こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)


カテゴリー"衣食住の習俗"の書籍一覧

      皿の中に、イタリア

      内田 洋子

      4.0
      いいね!
      • 先日『イタリアのしっぽ』を読んで内田洋子さんに興味を持ったので2冊めです。
        こちらは《食》がテーマですが、おいしい&楽しい話だけでなく、ビターな話も入っているのがいいですね。イタリアは美食の国として有名ですが、そこをもっと掘り下げた感じ。
        それと、イタリア人は陽気で、特に男性は褒め上手なんてステレオタイプなイメージがありますが、この本を読むとだいぶ違うようです(笑)無愛想で無骨な魚屋さん(3人兄弟)を筆頭に味わい深いキャラがたくさんたくさん出てきます。

        一番ステキだと思ったのは「母の味」というエピソード。
        こんなバールがあったら通っちゃうのも当然ね、間違いない。
        >> 続きを読む

        2017/06/19 by komatsu

      • コメント 2件
    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      納豆に砂糖を入れますか? ニッポン食文化の境界線

      野瀬泰申

      5.0
      いいね!
      • 食の地域性の話。

        サバとシャケの話は笑った!

        2015/10/15 by W_W

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      Tokyo style

      都築響一

      4.0
      いいね!
      • 素晴らしい!!他人の部屋万歳ヽ(≧◇≦)/

        生身の人間の生活臭漂う写真集
        人の数だけ部屋がある
        人の数だけ生活がある
        インテリア雑誌で見るような部屋でなく
        そこで生活してる人の部屋
        その人の性格とか人となりが部屋に表れている。
        住めば都って言うけど住んでる人には居心地がいいんだろうなぁ…
        生活感、満載。東京のリアルがここに!!

        私としては
        『もう少し片づけたら?』
        『ゴミなんとかしたら?』って部屋も多々あったけど(笑)
        私が住んでる訳じゃないのでまぁ…いいか( ´艸`)ムププ


        あとがきを読んだら原書が1993年
        1993年って言ったら私が息子を産んだ年。
        確かにカセットテープとかレコードに
        年代モノのポットに一口コンロとかいっぱい載っていて
        懐かしいなぁ…って思うのと同時に
        20年前ってこんなんだった?って驚きが…
        今はこの写真に載ってる家のほとんど…
        90%がもうなくなってるって事にも時代の流れを感じる。
        >> 続きを読む

        2015/04/24 by あんコ

      • コメント 2件
    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      地球の食卓 世界24か国の家族のごはん

      三逵真智子 , D'AluisioFaith , MenzelPeter

      3.0
      いいね!
      • こんなにも違うものなのだ。
        気候・風土・文化・歴史、そして経済状況。
        食生活には、それらが凝縮して現れるものだと痛感。
        飢えで苦しみ、亡くなる人がいる一方で、肥満率のあまりにも高い先進国と言われる国々の人たち。
        どこかが、間違っている。
        中に書かれてもいたとおり、ごくごく一部の人のために、多くの人が生贄になっているのだと思う。
        しかし、1週間の量というのは、凄いものだ。
        その量と種類の違いにも唖然とする。
        ただ、どちらが人間らしい暮らしなのかは、簡単には言えないとは思うが。
        >> 続きを読む

        2014/08/21 by けんとまん

      • コメント 2件
    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      居酒屋の世界史

      下田淳

      3.0
      いいね!
      • 酒と貨幣経済さえ浸透していれば、どこにでも居酒屋はある。時代・場所によりその役割は若干違うが基本的には酒を飲む場所、みんな呑まれたくて仕方ないのだ。独特な雰囲気のある店で飲みたい。 >> 続きを読む

        2013/06/15 by freaks004

      • コメント 1件
    • 1人が本棚登録しています
      酒場の文化史

      海野弘

      3.0
      いいね!
      • 【君の瞳に完敗!】
         タイトル通り、英仏を中心とした酒場の発達、変化を描いた楽しい一冊です。
         「酒場」というよりもっと広く、お酒を飲める場所全般とお考え下さい。
         パブもあればキャバレー(日本のキャバレーを想像しないでくださいよ)もあり、もちろんレストランも含めてのお話です。

