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カテゴリー"スポーツ、体育"の書籍一覧

      〈勝負脳〉の鍛え方

      林成之

      5.0
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      • 漫画「Baby steps」を読んだことがある人は、本書を読んで「勝負脳」のという知能がまるで主人公・えいちゃんのことを言っているように感じると思う。結果に焦点を当てるのではなく、望む結果になるためには今どうしたら良いかに焦点を当てる方が勝負に強くなるポイントだと本書で語られている。まさにえいちゃんのテニス試合への取り組み方と重なるので面白い。また本書では脳の疲労を取り除く方法やどのような気持ちで日常生活を過ごしたら良いのか、脳だけではなく心の在り方まで言及されている。少し本書に対して構えてしまう人は、最初から読むのではなく「あとがき」にまず目を通してみると、本書が出来上がる過程が分かり本文に入りやすい。 >> 続きを読む

        2018/06/05 by Rumi

    • 他2人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか

      山本ケイイチ

      3.0
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      • ジムに通い、筋トレを始たので読んでみた。トレーナーやジムの選び方、事例は興味深い。他は少し偏った見方もあるような感じがした。モチベーション維持には役立つと思う。 >> 続きを読む

        2017/10/22 by keiko

    • 他2人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      延長戦に入りました

      奥田英朗

      4.0
      いいね!
      • 奥田さんはシリアスなものもいいけれど、読んでいて、微笑・爆笑という作品は、当たりかまわず笑ってしまうので、傍目に注意がいる。
        勿論 伊良部先生のシリーズはどれもこれも手放しで面白い。最近作は読んでないか、ミステリの滓がたまったときに残りを読もうと思っている。

        これは、デビュー前に雑誌に連載していたエッセイだそうで、今読むと、少しデータがずれるが、少しくらいの過去は、まだすぐそこだと感じる年なので、おぅおぅそういうことがあったなと思い出す。
        連載時は「スポーツ万華鏡」という題名だったそうで、テーマは各種スポーツを取り上げている。

        * * *

        「日常の真実と目の行きどころ」
        そうそう、選手やゲームの動きより、バックネット裏や升席の観客が気になることは多い。
        勿論野球を見るときはバックネット裏や、甲子園の放送席の脇などに座りたい。

        「トップバッターの資質と学校の出席簿」
        またこれが面白い。例にもある「相川君」が高校時代にもいた。彼は常に入学式も卒業式も一番先だった、私も旧姓は「イ」だったので、授業の指名率が断然高かった。

        「スポーツのがに股と女子選手の葛藤」
        これも思い出話になるが、体育測定が年に一度有った。私はまじめに50メートルを全力疾走して、体育祭では記録順にクラス対抗選手に選ばれた。
        ところが、運動部の足自慢が出てない、適度に手を抜いて、特に奥田さんが言う大また開きの走り高跳びは早々にバーを引っ掛けて降りたらしい。何だよ!と気が付いたのは誰かの話に出たからで、まじめは、要領がいい人に負けるのだと気がついた。何事も要領が悪いと労多くして功少ないのというのが大人の智恵。

        「不良高校生の顔色とハンドボールの真実」
        これは、あまり馴染みのないものだった。ルールは、サッカーは足だけだがハンドボールは手だけ使え、といわれた。
        同じようにゴールキパーがいてそこにボールをシュートするのだが、サッカーと比べて、今はあまり聞かないが、どこかでは行われているのだろうか。

        読んでいると、そのとおりと感じながら、つい自分を振り返ってしまう。

        そういう見方もあると、斜めから観戦、うちから考察。いやどの項目も、笑って読める。言われてみれはおかしい、思えば実に変なことを見過ごしているものだ。

        「どちらともいえません」というエッセイもあるようでそのうち読んでみたい。
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        2016/06/12 by 空耳よ

    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      長友佑都体幹トレーニング20

      長友 佑都

      3.7
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      • ボンジョルノ。アモーレアモーレ。

