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酒井順子
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著者が良き聞いていた時期(1972年~1991年)のアルバムにについて、その時代背景を照らし合わしながら、歌詞を中心に綴られている本です。タイトルは、インパクトはありますが、それほど本の内容に合っていない感じも持っています。リアルタイムで聴いていた方は、当時を振り返って、「ふむふむ」っていう状況でしょうか。ひこうき雲□ 刹那の快楽を積み重ねることによって、「永遠」を手に入れることができるかもしれない。□ 届きそうで届かない「憧れ」流線形’80□ 女は男を常に「見て」いる□ ユーミンの歌が抱く助手席性□ この男は、私に価値を与えてくれるのかOLIVE□ 湿った暗さが消えていく悲しいほどお天気□ 二層がせめぎあう歌□ 少しくらい寒くても意地で半袖を着るのが、女の矜持というものですSURF&SNOW□ 「憧れる力」が、時に本物の力より勢いを持ち、輝いていた□ 「つれて行って文化」に対する、情景と絶望。昨晩お会いしましょう□ 不吉だとわかってはいるのに求めずにはいられないという、そんな欲求を肯定することができたこの時代DA・DI・DA□ 人生男だけじゃないわ。仕事があるじゃないの。DAWN PURPLE□ おしえて 大人になるっていうのは もう 平気になる心あとがき自分の歌が、読み人知らずの曲として、残ってほしい >> 続きを読む
2017/03/25 by Minam
クリエイティブ研究所
ジャンルごとにわけて紹介。愛をテーマにした章が特に好き。力強いので、励まされる。
2015/06/05 by おれんじ
仲谷明香
図書館になかったらきっと手にとる機会はなかったはず。内容的にも「ふ〜ん、まぁそうだろうね。」って感じで特に面白味はない。つか芸能人って家族が壊れてる家の子多くない?少なくとも子供本人の望まない苦労はさせたくないな。 >> 続きを読む
2013/06/15 by freaks004
後藤友輔 , 高橋榮揮
もしかしたら、chibadebu市場最大のチャンスかもしれない事象に遭遇したんだな。気付けば、ほぼ毎週末通い詰めているヒトカラで、店長さんからデビューの話が!どうも以前からオール裏声で平均90点以上を叩き出す自慢のフェアリーボイスに首ったけだった模様。まずは同人からで、ギャラはカラオケ無料。安売りするつもりはないけれど、このまま平均点を上げて行っても世に出るチャンスも無さそうだし、ここは流れ着いた船に飛び乗ってみようかと思うんだな。 >> 続きを読む
2013/11/26 by chibadebu
郷ひろみ
これを読んだ時、ヒロミゴウは天才じゃないかと思った。松田聖子から電話があった時、「頭の中で『渚のバルコニー』が流れて、血液中のアドレナリンが一斉に『お嫁サンバ』を踊り出した」 浮気がばれて帰宅した時、「そこには超人ハルクが立っていた、友里恵だった」 浮気を問い詰められた時、「友里恵の声が倍賞美津子ぐらい低い声になって、ボクの声は長島茂雄のように高い声になった」 こんな面白い文章を彼以外の誰が思いつくと言うのだろうか。不謹慎かも知れないが、またこういう本を出して欲しい。 >> 続きを読む
2015/07/23 by UNI
石川拓治 , HY , 福岡耕造
ライブ会場で出会ってしまった5人のサイン入り本気づいたら購入したけど、なかなか読まなくて最近になってやっと読む。5人についてなんとなくは知ってたけれども読んでもっと深いつながりを見ることができた。 >> 続きを読む
2014/02/11 by kotori
原由子
