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カテゴリー"小説、物語"の書籍一覧

      星を継ぐもの

      ジェイムズ・P・ホーガン

      4.3
      いいね! Minnie Tukiwami
      • 新年は必ずSF小説を読むことに決めている。月で発見された「人」に似た死体は5万年前に死亡していた。前半の展開はゆっくりだったが、次第に謎が謎を呼ぶ展開に引き込まれた。最後は驚きの事実が。SF小説らしい奇想天外なストーリーだ。十分楽しめた。 >> 続きを読む

        2019/01/08 by KameiKoji

    • 他28人がレビュー登録、 95人が本棚登録しています
      アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

      フィリップ・K・ディック

      4.1
      いいね! pasuta KEMURINO
      • 本作ではアンドロイド(今流行りで言えば人工知能)と人間の最大の違いは「感情移入」が出来るか否か、というスタンスである。
        しかし、人間もアンドロイド的な一面もあれば、アンドロイドも人間的な一面もある事を示唆している。
        アンドロイド達はtheyなのかitなのか。
        この「記憶」と「自我」は己自身のものか、洗脳されたプログラムなのか。
        ラストでは人口ヒキガエルに「感情移入」をする主人公。
        目まぐるしく人工知能のロボット工学が発展している21世紀初頭の現在。今一度、「人間」と「アンドロイド」の在り方を向き合う時かも知れない。
        >> 続きを読む

        2018/01/23 by 嶋村史緒

    • 他25人がレビュー登録、 76人が本棚登録しています
      老人と海

      アーネスト・ヘミングウェイ , 福田恒存

      3.7
      いいね! Tsukiusagi Minnie su-kun sunflower cocodemer niwashi ryoh3
      • 自分のバカさ加減を露呈するようなものだけど、イマイチ名作たる理由が分からない。

        トーリーは、あらすじ通り。
        何も考えずに読めばすぐ読み終わって後には何も残らないだろう。

        それでも名作なのだからと深読みしてみる。

        確かにレビューなんかで言われているような事は分かるし、自分はこう思うんだけどなーなんて議論もしたくなる。

        …けど、それって本書が凄いってこと?

        世間一般的な駄作でも深く読もうと思えば色んな考えや想いというのは出てきそうな気がするけど。

        …まぁそうではないから名作なんだろうけど。
        >> 続きを読む

        2018/10/02 by 豚の確認

      • コメント 2件
    • 他24人がレビュー登録、 87人が本棚登録しています
      わたしを離さないで

      土屋政雄 , カズオ・イシグロ

      4.3
      いいね!
      • 実は1ヶ月以上前に読了していましたが、感想がなかなか書けませんでした。
        虚無感・・・というのが正しいのかな。
        私のなかなか纏まらなかった気持ちは置いといて、静かに淡々と進んでいく作品は本当に素晴らしかったです。

        作中はっきりと語られてはいないけれど、「提供者」が何を指していて、そして寄宿学校の生徒が将来どうなるか、なんとなく感じ取ることができます。
        その中で「介護者」とはどういう役割か、マダムの作品選びは何の目的があるのか。
        知りたいようで、知るのが怖い。
        続きが気になって頁を繰る手が止まりませんでした。




        以下ネタバレです。








        クローンを扱った作品は他にも触れたことはあるのですが、ここまで揺さぶられたのは初めてでした。
        何が衝撃だったかというと、違和感を持ちながらも私たちと同じように学校生活を送り、同じように恋人や友人関係のことを考えているところです。
        それなのにヘールシャムを出て、コテージを卒業後は提供者となったり介護人となることを彼らは受け入れます。

        私たちと彼らクローンにどのような違いがあるのでしょうか。
        そう言いたくなるくらい、彼らの心情が繊細に描かれていて、身に覚えのある感情ばかりでした。

        科学が発達し、いつか同じようなことが起こりそうだから怖い。
        >> 続きを読む

        2018/12/01 by あすか

      • コメント 8件
    • 他19人がレビュー登録、 56人が本棚登録しています
      そして誰もいなくなった

      アガサ・クリスティ , 青木久恵

      4.1
      いいね! chao sunflower tadahiko tomato Minnie napori
      • ミステリー界の王道である、この作品を、今更ですが読みました。