        ということで、世界のインテルでプレーする長友大先生のノウハウをついに頼ろうと。まだまだサッカーがうまくなりたいおじさんが手に取ったわけですが・・・。

        体幹トレーニングの本なのにやたらメンタルの重要性を強調する大先生。まあ先生か言うならと思っていましたが、体幹トレーニングはまさにメンタルです。続けられません。なぜならあまり筋肉痛にならない。それゆえすぐに効果がつかめない。モチベーションが維持しにくいのです。

        こういう積み重ねができるからこそアモーレ。あっぱれです。がしがし、また希望は捨てていません。附属DVDはまだ観ていない。これを観れば、きっと先生がモチベートして下さって僕の体幹は強くなるはずであり、猫背も直るはずでございます。

        さあ、この本の結論はもう少し先ですね。
        >> 続きを読む

        2016/06/13 by fraiseyui

      • コメント 4件
    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      じつはスゴい股関節

      深代千之

      4.0
      いいね! Tukiwami
      • 子供の頃から胡坐がかけない。
        股関節はコンプレックスだった。
        では、ちょっと股関節について調べるかと手始めに読んでみた。

        本書では、骨盤の両側についたグリグリの関節だけでなく、その周りにある大きな筋肉(ハムストリング、内転筋、腸腰筋など)も含め股関節ととらえ、それらを効率的に動かすことで、日常の動作・運動負荷を変えられると言うもの。

        また、「関節間力」と言う、骨同士が押し合い、拮抗する力を上手く使い、無駄な筋力を使わない方法についても書かれている。
        (例えば、くるぶしの上に、膝、股関節、頭がまっすぐに乗ってる状態)

        具体的なストレッチ方も書かれているが、私は実際のストレッチは、
        別に借りた「股関節スローストレッチ」(筋肉デザイナー・藤本陽平)を参考にしてみた。
        (全て写真で解説されているのでわかりやすい。)

        胡坐は相変わらずかけないが、もやもやした腰回りがすこぶる調子が良い。

        その中の動作を1つ紹介
        1.仰向けに寝て、脚を伸ばす。腕は真横に開き手のひらは上。
        2.右足を90度くらいに曲げ、外から内に大きく5回まわす。
        3.続けて内側から外に大きく5回まわす。
        4.1~3の動きを左足でも行う

        この動き、自分がやると両足「コキコキ」音がします。
        ちなみに友達は左足だけ鳴ると言ってましたね。




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        2016/02/21 by FUKUchan

    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      スラムダンク勝利学

      辻秀一

      5.0
      いいね!
      • 2017年9月のZen 2.0(https://zen20.jp/)で講師として登壇されていた辻先生との出会いが、本書を読むきっかけ。

        以下のような冒頭からはじまるように、バスケットボールをスポーツに限らずに、仕事観や人生観にまで及んで、新たな気づきを得られる。

        --引用始まり------
        『スラムダンク』は単にバスケットボールのマンガではありません。その中には我々が学ばなければならない貴重な考え方が、何気なく数多く含まれているのです。その意味で、『スラムダンク』はきわめて奥が深く、人生の哲学書といっても過言ではありません。
        --引用終わり------

        スポーツの勝ち負けの結果に焦点を当てるのではなく、そこに至るまでにどのような目標を掲げ、そこに向けてどのように自分を動機づけ、変化の過程を楽しむことができているをよく見つめる。そうすることで、練習も今後の試合のための時間ではなく、その”今”のための時間となり、当然ながら試合中もその”今”のために自分やチームメイトを集中させ、ふさわしい結果がついてくる。

        思考の角度やフローを変えるだけで、人生の色や景色が変わるというに気づきをもらえる一冊。

        --引用始まり------
        我々は、目標がなくても生活することができます。しかし、目標は人生に骨組みを与え、我々の集中力も高めるのです。目標が高く、そしてしっかりしているほど、それに対する追求の値打ちも、より高まります。目標を追求するときの夢中さは、人々を心から人生に従事させ、より活発にさせ、気持ちよく目的に打ち込ませ、充実感を味わせ、そして価値ある人生をもたらす、すべての糧を与えてくれるのです。
        --引用終わり------