私はサザンオールスターズの大ファンだ。ファンクラブにも入っている。彼らの音楽で元気をもらえたり、逆に気持ちを落ち着けてくれたりどんな時でも私を本来の私に戻してくれる。メンバーの中で紅一点の原由子さんこと原坊は同じ女性としてもかなり気になる存在だ。いくら音楽が好きでも30数年間男ばかりのバンドで続けるには色々な思いがあったに違いない。原坊はかなり昔にも『娘心にブルースを』というエッセイを出している。この本には彼女の幼い頃の話しからサザンが結成され結婚し子どもが生まれたことなど自分の身の回りのことが詳しく書かれている。サザンファンの私は結婚の経緯などすごく興味深かった。でも今回の『あじわい夕日新聞』は同じエッセイでも少し違ってて新聞のコラムとして書かれている。特に夫でもある桑田さんが癌になった時のことや東北大震災の後の被災地に行った時のことなど大変だった時のことをサザンの原坊としてというより1人の女性として、私たちと同じ目線でみていることがより身近に感じられる。コラムの中では原坊が色々なところに出かけたり、ふと感じたことなどが題材となっているがいつも優しい思いがあふれていて読んだ後にじんわりしたものが込み上げてくる本だった。そして何より桑田さんのあとがきが原坊の人柄を物語っている。本当に2人は深い愛情で結ばれた夫婦であり、メンバーであり、同士でもある。いつもお互いを大切に思い合っているところも感じ取れたあったかいコラム集だった。 >> 続きを読む
2016/02/11 by kaori
さかいのりこ
率直に言うと「赤裸々な自分を語る自分に酔っている」という印象。悪い印象しか受けなかった。悲劇のヒロイン。本当に反省していたら自叙伝とか出さないでしょと思う。ここまでネタにするんだからすごいよなぁ。叩かれるのわかってて出すその勇気もある意味すごい。昔は可愛かったのに、残念です。 >> 続きを読む
2013/09/03 by mahalo
矢沢永吉
年齢がバレますが、ある一定の世代の男性で、この本の影響を受けた人は多いはずです。できれば若いうちに読んだ方がいいな。 >> 続きを読む
2012/01/19 by 匿名
あらかわしずえ
今夜はこれを何回も歌いました。娘さん、息子さんと大合唱!だるまさんのにらめっこですぐ笑ってしまう息子が可愛い(^^;)ちなみにこの本はもう五年くらい活躍。最近電池切れで音がなりませんでしたが、息子がガチャガチャしてたら復活。スポーツと同じで気持ちが大事です(^_^)ゞ >> 続きを読む
2013/03/09 by fraiseyui
安野 光雅
歌の絵本・1~芥川也寸志・編、安野光雅・絵童謡唱歌、文部省唱歌、ってすごいですよね。もう60年ほど前のことなのに、未だにこの本を開けると自然と歌詞が出てくるんですよ。でも、二番以降も歌えるのは一つだけ、「あかとんぼ」も三番までで、四、夕やけこやけの あかとんぼ とまっているよ さおの先は、知らなかったですな。今の小学生がいっしょに歌っている歌は何なんでしょう「音楽のとも」気になりますね。 >> 続きを読む
2021/02/16 by ごまめ
田中秀臣
著者は上武大学教授の経済学者ですが、アイドルミーハーを公言しています。ももクロも好き。昭和40年代以降のアイドルブームを分析して、景気が低迷している時代には大きな支持を得るアイドルが登場するのだというデータを提示。いささか曲解? いや、そうとも読めるけれどもそれだけじゃないだろうとも思うのだが。でも、時代の空気を反映して大衆が偶像崇拝的な熱狂をぶつける対象がアイドルだとするならば、その時代の空気は大きく景気に左右されるものだと思う。どちらも同じ「気」ですものね▼発売は6月のAKB48総選挙の直前だったので、良いタイミングだったのではないでしょうか。なぜ「主婦の友社」からなんだろう。2時間かからず読めますが、こちらもアイドルと同様時代の徒花的一冊。後世に遺って語られるものではもとよりありません。今のこの空気に読んでおくと、色々感じる、考えさせられるところもあるのではないでしょうか。 >> 続きを読む
2013/08/02 by inamako
山口 百恵
デビュー当時からのファンでしたが何故かこの本は読まずにいました。先日たまたま本屋でこの本が目に止まり衝動的に買ってしまいました。内容はかなり衝撃的で裁判までいった、スキャンダルな事や生い立ちでは実の父親にかなり金銭的な揉め事が赤裸々に描かれている事でかなり貧乏な生活だった事。妹の事、母親の事、そして三浦友和との出会いから結婚、引退までの事が細かく描かれていて面白い。今でもたまに百恵ちゃんの曲を聴きますが、こんな人は二度と出て来ないと思います。21歳で引退してあの色気は凄いなあと思います。 >> 続きを読む
2020/03/07 by rock-man
FusilliJim. , 村上春樹
