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1954年8月発行の書籍

人気の作品

      異邦人

      カミュ

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      4.1
      いいね! Minnie chao Pettonton Outsider Tukiwami
      • 【総括】
        アルベール・カミュの小説。1942年刊。
        著者がノーベル文学賞を受賞した要因ともなった代表作。
        長年読まれ続けていた名著でもあったので今回初めて読んでみました。
        殺人を犯してしまう心理は理解ができませんが、母親が死んでしまって泣けない、とか、裁判中の答弁についてしらけてしまい声に出すのをやめてしまうような心境は理解できるような気がします。
        色々考えた結果、口に出すのが面倒になってしまうことありますよね。
        この作品のテーマが「不条理」となっていますが、不条理の意味が自分には今一つ理解ができませんでした。
        みなさん一回目は理解できず複数回読んでいるようなので、自分の成長や心理状態で物語を捉える感覚が変わるのかと思います。
        また、一番理解ができなかったのが最後の独房で死刑執行を待つ中、自分が幸福であると悟った意味が分かりませんでした。
        深い、のか、狂気じみているのか、次回読むときにはこの感覚が変わってまた違う理解となることを望みます。
        物語としては最初情景描写が丁寧でゆっくりペースで話が進んでいき、途中から緊迫感のあるシーンの連続で読みやすく、退屈せず一気に読めました。
        >> 続きを読む

        2019/03/13 by べるさん

    • 他15人がレビュー登録、 54人が本棚登録しています
      ジェルミナール

      エミール・ゾラ

      岩波書店
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 【この窮状から解放されるためには、もう一度革命を起こさなければならないのか?】
         本作は、ゾラの『ルーゴン=マッカール叢書』の第13作目に当たります。
         本作の舞台となるのはフランス革命が終わった後の1860年代の社会です。
         主人公は、元機械工のエティエンヌ。
         彼は、『居酒屋』の主人公だったジェルヴェーズの息子であり、『居酒屋』にも登場していました。

         エティエンヌは、元の職場で酒を飲んで上司を張り倒してしまったためクビになり、炭坑町まで流れてきたのです。
         もう何日も食うや食わずの状態であり、炭坑で仕事をもらえるのなら何だってやると思っていました。
         当初は仕事など無いと断られるのですが、たまたま空きが出たため何とか雇ってもらうことができました。

         抗夫(婦)達は、炭坑近くにある、会社からあてがわれた安普請の家に住んでいました。
         その辺りは炭坑町を形成していたのです。
         とは言え、狭い家に大勢の家族が押し込められている状態で、プライバシーも何もあったもんじゃありません。

         炭坑での労働はきつく、また危険なもので、賃金もようやく食べていける程度にしかもらえませんでした。
         まさに、労働者は生かさず殺さずという状態だったのです。
         抗夫(婦)達もこんな生活はおかしいとは思っているのですが、だからと言って他に仕事があるわけでもなく、抗夫の家に生まれた者は抗夫になるしかなかったのでした。

         女性たちも奔放であり、炭坑で働く誰とでもよろしくやっていましたし、その内子供を孕めばその男と所帯を持つというのが当たり前だったのです。
         もっとも、これは息子や娘の実家に取って見れば大問題なんですけれどね。
         というのは、所帯を持てばそれまでの実家を出て新しい所帯を構えることになるわけですが、そうなれば実家は貴重な働き手を一人失うことになります。
         家族の収入が一人分減ってしまうわけで、それは食い扶持が一人分減った以上の打撃になるのでした。

         エティエンヌは、当初はこんなきつい仕事、こんなとんでもない生活はご免だと考え、早々に立ち去ろうと考えていたのですが、結局ずるずると居座ることになってしまい、抗夫としての生活にも馴染んでいくのでした。

         そんな過程で、やはりこれはおかしいという思いがエティエンヌの心の中で育っていきます。
         抗夫仲間の中で改革を訴える者の言葉に耳を傾けるようになり、様々な本を読み始め、自らもブルジョア階級の打倒を叫ぶようになっていくのです。

         俺たちは一度革命を起こした。
         それでみんな自由で平等になったはずじゃなかったのか?
         どうしてこんな状態になるんだ。
         そうエティエンヌは訴えるのですが、じゃあ具体的にどうすれば良いのかというビジョンは無いのです。
         ただただ、ブルジョア階級、資本家を倒せと叫ぶだけなんです。

         実は炭坑会社とても決して楽な経営状態というわけではありませんでした。
         折からの不況のあおりを食い、採掘した石炭が売れずに出荷できず、倒産の危機すら現実化しかねない状況だったのです。
         こうなれば抗夫たちの賃金を削るしかない。
         炭坑会社は炭坑の安全対策を名目にして、抗夫達の賃金を削減することに決めたのです。
         上巻ではこの辺りまでが語られます。

         ところで、現代作家の作品を読み続けている中で、たまにゾラの作品などに戻って読んでみると、なんとまあ各種描写が饒舌なことかと改めて感じます。
         どちらが良いか、どちらが好きかはそれぞれの好みだろうとは思うのですが、様々な事柄を実に丹念に描写していることに気付かされました。
         今の作家だったらこんなところはさらっと流すだろうなと思われる描写が多々あり、それを楽しむか、ちょっとうるさいと感じるか、さて、あなたはどっち?


        読了時間メーター
        □□□     普通(1~2日あれば読める)
        >> 続きを読む

        2020/05/29 by ef177

    • 1人が本棚登録しています

出版年月 - 1954年8月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

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