        今年の春に、二夜連続で放送されたドラマを見たのがきっかけです。

        犯行トリックがどうとか言うより、

        ・「犯人の動機」

        ・「一人、また一人と死んでいくその状況での、人間の心理」

        に着目した小説でした。
        >> 続きを読む

        2017/06/11 by ゆずの

    • 他17人がレビュー登録、 84人が本棚登録しています
      夏への扉

      福島正実 , ロバート・アンスン・ハインライン

      3.7
      いいね! kimiyasu Tsukiusagi snoopo HRJNK
      • 匿名

        最初は海外物ならではの翻訳の難しさがあったけども、後半に行くに連れて面白さが勝ってきました。面白すぎて集中しすぎて、電車を二駅程乗り過ごしてしまい学校に遅れるというエピソードが作られました。 >> 続きを読む

        2017/12/27 by 匿名

    • 他16人がレビュー登録、 65人が本棚登録しています
      アルジャーノンに花束を

      ダニエル・キイス , 小尾芙佐

      4.4
      いいね! momomeiai Minnie sunflower tadahiko Erika
      • 本棚にあったので読んだけど、童話のようで・・・好みではなぁったかな。映像化されても見る気になれなかったのは、キャストがいまいち好きになれなかったから。 >> 続きを読む

        2017/09/21 by k.k

    • 他16人がレビュー登録、 68人が本棚登録しています
      日の名残り

      土屋政雄 , カズオ・イシグロ

      4.6
      いいね!
      • 執事のスティーブンスは、新しい主人であるファラディがアメリカに5週間帰ることを機に、5~6日の休暇を与えられます。
        イギリスの田園風景の美しさを見ながら、長年仕えたダーリントン卿や父、女中頭との思い出を振り返り、スティーブンスの人生が語られていきます。

        この主人公の印象としては、一緒にいたら息がつまりそうになる程の真面目さ、頑固さを感じました。
        せっかくの休暇ですら、「偉大な執事とは」「執事の品格とは」と仕事のことばかり考えているのですから。
        仕事人間ですね。
        仕える主人が変わり、最大二十八人の召使が雇われていたダーリントン・ホールを四人で切り回す職務計画にも取り組んでいました。
        かなり悩ましい働き方改革だと思います。
        頑固だな、融通が利かないなと思いながらも、執事の品格を常に考え続ける彼にくすりとさせられました。

        ※以下、ネタバレのためご注意ください。





        そんな執事の人生を振り返る旅行記が最後まで描かれていると思っていたのですが、最後の最後でこの本の印象をひっくり返す仕掛けがありました!
        五日目の空白後の、六日目。
        仕事人間の旅の終わりは、実は長年仕えた主人に何もできなかったこと、私生活での失敗で自分を見返り、男泣きの姿が描かれていました。
        読了して読み返すと、初読の時とは違った目で彼を見るようになります。
        回想していた頑固で真面目なスティーブンスというより、旅先で垣間見えた不器用で滑稽な姿が再生されてしまいますね。
        印象ががらりと変わるっておもしろい。
        後悔はあるかもしれないけれど、それでもあなたがやってきた仕事は立派だったよ、と声をかけてあげたくなりました。

        初めてのカズオ・イシグロ作品、とても良かったです。
        続けて「わたしを離さないで」を読んでいます。
        読書ログでchaoさん、弁護士Kさんと語り合えたから読もうと思った本書。ありがとうございます!
        >> 続きを読む

        2018/09/30 by あすか

      • コメント 8件
    • 他14人がレビュー登録、 32人が本棚登録しています
      一九八四年

      高橋和久 , ジョージ・オーウェル

      4.2
      いいね! Tukiwami
      • 5月の課題図書。

        第一部は世界観について書かれていて、掴むまで難解さを感じました。
        思い切って、第一部のみ二度読み。
        時間はかかりましたが、第二部からはストーリーの展開もありスピードが加速、いつの間にか難解さは消えていました。

        "ビッグ・ブラザーがあなたを見ている"
        ヘリコプターが人々の部屋の窓を覗きまわっている。
        テレスクリーンでは受信と発信が同時に行われ、終始監視されている可能性がある。
        本書の世界観は、“ビッグ・ブラザー”率いる党が支配する全体主義的近未来。
        主人公のウィンストン・スミス自身も、歴史改ざんを仕事としています。

        この作品、非常に居心地の悪さを感じます。
        帯に『今の世界や日本に不安を感じている人へ。この本が現実になりそうです』
        と書かれているのですが、いやいやそんなことはないですよと、言い切ることができないことにゾッとします。
        その不安のせいか、本書を読んでいたときにビッグ・ブラザーに支配された世界の夢を何度見たことか・・・!