         最初は宿屋も酒場もあまり区別がありませんでした。加えて売春宿も一緒だったりしたわけですね(飲んで喰ってねーちゃんがいれば天国ってもんです)。
         英語のinnは宿屋でもあり、酒場でもあります。
         そこに人びとが集まり、余興に演劇が催され、集会所となり、賭場となりました。

         当初、イギリスではもっぱらビールが飲まれていたのですが(それは、ワインの産地をフランスに取られちゃったこともあってです)、1689年にウィリアム三世とメアリー二世がオランダからやってきた時代にジンがイギリスにもたらされ、あっと言う間に普及していきます。だってビールに比べて安かったんだもん。
         庶民の酒ということで広まったのですが、まぁ、好い加減な時代で、泣きやまない赤ん坊にジンを飲ませて寝かしつける母親なんてざらにいたらしいです。
         イギリスと言えばスコッチと連想しますが、イギリスでウィスキーが飲まれるようになるのはもう少し後の時代です。

         さて、酒場の方も、イギリスではパブ全盛時代となります(「パブ」とは、「パブリック・ハウス」ということなんだな)。
         バー(いわゆるカウンター・バー)も生まれますが、それはパブの中の一区画という感じでもありました。
         ところが、19世紀の初めにイギリスでも「アンチ・スピリット」運動が起きるんですね。まぁ、母親が乳児にジンを飲ませる様な風潮ですから分からなくもありませんが、問題は酒が原因なのではなく、社会や経済に問題があって、酒はその結果なのですけれどねぇ……

         さて、一方のフランスでは1782年にアラカルトの料理を提供するレストランが初めて誕生します。もちろん、キャバレーも大繁盛。
         そして、カフェも生まれてきます。レストランで食事をしてカフェに行くというのが一つのおしゃれなスタイルになりました(そう言えば我が国でも一昔前に「カフェ・バー」なるよくワカランものが流行りましたっけね)。
         フランスは料理も発達しましたので、これが大都市ロンドンにも流入していくわけですね(大体、イギリスは食に関してあまりにも無頓着であります)。
         そうすると、今までイギリスのパブなどでは、「いつもの」で通じる同じ料理、同じ酒を飲むというスタイルだったのが(というか、それしか無い!)、客の好みに応じて様々な料理を楽しむスタイルに変わっていくわけです。その様な新しい、おしゃれなスタイルはこの頃生まれてきた「サヴォイ」、「リッツ」、「カールトン」などの高級ホテルで提供されるようになりました。

         そして、そして、女性も外でお酒を飲む様になっていったわけですね。
         そうなると、イギリスのパブは女性に取っては野卑過ぎます(イギリスのクラブは女人禁制ですしねぇ)。そんなこともあって、従来型のパブはますます縮小していってしまうわけですね。
         これに目をつけたとあるお店は、女性客を狙って、大変上品な、他の区画とは完全に切り離された部屋を用意したのだそうですが、これがさっぱり流行りません。
         何故かと言えば、女性客は粗野な奴らとはある程度離れていたいものの、完全に隔離されてしまうのもまた望まなかったのだとか。他のお客さんを眺めたり、着飾った自分を見て欲しかったのだとか。う~ん……。
         
         一方のフランスですが、カフェでは演劇が催されるようになりました。中央の劇場からはじき出されてしまったような芸人が、カフェで様々な芸を披露し、演劇を演じていたそうです。
         人気のある芸人は、毎日出演したそうですが、これを指して「スター」という言葉が生まれたのだとか。つまり、「スター」というのは、きら星のごとく輝く存在という意味ではなく、星のように「毎日出てくる奴」という意味から始まったのだそうですよ……日本の「スター」もそんなもんかなぁ?

