「慢性的買い手市場」となっています。そこで著者は最後に「組織がキャリアを形成する時代から、自分でキャリアを形成する時代」になっている、と述べています。これを学生や若年者はなんとなく感じていて、自然な形での就職活動や働き方を選んでいるのでは?と思いました。 >> 続きを読む
2014/12/16 by tetyu
石渡嶺司
大学ライター・石渡氏の代表作と言っていいだろう。新書らしい煽情的なタイトル通り、粗製濫造される「アホ大学のバカ学生」を揶揄しながら「大学全入時代」の現状を概観した本である。そもそも、なぜ大学の数は増え続けているのか?バカ学生を生む犯人はいったい誰か?全入時代における大学の存在意義は何か?大学はなぜ一般的な感覚からズレてしまうのか?・・・こうした問題を提起し、筆者なりに答えを出しているのは好感が持てる。しかし、一章のバカ学生紹介や四章の講演録を模して情報偽装を揶揄する部分にはやや冗長さを感じる。特に後者はレイアウト的にも読みづらい。また、Amazonレビューを一読したところ、言葉遣いや皮肉っぽさに不快感を示している方もいたようだが、筆者はこういうスタンスなので仕方がない。少なくとも私は気にならなかった。私が最も楽しめたのはフッター部分に書かれている2行の大学紹介。珍名学部・学科やコストパフォーマンスの良い大学、定員40名で知名度ほぼゼロの大学を紹介するなどここだけでも読む価値がある。「福祉の東大」こと日本社会事業大学は本書で知った。親世代も高校生も何かと知っておいて損がない情報が満載だ。ともあれ、大学全入時代やAO入試、データ偽装など問題点に関してはよくまとまっている。情報的にやや古い部分もあるがそれは10年近く前なのでどうしようもない。前書きにある通り、保護者や大学生・受験生に向けて書かれた本だが、個人的には受験生より若い世代に読んでもらいたい。「アホ大学」に入って後悔する前に。 >> 続きを読む
2016/08/11 by 飛車香落ち
大学院は何のためにあるのか?と、かねてから思っていた。特に、昨年の春から(読んだ当時)職場で人事関連を担当するようになってから、一層、その思いを強くしている。今は、就職浪人の受け皿の意味もでてきていると言われているくらいだし、確かに、院卒(2年生)の応募者も珍しくないのは事実としてある。そんな大学院があちこちにできていたのは、何となく知っていたのだが、こんな事情があったとは、驚きだ。まさに、一部の人たちのエゴのために、多数の人たちが犠牲になるという典型的なパターンの一つかもしれない。 >> 続きを読む
2015/06/10 by けんとまん
石渡嶺司 , 大沢仁
過激さをウリに耳目を集めるライター・石渡氏が人事ジャーナリストの大沢氏(常見陽平氏のペンネーム)と組んだ就活本。副題に、〈企業・大学・学生が演じる茶番劇〉とあるように現行の就職活動制度を強く批判した内容となっている。このテの本でよくあることだが、「就活のための学生生活」が茶番として強く否定されている(一章)。そんなことをする位なら、学生生活を満喫し、社会人に会って会話に慣れろ、というのが筆者の主張だ。確かにこの意見には一理ある。とはいえ、実際には社会人と会話慣れするのは前提条件であって、イコール面接対策になるわけではない。前にも述べたことだが、よほど優秀でない限り、「茶番」を「茶番」ときちんと認識したうえで、演じきれる人が強いのだと個人的には思う。就活に努力は絶対に必要だが、方向性を間違えないようにしよう、というだけである。結局、本書の内容をまとめるならば、「踊らされるな!」という一言に尽きるであろう。本文中でも指摘されているとおり、「なんでも質問する」「答えは出すものではなく見つけるもの」というグーグル世代が働きだす時代だ。こうした時に重要になるのが、「情報を疑うリテラシー」と「自ら考える力」だと考えている。本書の内容も企業や大学、ナビサイト・マニュアル本に書かれている情報を疑うヒントをくれるだけで、信じるかどうかは自分で考えなくてはならない。そういう意味でも一読の価値はあると思う。因みに石渡本特有のフッター情報、テーマが章ごとに違うこともあって個人的にはあまり面白くなかった。 >> 続きを読む
2016/08/27 by 飛車香落ち
自分自身、大学院に対するイメージはここ7~8年で、随分と変わった。(読んだ当時)職場で新入社員研修の講義をもったりするようになってから、一層だ。しかし、大学院とは?博士とは?大学の教授であっても、博士でない方がとても多いのだと。知的資源をどうするかは、とくに、これからのこのくににとって、とても大切だと思うのだが、それも、悪智恵の働く官僚によって、自分達の道具になりさがっているのだ。しかし、どんなところにも、希望はある! >> 続きを読む
2015/04/25 by けんとまん
石渡嶺司 , 山内太地
大学4年の娘と、高校2年の息子を持ち、職場の採用担当でもあるので、とても興味深く読んだ。著者の学生への愛着が感じられる1冊。たしかに、今の大学・学生は、変な周囲の空気に影響を受けすぎている部分も多いのだと思う。そんな中、俗な言い方ではあるが、頑張っている大学も多い。自分の母校や、娘の在学中の大学や、近隣の大学もあって、身近に感じた。参考になることも多いし、いろんな意味で大学との関わり方を変えて生きたいなと思う。 >> 続きを読む
2014/08/05 by けんとまん
カテゴリー"大学、高等・専門教育、学術行政"の書籍一覧 | 読書ログ
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