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1951年8月発行の書籍

人気の作品

      猫と庄造と二人のおんな

      谷崎潤一郎

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
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      • なんとなく谷崎の気分になったので、図書館で借りてきました。新潮文庫の谷崎は表紙ですぐにわかりますね。200ページもない短い話です。相変わらず、谷崎は話の構成が上手い。引き込んできます。

        二人のおんなとは、前妻の品子と後妻の福子です。そして庄造は猫のリリーを溺愛している。
        谷崎といえば『痴人の愛』のナオミのような、ファム・ファタルを愛する倒錯趣味の印象が強いのですが、ここでのファム・ファタルは猫のリリーだなと思いました。リリーは猫ならではの気まぐれさで周囲を手玉に取り、庄造ばかりではなく、かつてはリリーに嫉妬し憎んでいた前妻の品子すらも跪かせるのです。お見事。

        リリーは庄造のところから品子のところへもらわれていくんですが、詳しい経緯は実際に読んでもらうとして、もらわれていったリリーを一目見ようとする庄造の書かれ方がほんと、愚かな男の書き方が、谷崎だなぁ。
        とはいえ二人の女もリリーを超えられはしないのであって、猫を取り巻くすべての人が滑稽に見えます。愚かさを実にうまく描くのが谷崎ですね。

        ちなみに舞台は芦屋。巻末の注解に関西弁の注釈があるのが変な感じです。正直註なんていらないでしょと思うのですが…
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        2016/11/16 by ワルツ

    • 他2人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      田園の憂鬱

      佐藤 春夫

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 佐藤春夫さんの書く日本語が大好きです。

        「その家が、今、彼の目の前へ現われて来た。

        この出だしから、好きです。都会でこころを病んでしまった男が、妻を連れて田舎へと引っ越してくる。あこがれていた自然との暮らしで癒されていくのかと思いきや、男性はどんどん自分を追いつめて、やがて幻覚を見るようになってしまう。

        途中、男性が嫌だなぁと思いながら都会を思い出すシーンがあるのですが、その「いやだなぁ」という感覚が50年以上経った今でもよく理解できるので驚きです。どんどん東京は変わっていくのに、佐藤春夫の描く心の機微はずっと変わらないんだなぁ…
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        2015/01/21 by ありすえ

      • コメント 1件
    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      黒猫・黄金虫

      エドガー・アラン・ポー

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      3.3
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      • 「黒猫」
        「黄金虫」
        「アッシャー家の崩壊」
        「ウィリアム・ウィルソン」
        「メールストロムの旋渦」
        の5作を収録した作品集。
         
         黒猫、黄金虫は文句なしに面白いです。
        黒猫はあまりにも有名でコメント不要でしょう。
        黄金虫は宝探しものの教科書のようです。
         
         アッシャー家の崩壊はスティーブン・キングの
        シャイニングに通じる感のある恐怖もの。
         
         ウィリアム・ウィルソンは
        最近で言えば映画のブラック・スワンみたいな感じ。
        それともドッペルゲンガーなのかなぁ?
         
         メールストロムの旋渦は圧倒的 描写力の誇示。
        でもそれだけにイメージが追いつかないかもしれません。

         
         総じて、珠玉の5作品が収められた御得な作品集です。
        好みが分かれる作品群かもしれませんが、
        1つか2つは必ず面白いと思えると思います。
        中学生くらいには是非 読んでみてもらいたい一冊です。
        >> 続きを読む

        2015/02/04 by kengo

    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      木下利玄全歌集

      木下利玄 , 五島茂

      岩波書店
      カテゴリー:詩歌
      3.0
      いいね!
      • 岩波文庫創刊50年記念に復刊された詩集をゲット。利玄は執拗な推敲の人だったという。一旦発表後も推敲して次の詩集に発表する、そんな人。今の時代に居ないんじゃないかと想う。
        (そんなことを知ったのは、後なのです。歌にどきりとしたあと。)
        子の生れ 子の死に行きし 夏すぎて 世は秋となり物の音すむ

        愛する児を亡くした歌が次々と形を変えて立ち上る。

        >> 続きを読む

        2014/12/27 by junyo

      • コメント 2件
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