         で、そんなヨーロッパの酒場にアメリカ人がやってきます。
         彼らは、正装して飲食するのなんて大嫌い。また、フレンチのコースのように2時間もかけて悠長に飯なんて喰ってられるか!ということで軽食が流行り、ラフでライトなお店作りになっていったようです(なので、「アメリカン・カフェ」というそういうスタイルのお店ができてきたのだそうです)。……結局のところ、アメリカ人って単なる田舎もんだったのかもね。

         カクテル文化もアメリカからの流入です。で、このカクテルを飲む時刻が段々早くなっていくんですね~(ヨーロッパでは、カクテルに対しては、当初は「悪い酒だから混ぜ物をするんだ!」という排斥運動も起きたそうですよ……混ぜるな危険!)。
         最初は、ディナーの前に軽く1杯程度だったのに、昼日向のティータームが段々カクテルタイムに変わって行ったそうです。
         ディナーの頃には完全に泥酔! おいしいフレンチも何もあったもんじゃない(……というわけで、またぞんざいなアメリカ風の食事を要求するわけだ。肉焼けば良いってもんじゃないのよ!)。

         と、まぁ、こんな具合に、様々な酒を提供する場所の発展を追いながら、風俗、文化にも触れ、また、酒場を描いた小説なども引用される楽しい一冊。
         軽い読み物としてどうぞ。
        >> 続きを読む

        2019/04/25 by ef177

    • 1人が本棚登録しています
      家族の勝手でしょ! 写真274枚で見る食卓の喜劇

      岩村暢子

      4.0
      いいね!
      • 前に『変な給食』って本を読んだけどそれと同じ匂いがしないでもない!!(笑)

        ある意味衝撃的!!
        なんて言うか…今のお母さん、主婦って!!って思ってしまった。
        みんながみんなでないのは判るよ~
        それに私も面倒だと手を抜くから…
        でも限度ってモノがあるよね(-ω-;)
        ゆとり教育って騒ぐ前に家庭の教育も大事だよなぁ…って思う1冊。




        調査では4098枚の写真が撮られたのに掲載されたのは274枚
        だから総ての主婦がこんな感じじゃないと思うんだけど

        好き嫌いOK!!
        嫌いなら食べなくてもOK!!
        好きなモノしか作って出さない
        ご飯食べたくないなら食べなくてOK!!
        お菓子でも食べるだけましなのでお菓子でもOK!!
        食べたくないなら3食キチンと食べなくてもOK!!

        子供がお店で騒ぐ?
        『子供だから仕方ない』
        『子供に言っても分からないから』で済ませる

        箸が上手く使えない
        『幼稚園とか小学校で教えてくれればいいなぁ』

        などなど…お母さん達の発言
        この手のお母さんが増えてるってこの本には書いてる

        これじゃ~ゆとり教育、云々の前に
        家庭の躾じゃない?とマジに思った!!Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)

        ほんの1部の例なんだろうけど実際にいるにいるんだよね?

        でも、これも時代の流れってあるんだろうなぁ
        便利な世の中になったお蔭でムリにご飯作らなくても食べれる
        家族みんなが忙しいから食べる時間もバラバラ
        今は私(自分)が大事・自分の時間を大切にしたい!!って思う人が増えてるらしい
        まぁ~それなら手の掛かる面倒なことはしたくないよね

        でも子供に3食ぐらい食べさせてやれ!!って思うし
        最低限、外で食事する時は
        『うるさくしちゃいけません!!』
        『恥ずかしいマネしちゃいけません!!』とか教えてやれよ~って思う
        子供だけでなく親も恥ずかしいっしょ∑(; ̄□ ̄A アセアセ
        >> 続きを読む

        2012/11/05 by あんコ

      • コメント 10件
    • 1人が本棚登録しています
      天ぷらにソースをかけますか? ニッポン食文化の境界線

      野瀬泰申

      5.0
      いいね!
      • 自分が常識だと思っていた事が、日本全国の常識ではなかったら?