世間では新作「騎士団長殺し」が話題の的なはずなのに、このタイミングで村上春樹翻訳の「ペット・サウンズ」をレビュー。別にへそ曲がりな訳じゃなくて、先日読書ログのコメントで「読んでいない本について堂々と語る」ことはできるが「聴いていない音楽」については語れないという話をしたのがきっかけです。この本は60年代アメリカの代表的なヴォーカルグループ、ザ・ビーチボーイズの最高傑作とされるアルバム「ペット・サウンズ」を著者の思い入れたっぷりにアーティスト、ブライアン・ウィルソンその人の人間性に絡めて語りつくす。客観的な音楽論ではなく、個人的な愛が溢れるエッセイです。コード進行だとか効果音とかリズムとか歌詞のあれこれとか、楽曲を聴きこんで覚えていないとついていけない部分も多々あります。しかし音楽論でも、解説でもない。もちろん一般的なファンブックでもない。「ビーチボーイズ体験」と「ブライアン・ウィルソン崇拝」にただただ満ち満ちていました。翻訳者の村上春樹自身もリアルタイムのファンであり、処女作「風の歌を聴け」作品内で「カルフォルニア・ガールズ」の歌詞の翻訳を載せています。“イースト・コーストの娘はイカしてる。ファッションだって御機嫌さ。南部(サウス)の女の子の歩き方、しゃべり方、うん、ノックダウンだね。中西部(ミドル・ウエスト)のやさしい田舎娘、ハートにぐグッときちゃうのさ。北部(ノース)のかわいい女の子、君をうっとり暖めてくれる。素敵な女の子がみんな、カルフォルニア・ガールならね… ”彼は頻繁にビートルズより好きと公言さえしているファン代表みたいな方で、この本の解説内で「世の中には二種類の人間がいる。『ペット・サウンズ』を好きな人と、好きじゃない人だ」とまで(セルフパロディの気配ありですが)言い切っているのです。そこまで…?そこで、私も今回「ペット・サウンズ」のCDを真面目に聴いてみました。そしてこの本を読んでみました。彼がこの本を翻訳したのは、解説が書きたかったからなんじゃないだろうか?とさえ思いました。人が何かを好きになるときには理由があります。それを明確な言葉にしなくても「好き」を語っているうちにその人が溢れだしてくるものなのだと思います。生きていく上で、大切で大好きなものがあるということがいかに豊かなことで、かつそれが不可欠なことか。著者にも春樹さんにも、彼らの音楽に思春期や青春期に出会い共に過ごした何年間もの時間があります。そういった音楽はその人のパーソナリティと一体化し切り離せないものとなっているものです。その大切な何かは自己を表現する時にどうしても欠かせないエレメンツの一つになってくるのです。その思いの無い私からすれば、ブライアンその人の生い立ちやら心の葛藤や病歴など、知らない方がいいことだってあるのになあと思った部分もあります。いままで、ひたすらポップで明るく気持ちいい音楽だった彼らの曲に影が差す訳ですから。ビーチボーイズの曲は何よりも「疾走感」が好きです。ノリのいいメロディとコーラスの軽薄…もとい!ナイーブさも独特。ところがこの「ペット・サウンズ」にはその疾走感がありません。取って代わっているのはサウンドの透明感とメロディとコード進行の繊細さ。当時の音響技術を考えるとおそらく最高の音質と実験的な音源などのアレンジを組み入れていると思います。現代の我々がCDを聴いて、いい音だなあと普通に感心できるくらいのレベル…というとすごいことなんですよ。これは。ビートルズを聴きこんでいる私には、世間の評価通り、二つのバンドは互いに影響を受け合っていて、とても似ている部分があることが理解できました。60年代においてビートルズにはライバルのバンドがいませんでしたが、唯一、ビーチボーイズは、特にポール・マッカートニーにとっては、ライバルの立ち位置だったのかもしれません。音楽にも本にも「出会い時」というのがあります。例えばヘッセの初期作品は、若い時に読んだ方が絶対に♡にグッとくるはずですし、逆に晩年の作品は20代で読んでも意味不明なはず。この「ペット・サウンズ」という稀有な名盤はリアルタイムで聴いた人、そしてその後聴きこんだ人こそ、その良さがわかる類のアルバムなのではないでしょうか?「ペット・サウンズ」とサリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」の相似性に対する指摘はとても的を射たものであるように思えました。それは少年の心と社会との齟齬、そして病んだ心の危うさと美しさ(いわば中二病?)な点です。