        ラスト一行まで不安な気持ちにさせてくれますが、
        一人の人間を「二足す二は五である」とするために、コストと時間がかかりすぎているような気がします。
        もしこの社会に綻びがあるとすれば、そこから崩れていくことにならないでしょうか。
        >> 続きを読む

        2018/07/09 by あすか

      • コメント 6件
    • 他14人がレビュー登録、 54人が本棚登録しています
      停電の夜に

      小川高義 , ジュンパ・ラヒリ

      3.6
      いいね!
      • タイの古本屋さんで特価20バーツで購入。ジュンパ・ラヒリをはじめて知る。ラヒリの両親はインディアン・アメリカン。小説の内容はやはりインドに関係している。インドの本屋さんで英語版が買えるが、わたしには読みこなせない。が、ラヒリはおどろいたことに、長いことイタリア語を勉強していて、最近ついにイタリアに住むことにしたらしい。最新作(エッセイ)はイタリア語で書かれていて、その英語版(翻訳)を読んでみた。きっとラヒリのイタリア語が難しくないためだろう。読める~。 >> 続きを読む

        2016/05/13 by まるち

    • 他12人がレビュー登録、 25人が本棚登録しています
      アクロイド殺し

      アガサ・クリスティ , 羽田詩津子

      4.6
      いいね! chao Minnie shikamaru
      • 本書を読んだのは数十年前、僕がまだ20歳代のころ。

        いまでは数ヶ月前に読んだ本のストーリーさえ(ひどいときは読んだことさえも)思い出せないことが多いのに、本書に関しては忘れることは出来ません。

        その理由は本書の結末、そして事件の真相が当時画期的だったからであり"それでは、どこがどう画期的なのか"を書くことも出来ない、あるいはそのことを書けばかなりのルール違反者になるからです。

        とはいえ、僕はアガサ・クリスティ作品は本書と「邪悪の家」しか読んでいないので、果たして本書がクリスティの最高傑作なのか正直分かりません。

        ただ、本書を読んでいない、もしくはこれから読もうする人が羨ましいです。裏表紙のあらすじも読まず、すぐに楽しんで下さいませ。

        蛇足情報をひとつ・・・クリスティの別の代表作でもある「オリエント急行殺人事件」が戦前翻訳された時の邦題はネタバレそのもので、大ヒンシュクだったそうですよ。
        >> 続きを読む

        2017/11/10 by アーチャー

    • 他12人がレビュー登録、 41人が本棚登録しています
      ティファニーで朝食を

      村上春樹 , トルーマン・カポーティ

      3.8
      いいね! Minnie
      • 「いつの日か目覚めて、ティファニーで朝ごはんを食べるときにも、この自分のままでいたいの」

        とてもチャーミングなオードリー・ヘップバーンがこちらを見つめる有名なジャケットは、映画を観ていなくても誰しもが知っているでしょう。
        一目見て、忘れられなくなるくらいキラキラしています。
        でも、映画を観ていない私が本書を読んだ脳内映像の主役は、マリリン・モンローでした。
        型破りで自由奔放、一つ一つに色気のあるしぐさはオードリーではありませんでした。

        ここまでホリー・ゴライトリーの印象が違うと、映画→原作の人は困惑するだろうし、原作に満足してしまうと映画を観ようという気は起らなくなるかもしれません。
        私は後者です。
        収録されている短編3作を含め、雰囲気が良くて、おしゃれで、登場人物と共に会話を楽しんだり、悲しくなったり。
        本を読んでいて、とても満たされました。
        囚人宿舎の中でギターを弾く新人囚人により、生きていることを思い出した風景(『ダイアモンドのギター』)、花盛りの家、親友とクリスマスツリーを切りに行った日のこと(『クリスマスの思い出』)、なんて色彩が豊かなのでしょう。
        それと、どれもラストが好みでした。

        ホリー・ゴライトリーには、自分らしく幸せであってほしい。
        主人公の想いに共感しました。
        それぞれ短編の主人公にも同じことを思いました。
        >> 続きを読む

        2018/07/07 by あすか

      • コメント 12件
    • 他11人がレビュー登録、 34人が本棚登録しています
      クリスマス・キャロル

      チャールズ・ディケンズ , 村岡花子

      4.1
      いいね!
      • クリスマスも終わり、ようやく忙しさも落ち着いたのでたまった感想をボチボチまとめる。今年の感想は今年のうちに。

        クリスマスの準備に教会への行き帰りに毎年読むクリスマス・キャロル。
        今年は新たに村岡花子さんの翻訳でも読んでみた。
        少し古さを感じさせると聞いたことがあり避けていたけれど、実際読んでみるとそんなに古臭くなかった。寧ろ好み。
        改訂がなされているからかもしれない。

        小さい頃、テレビでクリスマス・キャロルのドラマを観た。
        とにかく泣いたことを憶えている。そして教会に行って司祭に自分の想いを喋りまくった。
        そのときの印象がずっと残り、いつしか待降節には欠かせない読み物になった。