        日本テレビの「秘密のケンミンSHOW」を見ていると、そんな思いに陥る事が度々ある。
        本書は、その「秘密のケンミンSHOW」に先駆ける事、4年ほど前に出版された「全日本「食の方言」地図」(日本経済新聞社)の文庫版。

        質問内容は
        ・天ぷらにソースをかけますか?
        ・紅ショウガの天ぷらを食べますか?
        ・「ぜんざい」と「お汁粉」の呼び方、どっちが優勢?
        ・中華まんには何かつけますか?
        ・「肉まん」と呼びますか?「豚まん」ですか?
        ・メロンパン?それともサンライズ?
        ・「お肉」と言えば、何の肉?
        などなど・・・

        最後の章は、東海道を日本橋から三条大橋まで歩き、
        青ネギと白ネギ、うなぎの背開きと腹開き、また蒸すか蒸さないかの分岐点、
        「サンマーメン」「イルカ食」「名古屋式のモーニングセット」などの勢力範囲、
        などを著者自身の足で確かめる旅の記録となっている。

        質問内容への投票結果を都道府県単位に集計した地図が面白い。
        東西できれいに分かれたり、ある一定の地域にだけ集中していたり、なぜか「飛び地」があったり、といろいろ。

        その理由は、その地域ならではの「生活の知恵」や「必要に迫られた結果、生み出されたもの」だったりする。
        なるほど、と思う理由だったり、昔から苦労していたのが偲ばれる理由だったり・・・。
        ただし、理由がよく分からない、というケースもある。

        以前、読んだ「全国アホ・バカ分布考」(松本修)では、人を罵倒する言葉「アホ」と「バカ」の境界線を探る事から始まった調査が柳田國男の「方言周圏論」を裏付ける論文にまでなっていた。
        本書内の質問内容も、深く突き詰めていけば、何かスゴイ事実が判明しそうな感じがする。

        特に、東西で分かれる場合、なぜかフォッサマグナ西縁の糸魚川静岡構造線(糸静線)付近で分かれるパターンが多い、というのが不思議。
        (当然、ある線できれいに分かれるわけではなく、境界線付近は混交地帯があるが・・・)

        昔、関ヶ原が、食べ物・文化などの「天下分け目」になっている事が多い、と聞いた事がある。
        関ヶ原は北国街道、伊勢街道、中山道の3街道の交差点であり、分岐点であるため、という説明だったが、本書の結果を見ると、関ヶ原「天下分け目」説にも疑問が・・・。

        ツボに入ったのは「灯油を入れるポリタンクの色は赤か、青か?」という質問の結果。
        これまた東西で分かれるのだが(北海道は混在地帯)、なぜか糸静線付近。
        食べ物の分岐なら、理由が分からないでもなさそうだが・・・。

        テレビや新聞で「一億総○○」と表現される時がある。(最近、見かけない感じもするが)
        本書を読むと、そんな表現が如何に乱暴なまとめ方か、という事がよく分かる。
        食べ物一つ取り上げても、様々な違いがある人々を十把一絡げにしてしまっているのだから・・・。

        こういう地域毎の違いは、なくならないで欲しい、と思う。
        >> 続きを読む

        2013/11/16 by Tucker

      • コメント 11件
    • 1人が本棚登録しています
      家族の勝手でしょ! 写真274枚で見る食卓の喜劇

      岩村暢子

      4.0
      いいね!
      • 確かに家族の勝手ですね。
        でも、ちょっと立ち止まってみることは大切だと思う。
        これは食事ではなくて、エサというレベルのものもとても多いと思ってしまった。
        お腹さえ一杯になればいいとか、とにかく、つなぐだけとか、それぞれ自分で好きなものを好きなときに・・・・と。
        問題は、その背景だと思う。
        何がそうさせるのか、価値観はどうなのかだろう。
        手作りを軽視する風潮だろうと思うし、周囲の環境が拍車をかけているとも思う。
        我が家の食事は、恵まれているなあ~とかみさんに感謝だ。
        >> 続きを読む

