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1968年2月発行の書籍

人気の作品

      孟子
      岩波書店
      カテゴリー:先秦思想、諸子百家
      5.0
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      • 志は気の帥なり
        自分の座右の銘です。

        2015/03/05 by ぽんた

    • 2人が本棚登録しています
      牛をつないだ椿の木―童話集 (角川文庫)

      新美 南吉

      5.0
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      • 新美南吉の童話はいいですねえ。 (一人新美南吉まつり、開催中)

        山の中の道のかたわらに椿の木があった。利助がそこに牛をつないで山の中の清水を飲みに行っている間に、牛が椿の木の葉をみんな食べてしまって、持ち主の地主にさんざん怒られてしまった。
        一緒に清水を飲みに行った人力ひきの海蔵さんは、「道ばたに井戸があれば、利助さんも牛をつないで遠くまで水を飲みに行かなくてすんだだろうし、ここを通る人がみんな助かるのではないか」と考えた。

        でも、自分には井戸を掘るお金などない。利助さんは山を売ってお金が入ったそうだからと相談してみる。しかし、利助は
        「どうしてそのお金をおれが出すのか。おれだけがその水をのむなら話はわかるが、ほかのもんみんなのむ井戸に、どうしておれが金を出すのか、そこがおれにはよくのみこめん」と言う。
        利助が夜遅くまでせっせと働くのは、自分だけのためだということがわかった海蔵さんは、
        ーこりゃ、人に頼っていちゃだめだ、自分の力でしなけりゃ
        と思うのだった。

        そこで、次に、海蔵さんは賽銭箱を置いて、寄付を募る。しかし、だれも入れてくれない。「いよいよこうなったら、おれひとりの力でやりとげるのだ」と決心する。

        今までお菓子(おやつ)に使っていたわずかなお金をこつこつためて2年。やっとお金ができた海蔵さんは地主に井戸を掘ることをお願いする。でもいくら頼んでも承知してくれない。死んでも許さぬと言う。地主は体が弱って伏せっていた。

        地主の息子は「うちのおやじは頑固でしようがない。そのうち私の代になったら私が井戸を掘ることを承知してあげますよ」と言ってくれ、海蔵さんは喜ぶ。
        あの頑固者の老人は体が弱っているのでもうすぐ死ぬだろう。そうすれば息子が井戸を掘らせてくれる・・・

        海蔵さんの話を聞いたおかあさんは、
        「お前は、自分の仕事のことばかり考えていて、悪い心になっただな。人の死ぬのを待ち望んでいるのは悪いことだぞや」

        お母さんに言われて自分のまちがいに気がついた海蔵さんは、地主さんの所に行き頭を下げる。
        「・・・・・わしはじぶんの井戸のことばかり考えて、あなたの死ぬことを待ちねがうというような、鬼にもひとしい心になりました。そこで、わしは、あやまりに来ました。井戸のことは、もうお願いしません。またどこか、ほかの場所をさがすとします。ですから、あなたはどうぞ、死なないで下さい」

        その言葉を聞いた地主さんは感心して、井戸を掘ることを承知するばかりでなく、費用が足らなければ出してあげるとまで言ってくれた。欲張りな老人もよい心になった。
        井戸は完成し、人々ののどを潤した。

        「わしはもう、思い残すことはない。こんな小さな仕事だが、人のためになることを残すことができたから」
        海蔵さんはその後、戦争で帰らぬ人となったが、彼のした仕事はいまでも生きている。

        ・・・という話。

        自分のまちがいに気がついて地主さんに謝った海蔵さんも立派だけれど、海蔵さんのおかあさんは偉いと思った。
        人のためとは。人のためと言いながら、いつの間にか自分中心な心になってないだろうか?気をつけたいと思います。
        >> 続きを読む

        2014/05/17 by バカボン

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      ファウスト

      ゲーテ

      新潮社
      カテゴリー:戯曲
      3.7
      いいね!
      • 『ファウスト』[全二冊](ゲーテ)<新潮文庫>
        読了です。


        ※内容に触れますので、嫌な方は読まないでください。


        思いの外すらすらと読めました。
        第一部は波乱万丈・お祭り騒ぎが盛大で、とにかく読んでいて楽しいです。
        学生をからかったり、魔女の厨の異空間を経験したり、恋をしたり、魔女たちの祭りに参加したり。

        しかし、第一部が終わる間際のグレートヒェンの悲劇には胸が痛みます。
        もちろん、それまでにも悲劇の匂いはしているのですが、もう現実を見ることができず、狂気の中で暮らしているグレートヒェンの描写には、本当に気が滅入る思いましました。

        第二部に入って、気を取り直したファウスト一行が皇帝をからかう場面はまた楽しい。
        「母の国」の描写がなく、すぐ戻ってきたのは残念でしたが、いろんな刺激を受けることができました。

        ギリシアに移ってからは、正直あまり興味が惹かれなくなりました。
        ここで読むスピードもぐっと落ちてしまいました……。
        美女の描写は難しいですね。

        そして再び皇帝出現。
        あの享楽から一転して、国が内乱状態にあるという事実がわかり、やっぱりここでも気が滅入ります。
        ファウスト一行の魔力で皇帝側が勝つものの、皇帝の感じた気味悪さや戦勝後の重臣への過重な約束など、未来の暗さが暗示されているようにも思います。

        戦勝の褒美としてファウストが最後に臨んだものの崇高さは素晴らしいのですが、しかしその崇高さも悪魔メフィストーフェレスとの契約の中で成し遂げられているがために、いつも暗さを含んでいます。
        結局、ファウストの人生は、メフィストーフェレスと契約してからは暗くなる一方だったのではないでしょうか。

        ファウストの最後の救いは、ちょっとアッケラカンとし過ぎだという印象です。
        なかなか神の救いを劇的に書くのは難しいと思いますが、これまでのストーリーの最後としては物足りない思いがします。


        タイトルは「ファウスト」ですが、ファウストはマクガフィン的な扱いで、やはり全体的にはメフィストーフェレスの物語のような気がします。
        そういう意味では、ラストもメフィストーフェレスで終わらせてみたかったですね。

        名作を簡単に読めるよう、要約した本なんかが少し前に流行りましたが、このような作品を読むと、要約なんかで「名作」のことが分かるはずはない、と思います。
        一言一言の表現の面白さ、景色の重厚な描写、登場人物の軽さや重さ、雰囲気の明るさ暗さなんかが要約で分かりますでしょうか。
        むしろ、そういうところを楽しむための読書なんじゃないか、と思います。

        最後、蛇足ですが。
        酒場でからかわれている大学生について、訳注で「新入生」とか「年配の学生」とか書かれていました。
        これって、どこで分かるんでしょう?
        ファウスト伝説では有名な登場人物なのかな?
        >> 続きを読む

        2018/02/03 by IKUNO

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