〇 From the Nothing,With Love. oo7もどきのエージェントのお話(これもSFマガジンに発表された作品です)。 oo7みたいなエージェントは得難い存在であるため、そのバックアップが準備されており、万一彼に何かがあった時には、すぐにその知識、記憶、経験が代替のボディ用に使うことになっている他人の身体に刷り込まれ、以後、その者がエージェントとして生きていくことになるという設定。 今のエージェントも何代目かの刷り込みがなされた後の者です(彼はそんな自分のことを自嘲的に『写本』というのですが)。 で、その組織の研究者であるアクロイド博士が何者かによって殺されたかもしれないという疑惑が持ち上がります(表面的には事故なんですけれどね)。