        >> 続きを読む

        2017/09/24 by Jay

      • コメント 2件
    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      古代オリンピック

      橋場弦 , 桜井万里子

      4.0
      いいね!
      • 2004年のアテネオリンピックに合わせて出版された本。
        オリンピックの起源である古代ギリシャのオリンピックについて10人の研究者が、最新の考古学・歴史学の成果を元に様々な側面からその実像を浮き彫りにする。

        内容は、オリンピックの起源、発祥の地オリンピアの発見と発掘までのエピソード、祭典としてのオリンピック、競技者や競技内容、ヘレニズム、ローマ世界でのオリンピックの変容が網羅されており、これ一冊で古代オリンピックに関する総括的な知識を得ることができる。

        私が特に興味をひかれたのが、競技の優勝者に備わると考えられた”キュドス(栄光)”の概念であった。
        競技の優勝者は、実力だけではなく神々に祝福されたこそその地位を得た事ゆえ、ある種のオーラがあるといった概念であるが、これが場合によっては、政治資本として活用されたりもしたという事はなかなか興味深かった。

        また、オリンピックの花形競技のマラソンは、ペルシア戦争の故事に由来するものであるが、この伝承の信ぴょう性に大きな問題があるという事も驚きであった。
        >> 続きを読む

        2018/01/02 by くにやん

    • 1人が本棚登録しています
      ビッグ・イベント

      村上龍

      2.0
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      • F1、オリンピック、パリ・ダカールラリー、マスターズetc..人々を熱狂させる世界的なスポーツの大会について自身の取材記などを含めたエッセー。

        絶版本らしく書店で見かけたことはありませんでしたが古書店で発見。村上龍はあまり好きではないけれども、F1ファンとしてはセナが表紙に写っていては買わないわけには行かなかったのです。20年以上前の内容なので古い点もありますが面白い視点で刺激的な内容も多く興味深い。

        でも偉そうに決めつけるような論調、鼻につくカタルシスがやっぱり嫌いだわ。
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        2015/01/19 by ybook

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    • 1人が本棚登録しています
      トレーニングをする前に読む本 最新スポーツ生理学と効率的カラダづくり

      石井直方

      4.0
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      • 私自身にとって、これをタイトルどおり、「トレーニングをする前に読」んで、「具体的にこういうところに気をつけたいと思う」とか、そういう感覚になる本ではなかったので、この評価になりました。
        書いてあることは間違いなく良い一冊ですので、もう少しじっくり読む価値はあるかとも考えています。

        健康科学の本というだけあって、専門用語が多く、ついていくにはじっくり読むか、生理学的な予備知識がそれなりに必要でしょう。

        ただ、細かいところは一読しただけでは十分つかめなかったながらも、特にトレーニングが脳や心に及ぼす影響について書いているところは、なかなか新鮮でした。
        肉体と頭脳、そして精神や情緒って、本当にバラバラでは考えられない「一体のもの」ですよね。
        >> 続きを読む

        2018/05/22 by ピース

    • 4人が本棚登録しています
      へやトレ ジム以上の効果を約束する1日5分~の自宅筋トレ オールカラー!!

