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1967年6月発行の書籍

人気の作品

      ゴルギアス (岩波文庫)

      プラトン

      5.0
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      • ちょっとした機会があり、読みました。読み始めてすぐに、高校生の頃に一度読んだことがあることを思い出しました。懐かしい…
        当時は反体制派だったので、ソクラテスがゴルギアス一派をなぎ倒していくのが痛快でした。ゴルギアスは、いわゆる「大人たち」の権化のように見えたので。
        今も反体制派ですが、当時よりもゴルギアス一派の言い分もわかるように思います。理想を追ったって、死んだらおしまいですよ。

        タイトルとなっているゴルギアスは弁論術の大家です。人々を説得するのが弁論術なのですが、まずソクラテスは「弁論術とはどういうものなのか?」とゴルギアス一派に尋ねます。なんだかんだいろいろと話し合う(問答法なので、戯曲のような構成になっています)のですが、結局弁論術というのはそれらしく見せるだけのものであって、善いものではないとソクラテスに言われてしまいます。

        しかしまぁ、弁論術とは何か?という議題は前座であって、メインのお題は「人はどのように生きるべきか」ということです。正しいことを貫くのがよいのか、あるいはうまく立ち回って利を得るのがよいのか。不正を受けることと、不正を行うことと、どちらがより醜いのか。

        不変のテーマなので、今でも十分に通用します。弁論によって言葉巧みに世の中を渡っていくことは、ソクラテスの言うようにそこまで醜いものなのか?弁論を身につけなければ自己の潔白も説得できない、それでも愚直に生き、死ぬことが善なのか?ソクラテスは若者を堕落させた罪で死刑になるんですが、キリストも人類の罪を一身に背負うという形で死んだよなぁ、と連想しました。印象深い死を通して世界に潔白を表明することはできるかもしれないけれど、死んだら終わりだからな。この本には死後の審判で…とかありましたけど、イマドキそんなのなんの根拠にもなりませんし。正しく生きることが善であることは間違いないとしても、善であることを選ぶ必要があるのでしょうか?泥水を啜っても生き延びろ、というのも一つの正義のテーゼでは?悪を悪と知って行うことで救われる誰かもいるのでは?

        などといろいろ考えることができる、非常に面白い本でした。10年スパンくらいで読み返すと面白いかもしれません。大事にとっておきます。
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        2016/11/16 by ワルツ

    • 2人が本棚登録しています
      レ・ミゼラブル (2) (新潮文庫)

      ユゴー

      新潮社
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
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      • この巻はストーリーの本筋よりも戦争や宗教、パリの立地、修道院などの説明が多い。
        争や立地についての説明は経験したことのない私にとっては想像しずらかったが、この物語に必要な部分なのは十分にわかる。
        実際にこの巻で舞台になった場所に行ってみたいと思った。

        佐藤 朔の訳は素晴らしい。
        簡単な文章だが堅さは決して失わず上品な言い回し。素人ではこんな文章は書けないだろう。読みやすく、500ページもあるのにすらすら読める。

        この本の内容があまりに濃密で気高いので、詳しい感想を書くのはまだ無学な私にとって難しい。
        ジャン・ヴァルジャンの高潔な精神はとても憧れるし、こういう人たちが存在するととても頼りになる。
        俗にまみれた現代、世間をそのままほんとうに腐らせないために、そんな世間の中で人は高尚なものを求めるがゆえに、この本はこれまでもこれからも支持され大切にされるだろう。

        7章 6.祈りの絶対の正しさはこの本の中で一番感銘を受けた。やっぱり人間は進歩に向かって気高く生きなきゃいけないね!
        >> 続きを読む

        2015/05/09 by Nanna

      • コメント 1件
    • 1人が本棚登録しています
      地獄の思想 日本精神の一系譜

      梅原 猛

      中央公論新社
      カテゴリー:仏教教理、仏教哲学
      5.0
      いいね!
      • --多くの歳月をかけて、お前がこの仕事を完成したとき、お前の未来の著書は光のように明晰になるかもしれないが、そのあいだにお前の熱い心が冷たくなってしまわないか。お前の熱く燃える心を時間によって冷やすより、今、熱い心のままに、ひとつの思想を生産せよ。お前の熱い心が、日本に思想史との出会いにおいてはらんだ子供を、生み出したらどうなのだ--


        名作でした。感じ入りました。

        和辻の風土や古寺巡礼を読んだ時の感想に近いです。
        筆者の情熱が迫るように伝わってくる作品。

        こういう作品を読むと、心から、何かをやろうと思ったら、後で上手くやれるようになってからやろう、などと思わずに、拙くても何でも、やりたいと思う時にやるべし、と。
        そういう思いに改めて到ります。

        地獄という視座でもって、宗教や文化文芸史を語りきれる。
        これは、僕が持ちたいと思ってもがいているテーマです。
        好奇心でもって手当たり次第手をつけている世界を、一つのキーワードで貫ける世界観。

        自分なりでいい。
        独りよがりでいいです。

        そういうものがあれば、僕はもっと世界を楽しめる、もっともっと世界を知りたくなる。
        そういう憧れを予てから持っています。

        この作品の前に仏教の本を幾つか読んでおいたのも偶然、良かったです。
        世阿弥、近松。
        是非手に取ります。


        --まず地獄より入れ--

        素晴らしい。
        >> 続きを読む

        2018/06/03 by フッフール

    • 1人が本棚登録しています
      うみべのハリ-

      ジーン・ジオン

      福音館書店
      3.5
      いいね! pyon321
      • 「うみべはすきだけど かんかんでりの おひさまだけは いやでした」
        という犬のハリー。
        家族で海水浴に行ったものの、
        パラソルには入れてもらえず、居場所がなくてうろうろ。

        大波にさらわれ海藻をかぶって、海のおばけになっちゃった。
        海辺はお化け騒ぎで大混乱。
        その上、家族がどこにいるのかもわからなくなって。

        遠くでハリー、ハリーと呼ばれていると思ったら、
        それはホットドッグ屋さんの
        「いらはい!いらはい!いらはい!あついうちに いらはい!」の呼び声だった。

        う~ん。苦しいな~。翻訳お疲れ様でした。

        HARRY と Hurry だろうけれど。
        日本語だと似た言葉がないですよね。


        ワンコのためには、炎天下はダメでしょう?とか
        大勢のいる中で放し飼いもやばいでしょう?
        とか。
        ついつい思ってしまうんですよ。
        いやですねえ。大人って。(^_^;)

        『どろんこハリー』シリーズの第2作目
        どろんこハリーのかわいさにはかないませんが、
        最後がほのぼのできるので、読後感はいいお話です。
        >> 続きを読む

        2013/01/22 by 月うさぎ

      • コメント 8件
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