        物語は簡単に言えば、守銭奴の老人が失ったやさしい心を取り戻して残りの人生を生き直すというもの。
        勿論、意外な展開も衝撃の結末もなし。

        ディケンズがクリスマス・キャロルを書いた時代背景や世相といったものから掘り下げて読むのも良いと思うけれど、そんな難しいことを考えて読まなくてもいい本もあると思う。
        クリスマスが近づいてきたら、わたしは自分の出来る範囲でひとを思いやりたいと思った昔の素直な自分を思い出したい。それだけだ。

        ひとは生きていくうちに多くのものを得ると共に、多くのものを失う。
        中には取り返しのつかないものもあるだろう。
        それでも、自分の心だけは自分次第で取り戻すこともできる。
        日常の煩雑さに、自分を思い出し見つめなおす機会はなかなかないかもしれないけれど、忙しくなりがちな年末に敢えてゆっくり人生を振り返り、残りの人生を考えなおしてみるのも悪くないと思う。
        毎年そうさせてくれるこの本が、わたしはやっぱり大好きだ。

        今年ももう少しで終わりますね。
        >> 続きを読む

        2015/12/27 by jhm

      • コメント 2件
    • 他9人がレビュー登録、 16人が本棚登録しています
      白い犬とワルツを

      テリー・ケイ , 兼武進

      3.4
      いいね!
      • 確かに、ある程度年齢のいった読者の方がじんわりとした余韻を感じるかも。誰に感情移入するかといったら、やっぱり老人サムなんだろうから、男の人の方がぐっと来るかも。亡くしたつれあいをここまで思い続けることが、果たして自分にできるか。それにしても、日記のところはちょっと読みにくい。 >> 続きを読む

        2015/07/07 by げんなり

      • コメント 2件
    • 他9人がレビュー登録、 25人が本棚登録しています
      幼年期の終り

      アーサー・C・クラーク

      4.3
      いいね!
      •  異星人との接触で人類は成功を約束されたと思いきや、実はそんな事は些細なことであり人類の未来は全く違っていたという題名通り、壮大な物語。オーバーロードの謎と動向を楽しく考えながら一気に読めます。謎は全て解けて満足。再読するとオーバーロード視点でまた別の感じを(悲哀)受けそうなので後で読もうと思います。
        >> 続きを読む

        2018/08/02 by pasuta

    • 他9人がレビュー登録、 25人が本棚登録しています
      春にして君を離れ

      アガサ・クリスティ , 中村妙子

      4.4
      いいね! Minnie MissTerry chao bakabonn Tukiwami
      • 久しぶりの読書。
        良妻賢母、幸せに生きてきたと語る主人公のジョーン。しかし、体調の悪い娘に会うためバクダッドへ旅をし、帰り道列車が遅れたため何日も足止めに。何もすることがない砂漠の街で、人生を振り返ると、次々に彼女にとって悪い考えが浮かぶ。


        全てをコントロールしていたはずの自分が実は何も知らなかった。向き合う勇気を持ち合わせず、夫や子供たちを理解していなかった。新しい自分に気がつき、帰国するジョーン。不思議とそんな彼女を応援する気持ちが芽生えるのだが、、、結末は、、、。

        救いは結局ジョーンのみならず、夫ロドニーや子供たちも彼女と向き合う勇気がなかったことかな。彼女だけのせいではない。そう考えているうちに、影の主役はレスリーではと思ったりも。

        女性向けの本何でしょうか。その辺はわかりませんが、夢中になり一気読みでした!
        >> 続きを読む

        2018/05/21 by fraiseyui

    • 他9人がレビュー登録、 22人が本棚登録しています
      仕事は楽しいかね?

      DautenDale A , 野津智子

      3.7
      いいね!
      • 賛否両論問答無用(笑)
        しかしながら経営者であるならば1度は読んでほしい一冊。簡単なことを簡単としない頭でっかちの日本のリーダーばかりだから、リーダーについてくものは少ない。いま私もみに染みて感じている。教育も世界情勢も必然的に変わるのだから経営者も変わらなくてはいけないのだ。変わろうとしなければ『排除』されていくのは経営者のほうだ。 >> 続きを読む

        2017/11/13 by nya

    • 他9人がレビュー登録、 33人が本棚登録しています
      イリュージョン 悩める救世主の不思議な体験

      佐宗鈴夫 , リチャード・バック

      3.9
      いいね! chao Minnie pyon321
      • Illusion――幻影
        む~~。レビューがとっても難しい一冊です。
        小説としてはストーリーが薄い、哲学じゃない、自己啓発本としては半端、奇想天外さではSFに遠く及ばない。
        どうしようね。この本……。