        2015/02/24 by けんとまん

      • コメント 2件
    • 1人が本棚登録しています
      食の世界地図

      21世紀研究会

      3.0
      いいね!
      • 食の歴史は面白いが読んでてお腹が減る。何気に凄いことなのはこの本に出てくる世界各地の食べ物がほとんど日本で食べられるということ。しかも現地の物より口に合って美味いものすらある。 >> 続きを読む

        2013/06/15 by freaks004

    • 1人が本棚登録しています
      東南アジア食紀行

      森枝卓士

      2.0
      いいね!
      • 食の観点からアジアを概観する。
        アジア庶民グルメ食べ歩き的な趣向。

        「アジアラーメン紀行」で森枝氏の著書に触れ、もう1冊、と手に取った。
        (少し調べてみたところ、著者は漫画(華麗なる食卓)の原作も書いている様子。)

        本書の趣向は、立ち寄ったアジアの国々の道端の風景を切り取ることのようで有り、
        その目的は十分に達している。
        やはり地域や民族を語る上で食にフォーカスするのは非常に上手いやり方だと思う。

        しかし、文化麺類学の名に恥じないスケールを持った「アジアラーメン紀行」と比較すると
        凡庸で有るのは否めない。

        明太子という言葉の意味を知り、アジアの中での日本という意識を更に強くした。
        >> 続きを読む

        2011/01/07 by ice

    • 1人が本棚登録しています
      図説ヴィクトリア朝百貨事典

      谷田博幸

      5.0
      いいね!
      • 砂糖、お茶、じゃがいもなど1つのものに焦点を当てて歴史を辿っていく本は珍しくないが、本書はヴィクトリア朝にあった色々な身近にあるものを取り上げて、一つあたり1,2ページ程度で紹介するという点で少しばかりユニークな本である。これらの断片的なトピックをつなぎ合わせることで、ヴィクトリア朝がどういった時代だったのかがおぼろげながらに見えてくるのである。

        例えば、女性の服装に着目するとほとんどがくるぶしまで達するほどのロングスカートであることが分かる。これは女性に貞節さが求められており、足を見せることすらはしたないという道徳観(ピューリタニズムの影響を強く受けたヴィクトリアニズムという価値観)が蔓延していたためだ。また、中産階級以上の女性は自活をする手段がほとんどなかったため、こういった道徳観を守り、女性としての価値を保つことは死活問題だったのだろう。そういったことも含めて、特に女性は抑圧された時代だったと言える。また、これは男性も含めて言えることだが、道徳の重みや他人からの評価というものが現代のそれとは決定的に違うものだったと思われる。道徳に反した言動が、他人から白い目で見られるなんてものですむ時代ではなかったのではないだろうか。

        ヴィクトリア朝は産業革命後の時代であり、技術発展が著しかったため様々なものが生み出された。まず、タイプライターだ。タイプライターは判読やコピーの容易さ、書写のスピードをもたらした。そればかりでなく、タイプライターの普及により女性の事務職という職域を提供し、女性の社会進出を促進した。著者はタイプライターにはそういった正の面だけでなく「男性管理職の下でおこなわれる責任の伴わないデスクワークへと貶しいれた元凶」と指摘しているが、この点についてはやや疑問が残るところである。

        また、切手による新郵便制度の導入、電信や電話などの発明により通信革命が起こった時代でもある。情報交換の大衆化、経済発展、軍事などに多大な影響を及ぼしたと思われる(各項目の詳細についてはメモ欄に記す)。他にも産業革命の影響による貧しい食事事情、コストを抑えるため食料品に混ぜもの(中には人体に有害なものもある)をいれて販売することが日常茶飯事であったこと、服装の厳格さからTPOについてとてもシビアなところが伺えたりとヴィクトリア朝の時代を照らしてくれる良書であった。脱字が多いのだけが玉に瑕だろうか(初版本)。