例えば今、ビーチボーイズの愛される数々の名曲が繰り返し映画やCMで使われていることからも、彼らの音楽は今でも光り輝いているとわかります。しかし「ペット・サウンド」が、時代の中で音楽の世界観を変えた、驚異的な1枚と言われると、どうもピンとこないでしょう。ここからは私的な音楽への感想になっちゃいますが私自身は永らく聴かずにきたこのアルバムを今聴いてみて衝撃的とまでは思えませんでした。もちろんきれいな音楽ではあります。実験的という意味もわかります。何度も聴いているとだんだんよくなってくるのも事実です。彼らのベストの一枚というとこれ!となるのも納得です。経年劣化がない、スタジオワークを理解しているミュージシャン好みの1枚でもあるようです。元々ビーチボーイズ自体も普通に好きです。それでも!THE STONE ROSES の2枚のアルバム(そしてその2枚の間の落差を含めて)ほどには感動も驚きもない。これは時代の問題で仕方ないことだと思います。それと英語の歌詞がわからないという問題もあるかも(・・;)思うに「ペット・サウンズ」はビーチボーイズのレコードとして出すべきではなく、実態としてはブライアン・ウィルソンのソロアルバムだったのです。彼のプロデュース作品としては確かに完成度の高い作品でした。ただロックというのはそういう意味で完成を目指すものとは違うだろう、そんな気がします。今ビーチボーイズの曲を使いたいと考える人がいた時、昔ながらのお気楽ポップの「カリフォルニア・ガール」や「サーフィンUSA」やリバイバルヒットの「ココモ」あたりを選曲するのが普通でしょう。「ペット・サウンズ」擁護派が必ずいう「新しさ」ですが、自己の精神や内的葛藤を歌詞にしたということでは、ジョン・レノン作の「HELP!」の方が先がけですし、コンセプトアルバムとしてもビートルズの「サージェントペパーズ」の方が後発ですが、より完成した形態を持っています。(ペット・サウンズはレコード会社のご意向で売れ線の曲を2曲ほどぶちこまれています)サウンドの奇抜さについてはドラッグの影響も感じ取れます。おまけにこのアルバムはスタジオ・ミュージシャンを集めて作ったもので、歌詞もコピーライターに協力を仰いでおり、自分達だけで書いてはいない。ブライアンは敏腕プロデューサーなんですね。「ペット・サウンズ」を推さずにいられない往年のファンの気持ちをちょっと想像してみるに、当時、愛するバンドでありながら受け入れられなかったその音楽性に、今にして気付いてしまったうしろめたさと反省もあると思うんですよ。あの頃は「サージェント・ペパーズ」のほうが凄いと思ってしまった、ごめんよ~、みたいな。後年のビートルズレジェンドの輝かしさに比べて我がビーチボーイズのその後の残念なことよ…。という口惜しさや判官びいきもあると思います。そしてその当のビートルズですが、彼らはビーチボーイズの「ペット・サウンズ」を当初から正当に評価できた少ない人々だった訳です。天才は天才を知るd(⌒ー⌒) グッ!!さて、私も「ペット・サウンズ」について堂々と語ってしまいました。ファンからは(春樹さんからも)まだまだ聴き込みが足りんぞ!とお叱りを受けるかと思います。もしかしてこの先受け止め方が変わっていくかもしれませんが、この時点ではこれが正直な感想です。ということです。お許しを。そして『聴いていない音楽』について、いくら言葉をつくして語られようと、全く意味をなさないということもわかりました。ビーチボーイズほぼ全曲を知らないとこの本は完全には理解できません。でも芸術の力について語った部分は普遍的な話題として受け止められるでしょう。(おまけ)このアルバムの唯一の売れ筋ソング「素敵じゃないか」は最近では日本映画「陽だまりの彼女」の挿入歌に使われました。https://www.youtube.com/watch?v=vdc0-xt1IfY村上春樹のいう通りの「チャーミングな曲」です。ブライアン・ウィルソン自らが選曲したベストアルバム「California Feelin'」では、ライナーノーツを村上春樹氏が書いています。 >> 続きを読む
2017/03/23 by 月うさぎ
沢木耕太郎
