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森下典子
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茶道にいそしむ中で、頭ではなくて手が覚えるということ。繰り返し繰り返しの中で、ある時、突然、世界が変わる。感覚が目覚めるというのが適当なのかもしれない。感じ方、見え方が変わる瞬間。これは、日常の暮らしの中でもあること。茶道を通して、生き方そのものを考えなおすことにつながる。その時その時を大切に過ごすこと・・・これに尽きるのだが、なかなかこれが難しい。 >> 続きを読む
2021/09/24 by けんとまん
よかった。とてもよかった。 一篇一篇に心を打たれた。 読書時、良い句に出会った時は手帳に書き残しているが、この一冊本当に多く残せる句があった。 特にこの一句が大好き: 「世の中には『すぐわかるもの』と、『すぐにはわからないもの』の二種類がある。すぐわかるものは、一度通り過ぎればそれでいい。けれど、すぐにわからないものは......何度か行ったり来たりするうちに、後になって少しずつじわじわとわかりだし、『別もの』に変わっていく。」 じわじわわかりだしたものが、より深みを持つ。 何事も焦らず、何度も何度も諦めずに感じ続けることの大切さがわかった。 小さいこと一つ一つに「儀式感」を持つことで、より丁寧に、より大切にできる。 小さい瞬間を大事にすることで、人生も大事にできる。 >> 続きを読む
2018/02/06 by Moffy
赤瀬川原平
芸術としての茶道と芸術家としての千利休について、ウィットにとんだ文章でつづられた一冊。とくにわかりやすかったのは、茶道の一連の手順を野球のバッターや相撲の力士にたとえたもの。これまで茶道に関する本を読んできたが、茶道があそこまで一挙一動にこだわるのか、その理由が垣間見えた気がした。また、茶道が完成された事態における位置づけから、茶道がいかに「伝統」ではなく「前衛」であるかが説明されていて、茶道の本質的な部分もわかったような気になるが、ちょっと観念的な表現が多いので読みにくさは否めない。 >> 続きを読む
2015/10/29 by Ada_bana
千宗屋 15世
なんかガッカリ。著者の主張や書いてある内容は決して悪いものではないのだけど、文章や構成が散漫としていてまったく頭に入ってこない。そもそも、タイトルのような内容が一切ないウソ本。また、おそらく著者と編集者の間でテーマがきっちり定まっていないのではないかと思われる。「誰に向けて」「何を目的として」書かれた本なのか見えてこないから、いったいどういう人に薦めればいいのかわからない。著者本人は力を入れて書いたのかもしれないが、どうにも編集が適当にやったような印象を受ける一冊。 >> 続きを読む
久松真一 , 藤吉慈海
茶道の哲学というタイトルからして難しそうな様相を醸し出していますが内容は決して難解な物ではなく、そこまで時間は要しません。が、甘い気持ちで読むと喝を入れられます。茶道に対してもそうですが日常生活に対しても喝を入れられる、そんな内容です。茶道が日常生活に生きてこない事には本当の茶人であるとは到底言えない。茶人としての自覚を持って生活していかなければならない。僕のように油断して読むとこういった言葉にその都度平社員の如く頭を下げて読むことになります。この本を読んで僕は風呂を掃除するようになりました。 >> 続きを読む
2014/11/05 by ちまはが
桶谷秀昭 , 岡倉天心
【私はもの知らずなもので……】 図書館蔵書を検索していて、ふとこの本が目に留まりました。 特に茶道に関心があるというわけではなく、むしろ何も知らないのですが、たまにはこういう本を読んでみるのも面白いのではないかという、ごくごく軽い気持ちで図書館から借りてきてみました。 さほど厚い本でもないことから、気軽にページをめくり始めたところ……ん?! なんと、本書は岡倉天心がボストン美術館の顧問就任のために渡米していた際に英文で書かれた本であるということが分かりました。 だから翻訳者がいるんだ……。 いや、物を知らないにも程があると呆れていらっしゃる方も多いと思うのですが、面目ない。 気を取り直して読んでみたところ、茶道にまつわる様々な事を書いた本であることが分かりました。 冒頭に書いたとおり、私は茶道などまったく嗜みが無いので、ふむふむそいういうものかと素直に読ませていただきました。 岡倉は、欧米において日本文化が正しく理解されていないと考えていたようで、本書の中にも結構歯に衣着せぬ勢いで、西洋の東洋に対する無理解、無知を指摘している部分があります。 「いつになったら西洋は東洋を理解するのだろうか。理解しようとするのだろうか。」、「アジア人は、ねずみと油虫を食べて生きているのでなければ、蓮の香を吸って生きていると思い描かれている。」、「われわれを肴にしてあなた方が面白がって悪いことはありません。アジアもお返しをしているのです。」云々といった具合です。 言うね~。 そして、そのような東洋を、日本を正しく理解して欲しいという思いから本書が書かれたようです。 さて、その内容ですが、『人情の椀』、『茶の流派』、『道教と禅道』、『茶室』、『芸術鑑賞』、『花』と論が進められていきます。 冒頭に書いたとおり、私は茶道について無知なので、特に『茶室』や『花』の記述は大変興味深く読むことができました。 茶道に関する精神文化、哲学のようなことも解説されていきます。 そして、最後は『茶の宗匠たち』について語るのですが、それは秀吉によって死罪を命ぜられ、自害した千利休の最後の茶会を描いて終わります。 いや、余韻を漂わせた終わり方でしょう。 まったくのアウェイの読書ではありましたが、たまにはこういうのも良いものだと感じました。 なお、本書には英文の『茶の本』も収録されていますので、興味のある方はそちらもお読みいただけます。読了時間メーター□□ 楽勝(1日はかからない、概ね数時間でOK) >> 続きを読む
2021/11/07 by ef177
岡倉天心 , 大久保喬樹
世界文化社
千 宗室
山本兼一
筒井紘一
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