        メモ

        〈切手〉
        「一ペニー郵便制度はそれまでの距離別料金、料金受け取り人支払い、同封便箋の枚数による料金体系を全国均一料金、切手による差し出し人前払い、重量による料金体系(半オンスまで一ペニー)に改めたことで、通信の大衆化を飛躍的に促すことになった」(p32~33)。
        ・ローランド・ヒルやヘンリーコールらが18440年1月10日に導入した近代的な郵便制度
        ・その後ローランド・ヒルの提案により、1855年3月より郵便ポストが設置され、より利便性が高まる。

        〈電信〉
        ・文字を電気信号に変換し、遠距離通信する道具。
        ・1837年にギル・クックが取得。
        ・1845年1月、逃亡中の殺人犯ジョン・トウェルの逮捕に一役買い、電信の価値を人々が認めることになる。
        ・海底ケーブルなどで国外にもネットワークが広がり、世界経済の発展に大きく貢献した。
        ・地方と都市部の情報格差(ニュースの時差)をなくした。
        →著者はこれらのことを実質的な国土の収縮、文明世代間の収縮と表現している。扱える情報の量は比べ物にならないが、今日僕達が使っているインターネットはおそらく電信の延長戦にあるものと解釈していいだろう。

        〈電話〉
        ・音声を電気信号に変換し、遠距離通信する道具。
        ・1876年3月7日にアレグザンダー・グラハム・ベル(1847~1922)が電話の特許を取得。しかし、実際にはベル自身の発明ではなかった。
        ・イギリスは電話の普及において、他の文明諸国から遅れていた。これには政府が電話の普及を国民の便宜でなく、国益優先の形でしか考えてこなかった結果である。

        〈阿片チンキ〉
        ・阿片チンキとはアヘン末をエタノールに浸出させてサフラン、シナモン、クローヴなどを添加したもの

        ・阿片というと僕らには危ないものに思えるが、ヴィクトリア朝の人々にとっては身近なものだったらしい。医学が発展しておらず睡眠薬や鎮静剤がなかった時代だったので、阿片製剤(ダウナー系)は高い常習性にも関わらず万能薬として使われていたのだ。

        さらに驚くべきなのは、母親や子守女が赤ん坊を泣きやませるために阿片チンキを使用していたいうことだ。当然、赤ん坊が薬物により中毒死するという痛ましい事件が起こったという。また、「ヴィクトリア朝の人々は、ちょっとした頭痛や歯痛であっても、平気で阿片チンキを使用した。」(p50)と著者は言い、「ヴィクトリアンたちは”痛み”というものに対して異常なまでの嫌悪感を抱いていた。」(p50)と指摘している。

        〈ステッキ〉
        ・手を労働で煩わせる必要のない特権的地位の象徴。必然的に意匠の凝った作りのものが多くなる。
        ・護身用に仕込み杖になっているものも多くあり、ボタン一つでステッキの先端からナイフが飛び出すものや、ステッキに似せた空気銃なんてものまであったという。

        〈ジェット〉
        ・チリマツなどの流木から石炭上の化石。深く黒い艶の美しさから紀元前から宝飾品の素材として用いられてきた。
        ・ヴィクトリア女王が夫のアルバート公をなくして以来、肌身離さず身につけていた。このため未亡人がジェットを身に付けることが流行し、服喪用のジュエリーとなった。
        ・レ・ミゼラブルにでてくる黒ガラスの加工品は「フランス産ジェット」でジェットの模造品である。

        〈ミューディーズ〉
        ・1861年まで紙税が課されていることもあり、本は高価で買うものではなく、借りるものだった。1821時点で英国全土におよそ1500の貸本屋があったという。
        ・1840年新聞販売店を営んでいたが、1842年貸本業務に乗り換える。
        ・当時貸本屋の年会費4~10ギニーに対して、ミューディーズは年会費1ギニーでこの金額さえ払えば年間何度でも本を借りることができた。
        ・精選文庫銘打って、道徳的にふさわしい本のみを揃えた。
        ・以上の要因によりミューディーズは大人気となる。大量の本を仕入れる代わりに、定価の1/3~1/2の割引という条件を出版社にのませたという。「出版社も一度に数百~数千という部数を買い取ってくれるミューディーズだけを相手に本を出版するような異様な事態になった」(p134)
        >> 続きを読む