      森俊憲

      4.0
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      • 表紙についていた写真のインストラクターの胸筋がスゲーと思ったのがきっかけで読んでみた本です。

        実際少しだけ取り組んでみました。
        ある程度筋力のある方向けの本だと思います。貧弱な自分には負担が大きめでした。貧弱貧弱ぅ
        鍛える個所の負担が結構高く効果があると考えていいと思います。

        特に機器を使わないので部屋でもできます。まぁへやトレですからね。
        >> 続きを読む

        2013/06/06 by BlueBull

      • コメント 9件
    • 3人が本棚登録しています
      天才は親が作る

      吉井妙子

      4.0
      いいね!
      • 著者が、1997年から執筆して、2003年発刊。
        日本人トップアスリート10人の親たちを取材して、見えてきた共通項。

        子育てを楽しむ。
        非凡なくらいに。

        よく耳にする言葉。
        「あんな息子、あるいは、あんな娘に育って くれれれば」
        あるいは、「才能があったらなぁ」

        この本を読んでから、考えて欲しい。
        子育て楽しんでいますか?
        子どもの才能を伸ばそうとしていますか?

        トップアスリートを育てる上で、内的要因、つまり、遺 伝が第一であることは、変わりない。 しかし、その才能を見抜き、育てる外的要因も また、かなり重要だ。
        才能や素質が、ありながらも、開花しないこ との方が多い。

        取り巻く 様々な環境に、恵まれないことの方 多い。薄氷を踏むような思いを続けてきている。
        だからこそ、天才と賞賛される。

        しかし、紹介された10人のトップアスリート の親たちの生き方に、多いに学ぶべきことが ある。
        それは、子育てを楽しむ。

        『才能とは情熱や努力を継続する力』
        とは、羽生善治名人の言葉。
        私も、本人の努力を評価していた。
        しかし、この本を読んで思った。
        その「情熱や努力を継続する」環境作りをして いる親の努力が大きい、と。

        一緒に練習し、誉め、付き添い合う。
        その一生懸命な親の姿や親の喜ぶ姿に、子ど もは励まされるのだ。

        親馬鹿と馬鹿な親は違う。
        「平凡な親が語る非凡な子育て」
        に、子育ての基本を学んだ。
        >> 続きを読む

        2014/09/08 by てるゆき!

    • 2人が本棚登録しています
      NHKスポーツ大陸

      日本放送協会

      4.0
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      • 息子君が夏休みに学校の図書館で借りてきたので、オヤジが読みましたー。遠藤、闘莉王、中村憲剛。3人とも這い上がってますね。周りより劣っている時に、諦めてしまうか、自分を信じて努力ができるか。長い人生、振り返った時に挑戦してきたと胸を張って言えたらいい。息子よ、焦らず楽しく頑張りやー。オヤジもまだまだやでー(笑) >> 続きを読む

        2017/07/29 by fraiseyui

    • 1人が本棚登録しています
      世紀の誤審 オリンピックからW杯まで

      生島淳

      3.0
      いいね!
      • 書かれているほとんどの場面を生中継で観てた。大体なんとも言えない嫌な気分になる。どんなに優秀な審判でも残念ながら起きてしまう誤審。なんとかならんか? >> 続きを読む

        2013/06/15 by freaks004

      • コメント 2件
    • 1人が本棚登録しています
      スポーツから気づく大切なこと。

      中山和義

      4.0
      いいね!
      •  「大切なことに気づく24の物語」などで有名な
        中山和美さんの本です。

         今回は感動エピソード集ではなく、
        心理カウンセラー、テニスコーチとしての氏の経験を基に、
        スポーツがもたらしてくれる様々な効果を紹介しています。

         スポーツをとても愛している側からのコメントなため、
        「そこはどうかなぁ?」と軽く突っ込んでしまいたい部分も
        多少あるのですが、全体としてよくまとまった本だと思います。

         今は運動をしていないけれどスポーツを楽しんでみたい方、
        始めてみても長続きしない方 などは
        読んでみるとモチベーションがあがるかもしれませんよ。
        >> 続きを読む

        2015/02/02 by kengo

    • 2人が本棚登録しています
      やってはいけない筋トレ いくら腹筋を頑張ってもお腹は割れません

      坂詰真二

      4.0
      いいね!
      •  最近、日本でも、体型維持や健康のために、筋トレを習慣にする人が増えている一方、「どんな筋トレをすればいいのかわからない」、「筋トレを続けているのに、効果がでない」というような悩みを抱えている人も多いようです。
         著者は、筋肉の特徴やカラダの正しい知識を身につければ、筋トレに何が必要で、何をすべきかが見えてくるので、少ない労力で最大の効果が得られる「効率的な筋トレ」ができるようになると述べています。
         フォームや回数、頻度など、筋トレは正しい方法で行えば、必ず結果となって現れるとのこと。

