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1951年1月発行の書籍

人気の作品

      春琴抄

      谷崎潤一郎

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! chao
      • 再読。
        文豪・谷崎の代表作である。
        非常に薄い本だが、内容の濃さは異常である。
        舞城と同様改行がない文体(本当に一切ない)、段落の終わりに句読点をつけない文体であり、形式的にも異色であるが、中身は異色どころではない。
        三味線師匠春琴と奉公人佐助の師弟愛が主題だが、春琴の嗜虐性は苛烈極まりなく、「痴人の愛」のナオミのサディズムは笑えるが、「春琴抄」の春琴のサディズムは全く笑えない。
        佐助の「眼」のシーンでは「イタタタ」と声に出そうなほど、臨場感があった。
        谷崎の作品は「春琴抄」「卍」「痴人の愛」と異常性が際立つものが多く、ノーベル文学賞候補に7回も挙げられながら、受賞することができなかったのも納得できる。
        ただ、代表作「細雪」は一般人にも安心して薦めることができる傑作であり、日本純文学の頂点に位置する作品であると思っている。
        まさに天才としか評することができない才能の持ち主であろう。
        >> 続きを読む

        2019/05/28 by tygkun

    • 他8人がレビュー登録、 38人が本棚登録しています
      ヘンリ・ライクロフトの私記 (岩波文庫)

      ギッシング

      5.0
      いいね!
      • 『ヘンリ・ライクロフトの私記』(ギッシング/平井正穂訳) <岩波文庫> 読了です

        作家家業がうまくいかず、ずっと貧困に苦しんでいた"作者"が、友人から遺産年金を送られ、田舎で悠々自適の暮らしを満喫できるようになった、という内容です。

        これだけの紹介だとなんだか詰まらなさそうですが、"作者"の本への愛や散策での自然描写が素晴らしく、これぞ読む価値のある作品です。
        中には政治や経済、イギリスの国民性などを熱く語った、あまり興味の引かれない節もありますが、それを差っ引いても本好きの方(ただし購入派に限る!)、自然の好きな方には必読の書だと言って過言ではありません。

        章立ても序文は別にして「春」「夏」「秋」「冬」となっており、それだけでも何か惹きつけられるものがあります。
        >> 続きを読む

        2015/11/17 by IKUNO

    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      風立ちぬ・美しい村

      堀辰雄

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      •  吐胸を突かれる。『風立ちぬ』を読むわたしの脳裡に、このフレーズが幾度か浮かんだ。来春、同名のアニメ映画が放送されると知り、図書館で手に取ってみた。解説に中村真一郎の名があり嬉しい、弟子筋なので当たり前だけど。それまでわたしは、堀辰雄を敬して遠ざけてきた。大学で研究したという高校の国語教師が嫌いだったし、余り読書をしなかったし、何より堀辰雄風のセンチメンタルな雰囲気に堪えられなかった。がしかし、年月流れて事情が変わってきたらしい。とてもおもしろく読んだ。古典文学に通暁していた著者の雅馴な文体が、水彩画のような幻想的風景と二人の心的生活を織りなす。この二つが具合よく交わるので胸がつまる。冒頭の「序曲」という文字も見逃せない。ヴァレリーが詩作のアドバイスをファンの女の子から受けたとき、「音楽の問題として考えれば全てうまくいくよ」とやさしく返したらしいから。 >> 続きを読む

        2014/11/26 by 素頓狂

      • コメント 3件
    • 9人が本棚登録しています

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