        2016/08/02 by けやきー

      • コメント 4件
    • 1人が本棚登録しています
      ファッションフード、あります。 = A CHRONICLE OF FASHION FOOD1970-2010 はやりの食べ物クロニクル1970-2010

      畑中三応子

      5.0
      いいね!
      • あったなぁ〜と思いながら読んでいく本。
        読んでるうちにお腹が減ってきて、すぐに外食かコンビニ・スーパーに行きたくなる。

        バブルの時代辺りまではまだ子供だったので、流行りの食べ物を好きなだけ食べることはできなかったけど、名前だけは聞いたことある食べ物や店が沢山あった。
        懐かしい...と思っても実は食べたことないみたいなこともある。

        だんだん流行りの食べ物をすぐに食べたいとは思わなくなってきた。
        あんまり広くアンテナを広げてないから、情報が遅いというのもあるが、今はとにかく行列が長過ぎるのが辛い。
        そこまでして食べようとか思わないとか言っちゃうと、年取ったからかなぁとも思ってしまう。

        でもパンケーキやポップコーンになぁ...
        >> 続きを読む

        2014/04/05 by freaks004

      • コメント 4件
    • 1人が本棚登録しています
      変わる家族変わる食卓 真実に破壊されるマーケティング常識

      岩村暢子

      3.0
      いいね!
      • 食の崩壊という言葉が聞かれるようになって、長い月日が経ちました。
        男女平等、女性の社会進出が進み、家事は女性だけが担うもの、という考えが少しずつ変わってきていますが、それでもなお、日本の世の中ではまだ女性が子育て、食事づくりを担う風景が多いと思います。
        その食事風景がどう変わっているか、という2000人以上を調査した広告代理店が、変わりゆく日本の家族・食卓風景をまとめました。
        話には聞いたことがあるけれど、本当に凄い変化が訪れて、それが一般化されているのだな、と感じました。
        もう凄すぎて失笑…。
        でも、自分にも一つ当てはまることがあって反省。(嫌いな野菜は刻んで目立たなくして子どもに食べさせる…というところ)
        子どもの嫌いな野菜は基本、食卓に上らせない。
        作っても残されるなら無駄だから作らない。
        週末にようやく家族がそろう日には、手作りではなく、自分も楽しみたいので家では作らない。
        遊びを重視した日は食事のことはどうでもいい。
        味見をしないでお弁当を作ったり冷凍食品を入れるが、家族から文句は出ないので、多分大丈夫なはず。
        朝食のパンは、あわただしい朝は食器を洗う時間がもったいないので食器は出さない。
        食べないよりましだから朝はカステラやケーキを食べさせる。
        …等々、とにかく手間と愛情?が減ってしまった…と感じる回答の嵐。
        焼き魚(グリルの片付け)煮物(時間がかかる)も面倒くさいから一切やらないという回答も多かったのだとか。
        世界遺産に和食…、でもその和食が日本から消えそうな気がしてきました。大丈夫?日本!
        >> 続きを読む

        2017/04/17 by taiaka45

      • コメント 2件
    • 1人が本棚登録しています
      トイレの歩き方 びっくり世界紀行

      トラベル情報研究会

      3.0
      いいね!
      • 人前では恥ずかしくて大っぴらには読みにくい本ではあるけれど、隠す部分であるからこその面白さがトイレにはあると思います。
        旅のトイレにまつわる仰天な仕組み、失敗談など盛りだくさんで、笑えます。
        日本人がちょっとした観光などで行く都市部では見られないと思います。
        この本の執筆者たちは、まるでびっくりなトイレに出会うことだけを目的として旅をしてきたのでは、と思えます。