         詳細なレビューはこちらです↓
        http://maemuki-blog.com/shohyou/health/sakazume-kintore/
        >> 続きを読む

        2013/10/26 by ヨッシィー

      • コメント 5件
    • 4人が本棚登録しています
      オタクの行動経済学者、スポーツの裏側を読み解く 今日も地元チームが勝つホントの理由

      望月衛 , MoskowitzTobias Jacob , WertheimL. Jon

      5.0
      いいね!
      • いいなぁ、こんなこと考えながらご飯が食べれて毎日暮らせるなんて。興味はあってもオタクになりきれないとここまでは辿り着けないんだろう。オタクって偉大w >> 続きを読む

        2013/06/15 by freaks004

      • コメント 2件
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      スポ-ツを考える 身体・資本・ナショナリズム

      多木浩二

      5.0
      いいね!
      • 本書は社会とスポーツについて様々な角度から考察を加えた本です。歴史社会学者ノルベルト・エリアスのスポーツ論を検討し、その意義と限界を明らかにしつつ近代スポーツの意味を考えます。1995年に書かれた本ですが、今読んでも違和感はありません。カール・ルイスやベン・ジョンソンなどが出てくるのがなつかしいくらいで。

         産業革命を成し遂げたイギリスで近代スポーツが始まったのはなぜか。従来は富めるブルジョワジーの余暇の増大によるものと考えられてきた。しかしスポーツが生まれた時代はジェントルマン(地主階級)が資本主義・植民地主義を担っていて、産業ブルジョワジーの時代ではない。

         筆者はエリアスの論を引きながら、議会制の誕生とスポーツの誕生がほぼ同時期であることに関係づけて、「非暴力」という考えが生まれたことを理由に挙げている。ルールによる非暴力化したゲーム。これはスポーツに限らず、資本主義のマネーゲームまで貫く現代の競争モデルと言える。筆者はエリアスがこの非暴力という考えを導入しながら、国民国家(ネーション・ステート)間の暴力(戦争権)については考察していないことを限界としている。非暴力は国家の内部のことであって、非暴力というよりも国家による暴力の独占と考える方が適切としている。それは革命を抑制し、国内の相対的安定化をもたらす。

         スポーツの普及が近代オリンピックにあることは否定できない。しかし近代オリンピックが、ネーション・ステートの成立とほぼ同時期だったために、政治的にイノセントであることはできなかった。読んでいて面白かったのは、近代オリンピックはピエール・ド・クーベルタンが創始者となっているが、クーベルタン以前に当時オリンピック復興はヨーロッパ全土で起こっていた運動だったということ、女性の参加を最後まで反対していたこと(クーベルタンは女性の役割は勝利者に冠をかぶせることだと言っていた)、晩年は恵まれず、ノーベル平和賞から外れ失望、ヒトラーからの多額の年金で余生を過ごしたことなど初めて知ったことがありました。

         古代オリンピック、古代ギリシャへのあこがれ、ヨーロッパ人たちのギリシャの正統な後継者だという自負が近代オリンピック創設への情熱となっていくが、これらは後にナチス・ドイツなどに利用されていく。ベルリン・オリンピックではオリンピック映画が作られたが、映像とオリンピックの新しい関係を切り拓いた。つまりメディアとスポーツの関係が始まったことだ。

         筆者はメディアとスポーツの関係で、スポーツのアメリカナイゼーション、大衆の誕生とスポーツの関係を詳細に論じている。ベースボールに典型的な、ヒーローを産み出すスポーツの構造、メディアを通してスポーツが消費されていく構造、社会がスポーツを生み出したのだが、今やスポーツのようなイベントがその時々に社会を形成(あるいは視覚化)しているという現象など、読んでいて一番面白いところです。

