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1963年9月発行の書籍

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      ある流刑地の話

      フランツ・カフカ

      角川グループパブリッシング
      4.0
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      • やっぱり、カフカは面白い!

        カフカの7つの短編を集めた短編集。
        プラハのユダヤ人一家の長男として生まれ、病気で続けられなくなるまで勤め人(勤め先は半官半民のような組織だったようで、半公務員/半会社員だったようですが)として生きたカフカ。彼の執筆活動に批判的だった根っからの商人気質の父親とも確執があり、後に結核にも苦しめられる彼の作品は、四方を壁に塞がれ身動きが取れないような閉塞感、出口のない迷路に迷い込んでしまったかのような絶望感、そして、不確かなアイデンティティに対する不安感・・・といった要素が圧倒的だなーと思います(笑)
        父親に「仕事なんかやめてやる!」と言えるような人であったなら、もしかしたら彼の作風は全く違っていたのかもしれません。おとなしく、控えめで、生真面目な人だったらしいですが、個人的には、彼はユーモアのセンスも持ち合わせていた人だったんじゃないかと思います。ただ、生真面目さが災いして、ジョークをいっても全くウケず、家で一人落ち込むようなタイプの人だったのじゃないかなーと思ってみたり・・(笑)

        短編と言えど、そんなカフカの世界観は十分堪能できる作品集だなーと思います。
        個人的には、表題作の処刑機械の前で繰り広げられる悲喜劇「ある流刑地の話」と父親との関係が垣間見れる「判決」が好み。
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        2015/07/27 by ao-ao

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      ドストエフスキー全集 第10巻 カラマーゾフ兄弟 1

      ドストエフスキー

      3.0
      いいね!
      • カラマーゾフ兄弟

        ほんとうに名作なのか? 迷作の誤りじゃないのか、と読み始めに反芻することおびただしい「ほ・ん・も・の・の長編小説」です。
        生来いらち(せっかち)なわたしは、作中人物どものハイテンポで冗長きわまりないおしゃべりに辟易してしまって、何度も(血圧があがったかも)挫折し、それでも(ある理由によって、それはまた後で)どうにか読み終えた、ほんとなが~~~い物語。著者フョードル・ミハイロヴィッチ・ドストエフスキーが高齢のために刻の経つのも文章のてにをはもわからなくなって、台詞のなかに次からつぎへと昔だれかさんがこんな事を言っていたとか、嘘と出鱈目がない交ぜの感情バクハツ型口論の応酬を延々とつづけてしまったんじゃないか……とわたしが妄想してしまうくらいの冗長さです。
         途中に「簡単にいえば」なんて台詞があっても信じちゃいけません。だらだらとした説明が待っているのです。(きっとロシア人は一人残らずおしゃべりな民族なのだ!)

        物語は、カラマーゾフ的な生き方をした一家の物語。とでもいうほかありません。ロシアの奇妙奇天烈淫蕩下劣な一家の内輪もめを中心にして、大衆目線の神学論争に発展していく広大無辺な拡散ぶり。しかも、殺人事件の謎解きあり、叙事詩「大審問官」という異端審判の挿入あり。ジャンルとしては壮大に「小説」で括るしかないでしょう。(やっぱり名作だったか。)

        「身近な者を愛するとはどういうことなのか」
        「神を信じるとはどうすることなのか」

        ロシア正教とカトリックの違いも分からぬわたし如きでも、大衆の日常に即した論旨展開はとっつきやすいものでした。

        突き詰めれば「人は何の為に生きるのか」をグサグサとわたしの心に突き付けてきます。
        19世紀の大作は、当時のロシア国家を救わんとするくらいの思想に充ち満ちていましたが、21世紀の我々にもしかと腑に落ちる鋭利さを有しています。宗教書・思想書だったら、こんな長編読めません。痴情味旺盛、愚劣醜悪な人間模様を軸にしているからこそ(辛抱しつつ)読み通せます。

        本書の最後は、主人公の一人アリョーシャが修道院長老の故ゾシマから命じられたことば『世間の荒波に揉まれるがよい』で結ばれる。
        このアリョーシャのその後こそ、著者フョードル・ミハイロヴィッチ・ドストエフスキーが、続編を書こうとしながら命尽きて幻となった物語です。

        さてさて、ここまで頑張って読んだ理由の種明かし。
        昨年(2015)、『新カラマーゾフの兄弟』という本が亀山郁夫著で出たんです。日本が舞台だと聞きました。これから読むぞ! (「アリョーシャのその後」的な要素があるのかどうかも気になる。)
        >> 続きを読む

        2016/03/04 by junyo

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