        世界的大ベストセラーの「かもめのジョナサン」の著者が書いた第2作目。
        しかし、「新版・かもめのジョナサン」を読んでしまうと、
        この「イリュージョン」はなんとも中途半端で中身はほぼ一緒という結論に達してしまう。
        両方とも、空飛ぶ若者の元に突然救世主なり仙人なりの超存在が現れて、主人公を開眼させて、救世主の跡継ぎにするっていうお話しです。
        まあ、人間の物語にしたというところだけが新しいというか。
        さらに露骨にキリスト教くさくなったというか。

        もっと自由に生きようという方向性はわかります。
        堅牢で動かしがたいように見える現実世界だって、幻にすぎない。
        見方、考え方一つで世界は変化する。
        一人一人が異なった世界を持っていてそれを見る事ができ、自分の世界で生きることができるのだ。
        それもごもっともです。

        でもヴォネガットは「変えられないこともある」って言っています。
        捕虜という自由から最も遠い立場にいて、目前で大量虐殺が起こり、自分も死んだかもしれなくて、
        見るだけで他にどうすることもできなかった無力を心に叩きつけられる。そんな体験をした彼は、
        『世の中でできないことは何もない。できないとすればそう思いこんでいる自分のせいだ』と、
        能天気に歌い上げることはできなかったのです。

        私も頑固なのかもしれませんが、物理的に水の上を歩けるはずで、歩けないのは水に溺れるという思い込みのせいだ。
        赤ん坊は水の上に立てないと思っていないから水面を歩けるのだ
        というのには文学表現の上のことであっても、賛成できません。
        じゃあなんで数センチの水たまりで溺死するんですか?

        交通事故で半身不随の車いすの男を「奇蹟」で健康にする。
        それも「彼が歩けると信じたから歩ける」という簡単な解決方法で。
        救世主は「その奇跡を起したかったから」そうするのが楽しいから起したのだと言います。
        貧乏暇無しを嘆く人もその人がそういう生き方を望んでいるからだし、死ぬのも納得の上?
        では戦火の下で生きる子供達にも同じことを言えますか?

        ラストもドンの半端な退場で拍子抜けでした。
        ドンはいい奴かもしれない。でもなんとも気まぐれな救世主。

        第一、一人一人バラバラな世界で主人公になって、それで本当に満足ですか?
        人びとと世界を共有しないのなら、芸術は必要ない。

        悪いことは言っていないかもしれません。
        この本で心が軽くなる人がいればそれはこの本の効き目でしょう。
        でも、私についていえば、もっと心に響くことを言ってくれなくてはね。という感じでした。

        類は友を呼ぶ。君は奇蹟を行える人間だ。だから僕と出会った。
        これからは君が救世主のハンドブックで修行してごらん。

        ほら、あなたも救世主になれる。
        あなたの望むやり方で。

        で、リチャードはこの本を書いた。のだそうです。
        >> 続きを読む

        2015/12/03 by 月うさぎ

      • コメント 4件
    • 他8人がレビュー登録、 16人が本棚登録しています
      赤毛のアン

      L・M・モンゴメリ , 村岡花子

      4.5
      いいね! Minnie peace_1987 Moffy
      • 星を20個つけたいぐらい、大好きな作品です:)
        前半はアンのドタバタストーリーで、比較的心を軽くして読めますが、後半はじっくり味わいながら読むのがオススメです。(試験に合格し、大学に出るあたり)
        感性的で、おっちょこちょいでも心繊細なアンの生き方に心を打たれ、この一冊からはずいぶんたくさんのことを学びました。
        感謝すること、夢を貫くこと、許すこと、周りの人々を愛すること……
        また、結び合えるのであれば、幾分の憎しみもわだかまりもそれを引き裂けることはないこと……
        >> 続きを読む

        2017/10/14 by deco

    • 他8人がレビュー登録、 30人が本棚登録しています
      グレート・ギャツビー

      F・スコット・フィッツジェラルド , 村上春樹

      3.4
      いいね!
      • 訳者のあとがきが一番印象的でどれだけこの作品に村上春樹の思い入れがあるか伝わってきた。
        作品自体は、何となく平らな印象が残って良さがよく分からなかった。
        多分訳者のように原文で何度も読み返すと魅力が伝わってくるんじゃないかと思う。
        自分には無理だけど。
        >> 続きを読む

        2017/11/11 by キトー戦士

    • 他8人がレビュー登録、 31人が本棚登録しています

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