あの藤圭子さんとのインタビュー、1979年秋、東京ニューオータニにて。最初は3インタビューは嫌い斗つっけんどんに答えていた藤圭子さん。呑みものは圭子さんのリクエストで、ウォッカ・トニックを二人とも同じものを呑み出す。・・・最後には、8杯も呑み、呑むほどに心も少しひらきポツリポツリと、その当時の引退の心境を語る。圭子さんは、「一度頂上に登ってしまった人は、二つしか降りる方法はない。ひとつは転げ落ちる、ひとつは、他の頂上に跳び移る。でも移る他のち頂上が見つからなければ、転げ落ちるだけ」・・・歌手でも、俳優でも、スポーツ選手でも、うまく立ち回りが出来なく、ヒステリーやノイローゼになり薬とか、犯罪に手を染め、悲しい顛末をむかえる人は多い。「嘘をつくのは嫌、自分に嘘をつくのも嫌、「休養」という手もありながら、純粋がゆえに、すべてを掘り出し「引退」する。2013年8月、投身自殺。 >> 続きを読む
2020/10/01 by ごまめ
中村有以 , HurstBrandon. , 長澤あかね
彼女がどのように音楽と関わっているかがわかります。とにかくファンを大事にしているのは嬉しいですね。 >> 続きを読む
2014/08/12 by おれんじ
森達也
【一体どこがいけないと言うのだろう?】 本書は、著者がフジテレビで『放送禁止歌』についてのドキュメンタリー番組を制作した際の様々な事柄を綴った一冊です。 『放送禁止歌』というものがあることは事実です。 ですが、誰が、どのようにして、どんな基準で決めているのでしょうか? 著者は、当初は、民放連が規制しているのではないかと考え、民放連に取材を申し込みました。 確かに、それらしい物はあるそうなのですが、それは正確には『要注意歌謡曲指定制度』というもので、しかも1983年に最後の指定が行われて以降、現在は指定していないのだとか。 また、指定されても5年を経過すると指定から外されることになっているそうなのです。 ということは、現在指定されている曲は一曲もないということになります。 また、この指定には強制力はなく、あくまでも各放送局が放送するかどうかを検討する際の参考、ガイドラインとしての意味しかないというのです。 ところが、著者も含めて、マス・メディア側は当然のように『放送禁止歌』というものがあるのだと頭から決め込んでおり、一体どの曲が禁止されているのかという明確な意識も持たないまま、何となく多くの曲を放送禁止扱いにしているというのが実態らしいのです。 放送禁止とされてきた曲は、例えば反体制的な歌詞を含んでいたり、被差別部落に関する歌詞だと解されたり、わいせつな歌詞と判断された曲のようなのですが、これも十分検討された上で規制しているわけでもなさそうなのです。 例えば、高田渡の『自衛隊に入ろう』という曲が放送禁止指定を受けていると思われていたそうなのですが、その理由がよく分かりません。 自衛隊側からの抗議があったのかと思えばそういうこともなく、むしろ自衛隊側からは自分たちの歌として正式に採用したいとのオファーがあったというのです(実際には自衛隊をおちょくっている歌なんですけれどね)。 そして、先ほどの『要注意歌謡曲指定』にはこの『自衛隊に入ろう」は指定されていないんです。 じゃあ、誰が、いつ、何の理由でこの曲を放送禁止にしたのでしょう? さらに、この『要注意歌謡曲指定制度』は、注意の度合いによってA~Cまで3ランクに分けて指定しているんです(A:放送しない、B:メロディは使用しても良い、C:不適当なか所を削除または改訂すれば使用して良い)。 ところが、何故指定されているのかその理由がよく分からない曲も見られます。 例えば、101ストリングスというポップス・オーケストラが演奏する『恋はみずいろ』が指定されているのですが、これってあのポール・モーリアの曲のことですよね? しかもB指定なんだけれど、そもそもこの曲に歌詞ってあるんですかね? あるいは別の曲のことなんでしょうか? また、さだまさしの『聖野菜祭』(セント・ベジタブル・デイ)と『朝刊』も指定されています。 『朝刊』は、おそらく、「ねえまた巨人が負けたってさって。高田の背番号も知らないくせに。」の歌詞が引っかかったんですかね? でも、『聖野菜祭』は何故駄目なんだろう? 「人に野菜持ちって言われたいね」辺りの歌詞が貧富の差を歌っているとでも解釈されたのでしょうか? はたまた、山下達郎の『Yellow Cab』も指定されているのですが、理由が分かりません。 まさか人種差別の歌だとでも考えているのでしょうか? 冒頭に書いたドキュメンタリー番組が完成した後、著者はさらに調査を続けます。 