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1958年10月発行の書籍

人気の作品

      風姿花伝

      世阿弥

      岩波書店
      カテゴリー:能楽、狂言
      5.0
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      • 能の世界にはまったく無縁のわたしであるが、この世阿弥の芸人道の書には深い感動をおぼえた。

        道を極めるという意味ではわれわれサラリーマンの仕事もまた同じである。

        「花」というものは人を惹きつける力ということ。仕事をしていくうえでもこの「花」というのは必要である。ではこの「花」というのはどうすれば身につくものなのか。若者には「花」というのは備わっている。だがその「花」は「真(まこと)の花」ではなく、歳をとれば自然になくなってしまう「花」である。だから「真の花」を身につけろ。

        世阿弥は、ただひたすらに稽古に打ち込め、と説く。理屈ではなく、理念でもなく、体で技で「花」のなんたるかを会得するしかないのだ。

        社会に出てからただ愚直にひとつの仕事をこなしてきたわたしにはこの書に共感ができる。

        【このひと言】
        〇秘すれば花なり
        〇初心忘るべからず

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        2017/02/11 by シュラフ

      • コメント 1件
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      幸福について 人生論

      ショーペンハウアー

      新潮社
      4.0
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      •  常日頃、私が実行している教えの一つに「悩んでいるなら本を読め」があります。
         生きていて遭遇する悩みのほとんどは、過去に他の誰かが散々悩んできたもので、先人たちの出した答えが本に書いているからです。
         もちろん、その答えが正解とは限りません。そして、自分で悩んで、答えを出すことも大切なことです。でも、「先人たちも同じく悩んできた」「回答例はたくさんある」と思っていれば、結構気休めにもなります。

         ということで、ショーペンハウアーが晩年に書いた集大成的一冊です。


         さて、本書の冒頭の脳内イメージはこんな感じでした。

        ショー「人間は幸福になるために生きているーーとか思とるんか? それ、妄想やで。幸福論? そんなもんバナナの叩き売りみたいなもんや」
         え、本気ですか、ショーペンハウアーさん。確かに、厭世観とか語っておられる方が「幸福」というのも無理がありますけども。
        ショー「まぁでも、今回は一般人レベルに合わせて特別に語ったるわ。アリストテレスも幸福論やっとるけど、しょーもないしな」
         え……あ、ありがとうございます。さすがです、ショーペンハウアーさん。
        ショー「昔から賢い奴は同じこと言ってきたんやで。でもな、それ以外の奴らはいっつも逆のこと言いよんねん」
         すいません……。心して読ませていただきます……。

         のっけから否定で始まっていますし、基本的にずっとそういう調子です。でも、悲観的な論調のためか、非常に説得力があります。とことんネガティヴになってから開き直る性格である私には、ピタリとはまりました。なんだか、思っていた以上に悲観主義者な自分に気づいてしまいました。もう少しポジティブ思想も持とうと思います。

         二つほど、心に残った部分を引用しておきます。

        「人生を刺繍した布に譬えることができる。誰しも生涯の前半には刺繍した布の表を見せられるが、後半には裏を見せられる。裏はたいして美しくないが、糸の繋がりを見せてくれるから、表よりはためになる」

        「人生は将棋みたいなものである。われわれは大体の構想を描く。けれどもこの構想は、将棋なら相手方、人生なら運命がどういう手を打とうとするかによって制約される」

         はっきり言って、私には難しい本でした。しかし、それでも、得るものは多かったです。また時間をおいて読めば、自分が成長した分だけ新しいものを得られそうです。座右の書のなりそうな一冊でした。
         関西弁バージョンとか出ないでしょうか……。
        >> 続きを読む

        2016/09/21 by あさ・くら

      • コメント 3件
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      おさん

      山本周五郎

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
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      • 題が「小説日本婦道記」なのに、なぜか「おさん」に、読書ログさん訂正お願いします。


        この本も読書ログにおいて“課長代理”さんにお奨め頂いた本。

        初めて時代小説を読んで感動した“蝉しぐれ”を超える感動、優れもの。


        厳しい武士の家の掟の中で、夫のため、子供のために、
        凛として、妻として、母として生きる女、
        それは男以上に秘めた信念にもとづいたいきざまである。

        すべてすばらしい11の連作短編集であるが、その中でもお気に入りは、

        「不断草」、お家騒動に巻き込まれて妻に迷惑が掛かってはと、
        夫と母が難癖をつけて離縁を・・・・。

        そのあと、夫は目の見えぬ母を館山の知り合いの農家に預け、
        自らは政治の改革を企てた者と罪人と、お国払いに。

        実家に戻っていた菊枝(主人公)は、
        「わたくしは一旦この家を出たもの、尼になるか、世にたよりないご老母をみとるか、
        いずれにしても、義絶していただきます」と決意をもって再び家を出る。

        そして、母が住むその庄屋のあるじにすっかり事情をはなし、
        目の不自由な老母のみとりをさせて貰いたいと頼む。

        「でも、不縁になったわたくしということがわかりましたら、
        姑上さまはきっとご承知なさらないと存じます。
        菊枝ということを内緒にしてどうぞよろしくおたのみ申します」と、

        「あなたはこの老人をお泣かせなさる」

        まだまだ話は続きますが、この物語、この一言につきますな。


        たった24ページの物語ですが、ちょいとした脚本家のてにかかれば
        NHKの大河ドラマにでもなって、一年間楽しめる、中身の濃い内容。

        この他に、あと10編もあるなんて、山本周五郎さん、凄い。

        この「日本婦道記」は、コストパフォーマンス最高の本でおまっせ。

        >> 続きを読む

        2015/09/20 by ごまめ

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