        「郷に入れば郷に従え。」とは言うけれど、世界中を見ても類を見ないハイテクで、インフラが整備されているトイレに慣れている日本人にとってはカルチャーショックで、どうにも従えそうもないタイプのトイレもたくさん。
        ところ変わればトイレも変わる、のですね。中にはトイレと呼べないものも。お国柄や文化なども影響しているようです。
        この本の出版は2000年なので、この20年余りでぐっと整備されてきて、消失した種類のトイレもあるかも知れません。


        >> 続きを読む

        2019/04/08 by taiaka45

    • 1人が本棚登録しています
      パンの歴史

      堤理華 , RubelWilliam

      3.0
      いいね!
      • パンはどこから来てどこへゆくのか...。とりあえずどこから来たのか知りたかったけど...あまりピンと来ない指南書であった。 >> 続きを読む

        2018/08/30 by motti

    • 1人が本棚登録しています
      世界の変なトイレ

      GregoryMorna E , JamesSian , 清宮真理

      3.0
      いいね!
      • 世界の変なトイレの写真集。

        久しぶりに面白い写真集見つけたかも♪と思ったものの、期待するほどビックリトイレがあるわけではなかったかなぁ。中には、これ、トイレって呼んでいいのか?みたいな反則技もチラホラ…草原、とかね(笑)

        コンセプトが面白いだけに、うーん、惜しい!と思った。

        トイレといえば…色々なところを旅していつも思うのが、日本のトイレの綺麗さ
        清潔さ、そしてウォシュレットの技術力!さすが日本☆
        >> 続きを読む

        2013/08/13 by sunflower

      • コメント 8件
    • 1人が本棚登録しています
      世界あちこちゆかいな家めぐり

      西山晶 , 小松義夫

      4.0
      いいね!
      • 母の絵本。ほとんど開いたことがない。大きくなったら見てもらえると嬉しい。
        2012年7月現在→5歳になってから興味を示しだし(お父さんが『これ、意外とおもしろいな』と言ったのがきっかけ?)よく一人で見ている。
        2014年現在→続編を欲しがっている。大変気に入っている。
        >> 続きを読む

        2015/01/13 by ぶぶか

    • 2人が本棚登録しています
      一生に一度だけの旅 世界の食を愉しむBEST500

      花田知恵 , 関利枝子 , Bellows, Keith , 町田敦夫

      4.0
      いいね!
      • 東京では世界中の食べ物が食べられて、しかも美味しい。それでも一度は本場に行って食べてみたくなるのだ。特に市場と屋台はその雰囲気ごとまるかじりしたい。 >> 続きを読む

        2013/06/15 by freaks004

    • 1人が本棚登録しています
      地球のごはん 世界30か国80人の "いただきます!"

      和泉裕子 , D'AluisioFaith , 池田美紀 , MenzelPeter

      4.0
      いいね!
      • それにしても、摂取カロリーのなんと違うことか。
        ただ、見た目(量、種類)とカロリーとは、結構、イメージが違うものだなとも驚いた部分も多い。
        食材、調理法の違いからくるんだろうな。
        それにしても、それぞれの方の置かれた文化・歴史・生活環境の違いから、これほどにも多様性が広がるのかと思った。
        ついつい、自分がとっており1日のごはんを思いうけべて比較してしまう。
        水分量は、結構あるだろうなと思う。
        昔と違って、水分は、一定量は採るべきであるとのが広がっているからでもある。
        これは、立派な文化人類学(?)の本だ。
        >> 続きを読む

        2014/08/22 by けんとまん

      • コメント 1件
    • 1人が本棚登録しています

カテゴリー"衣食住の習俗"の書籍一覧 | 読書ログ

会員登録(無料)

今月の課題図書
読書ログってこんなサービス
映画ログはこちら
読書ログさんの本棚

レビューのある本

ケトル VOL.16