ここで取り上げられるのは赤い鳥の『竹田の子守歌』です。 この曲、音楽の教科書に載っていましたよね。 ところが、ある時期から放送禁止扱いになっているんだそうです(先ほどのリストには指定されていないのにですよ)。 何故放送禁止扱いになっているのか、当時の資料を調べたところ、歌詞に出てくる『在所』という言葉が被差別部落を指す言葉だと解釈され、そんな曲を放送すると同和側から糾弾されるのではないかとおそれて自主規制したようなのです。 でも、同和側からは何も抗議等はされていなかったようなんですね。 放送局が自分たちで勝手に禁止扱いにしたわけです。 しかも、『在所』という言葉が本当に被差別部落を指しているかどうかも、実はあまり確かな話でもないようなのです。 確かに、竹田地区では被差別部落を指す言葉として『在所』という言葉を使っているようなのですが、この曲は竹田地区以外でも広く歌われていたそうで、大阪では『在所』という言葉にそのような意味は無いというのです。 さらに、歌詞をよく読んでみると、被差別部落という意味だとするとちょっとおかしな歌詞になるようにも読めます。 この曲は、確かに被差別部落をテーマにした曲ではあるものの、直接の規制の引き金になった理由は、どうやらあんまり確実な理由でもなかったようです。 その他にも、放送局の人たちが『網走番外地』の歌詞をじっくり見たところ、何故この曲が放送禁止扱いになっているのか分からなかったなんていう話も出てきます。 著者は、マス・メディアに関わる者が、明かな理由もなく、無批判に、ただ保身のために様々な曲を自主規制してきたのではないか、それは大変恥ずべきことであると主張していますが、同感です。 >> 続きを読む
2019/08/27 by ef177
松本哲也
傷害事件を起こし鑑別所へ送られる。 「僕に生きる意味はあるのだろうか?」 すごく深いです。すごく優しいです。泣きました。 >> 続きを読む
2015/04/27 by leaf
K
日本で活動している韓国人ミュージシャンが 兵役を経験して感じたさまざまなことをつづった本です。 最近 関根麻里と結婚して話題となった彼ですね。 28歳という年齢そのまま飾らずに 自分の感じたところを書いてくれています。 読んで思ったことは、誤解を恐れずに言えば 日本にも兵役を導入したほうがいいのではないかということ。 まぁ別に兵役でなくとも良いのですが、 かなりタガが外れたようになってしまっている 日本のいまの若年層の勘違いを芯の部分からたたき直すには それくらいの荒療治が必要なのではないかと考えてしまうからです。 もちろん大半の若者はそんな必要はない人間性だと信じたいですが、 そうではない目を覆いたくなる事例が目に付きすぎます。 軍隊を持つことが憲法に反するのならば、 親元を離れてボランティアに従事するといったものでも良いと思うのですが どんなものでしょうね。 あと、本書を読んで、 韓国では日本以上に年の差に関して 厳格な礼儀感覚があるのだということを知りました。 もうそれは心の真ん中に刷り込まれたくらいに かっちりした価値観のようです。 年長者に敬意を払うのはとても良いことですが、 それを年長者の立場からおおっぴらに若年層に求めるのは あまり美しくないように思うのですが、 そんなことを言っていると崩れてしまうのでしょうか。 難しいところですね。 なんにしてもいろいろ考えさせてくれる本でした。 まったく聞いたことはありませんでしたが、 著者の音楽も聞いてみたいと思います。 >> 続きを読む
2015/02/05 by kengo
山下久美子
布袋寅泰氏の元妻でシングルマザーでも有る山下氏の半生の自伝。女性ロックシンガーの草分けとしてデビューするところから、ミュージシャン仲間との交流。布袋氏との結婚と別れ。双子をシングルマザーとして育てていく決意などが生き生きと描かれている。ロック歌手の書籍は概ね不良時代からのサクセスストーリーを紹介する程度で、その歌手のファンでなければ読むに耐えない内容も少なくない。本書は全体を通して、普通の女性の目線を大切にしているため、シンガー山下氏のファンで無くとも十分に楽しむことが出来るものになっている。 >> 続きを読む
2010/12/23 by ice
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