         他にもデジタル化された計測が、スポーツを人間の限界を超えた記録への挑戦にかき立て、結果的にドーピングのような肉体改造を余儀なくされているというのは興味深い考察です。

         また女性の参加によるスポーツの性差の縮小に触れて、男性を中心とした身体文化の終焉を迎えているという考察は興味深いです。それはスポーツだけでなく、社会的なすべての要因においてです。スポーツがイギリスに生まれ、アメリカで新しい性格を獲得し、今、三度目の転換点、性差の消滅という地点に我々は立っている。ぞくぞくするほど面白い。

         本書の終わりの方でスポーツとナショナリズムについて論じているが、すでにプレイする個人としては、ネーションを超えているという。スポーツが世界のどこで行われても同じルールに基づいて行われる普遍性を手に入れている以上、これは当然の成り行きです。では、ネーションなしで競技が成り立つかというとそうではない。競技会を開催する国際的な機関が必要で、そこに選手を送るのはネーションである。ここで筆者は重要な指摘をしますが、もはや国家は個人と世界をつなぎ、調整する媒介のような役割しかない空虚さが浮き彫りになると。もともと国家は虚構でしかないが、それが明らかに露呈する確立した個人と世界が結びつく世界、近代的思考の極地としている。スポーツには国家への帰属意識、権力を相対化できるところがある。もちろん、筆者はスポーツにナショナリズムを高揚させる側面、暴力をむしろ誘発する側面があることを(フーリガンについてなど)詳しく論じている。

         この本は、オリンピックのために読んだのではないのですが、偶然その時期に読むことになりました。ロンドン・オリンピックでもさまざまなことを考えさせられました。南スーダンが国家として参加できなかったこととか、すべての競技で女性に門が開かれたこと、イスラム圏からの女性の参加、韓国の領土問題のプラカード、オリンピックと平行して悪化していくシリア情勢、日本に関していうと、マスコミに騒がれた人がメダルを逃し、そうでない人や競技がメダルを取ったことなど。これから色々な言説が飛び交うことだろう。私たちは実に面白い時代に生きているといえます。
        >> 続きを読む

        2012/08/14 by nekotaka

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      40歳からの肉体改造 頑張らないトレーニング

      有吉与志恵

      4.0
      いいね!
      • 肉体改造というタイトルから想像されるのとは異なり,「筋肉を鍛える」のではなく,脱力と揺らぎによって「骨格と筋肉を整える」ことを主眼とした「コンディショニング」についての本です.

        とりあえずこのところ胃の調子が悪かったので「背中,腰に違和感のある方,便秘や下痢気味,膨満感がある方」向けのエクササイズを試してみたところ,確かにスッキリしました(効果は1時間ほどで消失しましたが…44年かけて積もった悪いクセはそんな簡単には治らないってことですね).

        ストレッチポールを使ったエクササイズが良さげなので,早急に調達しようと思ってます.
        >> 続きを読む

        2014/08/25 by medio

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      日本人アスリート名語録 世界が驚嘆した「サムライ・なでしこ」の言葉185

      桑原晃弥

      いいね!
      • この本の名言をご紹介します。

        ***
        自分を追い込まずして、
        アイデアが出てくるわけないじゃないか。
        >> 続きを読む

        2013/01/10 by 本の名言

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      なぜあの時あきらめなかったのか

      小松成美

      4.0
      いいね!
      • 第一線のアスリートの言葉。

        さすがに、このレベルの方は違う。

        同じ言葉であっても、ニュアンスや背景が違うと思う。

        もちろん、一般論として通じる部分も多いには違いない。

        そこを、どう捉えるかは、その人次第なんだろう。
        >> 続きを読む

        2017/11/25 by けんとまん

    • 1人が本棚登録しています

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